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2008年11月30日

E-文 826<第52回>

E-文826
               〜第52回「意味、品詞をお間違えなく」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日で形容詞・副詞を終えます。意味や品詞などを間違えやすい形容詞・副詞を紹介しますね。
 
■紛らわしい形容詞と副詞
1. They gave some evidence of the ill effects of smoking on health.
「彼らは喫煙の健康への悪影響に関する証拠をいくつか挙げた」
2. Give me a call at nine sharp.
「9時ちょうどに電話を下さい」
3. I hardly remember what happened at that night.
「あの晩何が起こったのかほとんど覚えていない」
4. Be considerate of those around you.
「周りの人を思いやりなさい」
5. Go upstairs. I must talk to Dad.
「上へ行ってなさい。お父さんと話があるの」


それでは解説です。今回は紛らわしい形容詞と副詞ですね(1〜5番)。
1. They(S) gave(V) [some evidence of the ill effects of smoking on health](O).「彼らは喫煙の健康への悪影響に関する証拠をいくつか挙げた」
●まずは限定用法と叙述用法で意味の異なる形容詞です。1番のillがそれです。形容詞illは叙述用法では「病気の」という意味になります。しかし、1番のように限定用法では「悪い」という意味を表すんです。他にも、E-文第48回3番のpresent「現在の(限定)、出席している(叙述)」も限定用法と叙述用法で意味が違いますね。

2. Give(V) me(O1) a call(O2) /at nine sharp(M).「9時ちょうどに電話を下さい」
●2番で用いられているsharpはどんな意味でしょうか。「鋭い」という日本語訳を思い浮かべた人が多いかもしれませんね。しかし、これは形容詞sharpの意味です。2番のsharpは形容詞ではなく、副詞です。そして、副詞sharpは「ちょうど」という意味を表します。つまり、品詞の違いによって意味が異なるんですね。(どちらもsharpという同一語ですよ。)
このような例は他に、still「まだ(副詞)、静かな(形容詞)」、even「〜さえ(副詞)、平等な(形容詞)」などがあります。

3. I(S) hardly remember(V) [what happened at that night](O).「あの晩何が起こったのかほとんど覚えていない」
●次は-lyが付くことによって意味が異なるものを紹介しましょう。3番のhardly「ほとんど〜ない」がそれですね。hardは「一生懸命(副詞)、固い、難しい(形容詞)」という、3番のように『品詞の違いによって意味が異なる語』です。そして、このhardは-lyがつくことによって副詞hardlyという、意味が全く異った語になるんです。
このような語は他に、late「遅く(副詞)、遅い(形容詞)」とlately「最近」や、near「近い」とnearly「ほぼ」などがあります。
    ちなみにこの英文はE-文第32回1番で紹介した英文ですよ。

4. Be(V) considerate(C) /of those around you(M).「周りの人を思いやりなさい」
●今度は意味の紛らわしい形容詞です。4番のconsiderate「思いやりのある」とconsiderable「かなりの」は意味を混同してしまいがちです。considerは「考慮に入れる」という意味の動詞ですね。considerateは-ateという接尾語をつけることによって、形容詞になっています。「相手のことを考慮するだけの」という意味から派生して「思いやりのある」という意味を表しています。
それに対して、considerableは-able「〜できる」をつけて、「考慮することができるだけの」から派生し、「かなりの」という意味になっているんです。
このように意味の紛らわしい形容詞は他に、respectable「立派な」、respectful「礼儀正しい」、respective「それぞれの」や、imaginable「想像できる」、imaginary「想像上の」、imaginative「想像力に富む」などがあります。
ちなみに、このthose around you「(あなたの)周りの人」は、those (people who are) around youというように、people who areが省略されているので、このような意味になっています。

5. Go(V) /upstairs(M). I(S) must talk(V) /to Dad(M).「上へ行ってなさい。お父さんと話があるの」
●最後に名詞と間違えやすい副詞です。5番のupstairs「2階へ、上階へ」がまさにそれです。このように名詞と間違えやすい副詞は他に、abroad「海外に」、here「ここに」、home「家に」などがあります。

いかがでしたでしょうか。うろ覚えでなく、正しく理解し、覚えて使うようにしましょう。次回からは前置詞を勉強します。それでは、また。

(E-文 826<第52回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
 

2008年11月29日

E-文 826<第51回>

E-文826
               〜第51回「副詞、その修飾の仕方」〜

こんにちは、Mr. Oです。前回まで形容詞を扱いましたから、今回は副詞です。形容詞の場合と同様、その用法と位置をみていきましょう。
 
■副詞の用法と位置
1. Unfortunately, his disease progressed rapidly.
「残念ながら、彼の病気は急激に進行した」
2. I didn’t know that she had moved out several months before.
「彼女が数ヶ月前引っ越したことを知らなかった」
3. Tom has already finished his homework, but John hasn’t even started yet.
「トムは宿題を既に終わらせたが、ジョンはまだ始めてすらいない」
4. He still hasn’t called me back.
「彼はまだ折り返し電話をしてこない」
5. It is much too hot today.
「今日はあまりにも暑すぎる」
6. This book provides a very interesting viewpoint regarding ethics.
「この本は倫理学に関して非常に面白い視点をもたらしてくれる」
7. Almost all the students agreed to participate in the study.
「ほとんど全ての生徒が研究に参加することに同意してくれた」
8. I know I should read books, but I mostly read comic books.
「本を読むべきなのは分かっているが、たいてい漫画を読んでいる」
9. She was a great pianist and also a composer.
「彼女は偉大なピアニストであり、作曲家でもある」
10. “I have never been abroad.” “Neither have I.”
「私は海外に行ったことがない」「私もだ」


それでは解説です。副詞の用法と位置ですね(1〜10番)。
1. Unfortunately(M), his disease(S) progressed(V) /rapidly(M).「残念ながら、彼の病気は急激に進行した」
●まずは副詞の位置についてです。副詞はその種類によって置く場所がある程度決まります。『場所を表す副詞』(here「ここに」、upstairs「階上へ」など)や『時を表す副詞』(yesterday「昨日」、now「今」など)、『一定の頻度を表す副詞』(monthly「毎月」、daily「毎日」など)は原則、文末に置きます。
I(S) saw(V) her(O) dancing(C) /yesterday(M).「昨日彼女が踊っているのを見た」
また、『不定の頻度を表す副詞』(always「いつも」、usually「たいてい」など)や『否定副詞』(never「いっさい〜ない」、rarely「めったに〜ない」など)はnotの位置に置きます。(一般動詞の前、助動詞・be動詞の後ということです。)
さて、1番ですがunfortunately「不幸なことに、残念なことに」を用いていますが、文頭にありますね。これは文全体を修飾しているんです。「残念に進行した」のではなく、「急激に進行したこと」を残念だと表現しているんですね。このように、文頭に置いて文全体を修飾することができる副詞は他にprobably「おそらく」、surprisingly「驚いたことに」、briefly「手短に言えば」などがあります。

2. I(S) didn’t know(V) [that she had moved out several months before](O).「彼女が数ヶ月前引っ越したことを知らなかった」
●さて、次は副詞agoとbeforeの違いを見てみましょう。ago「今から〜前」が使われる場合、意味から分かる通り、動詞は過去時制になります。しかし、2番のようにbefore「その時より〜前」を使うととき、動詞は過去完了形です。
また、agoは単独では使いませんが、beforeは単独で用いて「以前に」という意味を表すことができます。そしてこのとき、動詞は現在完了形、過去形、過去完了形のどれにもなれます。
I(S) have never seen(V) such a man(O) /before(M).「あんな人は見たことがない」

3. Tom(S) has already finished(V) his homework(O), but John(S) hasn’t even started(V) /yet(M).「トムは宿題を既に終わらせたが、ジョンはまだ始めてすらいない」
●次は副詞already、yet、stillです。already「すでに」はたいてい肯定文で用いられます。しかし、肯定の答えを期待しているときや、驚きを表す場合、否定文・疑問文で使われることがあります。
それに対して、yetは基本的に否定文(「まだ」の意)・疑問文(「もう」の意)で使われます。(「まだ」の意で肯定文に用いられることもあります。)否定文でyetを用いるときに大切なのが、必ずnot … yetの順で使うということです。yet … notという順にはなりません。
3番ならば、alreadyが肯定文で用いられ、yetが否定文で用いられていますね。(yetはもちろん否定語notより後ろにあります。)

4. He(S) still hasn’t called(V) me(O) /back(M).「彼はまだ折り返し電話をしてこない」
●still「まだ」は肯定文・否定文・疑問文で用いられます。(yetも「まだ」という日本語訳でしたが、yetは「まだ〜していない」という『未然』を表し、stillは「まだ〜している」という『継続』を表す点で異なります。)
4番は否定文で用いられていますね。yetがnotより後ろに置かれたのに対して、stillはstill … notつまり否定語notより前に置かれます。
さて、否定文で用いられるyetとstill、どのような意味の違いがでるのでしょうか。yetを否定文で用いた場合、『話し手は出来事が起こることを依然として期待している』ニュアンスを表します。しかし、stillを否定文で用いた場合は『話し手のいらだち、驚き、心配などの感情的反応』を表します。「もう彼が電話をしてきてもいいはずなのに、まだしてこない!」といった状況を思い浮かべて下さい。

5. It(S) is(V) much too hot(C) /today(M).「今日はあまりにも暑すぎる」

●    今度はveryとmuchです。muchは動詞・形容詞・副詞を修飾します。例えば、
        I(S) don’t like(V) cats(O) /much(M).「私は猫があまり好きじゃない」
このmuchは動詞を修飾しています。ここで、not … muchというようにmuchは否定語より後ろに置かれることにも注意して下さい。
そして、5番はmuchがtooという副詞を修飾しているケースです。much too hot「あまりに暑すぎる」のように、「あまりに」という意味を表します。

6. This book(S) provides(V) [a very interesting viewpoint regarding ethics](O).「この本は倫理学に関して非常に面白い視点をもたらしてくれる」
●6番で用いられているveryは形容詞・副詞を修飾します。ここではinterestingという現在分詞を修飾していますね。このように、boring「退屈させる」、exciting「興奮させる」などの現在分詞を修飾する場合はveryを用います。
それに対してdisliked「嫌われた」、admired「賞賛された」などの過去分詞を修飾する場合は原則muchを使います。(excited「興奮した」などのように形容詞化した過去分詞はveryで修飾します。)

7. Almost all the students(S) agreed(V) [to participate in the study](O).「ほとんど全ての生徒が研究に参加することに同意してくれた」
●さて次はalmostとmostです。almostは「ほとんどの」の意を表す副詞です。よく間違われるのですが、almost of 〜という形では使えません。(副詞ですからね。)7番のように、almost all of the+[名詞]「ほぼすべての[名詞]」という形でなら使えます。
それに対して、mostは「ほとんどの」の意で用いる場合は形容詞です。だから、most+[名詞]「ほとんどの[名詞]」という形になります。(また、mostは「ほとんど」の意で代名詞として使うこともでき、その場合はmost of+[名詞]「[名詞]のほとんど」という形になります。)

8. I(S) know(V) [I should read books](O), but I(S) mostly read(V) comic books(O).「本を読むべきなのは分かっているが、たいてい漫画を読んでいる」
●mostに-lyをつけた副詞mostlyは「たいていは」という意味を表します。8番ならば、「ほとんどの場合漫画を読んでいる」と考えれば、mostlyが「たいていは」という意味になるのもうなずけますね。

