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棲み分けの密度化(今西錦司が見たもの)

 
今西錦司は京都を流れる賀茂川に生息するヒラタカゲロウの生態を観察するうちに、ある種から別の種が生まれるとき、それは突然変異→適者生存→不適?者滅亡といったようなプロセス(キリンでいうと、首の長いキリンが(突然1個体)生まれる→首長キリンが環境に適応し生き残り繁栄する→首の短いキリンは(なぜか)滅亡する)をとるのではなく、ある種が生存している住環境の密度が高まると、新天地を住環境とする別の種が生まれ、新たな種の繁栄がはじまるというとらえかたをしました。
  
「競争により勝者だけが生き残る」というのではなく「新天地への適応により別の最適者が生まれ繁栄する」ということです。言い換えれば競争というより共存、さらに誤解を恐れずにいえば、はみ出しものの居場所づくりのメカニズムを進化という自然界のプロセスの中に見いだしたのだと思います。
  
海がいっぱいになると、川へ上るものが現れ、川がいっぱいになると、陸へ上がるものが出てきて、陸がいっぱいになると、木の上に上るものが生まれ、木の上がいっぱいになると、空を飛ぶものが生まれる・・・。 
 
ある範囲の栄養分を摂取して繁栄する生物でいっぱいになると、今度は、その排泄物を分解して生存する住環境を選択する生物が現れ、あるいは、いっぱいの生物を補食して生存する住環境を選択する生物が現れる・・・。
 
そういうとらえ方です。 
   
「個体」としてみたときには、弱肉強食の生存競争的に見える関係も、種社会全体また、それらの空間的時間的広がりを全体としてとらえたとき、今西錦司の目に見えてきたものは、必ずしもダーウィンの目に映ったものとは同じではなかったということです。 
  
棲み分けの密度化・・・なんとかくわかったような気になりましたか?
(そろそろ首を長くして上の葉っぱを食べる頃かな、という頃合いに、いっせいに首が長いキリンが生まれる。そしてキリンという新しい環境適応のカテゴリーが生まれる、そんな感じです。)  

  
  
From なんでも部屋
 

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