モナコマイスター(Monaco Meister)
昨日、今年のF1モナコグランプリが行われた。
モナコグランプリはモナコの市街地をグランプリサーキットに利用する(=つまり、普段は一般道路をグランプリ期間中のみサーキットにする)グランプリレースで、伝統と独自の格式と価値ゆえに2レース分の価値があるともいわれている。
このモナコグランプリで伝説の王者に値する人を『モナコ・マイスター』と呼んでいる。
最近では、昨年ついに引退してしまった「皇帝」ことミハエル・シューマッハやその前の世界チャンピオンアイルトン・セナなどがマイスターにあげられる。
お金持ちのリゾート地でもあるモナコだけに、クルーザーの上や高級ホテルのバルコニーから観戦する上流階級の人々なども数多く見られるレースである。
モナコグランプリでimpressiveな名シーンと言えば1992年にマクラーレン・ホンダチームのアイルトンセナが当時世界王者であったウイリアムズ・ルノーのナイジェル・マンセルにぴたりと背後につけられながら、何周も何周も抜かせることなく、400馬力で300キロをこえるスピードで走るマシンを1センチ単位でコントロールする技術が世界の目を釘付けにした。ついに、マンセルのマシンがトラブルを起こすという神懸かり的な勝ち方をしたセナはこれを機会に世界チャンピオンとして大きくそして長きにわたってF1界に君臨することになる。
F1は、
1.各チーム2台レースに出場
2.各チームは規格内で独自の車を開発
3.エンジンとタイヤはそれぞれ開発メーカー(どこかと契約)から提供してもらう
ただし、エンジンはチームがメーカーの場合自社開発OK
また、タイヤは今年はブリジストンだけが提供(つまり全チーム同条件)
これで、5キロ程度のサーキットを70周くらいして350キロとか400キロくらいの距離をどれだけ早く走れるかを競うレースである。
さて、そのF1であるが、毎年レギュレーション(規定・規格・規則)が変更される。
例えば、
・レース途中で給油は× → 給油OK
・車とレーサーの合計体重の下限の規制
・燃料タンクの大きさの規制
などである。
もちろん、これにより前年と比べて大きく不利になるチームが出てくるのも事実である。
例えば、給油ができない時代は燃費のよいチームが有利であったが、給油できるようになると、違う条件で差がつきやすくなる、などである。
ただし、給油ができない規則があったことにより燃費技術が大きく進歩して、それが、まわりまわって環境をよくすることにつながっていったりする。
去年から今年のレギュレーション変更の大きなものの一つが、「エンジンの回転数の上限」が制限されたことである。
F1で過去何度も優勝した経験のあるホンダエンジンが他の自動車メーカーのエンジンと決定的にちがう特徴の一つが、「エンジンの回転数の上限が高い」ということであった。高回転ですばらしい性能を発揮するのである。
今年は、その回転数に上限が設けられた。そうすると、当初はもちろん苦戦する。
ところが、すぐれたチームはこの課題を絶対にクリアしてくる。
そのときに、不可能と思われたものが可能になる瞬間がかいま見られるのである。
F1のレギュレーションは新たな進歩の引き金となる。
できないものに挑戦していき、新しい次元へと進むのである。
回転数がすごいエンジンに、回転数が上がらなくてもすごい性能が出せるようになると、本当に革新がおこるのは間違いない。
できない理由をいくらあげてもできるようにならない。できる可能性が1パーセントでもあれば、それを追求することがクリエイトにつながる。
原因(や理由)をまわりのせいにしていませんか?
まわりを変えることはかなり難しいです。
ところが自分を変えるのはたやすいことです。自分次第だからです。
だけど、ほとんどの人は、自分が変わりたくないから、いつまでもまわりに変わってほしいと願ったり、環境のせいにして文句を言うことにいそしんだりします。
レギュレーションの文句を言うだけ(=自分が勝てないことをまわりのせいにするだけ)のチームはF1では勝てないし、F1に参加するレベルにも達することはできないだろう。変化する環境に適応し、逆に、それを決定的な強みとするチームこそが世界一となるのである。
From なんでも部屋