9. She(S) was(V) [a great pianist and also a composer](C).「彼女は偉大なピアニストであり、作曲家でもある」
●最後にalso、too、eitherです。肯定文で「〜もまた」という意味を表したいときはalsoかtooを用います。(alsoの方がtooより堅い言い方です。)alsoはたいていnotの位置(一般動詞の前、助動詞・be動詞の後)に置かれます。それに対して、tooは文末が多いです。
    I(S) want to study(V) /abroad(M), /too(M).「私も留学したい」
ちなみに、9番はShe(S) was(V) a great pianist(C) and she(S) was also(V) a composer(C).という文の2つ目のshe wasが省略されている、と考えてくださいね。

10. “I(S) have never been(V) /abroad(M).” “Neither have I.”「私は海外に行ったことがない」「私もだ」
●否定文に続けて、「〜もまた…ない」と表現したいときはeitherを使います。10番で”I(S) haven’t(V), /either(M).”「私もだ」と答えられるということです。
もちろん、10番のようにneither(not+either)を使って答えることもできます。ここではneitherという否定語が文頭に出ていますから、倒置が起きてhave Iという順になっています。(倒置についてはE-文第33回5〜8番を見て下さい。)ちなみに、これはNeither(M) have(Aux) I(S) been(V) /abroad(M).のbeen abroadが省略されたものだと考えて下さい。
また、肯定文に対して「私もだ」と言いたいときは、
“I(S) love(V) ‘Kenshinkan’(O).” “So do I.”「私は研伸館が大好きだ」「私もだ」
    このようにneitherではなくsoを使います。

いかがでしたでしょうか。次回、意味の紛らわしい形容詞や副詞を扱って「形容詞・副詞」を終えます。それでは、また。

(E-文 826<第51回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
 

2008年11月28日

受験情報Tips<第13回>

高3生が講師や進学アドバイザーに面談を依頼する姿が数多く見られるようになってきました。マーク模試・記述模試・大学別模試と多くの模試が返却される時期ですので、総合的に判断をして、志望にむけたセンター試験・2次試験の学習に取り組んで下さい。高2生は、そういった先輩の姿を見て、そろそろ受験勉強にむけた気持ちの切り換えが必要になる時期に差し掛かっていると思います。1週間ぶりとなりますMr.Yです。

今回も前回に引き続き、京大・阪大受験者の前期・後期の入試動向のフローをお話しさせていただきます。今回から、理系のお話しになりますが、以下に記載する内容はあくまでも参考ですので、以下に当てはまらない受験を考えている場合などは、担当講師や進学アドバイザーに相談をして下さい。


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【工学部(基礎工学部含む)】
京都大学(工)は今年から2次試験に国語が課されることになりました。皆さん対策ははじめていますか?また、センター試験の傾斜は地歴が一番高配点になりましたので、そちらにも注意が必要です。話が脱線しましたが、京都大学(工)受験の場合は、ほとんどの方が後期は2次試験の配点の高い大阪大学(工)を選択します。もともと、2次力に不安のある方でセンターで高得点がとれている人は、中期の大阪府立大(工)も受験し、後期に大阪大学(基礎工)や神戸(工)で出願します。
大阪大学(工)(基礎工)の入試の違いは、センター試験の国語で高得点が取れているか、そうでないかが、選択の大きな要因となります。大阪大学(工)受験の場合は、中期の大阪府立大(工)は多くの方が受験します。後期は2次試験の配点の高い大阪大学(工)を選択するか。もともと、2次力に不安のある方でセンターで高得点がとれている人は、神戸大学(工)か大阪市立大学(工)の選択になります。神戸大と大阪市立大の選択の違いとしては、センター試験の配点に国語が含まれている神戸か含まれない市大といった選択になるようです。
大阪大学(基礎工)も(工)の後期受験のパターンとほぼ同じになります。後期の国公立の選択肢として京都工芸繊維大学の選択肢も入ります。この違いは例年のセンター試験のボーダーが神大・市立大に比べ3〜5%低いことから、国公立大学への入学を必須とする場合の選択肢として受験する人がいます。
私立の受験としては、早稲田大や同志社大の受験をする人がいます。


1127image2.gif
【薬学部】
京都大学(薬)の受験をする方の多くは、大阪大学(薬)を後期で受験するようです。大阪大学(薬)受験をする方の多くは中期に名古屋市立大(薬)を受験します。後期は2次試験を重視する場合はそのまま後期も大阪大(薬)を受験し、2次よりもセンター試験の点数を利用する人は、後期に岡山大や徳島大、広島大といった薬学部を設置する地方国公立大学の受験となります。(2次を重視する地方国公立はほとんどない)薬学部受験の場合、特に薬学にこだわらないという人もいます。そういった人のなかには、後期に薬学部以外の受験をする人もいます。例としては、中期の大阪府立大(工−応用化学)や後期に神戸大(工−応用化学)などです。
私立受験は、京都大学・大阪大学ともに、京都薬科大・大阪薬科大・神戸薬科大の中から受験をしています。


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【理学部】
京都大学(理)を受験する人の中には、後期に東大受験をする人もいます。それ以外の人で、理学部にこだわるのであれば、後期は大阪大(理)の受験になります。この場合に注意すべきことは、センター試験の国語の配点に傾斜がない(200点)ということが注意点になります。国語の点数が芳しくない人の中には大阪大(工)に変更する場合があります。大阪大学(理)を受験する人の後期受験は大阪大(理)を引き続き受験するパターンですが、注意点として上記内容があります。もし、国語の点数が芳しくなかった場合は、これも上記と同じ大阪大(工)になります。大阪大学(理)受験者で後期受験は2次よりもセンター試験の得点を重視したい場合は、中期に大阪府立大(工−数理工や化学工)などを受験し、後期に神戸大学(理−物理専攻以外)の受験になるようです。
私立大の受験としては、同志社大(理工)などの受験者がみられます。

次回は、歯学部・農学部・総合人間(理)・教育(理)となります。

以上

(受験情報Tips<第13回>おわり。文責:Mr.Y)
  
  
From 受験の部屋
 

2008年11月27日

もうすぐ12月ですね〜

 こんにちわ、松本孝ですv(^^)

<高1、2生へ>
 先日はプレウィンターお疲れさまでした!
 今回のイベントで、自分の「課題」を見つけることが出来ましたか?この課題を、冬期講習中に克服「する」と「しない」とでは、来年以降の勉強ペースがかなり変わってきます。何回も言いますが、早め早めに行動しましょう!そのために冬期講習があるのですから!!!そして、万全の状態でコース認定試験に臨みましょう!

<高3生へ>
 インフォメーションにも掲示していますが、センター試験まで残り50日程ですね。そろそろ緊張しだす人もいるのではないでしょうか?今から緊張してたらダメですよ(・ω・)ノ
 最近夜がかなり冷え込んでkたいので、くれぐれも風邪(インフルエンザにも!)注意して下さいね。体調管理をしっかりやるのも、受験勉強の一環ですからね!

PS
 タイトルにも書きましたが、もうすぐ12月ですね〜(^^;)いったい秋をいつ満喫したのだろう?と思うぐらいあっという間に日が過ぎているような気がします(笑)

 以上、松本孝でした〜(^^)/

From 三田校の部屋

Biological Stories<第43回> 韓国激動(12)

Biological Stories 43
           韓国経済を苦しめるオプション取引(4)

 当初、強くなりつづけるウォンのもとで収益を増やすためのオプション取引であったKIKOは、いまや韓国経済に破滅的な災いをもたらしているように思えます。
 ただし、現在韓国では経済的な報道に関してある程度の制限が加えられているようなので、僕個人が入手できる情報がいささか不足しており、その分推測が不正確なものになっているかもしれません。その点はご容赦ください。

金融当局、株式市場の悪性風説集中取り締まりへ
http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2008/10/29/0500000000AJP20081029004400882.HTML

<引用ここから>------------------------------------------------------------------------------------------

  最近、インターネットを通じ不特定多数に各種のうわさが広がっているために、株価暴落などの被害を受ける企業が増えている。金融当局は特に、特定企業について繰り返される悪性のうわさや否定的な報告書が株価下落や株式先物売り、空売りなどに関係していると判断すれば、集中して調査する。その上で違法事実が確認された場合は告発措置を取り、根拠がないうさわを流した人物については名誉棄損や業務妨害の疑いで検察に通報する。さらに、証券会社アナリストの根拠のない報告書が流れたために市場の安定が阻害される場合には制裁できるとする規定も講じる考えだ。

<引用ここまで>---------------------------------------------------------------------------------------------

 韓国の各新聞社は記事の国外配信に熱心で、英語以外に日本語でも記事が読める状態です。
 僕は韓国語は一切読めませんので、韓国国内向けの情報には全くアクセスできません。
 そこでこの連載を通じて現在までに蓄積してきた情報と、ここ数日のKRW-USDのレートの変動から、どのような資金の移動が起こっているかを推測していきたいと思います。

 まず、下の図は11月24日のKRW-USDのレートの変動です。


1126image_1.gif


 ごらんのとおり、終値で1500ウォンを超えています。これはもしかすると、重大な意味のあることかもしれません。

 まず、24日より3日間のKRW-USDレートの変動をご覧ください。


1126image2.gif


 20日には取引時間中に1500ウォンを超えていますが、そのあとに介入と思われる急速なドル売りウォン買いによって、終値を1500未満に押さえています。

また、終値を1500以下に押さえようとする動きはこの日に限ったことではなく、この3ヶ月間で2度ほど類似の動きが見られました。


1126image3.gif


 終値を1500以下に押さえようとするこの動きに、何か強い意思のようなものを感じられます。
 実際、韓国通貨当局は、この取引で大きな損失を出しているようで、韓国国内からも非難の声があるようです。

【社説】為替介入の無意味さ学ぶのに大金使った韓国政府
http://www.chosunonline.com/article/20081124000007

 国民から非難を受けてまで、何のために為替に介入しているのでしょう?
 ここで先週の最後に触れたKIKOの存在が強く疑われるのです。
 KIKOにもいろいろな契約の形態があるようなので一概に言えませんが、非常に大雑把に言うと

「レートが契約した範囲を逸脱すると、該当企業が銀行に契約金の2〜3倍のドルで返さなければならない」

と言うもののようです。そしてこの執拗な介入振りを見れば、終値1500〜1520のところに、政府の必死な介入を促すほどの多額の契約が埋め込まれているように思えるのです。
 ただこれは僕の個人的な推測なので、今後間違いであることが明らかになるかもしれませんし、正しい推測であったことが明らかになるかも分かりません。
 そしてこの他にもPIVOT、snowballといったさらに危険なオプション取引も行われているようなので、損害はもっと酷いものになるかもしれません。

http://www.heraldbiz.com/SITE/data/html_dir/2008/10/13/200810130381.asp

エキサイト翻訳=韓国語の機械翻訳サイト
http://www.excite.co.jp/world/korean/

上記サイトの記事の一部を抜粋し、下の翻訳サイトで機械翻訳・引用---------------------------

ピボッ(PIVOT)は為替が約定した区間を上下で脱する時皆損害が出る. 為替の上がる時だけ損失が私は背してみてずっと危ないと言える.

スノーボール(Snowball) も為替が上がればかえって行事価格が下落して損失が背してみて大きい. もし 900ウォンを基準でスノーボール契約を締結した A企業の場合, 初月ゾングサンイルに為替が 1100ウォンなら来月には為替ビョンドングブン(1100ウォン-900ウォン=200ウォン)歯が抜けた 700ウォン(900ウォン-200ウォン)が行事価格になる. 市場で 1100ウォンで売ることができるドルをスノーボール契約によって 700ウォンに売らなければならないからリスクが大きい.

引用ここまで---------------------------------------------------------------------------------------------

 機械翻訳なので記事の意味は正確にはわかりませんが、PIVOT、snowballに関しては日本でも取引が行われているので、日本語の解説サイトが参考になるかもしれません。

トレイダーズ証券 | 投資を学ぶ | 用語集 | テクニカル | ピボット(pivot)
http://www.traderssec.com/learn/glossary/detail/2669.html

Snowball
http://oshiete1.watch.impress.co.jp/qa1996431.html?ans_count_asc=0

 先週今週と続けて書いてきましたように、ウォンレートの下落に伴うオプション取引の発動は韓国経済に深刻な打撃を与えることになりそうです。

 それを避けようと、ドル売りウォン買い介入を行えば・・・。
 第41回のジグザグ曲線と原理的に同じ事が、今度は上下を逆にしてKRW-USDレート1500のラインで再度行われることになってしまいます。

 つまり、
(1) ファンド側はウォンを売り払ってドル高ウォン安状況を作り上げる。
(2) KRW-USDのレートが1500のラインに近付いていく。
(3) 国内企業のオプション取引の契約条件の発動を嫌って韓国銀行がドル売りウォン買い介入を行う。
(4) KIKOの契約状況などから韓国銀行の介入ラインが容易に推測できるため、ファンド側は韓銀のドル売りウォン買い介入のタイミングと同時にドルを売ってウォンを買う。
(5) ウォンが上昇したところで、ファンドはウォンを売り払う
(6) 以降、上記の手順を繰り返す。

 仮に(4)を行うことでKRW-USDのレートが1450まで上昇するとすれば、1ドルの元手で1回この操作を行うだけでファンド側は50ウォンづつ差益を得ることになります。
 ファンドは一体どれだけの資金規模でこの操作を行っているのやら・・・。1億ドルでしょうか、100億ドルでしょうか・・・。

 しかも今回通貨防衛の過程でこのように資金が引き出されているだけでなく、終値1500ライン防衛に失敗すればオプション取引の契約に従って、さらに多額の資金が韓国から引き出されるという最悪の状況にあります。

 果たして、韓国にこの状況を立て直す方法はあるのでしょうか?
 しかし、韓国はお金よりさらに重要なもので大変な赤字を出し続けているのです。
 韓国が「ある大切なもの」を失い続けている姿は、日本が将来を考える時に非常に参考になるものです。
 次回以降、韓国が失い続けている「ある大切なもの」を通じて、日本の未来について考えていきたいと思います。

(Biological Stories<第43回> 終わり。文責:上田@生物)
   
  
From 住吉校の部屋
  

2008年11月26日

E-文 826<第50回>

E-文826
                〜第50回「数や量を表す形容詞」〜
 
こんにちは、Mr. Oです。今日は数量形容詞を紹介します。語そのものは、皆さんにとって馴染みのあるものばかりかもしれませんが、侮ることはできません。可算・不可算や品詞など、注意すべき点が多々あるんです。
 
■数量形容詞
1. I have mentioned it many a time.
「そのことは何度も言った」
2. Jar A contains three times as much sugar as jar B.
「壺Aには壺Bの3倍砂糖が入っている」
3. He came back to Japan only a few days ago.
「彼はほんの数日前帰国した」
4. That is not a little money!
「それは大金だ」
5. We don’t have enough time for that.
「そんな時間はない」
6. This novel was short enough for me to read in an hour.
「この小説は短いので1時間で読めた」
7. She can read several books a day.
「彼女は1日に数冊もの本を読める」
8. Would you like to have some coffee?
「コーヒーはいかがですか」
9. There isn’t any good Japanese restaurant in this town.
「この街にはいい日本食レストランがない」
 

それでは解説です。今回は数量形容詞です(1〜9番)。
数量形容詞とは、人や事物の数や量を表す形容詞のことです。例えばmany、much、(a) few、(a) littleなどが数量形容詞です。
1. I(S) have mentioned(V) it(O) /many a time(M).「そのことは何度も言った」
●まずはmanyとmuchから見ていきましょう。1番はmanyを用いています。しかし、1番の英文を見て違和感を覚えた人もいるのではないでしょうか。manyの後ろには[可算名詞の複数形](例えばmany students「多くの生徒」など)しか置くことができないと思っていませんか。1番のように、many a/an+[可算名詞の単数形]という形で「多さ」を強調することができるんです。
ちなみに、これはaがあるため単数動詞で受けますが(例:Many a student is 〜)、意味は複数です。

2. Jar A(S) contains(V) three times as much sugar(O) /as jar B(M).「壺Aには壺Bの3倍砂糖が入っている」
●今度はmuchですね。muchの後ろに置かれる名詞は[不可算名詞の単数形]です。具体的には物質名詞(waterやsugarなど)について量が多いことを示したり、抽象名詞(difficultyやknowledgeなど)について程度が高いことを示したりします。
また、「多くの」の意味でmuchの代わりに、a great deal ofなども使われます。
We(S) had(V) a great deal of snow(O) /last year(M).「去年雪がたくさん降った」

3. He(S) came(V) /back(M) /to Japan(M) /only a few days ago(M).「彼はほんの数日前帰国した」
●次は(a) fewと(a) littleです。これも後ろに可算名詞が置かれるのか((a) few)、不可算名詞が置かれるのか((a) little)という大きな違いがありますね。
この数量形容詞を用いた表現のひとつに、3番で用いているonly a few+[可算名詞]「ほんの少しの[可算名詞]しかない」があります。(もちろん、不可算名詞を使うのならonly a little+[不可算名詞]「ほんの少しの[不可算名詞]しかない」となります。)

4. That(S) is not(V) a little money(C)!「それは大金だ」
●今度は不可算名詞であるmoney「お金」があるので数量形容詞littleが使われています。これはnot a little+[不可算名詞]「少なからぬ、多くの[不可算名詞]」という意味を表します。
他にも、quite a little+[不可算名詞]「かなり多くの[不可算名詞]」という表現もあり、どちらも名詞が可算名詞ならば数量形容詞(a) fewを使います。

5. We(S) don’t have(V) [enough time for that](O).「そんな時間はない」
●5番のenoughはどの語を修飾しているでしょうか。名詞timeですね。つまり、enoughは形容詞なんです。enough time「十分な時間」というように、修飾する名詞の数や量が十分であることを表しています。

6. This novel(S) was(V) short enough(C) /for me to read in an hour(M).「この小説は短いので1時間で読めた」
●6番のenoughは形容詞ではありません。shortという形容詞を修飾していますね。つまり、このenoughは副詞として機能しているんです。short enough「十分に短い」というように、修飾する語の程度が十分であることを表しています。

7. She(S) can read(V) [several books a day](O).「彼女は1日に数冊もの本を読める」
●次はseveralです。severalは「3以上だがmanyよりは少ない」というニュアンスを含んでいます。「3以上」というくらいですから、severalの後ろには可算名詞の複数形が置かれます。

8. Would(Aux) you(S) like(V) [to have some coffee](O)?「コーヒーはいかがですか」
●最後にsomeとanyについて触れておきましょう。これらは不定代名詞で取り上げましたが、形容詞としての用法を使って表現しているのが8〜9番です。
さて、このsomeとanyですが、肯定文→some、否定・疑問文→anyと覚えている人はいませんか。基本は確かにそうなのですが、これでは補いきれない場合がでてきます。それが8番ですね。
疑問文でsomeを用いた場合、相手から”yes”という肯定の答えを期待しているように聞こえます。(つまり、それだけ丁寧に聞こえるということです。)このように、肯定文以外でもsomeを用いることができるんです。

9. There(M) isn’t(V) any good Japanese restaurant(S) /in this town(M).「この街にはいい日本食レストランがない」
●この9番は問題ないのではないでしょうか。not+any という語順ですから、これは全文否定です。any「どれでも、誰でも」をnotが否定しているんでしたね。(部分否定、全文否定の理解があやふやな人はE-文第34回へ。)

いかがでしたでしょうか。形容詞はこれで終わりです。名詞、形容詞ときましたから、次回からは副詞です。それでは、また。
  
(E-文 826<第50回>おわり。)文責;Mr. O
  
 
From 西宮校の部屋

2008年11月25日

E-文 826<第49回>

E-文826
               〜第49回「人かitか」〜

こんにちは、Mr. Oです。今回もテーマは形容詞。今日はその形容詞が主語にとるのは[人]かitかに注目して進めていきます。

■形容詞と主語の関係
1. I am happy that you passed the exam.
「君が試験に合格して嬉しいよ」
2. He is able to teach Russian.
「彼はロシア語を教えることができる」
3. It is dangerous (for us) to swim in this river.
「この川で泳ぐのは危険だ」
4. She is difficult to talk with.
「彼女とは話しにくい」
5. It is surprising that she should know the news.
「彼女がその知らせを知っているとは驚きだ」
6. I am certain that the professor will not come today.
「教授が今日来るはずがない」


それでは解説です。今日は形容詞と主語の関係を取り上げますね(1〜6番)。
1. I(S) am(V) happy(C) /that you passed the exam(M).「君が試験に合格して嬉しいよ」
●形容詞には、[人]を主語にとれるものと、とれないものとがあります。まずは、[人]を主語にとれる形容詞です。1番のhappy「嬉しい」などのように、感情を表す形容詞の主語は[人]になります。(後ろのthat節は感情の原因を表しています。)
このように、感情を表す形容詞は、他にangry「怒って」、glad「喜んで」、surprised「驚いた」などがあります。

2. He(S) is able to teach(V) Russian(O).「彼はロシア語を教えることができる」
●2番のように、主語の能力を表す形容詞もまた、[人]を主語にとれます。[人] is able to V’「V’できる(V’する能力がある)」という構文です。同様に、capableを用いた構文もあります。[人] is capable of V’ing「V’できる(V’する能力を秘めている)」がそれです。しかし、()内に書いた通り、be able to V’は「能力がある」ことことに重点があるのに対して、be capable of V’ingは「能力を秘めている」ことに重点がある、という違いがあります。
また、主語の能力を表す形容詞なのですから、It is able to 〜という書き方はできません。主語はあくまで[人]なんです。

3. It(仮S) is(V) dangerous(C) [(for us) to swim in this river](真S).「この川で泳ぐのは危険だ」
●今度は[人]を主語にとれない形容詞です。例えば3番のdangerous「危険な」。3番は、このタイプの典型的な英文ですね。形式主語構文が用いられ、不定詞の意味上の主語も置かれています。このような形をとる形容詞は他に、difficult「難しい」、easy「易しい」、impossible「不可能な」などがあります。「[人]が〜するのは…だ」という意では、これらは[人]を主語にとることはできません。
また、この3番は次のように書き換えることができます。
        This river(S) is(V) dangerous(C) /to swim in(M).
ここで注目すべきは、欠落です。不定詞to swim inを見て下さい。前置詞inの目的語がありませんね。swim inの後ろに置かれるべきは勿論、this riverです。しかし、文頭に主語として既に書いてあるため、省略されているんです。(ちなみに、この3番はE-文第8回12番で紹介した英文です。)

4. She(S) is(V) difficult(C) /to talk with(M).「彼女とは話しにくい」
●3番と同じdifficultを用いていますが、これは[人]を主語にとっています。このように、例外的に主語をとる場合があるんです。(ただし、「[人]が〜するのは…だ」という意ではないですよ。)これも、前置詞withの目的語が抜けていますね。(もちろん、省略されているのは「彼女」です。)

5. It(仮S) is(V) surprising(C) [that she should know the news](真S).「彼女がその知らせを知っているとは驚きだ」
●さて、itを主語にとる構文をここで取り上げておきましょう。it is+[形容詞]+that S’ (should) V’という構文ですが、覚えていますか?この5番、E-文第4回17番の英文です。これは『話し手の主観的判断や感情』を表します。
ちなみに助動詞shouldは訳しませんが、shouldの存在は意味に影響しています。shouldがある場合、主観的な意味になり、感情が強調されますが、shouldがない場合、客観的な意味を表します。
It(仮S) is(V) surprising(C) [that she knows the news](真S).「彼女がその知らせを知っているのは驚くべきことである」

6. I(S) am certain(V) [that the professor will not come today](O).「教授が今日来るはずがない」
●最後に、人・itともに主語にとれる形容詞です。7番のcertain「確信している」がそれにあたります。7番のように[人]を主語にとったり、
It(真S) is(V) certain(C) [that he will win the election](真S).「彼が選挙に勝つのは確実だ」
このようにitを主語にとったりするんです。同様の意味を表す語としてsure「確信する(certainの方が客観的)」がありますが、これは[人]しか主語にとることができません。
I(S) am sure(V) [that she is going to Finland](O).「彼女がフィンランドに行くのは確かだ」

いかがでしたでしょうか。形容詞を用いるときは、その形容詞が[人]を主語にとれるかに注意を払うようにして下さいね。それでは、また。

(E-文 826<第49回>おわり。)文責;Mr. O


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2008年11月22日

E-文 826<第48回>

E-文826
               〜第48回「形容詞、その修飾の仕方」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日から新しい単元、形容詞に入ります。形容詞は名詞を修飾する、といっても、どのような修飾の仕方をするのか。その用法と形容詞の位置をまずは学んでいきましょう。
 
■形容詞の用法と位置
1. My friend told me that I looked like my elder sister.
「友達が、私は姉に似ていると言った」
2. Nobody was aware of his illness.
「誰も彼の病気に気づいていなかった」
3. At the present time, the house is not open to the pubic.
「現時点では、その家は一般公開されていない」
4. Were all the members present at the meeting?
「メンバーは全員出席していましたか」
5. Five rich old men were told to act like regular people.
「5人の金持ちの老人は、ふつうの人々と同じように振舞うよう言われた」
6. Is there anything new?
「なにか変わったことはない?」


それでは解説です。今日は形容詞の用法と位置がテーマです。
形容詞とは、名詞を修飾するものですね。そして、その形容詞には2つの用法があります。ひとつが限定用法、もうひとつが叙述用法です。これは修飾の仕方の違いを表します。この2つの用法をそれぞれ見ていきましょう。
1. My friend(S) told(V) me(O1) [that I looked like my elder sister](O2).「友達が、私は姉に似ていると言った」
●まずは限定用法。これは名詞に直接つけて修飾する用法です。一般的に名詞の前に置かれますが、後ろに置く場合もあります。1番ならばelder「年上の」は限定用法で用いられています。(sisterという名詞に直接ついていますね。)
ちなみに、この形容詞elderは限定用法でしか用いられません。(ちなみにolderは限定用法、叙述用法のどちらでも使えます。)He is elder than me.とは言わない、ということですね。
他にも、former「前の」やouter「外の」なども限定用法のみで使われますし、chief「主要な」、main「主な」、only「唯一の」など『意味を強めたり限定する形容詞』も限定用法でしか使われません。

2. Nobody(S) was(V) aware(C) /of his illness(M).「誰も彼の病気に気づいていなかった」
●2番はaware「気づいて」という形容詞が叙述用法で使われています。叙述用法とは、補語の位置に置き、名詞の状態などを述べる用法のことです。限定用法のような、『限定する』ニュアンスはありません。叙述用法は『説明する』ニュアンス、と表現するのが適切でしょう。
さて、形容詞awareは叙述用法のみで使われるものです。このawareのように、頭にa-のつく形容詞は叙述用法だけに用いられるものが多いです(afraid「恐れて」、alike「似ている」、alive「生きている」など)。

3. At the present time(M), the house(S) is not(V) open(C) /to the pubic(M).「現時点では、その家は一般公開されていない」
●限定用法と叙述用法どちらの用法でも使えるけれども、用法によって意味の異なる形容詞を紹介しましょう。3番と4番がセットです。形容詞presentを例にとります。3番のpresentはどちらの用法で用いられているでしょうか。time「時間」という名詞に直接ついていますから、限定用法です。形容詞presentは限定用法のとき、「現在の」という意味になります。(3番ではat the present time「現時点で」というカタマリで使われています。)

4. Were(V) all the members(S) present(C) /at the meeting(M)?「メンバーは全員出席していましたか」
●3番に対して、4番では形容詞presentが叙述用法で使われています。文の補語になっていますね。叙述用法のとき、presentは「出席している」という意味をもちます。このように、限定用法と叙述用法とで意味の違う形容詞は他に、certain「ある(限定)、確かな(叙述)」、right「右の(限定)、正しい(叙述)」などがあります。

5. Five rich old men(S) were told(V) [to act like regular people](O).「5人の金持ちの老人は、ふつうの人々と同じように振舞うよう言われた」
●次に、形容詞の位置について学びましょう。1番で書いたように、限定用法の場合、形容詞は名詞の前に置かれるのが普通です。5番のregular people「ふつうの人々」はregular「ふつうの」という形容詞が限定用法で用いられ、people「人々」という名詞の前に直接ついていますね。
しかし、主語を見て下さい。five「5人の」、rich「金持ちな」、old「年老いた」という3つの形容詞それぞれが限定用法で用いられています。ここで浮かぶ疑問は、どの形容詞を先に書くべきか、ということですね。次のようなルールがあるので見て下さい。
[all又はboth]→[冠詞(a/an、the)や人称代名詞の所有格(my、yourなど)] →[数量を示す形容詞(first、sixなど)]→[性質や状態を示す形容詞(big、old、red、woodenなど)]の順
また、大まかには、話し手の主観性が強い形容詞ほど前に置く、と考えて下さい。five old rich menならば、まず[数量を示す形容詞]であるfiveをまず前に置きます。次に、[性質や状態を示す形容詞]であるoldとrichは、主観性の強いrichを先に書いています。(正確には[大小→形状→性質・状態→新旧→色彩]という法則に基づいています。)

6. Is(V) there(M) [anything new](S)?「なにか変わったことはない?」
●最後に、形容詞を名詞の後ろに置く場合です。6番のanything「どれでも」のように、-thing(又は-body、-one)で終わる不定代名詞を修飾するとき、形容詞は名詞の後ろに置きます。
また、the boy singing a song「歌を歌っている少年」などのように、形容詞句(2個以上の語が続いたもの)も名詞の後ろに置きます。
 
いかがでしたでしょうか。次回は形容詞と主語の関係について学んでいきます。それでは、また。

(E-文 826<第48回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
  

2008年11月21日

E-文 826<第47回>

E-文826
               〜第47回「特定・不特定をより深く学ぼう」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日は冠詞の勉強をします。今回もポイントは『特定』・『不特定』です。この違いをより強く感じ、a/anとtheを正しく使い分けましょう。

■冠詞
1. Once upon a time, there were an old man and his wife.
「昔々あるところにお爺さんとお婆さんがいました」
2. I saw a monkey fall from a tree.
「猿が木から落ちるのを見た」
3. I wish I could have 25 hours a day.
「1日25時間だったらなぁ」
4. Can everyone be an Einstein?
「誰もがアインシュタインのようになれるのだろうか」
5. She sang a beautiful song, but I can’t remember the title of the song.
「彼女は美しい歌を歌ったのだが、その歌の名前を思い出せない」
6. What will you do if the sun explodes in a week?
「1週間で太陽が爆発するとしたら、何をしますか」
7. The rich are not always happy.
「金持ちがいつも幸せであるとは限らない」
8. A dog bit me in the leg.
「犬が私の足を噛んだ」
9. NASA announced that they found evidence of water on Mars.
「火星に水があった証拠を発見したと公表した」
10. Jane usually goes to school at eight every morning.
「ジェーンはたいて毎朝8時に学校に行く」
 

それでは解説です。今回は冠詞です(1〜10番)。
冠詞には、不定冠詞a/anと定冠詞theがあります。それぞれの特徴は、名前の通りですが不定冠詞は『不特定』のものを示し、定冠詞は『特定』のものを示すことです。
◇ 
1. I(S) saw(V) a monkey(O) [fall from a tree](C).「猿が木から落ちるのを見た」
●まずは不定冠詞a/anから勉強していきましょう。(aとanの使い分けかたは大丈夫ですか。文字ではなく、発音が母音ならばan、そうでなければaを使います。例えばhour「時間」はhで始まりますが、発音は母音ですのでan hourと書きます。)
不定冠詞a/anは『不特定』なものを指すと言いましたね。1番を見て下さい。この「猿」は「この猿」などという様に特定できるでしょうか。できませんね。「ある猿」が「落ちる」のを見たんです。また、この不定冠詞a/anは名詞が『不特定の単数』であることも示します。1番ならば、落ちた猿は1匹だったんですね。
◇    
2. Once upon a time(M), there(M) were(V) [an old man and his wife](S).「昔々あるところにお爺さんとお婆さんがいました」
●2番のan old man「おじいさん」もやはり、『不特定』ですね。不定冠詞a/anは、『初めて話題に上る名詞』を導入するという用法もあります。2番はおとぎ話の典型的な始まり方ですね。登場人物のan old man and his wife「お爺さんとお婆さん」は、おとぎ話の始まりですから、もちろん初めて話題に上るものです。(そもそもthere is構文は『新情報』を表すんですが、これは後に詳しく勉強します。)
他に、
Can(Aux) I(S) have(V) [a dozen of pencils](O)?「鉛筆を1ダースください」
のように、「1つの」という意味も表します。(この例ならば「1ダースというカタマリを1つ」ということですね。)

3. I(S) wish(V) [I could have 25 hours a day](O).「1日25時間だったらなぁ」
●不定冠詞a/anの用法をもう少し広げてみてみましょう。25 hours a day「1日につき25時間」のように、「〜につき(=per)」という意味もa/anは持ちます。

4. Can(Aux) everyone(S) be(V) an Einstein(C)?「誰もがアインシュタインのようになれるのだろうか」
●4番は見慣れない形かもしれませんね。固有名詞であるEinsteinに不定冠詞anがついています。不定冠詞a/anをつけることによって、『不特定さ』を表現しているんです。4番ならば、誰もが「アインシュタイン本人」になれるだろうか、と言ってもなれる訳がありません。しかし、「アインシュタインのような人」ならばなれる可能性を誰もがもっています。このように不定冠詞を加えることによって『不特定さ』を表し、「〜という人」という意味になります。
さらにここから派生し、a John「ジョンという人」、a Gogh「ゴッホの作品」という使われ方もします。
また、抽象名詞に不定冠詞a/anをつけ、具体的な実例を表すという用法もあります。たとえば、
    She(S) was(V) once(M) a beauty(C).「彼女はかつて美人だった」
    という様な使われ方です。

5. She(S) sang(V) a beautiful song(O), but I(S) can’t remember(V) the title of the song(O).「彼女は美しい歌を歌ったのだが、その歌の名前を思い出せない」
●今度は定冠詞theです。定冠詞はその名の通り『特定』を表しから、『すでに話題に上ったもの』に使われます。5番は、最初に「美しい歌」をa beautiful songというように不定冠詞aを用いて導入しています。(『初めて話題に上るもの』ですね。)そして次に「その歌の名前」と述べていますから(つまり新情報ではないんですね)、定冠詞を用いてthe songと表現しているんです。

6. What(O) will(Aux) you(S) do(V) /if the sun explodes in a week(M)?「1週間で太陽が爆発するとしたら、何をしますか」
●『特定』のものを指すということは、1つしかないものには定冠詞を使えばいいということです。6番ならばthe sun「太陽」です。1つしかありませんね。ただし、「半月」はa half moon、「満月」はa full moonというような例外もあります。(月が半月や満月などのいろいろな側面をもっているから『特定』できませんからね。)
他にも、『状況から分かる(特定できる)もの』(Open the window.「窓を開けて」)や『限定されたもの』(the only person「唯一の人」)にも定冠詞theを用います。どれも『特定』のニュアンスがありますよね。

7. The rich(S) are not(V) always happy(C).「金持ちがいつも幸せであるとは限らない」
●定冠詞theの用法をもっと広げていきますよ。7番のように、定冠詞the+[形容詞]で「〜な人々」という意味になります。複数扱いになることにも注意して下さいね。

8. A dog(S) bit(V) me(O) /in the leg(M).「犬が私の足を噛んだ」
●また、8番のように[体の一部]を表すときにも定冠詞theを用います。このように体の一部を用いた表現は間違えやすいので、少し紹介しておきますね。catch+人+by the arm「人の腕をつかまえる」、pat+人+on the shoulder「人の肩をたたく」、look+人+in the face「人の顔をみる」などといった表現があります。
他にもthe dolphin「イルカ(というもの)」のように総称的に表したり、by the+[単位]で「〜単位で」という意味を表したりします。
    たとえば、
        They(S) are paid(V) by the day(M).「彼らは日給制だ」
    といった使われ方です。

9. NASA(S) announced(V) [that they found evidence of water on Mars](O).「火星に水があった証拠を発見したと公表した」
●最後に冠詞を用いない、無冠詞の用法を紹介しましょう。区切りがはっきりせず、一般的な意味で用いられる場合は原則、無冠詞になります。9番ならばwater「水」という物質名詞が使われています。区切りがはっきりしない物質名詞ですから、冠詞が使われていません。また、区切りがはっきりしていても、固有名詞は特別な場合(4番で紹介しました。)以外は無冠詞です。

10. Jane(S) usually goes(V) /to school(M) /at eight(M) /every morning(M).「ジェーンはたいて毎朝8時に学校に行く」
●無冠詞のその他の用法として、『本来の目的』があげられます。10番がそれです。school「学校」の本来の目的は何でしょうか。もちろん、生徒が学ぶことです。この『本来の目的』の意味で用いられる場合は冠詞がつきません。しかし、
Jane’s mother(S) went(V) /to the school(M) /to see her teacher (M).「ジェーンの母親は、彼女の先生に会いに学校へ行った」
この例文では学校が「生徒が学ぶ」という本来の目的で使われていませんね。先生に会うために「学校(という建物)へ行った」という意味です。
この他にも、Richard is manager of our baseball team.「リチャードは私たちの野球チームの監督だ」のように『地位・役職など』などを現すときや、by bus「バスで」のように『交通手段』を表すときも無冠詞になります。

いかがでしたでしょうか。a/anとtheの使い分けは難しく思っている人が多いかもしれませんが、『特定』・『不特定』を感じられれば正しい使い方が見えてきますよ。それでは、また。

(E-文 826<第47回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
 


2008年11月20日

受験情報Tips<第12回>


1週間ぶりとなりますMr.Yです。京大・阪大・神大実践やオープンを受験された方は復習をされていますでしょうか?また、センター試験まで残り2ヶ月を切りました、センター試験結果を重視される方は、まず残りの1ヶ月で、形の残る目標を掲げ、完遂してみて下さい。そうすれば残りの1ヶ月でしっかりと調整できると思います。
今回は前回の続きで、京大・阪大受験者の前期・後期受験動向のサンプル全4回の第2回目です。この入試動向のフローはあくまでも参考ですので、各自の状況に応じて受験大学を考えていただきたいと思います。神戸大学を受験する人も、京大・阪大志望者がどういった形で神戸受験に参入してくるかが分かると思います。
また、後期に表以外の受験大学を考えていて、判断に迷っている場合は、授業の先生や進学アドバイザーに相談をして下さい。

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<経済学部の入試フロー>
京都大学は後期の受験がありませんので、どうしても後期はランクを下げて受験する傾向になります。後期受験のパターンとして多いのは、大阪大学(経済)や神戸大学(経済)の受験をする方が多くなります。ただし、大阪大学後期はセンターが2次の配点よりも大きいので、2次試験の配点の高い神戸大学後期を受験する生徒が多くいます。また、阪大後期を受験しようと考える人はセンター試験に地歴のみを受験した方に限られてくるので、そういった意味でも神戸受験者は多くなります。大阪大学は前期にA・B・C配点方式を使用しています(ご存じない方は進学アドバイザーに確認をして下さい)。公立高校の生徒で「A配点にひっかからなければ無理(2次の学習に手が回らなかった)」と考える方も少なからずいますので、そういった方は後期にセンター試験の配点の高い大阪大学の後期を引き続き受験、もしくは2次配点の高い神戸大学を避けて、大阪市立大学(経済)を受験する傾向が見られます。私立の受験は、早稲田大学の(政治・経済)や同志社大学(経済)などの受験がみられます。


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<人間科学部の入試フロー>
大阪大学人間科学部ですが、他大学に同じ名称の学部が存在しませんので、後期は他大学・他学部の受験をする場合も見られます。人間科学部はそもそも文学部を母体としていましたので、文学部への変更をする方もいます。後期の受験として多いのは、そのまま後期も大阪大学が多くなります。それ以外には、神戸大学の(文)や(発達科学)後期受験が見られます。阪大・神大(文)はセンターと2次の配点が同じですが、神戸は2次で小論文以外に外国語が課されますので、小論文以外の試験方式を望む方は後期の神戸(文)受験に流れます。神戸(発達)は後期小論文でセンター400点・2次200点ですので
センター試験で高得点が取れていた方は後期に神戸(発達)に出願します。私立受験に関しては、同志社大学(文)や関西学院(人間福祉−人間科学)をすべり止めにするようです。


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<外国語学部の入試フロー>
外国語学部も、後期の選択肢が多くありませんので、後期も大阪大学(外国語)が多くなります。(2次試験は外国語のみ) それ以外の受験の場合、センターと2次の配点が同じですが、神戸大学(国際文化)を受験される方がいます。この場合、大阪(外国語)と比較して、語学学習よりも教養重視になります。大阪(外国語)のように、語学学習重視の場合は、神戸市外国語大学の受験となります。神戸市
外国語大学の後期は小論文のみで、センターの比率が高いですから、センター高得点者が受験するかたちになります。私立受験は同志社(文)や立命館(国際文化)、関西学院(総政)などの受験が比較的多いようです。2009年は、関西大学に外国語学部ができますので、ここへの受験の可能性も高くなると予想されます。

次回は理系学部(工学・農学・歯学)を予定しています。

(受験情報Tips<第12回>おわり。文責:Mr.Y)
  
  
From 受験の部屋
  


E-文 826<第46回>

E-文826
〜第46回「不定代名詞の単と複」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日で不定代名詞を終えます。今回は前回に続いて不定代名詞をいくつか紹介していきます。単数・複数に注意しながら読んでいって下さい。その際に大切なのは、ただ暗記するのではなく理解することです。
 
■不定代名詞の用法(その2)
1. All international students must take TOEFL.
「留学生は全員TOEFL(試験)を受けなければならない」
2. Please read all of the information below carefully.
「下記の情報を丁寧にお読み下さい」
3. He is able to use both hands equally well.
「彼は両利きだ」
4. Each computer has the following software installed.
「それぞれのコンピュータには次のソフトウェアがインストールされている」
5. People who share ideas learn from each other.
「考えを共有する人は、お互いから学ぶものだ」
6. We have a meeting every other Friday.
「隔週で金曜日に会議がある」
7. You can come on either day ? Saturday or Sunday.
「土曜日か、日曜日。どちらかに来てもいいよ」
8. I don’t know either of his parents.
「彼の両親をどちらも知らない」
9. Neither of the proposals is acceptable.
「案はどちらも受け入れられない」
 

それでは解説です。今日は不定代名詞の用法(その2)です。
1. All international students(S) must take(V) TOEFL(O).「留学生は全員TOEFL(試験)を受けなければならない」
●不定代名詞の特徴は『不特定さ』でしたね。「これ」と特定できないことです。前回one、other、anotherを取り上げました。今回はall、both、each、either、neitherを取り上げますね。
まず1番。不定代名詞allには2つの用法があります。1つは形容詞としての用法、もう1つは代名詞としての用法です。1番は前者、allが形容詞として機能しています。
1番のall international students「すべての留学生」というように一般的な意味で用いられる場合、all+[無冠詞複数名詞]の形になります。
しかし、例えばall the students in the class「そのクラスの生徒全員」というように、ある特定的なものの中で「すべての」と言う場合、all the+[複数名詞]という形を使います。

2. Please(M) read(V) [all of the information below](O) /carefully(M).「下記の情報を丁寧にお読み下さい」
●2番はallが代名詞として機能しています。all of the+[名詞]という形で用いられていますね。この[名詞]には、可算名詞も不可算名詞も置けます。2番はinformation「情報」という不可算名詞が用いられていますね。不可算名詞は勿論、複数形にはなりませんよ。

3. He(S) is able to use(V) both hands(O) /equally well(M).「彼は両利きだ」
●今度は不定代名詞bothです。これもall同様、代名詞と形容詞、2つの用法があります。3番は形容詞としての用法ですね。(both+[名詞]という形です。)ここで大切なのは、both「2つ(2人)」と述べることができるということは、その[名詞]は数えられるということです。可算名詞が置かれ、複数形になります。

4. Each computer(S) has(V) the following software(O) installed(C).「それぞれのコンピュータには次のソフトウェアがインストールされている」
●4番は不定代名詞eachが使われています。1〜2番同様、代名詞と形容詞の2つの用法があります。ここでも単数・複数に注目しましょう。4番の主語と動詞をみて下さい(Each computer(S) has(V) 〜)。まず主語はeach+[名詞]の形をとっていますが、この[名詞]は単数形です。さらに、all+[名詞]やboth+[名詞]は全体として複数扱いになっていましたが、4番の述語動詞がhasになっていることから分かる通り、each+[名詞]は全体として単数扱いです。「それぞれ」という意味ですからね。
ちなみに、eachが代名詞として機能した場合、4番は
Each of the computers(S) has(V) the following software(O) installed(C).
と、なります。(each of the+[名詞]という形で全体としては単数扱いですが、[名詞]は複数形です。複数ある[名詞]のうちの「それぞれ」ですからね。)

5. [People who share ideas](S) learn(V) /from each other(M).「考えを共有する人は、お互いから学ぶものだ」
●5番はeachを用いた構文ですね。each other「お互い」という形そのものはお馴染みの人が多いかもしれませんが、これが代名詞だということを見逃している人は多いはずです。「お互いのことを学ぶ」のではなく、「お互いから学ぶ」のであれば5番のように前置詞fromを用いてfrom each otherと書かねばなりません。

6. We(S) have(V) a meeting(O) /every other Friday(M).「隔週で金曜日に会議がある」
●今度はevery「どの〜も」です。everyは不定代名詞eachと混同されることが多いのですが、everyは形容詞です。ですから、every of 〜という書き方はできないんです。
さて、6番のevery other Fridayはきちんと翻訳できましたか。every yearは「年ごとに」つまり「毎年」、every four yearsは「4年ごとに」です。そして、every otherは「1つおき」を意味しますから、every other Fridayは「1週おきの金曜日」つまり「隔週で金曜日」ということになります。ちなみにevery second Fridayと言ってもいいですよ。(例えば6番なら、第1金曜日に会議があったら次の会議は第3金曜日ということです。)

7. You(S) can come(V) /on either day(M) ? Saturday or Sunday.「土曜日か、日曜日。どちらかに来てもいいよ」
●次は不定代名詞eitherです。このeitherも代名詞と形容詞としての機能があります。7番は形容詞としての用法ですね。eitherは「(2つ、2人のうち)どちらか」という意味があります。7番ならば、「土曜日と日曜日のどちらか」ということです。「どちらか」ですから、原則、全体として単数扱いになります。

8. I(S) don’t know(V) [either of his parents](O).「彼の両親をどちらも知らない」
●8番は不定代名詞eitherの代名詞としての用法。これ、見覚えがありますか。E-文第34回4番で登場した英文です。「彼の両親のどちらかを選んでも、その人を知らない」つまり、「どちらも知らない」という全体否定です。全体否定・部分否定の理解があやふやな人は、是非E-文第34回へ。
ところで、7番がeither+[名詞]の形で[名詞](day)が単数形だったのに対して、8番は[名詞](parents)が複数形であることに気づいたでしょうか。不定代名詞eachと同じケースです。7番は「どちらかの日」なのでday「日」は単数形ですが、8番は「(2人の)両親のうちどちらか」ですから、parents「両親」は複数形なんです。

9. [Neither of the proposals](S) is(V) acceptable(C).「案はどちらも受け入れられない」
●最後は不定代名詞neither(=not+either)を紹介します。このneitherも、代名詞・形容詞両方の機能を有しますよ。9番は代名詞として用いられていますね。(neither of the+[名詞]という形です。)eitherの場合同様、これも全体として単数扱いが原則です。
また、eitherと同じように、neither of the+[名詞]の形では[名詞]は複数形ですが、形容詞として用いると[名詞]は単数形になりますよ。(全体としてはやはり原則単数扱いですが。)
    Neither proposal(S) is(V) acceptable(C).

いかがでしたでしょうか。不定代名詞につく名詞は単数形か複数形か。全体としては単数扱いか複数扱いか。これらのことは意味を理解すれば間違えずにすみます。理解して覚えることを心がけ、知識を蓄えていきましょう。それでは、また。

(E-文 826<第46回>おわり。)文責;Mr. O


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2008年11月19日

E-文 826<第45回>

E-文826
               〜第45回「特定しないということ」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日は不定代名詞を扱います。不定代名詞の特徴は特定しないこと。「これ」などとは言わず「特定しないこと」。これが今日のテーマです。
  
■不定代名詞の用法
1. I got a watch from my brother, but I’ve lost it.
「兄に時計をもらったが、なくしてしまった」
2. My watch was ruined, and I need to buy a new one.
「時計が駄目になったので、新しいのを買わなければならない」
3. The population of Italy is about two fifths as large as that of Japan.
「イタリアの人口は日本の約5分の2だ」
4. We keep two dogs. One is a beagle and the other is a Yorkshire terrier.
「うちには犬が2匹いる。1匹はビーグルで、もう1匹はヨークシャーテリアだ」
5. Can I have another piece of cake, please?
「もう1つケーキを食べてもいいでしょうか」
6. We took a rest one after the other.
「私たちは交互に休息をとった」
7. Saying is one thing, and doing is another.
「言うは易し行うは難し」
8. Some of the students were late, and the others were in time for the train.
「生徒たちの何人かは遅れたが、他の生徒達は電車に間に合った」
  

それでは解説です。今回は不定代名詞の用法ですね。不定代名詞とは、不特定の人や物を表し、また一定でない数量を表す代名詞のことを言います。主な不定代名詞として、one、other、another、someを取り上げます。
1. I(S) got(V) a watch(O) /from my brother(M), but I’ve(I(S) have(Aux)) lost(V) it(O).「兄に時計をもらったが、なくしてしまった」
●まずは人称代名詞itと不定代名詞oneの違いを見てみましょう。1番は人称代名詞itを用いています。人称代名詞は、Iやshe、they、そしてitなど、話し手や相手、話題のなかの人・物事を表します。つまり、「これ」と特定できるということです。1番ならば、itは「兄からもらった時計」を表していますね。なくしたのは他のどの時計でもなく、その「兄からもらった時計」です。
また、「そのもの」を示しているので、人称代名詞itは前や後ろに修飾語を置いて説明することはできません。(red itやit of Tomなどは作れないということです。)

2. My watch(S) was ruined(V), and I(S) need to buy(V) a new one(O).「時計が駄目になったので、新しいのを買わなければならない」
●不定代名詞oneは先に書いた通り、『不特定』であることがポイントです。2番で不定代名詞oneの替わりに人称代名詞itを用いることはできません。その理由は次の2つです。まずnewという修飾語が前にあるというのが1つ。(1番で書いた人称代名詞itの特徴の1つです。)
次に、もしitを使ったら、「私が買う」のは、「駄目になった時計」ということになります。これでは意味が通りませんね。「私が買う」のは、「駄目になった時計と同じ種類の時計」であって、「駄目になった時計そのもの」ではありません。特定することはできないんです。

3. The population of Italy(S) is(V) about two fifths as large(C) /as that of Japan(M).「イタリアの人口は日本の約5分の2だ」
●今度は指示代名詞thatです。指示代名詞とはthis「これ」やthat「あれ」など、はっきり指し示す代名詞のことを言います。指示代名詞thatにも、不定代名詞のような『不特定さ』はありません。さらに、前の語句や内容を指すとき、itを使った方がより一般的な表現になります。逆に具体的なことについて述べるのならば、指示代名詞thatの方が適切です。
また、thatは修飾語を前に置くことはできませんが、後ろに置くことならできる、という特徴もあります。3番ならば、that of Japanと後ろに修飾語を置いていますね。ちなみにthatはpopulationを示していますよ。
(この3番の英文、覚えていますか。E-文第26回3番の英文ですよ。)

4. We(S) keep(V) two dogs(O). One(S) is(V) a beagle(C) and the other(S) is(V) a Yorkshire terrier(C).「うちには犬が2匹いる。1匹はビーグルで、もう1匹はヨークシャーテリアだ」
●今度は不定代名詞otherです。4番では、2匹いる犬のうち、どちらか1匹をまずoneという『不特定』の形で表しています。しかし、残り1匹ならば特定できますから、the otherというように『特定』の意味をもたせる定冠詞theを使って表現しています。
もし全体が2つではなく3つのうち、1つを『不特定』のoneで表し、「残り全部」を表現したい場合はthe othersと書きますよ。

5. Can(Aux) I(S) have(V) [another piece of cake](O), please(M)?「もう1つケーキを食べてもいいでしょうか」
●5番は不定代名詞anotherを用いています。anotherはan+otherという形であることから分かるかもしれませんが、「もう1つの別の人・もの」という意味をもちます。5番ならば、ケーキを1つ食べて、「もう1つ」と言っていますが、「この1つのケーキ」とは言っていないんですね。『不特定』です。
また、このoneとanotherを用いて4番の犬の例文を表現してみると、例えば次のようになります。
We(S) keep(V) three dogs(O). One(S) is(V) a beagle(C),another(S) is(V) a Yorkshire terrier(C), and the other(S) is(V) a Shiba(C).「うちには犬が3匹いる。1匹はビーグルで、もう1匹はヨークシャーテリア、そして残り1匹が柴犬だ」
分かりましたか?3匹のうちある不特定の1匹(one)を取り出し、残った2匹のうち、また不特定の1匹(another)を取り出す。すると、残った1匹は特定できますからthe otherを使っている、というカラクリですよ。

6. We(S) took(V) a rest(O) /one after the other(M).「私たちは交互に休息をとった」
●6番はoneとthe otherを用いた慣用構文です。2つのうち、ある不特定のものと、残り1つが前後にあるということは、この2つが「交互に」ということですね。
もしこれが、one after anotherだったらどのような意味になるでしょうか。ある不特定のものと、もう1つの別のものが前後にきているんです。(残りの1つではないですよ。)つまり、3つ以上が「次々に」ということです。
まとめておきますね。one after the other「(2人、2つが)交互に、順番に」、one after another「(3人、3つ以上が)次々に」ですよ。
他にも、(On one hand SV.) On the other hand S’V’.「(一方でSV)他方でS’V’」などといった構文もあります。

7. Saying(S) is(V) one thing(C), and doing(S) is(V) another(C).「言うは易し行うは難し」
●今度はoneとanotherを用いた慣用構文を紹介しましょう。A is one thing, B is another.「AとBは別物である」という構文が7番では使われています。ちなみに7番は諺ですね。
他に、from one A to another「様々なAで」という構文もあります。

8. Some of the students(S) were(V) late(C), and the others(S) were(V) /in time(M) /for the train(M).「生徒たちの何人かは遅れたが、他の生徒達は電車に間に合った」
●最後は不定代名詞someです。oneは『不特定』の単数を表しました。そして、someは「いくつか」という日本語訳から分かるように、『不特定』の複数を表します。多数いる生徒のうち、「何人か」という不特定の生徒たちが遅れたんですね。そして、間に合った「残りの生徒たち」(つまり、特定できますね。)はthe othersで表されています。(8番を具体的に言えば、例えば100人の生徒のうち、10人(some)は遅れ、90人(the others)は間に合ったということです。)
もしも、8番でthe othersではなくothersが使われていたら、
Some of the students(S) were(V) late(C), and others(S) were(V) /in time(M) /for the train(M).「遅れた生徒もいれば電車に間に合った生徒もいた」
このような意味に変わります。(例えば100人の生徒のうち、10人(some)は遅れ、80人(others)は間に合ったということです。この80人は「残り全員」ではないですね。『特定』を表すtheが使われていないから、こんな意味になるんです。)
 
いかがでしたでしょうか。この不定代名詞、次回も取り上げますから、今日取り上げたものは確実に消化しておいて下さいね。それでは、また。

(E-文 826<第45回>おわり。)文責;Mr. O


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Biological Stories<第42回> 韓国激動(11)

Biological Stories<第42回> 韓国激動(11)

                韓国経済を苦しめるオプション取引(3)

ここ数年の韓国経済の苦境は、KRW-USDレートの適正値の狭さが原因です(もっと根本的には韓国の経済構造が原因なのですが)。前回は、KRW-USDレートの上限値をねらってファンドがドル売りウォン買いを行い、勧銀の介入を誘って差益を挙げた一連の手法をご紹介しました。
このような事態に陥ったのは韓国銀行の単調で機械的な介入が原因です。
韓銀がもっと予想の立てにくい介入を行っていれば、ここまでの損失を出さずにすんだはずなのです。
韓国国民が工業生産で作り出したなけなしの利益は、ネジ一本作らぬファンドによって韓国から持ち出され続けました。
その状況は今も変わっていません。
違うのは、当時はウォンの上値を狙ってファンドが攻撃を繰り返していたのが、現在は下値を狙っての攻撃に変わったことぐらいです。
しかし、それでもまだ現在に比べればウォン高の頃の方がずいぶんマシでした。食料、エネルギー資源、工業製品の原材料、あるいは日本からのハイテク部品…、そういったものの全てを安価に入手出来たからです。

ところで通貨はハードカレンシーと呼ばれる国際的に通用するものと、そうではないものに大きく二分することが出来ます。
ハードカレンシーの代表がUSDすなわちアメリカドルであり、貿易の代金として世界中でやりとりされています。経済が崩壊してしまった国家の中には、商取引の際に国民が自国通貨よりUSDによる支払いを好むようになってしまった国さえあるほどです。
ユーロや日本円はUSDほど流通はしていませんが、信用度はUSDに匹敵し、国際的な取引で十分通用します。

ところがウォンには国際的な信用がありません。ですから外国との取引の際には、一度ウォンをドルに交換することが必要になります。
ウォン高ドル安の頃には、今より遙かに有利なレートでドルを入手できました。このときになすべき事をきちんとしておけば、今ほどの苦境に立たずにすんだはずなのです。

1997−全てはここから始まった

ところで皆さんに質問です。韓国は先進国でしょうか、発展途上国でしょうか?
きっと先進国と答えた人が多いかと思います。
韓国人自身は、先進国でも発展途上国でもあると考えているようです。
韓国という国は、政治的経済的権益について話し合う場では先進国と認識されることを望んでいるようです。現在のG8の枠組みをG13に拡大するという議論がなされるとき、韓国に席が与えられるべきだと強く主張している事からも、それは明らかです。
その一方で、先進国が果たすべき義務や貢献を求められる時には発展途上国として扱われることを望むようです。
国連の負担金はずっと滞納したままですし、温暖化に対するCO2削減でも発展途上国の枠組みで扱われることを望んでいます。
また、現在でもたびたび日本に工業技術の技術支援を求めていますが、これも先進国なら通常考えられないことです。
米CIAの作成した先進国のリストの中には現在でも韓国の名前は見当たりませんが、上記の例を見れば仕方のないことかもしれません。

このようにいろいろな問題点をはらんではいますが、韓国は一応世界から先進国であると見なされています。それは先進国が発展途上国に支援を与えるための枠組みであるOECDの加盟国だからです。

しかし、韓国がOECDに加盟できたのはつい最近のことです。
あの運命の1997年まで韓国はOECDへの加盟がかなわずにいました。そしてOECDへの加盟したそのわずか1ヶ月後に、韓国はそれまで重ねてきた無理な経済運営のひずみの上にアジア通貨危機の加重が加わって経済的に破綻し、IMFからの融資を受けることになったのです。

国民の財産を投げ出して命をつなぎ止めた韓国

1997年のアジア通貨危機および韓国を襲った経済破綻について、この連載で述べることは控えたいと思います(それだけで数ヶ月分の連載になってしまうでしょう)。興味のある方は、これらの書籍や通貨危機を解説したサイトをご覧ください。
このとき韓国が抱えていた借金のかなりの部分を、隣国のよしみでアジア開発銀行経由で日本が肩代わりしています。

http://www.adb.org/Documents/PCRs/KOR/pcr_kor31651.pdf

またこのときの韓国への莫大な支援が、バブル崩壊後の日本経済をさらに痛めつける事となりました。貸し出された資金のうちIMF経由で韓国へ貸し出した分に関しては返済がなされていますが、アジア開発銀行経由で貸し出された65億ドル分に関しては、今に至るも返済がなされていません。
衰弱した日本の経済をさらに悪化させるほどの巨大な経済支援を、日本が韓国にせざるを得なかったわけですから、当然債務者である当の韓国自身はさらに過酷な境遇にさらされました。

韓国の国民が貴金属を供出して、対外債務を返済する資金の一部に当てたのはこのときのことです。また韓国の大手銀行も多くが韓国人からアメリカ人の手に渡りました。
韓国の大手銀行は見かけ上倒産を免れましたが、その中身はアメリカの銀行と言っていいような状況になりました。韓国の大手電機メーカーの株式も同様です。
また多くの労働者が解雇され貧しい生活を余儀なくされました。
韓国人の記憶にはIMFの管理下にあった時代は悪夢のような時代として記憶に残っているようです。

このように書くと、外国資本が悪者のように思えるかもしれません。
しかし、このことで外国を恨むのは筋違いです。

97年の韓国は、債務の利子の支払いのためのドルすらもなくなった状態でした。今も昔も韓国は食糧自給率の低い国ですので、「債務支払い不能状態」すなわちいわゆる「デフォルト」に陥って海外との交易の一切が停止すれば、国民は飢えに苦しみ全ての産業が停止して、収入を得る手立ての全てがなくなってしまったでしょう。

財産の相当部分を失い、主立った産業が外国資本の手に渡ったとしても、国民全体が飢える状況に陥るよりはずいぶんマシだったのではないでしょうか?

しかし、このときから今に至るまで、韓国には巨額の債務の陰がちらついています。 

借金とは苦しいものです。自分自身の判断した最適の戦略で計画を進めることが出来ません。つねに返済の圧力に追い立てられます。ゆっくり時間をかけて機会をうかがっていれば、待っている間に借金の額は利息によって恐ろしい勢いでふくれあがることでしょう。そのため、少しでも早く利益を上げること、少額でも利益を上げることを韓国社会全体が強いられました。

少額でも利益を上げる…、為替取引のリスクを小さくしたい…。あわよくば通貨取引の手数料を支払わずに済ませたい…。
そのもがくような経済状況の中で、苦境を助けにやってきた女神のような表情で現れたのが「KIKO」。KNOCK IN KNOCK OUT取引なのです。

KIKO-救いの女神に見せかけた破滅の使者

なぜ「KIKO」は韓国で売れたのか
http://www.chosunonline.com/article/20081008000033

<引用ここから>------------------------------------------------------------------------------------------

なぜ「KIKO」は韓国で売れたのか?
通貨オプション商品「KIKO(ノックイン・ノックアウト)」は外資系銀行が設計し、韓国にやって来た「輸入金融商品」だ。他国ではそうでもないが、韓国では人気を呼んだ。それはなぜだろうか。

 KIKOは2005年ごろ、米国系のシティバンクが設計、韓国で初めて紹介されたといわれている。初期にKIKOに加入した企業は、商品設計通り実際にウォン高ドル安になったことから為替差益を得た。それ以降、KIKOは為替ヘッジ商品として知られるようになった。

 昨年からは外資系A銀行や韓国の複数の銀行が競い合うようにKIKO関連商品を発売、当時の外為市場の状況と相まって、契約は急増した。

 07年当時のレートはウォン高が進み、国内外を問わずほとんどの外為専門家がさらにウォン高になると予想していた。製品を売る際、為替差損で損をする中小輸出業者としては為替ヘッジに死活を賭けるしかなかった一方、手数料が入る銀行にとってはリスクゼロの収入源だった。

 金融業界のある人物は「10億ウォン(約7500万円)でKIKOを設計するプログラムを買い、コピーして売れば、黙っていても手数料として毎月10億ウォンがもうかるのだから、これを嫌がる銀行はない」と話す。

 一方、銀行の不十分な説明による販売や、銀行・中小企業間の不平等な契約関係も、KIKO加入増加に貢献した。銀行はこの金融商品を売る際、リスクについてきちんと伝えなかったり、(通常0.5‐2%程度の手数料を支払う)先物為替とは違い、手数料や証拠金なし、つまり事実上「無料」で為替ヘッジするかのようにセールスしていた。このため中小企業としては、魅力的な為替ヘッジ商品にしか見えなかっただろう。

 しかも、銀行が直接KIKO加入を強要したケースもあったという。チョ_ン・ソクヒョン為替ヘッジ被害企業共同対策委員長は6日、企画財政部の国政監査証人として出席し、「銀行側は融資期限が来る時期にKIKOを勧め、これに加入すると期限を延長するケースもあった。さらにはKIKOに加入した企業財務チーム関係者らを海外旅行に連れて行き、販促に力を入れていた」と語った。

 これに対し、都市銀行の関係者は「“ほかの銀行ではKIKOを売っているのに、どうして(この銀行では)売らないのか”という声も多かった。当時のレート予想を念頭に金融商品を売ったに過ぎない」と反発している。

 また、海外の投資資本が、海外の銀行と共に意図的にKIKOの販売をあおったという声も出ている。

 ハンナラ党の高承徳(コ・スンドク)議員は「韓国外為市場は規模が小さいため、いつでも投機筋のマネーゲームの場になる可能性がある。KIKOショックの背景には投機筋が介入している可能性も否めない」と主張している。

全洙竜記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

<引用ここまで>---------------------------------------------------------------------------------------------


KIKOの契約が結ばれた当時はウォン高が進んでいた時期もあり、為替差損によって利益が目減りしてしまう(ドル安が進むとウォンに戻したとき受け取るウォンが目減りしてしまう)のが韓国にとって頭痛の種でした。下の図には、この30年間のUSD-KRWのレートの変化を示してあります。KIKOの契約が盛んに行われた05〜06年ごろは、青いローソク足が続くグラフが下降していく(ウォン高ドル安になっていく)時期でした。その為替差損のリスクをヘッジするために開発された金融商品がKIKOだったのです。


image42-1.gif


 記事にも「手数料や証拠金なし、つまり事実上「無料」で為替ヘッジするかのようにセールスしていた。このため中小企業としては、魅力的な為替ヘッジ商品にしか見えなかっただろう」と書いてあるとおり、韓国の銀行は顧客に危険性や手数料について充分に説明せず契約を取り捲ったようです。

 そして債務の返済に追われる韓国企業もまた、このKIKOに飛びついたようです。

 ただこのKIKOは、USD-KRWのレートが契約した範囲に収まっていれば企業側は、普通の外貨取引を行うよりも安価な取引を行うことが出来る契約になっている一方で、レートが契約した範囲を逸脱すると、莫大な追加金を支払う契約になっているようなのです。

 そのためこのような記事も出ています。


「1ドル=1200ウォンで中小企業の7割が不渡り」
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=105240&servcode=300%1B$B!x%1B(Bcode=300

<引用ここから>------------------------------------------------------------------------------------------

 ウォン・ドル相場が1ドル=1200ウォンまで上がると、統合オプション商品のKIKO(ノックイン・ノックアウト)を購入した中小企業の7割が不渡りを出す危険にさらされるという中小企業中央会の調査結果が出た。

<引用ここまで>---------------------------------------------------------------------------------------------

 KIKOが契約された当時、韓国人はウォンが上昇する一方だと認識していたでしょうから、ウォン安時に莫大な追加金を支払う契約を結んだものと思われます。

 ・・・その結果が「1ドル=1200ウォンで中小企業の7割が不渡り」なのです。

 こうなってくると、自国の産業を守るため、どうあっても韓国通貨当局はウォン安を容認できないと言うことになります。

(Biological Stories<第42回> 終わり。文責:上田@生物)
  
  
From 住吉校の部屋
  

2008年11月18日

E-文 826<第44回>

E-文826
               〜第44回「様々な名詞の用法」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今回は注意すべき名詞の用法と題し、二重所有格や再起用法といった、普段みる名詞の用法とは異なったものを紹介していきますね。
 
■注意すべき名詞の用法
1. I went to downtown with some friends of mine last weekend.
「先週末の何人かの友達と繁華街に行った」
2. Do you know where a painting of my grandfather’s is?
「祖父が所有する絵がどこにあるか知りませんか」
3. I have lost a painting of my grandfather.
「祖父を描いた絵をなくしてしまった」
4. Surprisingly, a painting by my grandfather was sold for three thousand dollars.
「驚いたことに、祖父が描いた絵は3千ドルで売れた」
5. Getting enough sleep is of great importance.
「十分に睡眠をとることはとても重要だ」
6. This type of information is of no use to me.
「この種の情報は私には役に立たない」
7. He solved the problem with ease.
「彼はその問題を簡単に解いた」
8. He always looks at himself in the mirror.
「彼はいつも鏡に映った自分を見ている」
9. Did you enjoy yourself at the welcome party?
「歓迎会は楽しかったですか」
10. I must do the work myself.
「私がその仕事をせねばならない」
11. I often cook for myself to save money.
「節約のため、よく自炊している」
12. Help yourself to anything in the fridge.
「冷蔵庫のものは何でも遠慮なく食べて下さい」
 

それでは解説です。今回は注意すべき名詞の用法ですね(1〜12番)。
1. I(S) went(V) /to downtown(M) /with some friends of mine(M) /last weekend(M).「先週末の何人かの友達と繁華街に行った」
●「私の何人かの友達」をmy some friendsと言うことはできません。所有格は冠詞・指示代名詞(thisやthatなど)・不定代名詞(someやanyなど)と並べて使うことができません。代わりに、1番のようにsome friends of mineという形をとります。これが二重所有格と呼ばれる形です。
◇ 
2. Do(Aux) you(S) know(V) [where a painting of my grandfather’s is](O)?「祖父が所有する絵がどこにあるか知りませんか」
●2〜4番を比べて下さい。それぞれの二重所有格がもつ意味が異なっています。まずは2番。これは1番と同じ形ですね。「祖父の絵」ですが、「祖父が所有している絵」ということです。

3. I(S) have lost(V) [a painting of my grandfather](O).「祖父を描いた絵をなくしてしまった」
●3番も「祖父の絵」ですが、「祖父を描いた絵」という意味を表します。3番のように、動詞(paint)を名詞化(painting)したものを用いた二重所有格の場合、この意味をもつことができます。
◇ 
4. Surprisingly(M), [a painting by my grandfather](S) was sold(V) /for three thousand dollars(M).「驚いたことに、祖父が描いた絵は3千ドルで売れた」
●4番の「祖父の絵」は、「祖父によって描かれた絵」ということです。このように、用いる前置詞、そして前置詞の後ろの名詞の形によって、二重所有格が表す意味は異なります。

5. [Getting enough sleep](S) is(V) of great importance(C).「十分に睡眠をとることはとても重要だ」
●ofに抽象名詞を結びつけることによって、形容詞の働きをさせているのが5番です。of importance=important「重要な」ということです。5番では、of great importanceというように、importanceが強調されていますから、of great importance=very important「とても重要な」という意味を表します。

6. [This type of information](S) is(V) of no use(C) /to me(M).「この種の情報は私には役に立たない」
●of+[抽象名詞]は、なにもプラスに強調できるだけではありません。of use=useful「役に立つ」に否定語noをつけています。つまり、of no use=useless「役に立たない」という表現になっているんですね。

7. He(S) solved(V) the problem(O) /with ease(M).「彼はその問題を簡単に解いた」
●of+[抽象名詞]をもう少し広げてみましょう。前置詞ofの代わりにwithやin、onをとるものもあります。例えば7番。with easeというように、with+[抽象名詞]の形になっています。このとき、with ease=easily「簡単に」という意味を表し、副詞の働きをします。
この他、with care=carefully「注意深く」、in danger=dangerous/dangerously「危険な(形容詞)、危うく(副詞)」、on purpose=purposely「わざと(副詞)」などといった表現があります。
◇ 
8. He(S) always looks at(V) himself(O) /in the mirror(M).「彼はいつも鏡に映った自分を見ている」
●最後に再起用法と呼ばれるものを紹介して終わりましょう。再起用法とは、-selfや-selvesの形の用法で、主語のする動作が自分自身に向けられることを表します。全部で4つのパターンに分けられるので、ひとつずつ紹介していきましょう。
まずは、8番、主語と目的語が一致するケースです。8番はlook at A「Aを見る」を句動詞とみて、himselfを目的語ととらえています。このhimselfという目的語が主語と一致している、ということです。もしもこの英文でhimselfがheだったら、「彼はいつも鏡に映った(別の)彼を見ている」という意味になってしまいます。

9. Did(Aux) you(S) enjoy yourself(V) /at the welcome party(M)?「歓迎会は楽しかったですか」
●次に、他動詞と-oneselfがくっつき、自動詞化するものもあります。9番がそれです。enjoy oneselfで「楽しむ」と覚えておきましょう。他に、seat oneself「座る」やcontent oneself「満足する」などがあります。

10. I(S) must do(V) the work(O) /myself(M).「私がその仕事をせねばならない」
●今度は-oneselfが名詞を強調するパターンです。myselfがIを強調しています。「他の誰でもなく、『私が』せねばならない」と言っています。

11. I(S) often cook(V) /for myself(M) /to save money(M).「節約のため、よく自炊している」
●11番は慣用的な表現です。for oneselfで「(自分のためになるように)ひとりで」という意味になります。by oneself「(寂しく)ひとりで」と意味が混同されがちですから、気をつけて下さい。他に、to oneself「独り占めして」やin oneself「それ自体で」という慣用表現もあります。

12. Help(V) yourself(O) /to anything in the fridge(M).「冷蔵庫のものは何でも遠慮なく食べて下さい」
●最後も慣用的な構文を紹介して終わりましょう。help oneself to A「Aを自由に取って食べる」という構文です。Help yourself.「どうぞご自由にお食べください」だけ覚えている人もいるかもしれませんが、help oneself to Aまでセットで覚えましょう。他に、be beside oneself with A「Aに我を忘れて」という構文もあります。

いかがでしたでしょうか。今回紹介した名詞の用法には、見慣れないものが含まれていたかもしれませんね。焦ることなく、ひとつひとつ確実に覚えていきましょう。それでは、また。
    
(E-文 826<第44回>おわり。)文責;Mr. O
   
  
From 西宮校の部屋
  

2008年11月17日

お久しぶりです。。。

 こんにちわ、松本孝です (^^)

 2週間ぶりの更新となってしまいました。。。m(_ _)m

 この2週間、いろんな出来事がありましたね。
 そんな中、研伸館では昨日(11月16日(日))にプレセンター試験がありました!受験した皆さん、お疲れさまでした。もう自己採点をしましたか?どのような結果になったでしょうか?特に点数が気になるところかと思いますが、それよりも「どの分野が苦手なのか?」という点に意識を向けるようにして下さい。その苦手分野を冬期講習で克服するのが大事ですからね!!
 そして、来週日曜日、月曜日には導火線シリーズがあります。プレセンターで見つけた課題を少しでも克服するようにがんばりましょう!p(^0^)q


PS〜その1
 世の中すっかり紅葉が綺麗になってきましたね。天気がいい日は散歩をすると気持ちいいでしょうね♪最近運動不足だから、ウォーキングでもしようかな?と思う毎日(^^)昨日本で読んだのですが、ウォーキングをするのに最適な時間は午後3時ぐらいかららしいですよ。何でかは・・・忘れました(^^;)

PS〜その2
 先週金曜日から、事務局にポインセチアを置いていますが、気がつきましたか?自習室を利用する人は気づいてくれましたよね???キッピーモールの近くの花屋さんで衝動買いしました(笑)

 以上、松本孝でしたv(^_^)v

From 三田校の部屋

E-文 826<第43回>

E-文826
               〜第43回「単数・複数」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今回は名詞特有の形、単数形・複数形にスポットを当てます。そして、その観点から3タイプの名詞に分類します。単複同形、常に複数形、そして単複で意味が異なるものです。
 
■名詞の数
1. He won five thousand yen in the lottery.
「彼女は宝くじで5千円当てた」
2. Thousands of people assembled in the stadium.
「スタジアムに数千もの人が集まった」
3. I bought five pairs of socks for 10 dollars.
「靴下5足を10ドルで買った」
4. He speaks to me in a friendly manner.
「彼は私に友好的に話してくれる」
5. How do you teach table manners?
「テーブルマナーをどうやって教えますか」

◇ 
それでは解説です。今日は名詞の数について勉強しましょう(1〜5番)。
1. He(S) won(V) five thousand yen(O) /in the lottery(M).「彼女は宝くじで5千円当てた」
●まずは単複同形の名詞を紹介します。単複同形ということは、単数形も複数形も同じ形なんですね。yen「円」がそれにあたります。(ちなみにdollar「ドル」は複数のsがつきますよ。)
このような単複同形のみの名詞は、他にsheep「羊」、offspring「子孫」、percent「パーセント」、Japanese「日本人」などがあります。(American「アメリカ人」は複数のsがつきますよ。)
◇ 
2. Thousands of people(S) assembled(V) /in the stadium(M).「スタジアムに数千もの人が集まった」
●1番のthousandが、five thousandという風に複数のsがついていないことに気づいたでしょうか。このthousandは、単純に「千」を表す場合は単複同形になります。1番のfive thousand「5千」がそうです。それに対して、2番のようにthousands of+[名詞]「数千の[名詞]」という形のときは複数のsがつきます。hundred「百」なども同様です。
◇ 
3. I(S) bought(V) [five pairs of socks](O) /for 10 dollars(M).「靴下5足を10ドルで買った」
●3番のsocks「靴下」は常に複数形をとる名詞です。(ただし、片方だけをさす場合は単数形になります。)靴下は対になった2つの部分からなっていますね。このような衣類や器具は複数形で使います。例としては、gloves「手袋」、trousers「ズボン」、scissors「はさみ」、compasses「(製図用)コンパス」などがあります。
また、これらは数えるときは3番のようにa pair of+[名詞]の形を用います。
◇ 
4. He(S) speaks(V) /to me(M) /in a friendly manner(M).「彼は私に友好的に話してくれる」
●今度は単数形と複数形で意味の異なる名詞です。4番と5番を、mannerという単語に注目しながら比べて下さい。4番で使われているmannerは単数形で、「方法」という意味を表します。

5. How(M) do(Aux) you(S) teach(V) table manners(O)?「テーブルマナーをどうやって教えますか」
●5番は複数形のmannersが使われていますが、意味は4番のmannerとは異なっていますね。「行儀・作法」を意味します。カタカタで「テーブルマナー」と言いますが、それに惑わされないようにしましょう。「マナー」の意味を表すのは複数形mannersです。
このように、単数形と複数形で意味が異なる名詞は他に、time「時間」・times「時代」、good「善、利益」・goods「商品」、work「仕事」・works「作品」などがあります。
 
いかがでしたでしょうか。名詞の単数・複数形を間違えることは、単に文法的におかしいだけでなく、異なった意味になってしまうこともあります。正しく覚え、正しく使いましょう。それでは、また。
  
(E-文 826<第43回>おわり。)文責;Mr. O
  
 
From 西宮校の部屋
  

2008年11月16日

E-文 826<第42回>

E-文826
               〜第42回「区切りや形」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日から新しい単元、名詞に移ります。まずはいろいろな名詞の種類について勉強していきましょう。その種類を見分けるひとつの指標は、区切りや形があるかどうかです。
 
■普通名詞
1. We have a dog and two cats.「犬を1匹と猫を2匹飼っている」
2. He didn’t know that bats are mammals.「彼はコウモリが哺乳類であることを知らなかった」
3. The pen is mightier than the sword.「ペンは剣よりも強し」
■固有名詞
4. “Kenshinkan” is definitely the best preparatory school.「研伸館が間違いなく最高の予備校だ」
■物質名詞
5. Light travels 300000 kilometers in a second.「光は秒速30万kmで進む」
6. Can I have two scoops of vanilla ice cream in a cone, please?「コーンにバニラアイスをふた盛り下さい」
■抽象名詞
7. There is a possibility that someone is leaking information.「誰かが情報を漏らしている可能性がある」
■集合名詞
8. My family consists of four.「うちは4人家族だ」
9. My family are all very well.「うちの家族はみんなとても元気だ」
10. I don’t know what the police are doing in this area.「警察がこの区域で何をしているのか分からない」
11. There are many peoples in Asia.「アジアには多くの民族がいる」
12. She has many pieces of furniture.「彼女は家具をたくさん持っている」
 

それでは解説です。名詞は意味上、普通名詞、固有名詞、物質名詞、抽象名詞、そして集合名詞に分けられます。今日はこの後者の観点から名詞を分類していきます。

まずは普通名詞(1〜3番)。
1. We(S) have(V) [a dog and two cats](O).「犬を1匹と猫を2匹飼っている」
●普通名詞とは、一定の区切りや形を持つ名詞のことです。(つまり、数えられる名詞(可算名詞)だということですね。)例えばbook「本」、house「家」、そしてdog「犬」やcat「猫」などが普通名詞です。どれもクッキリとした区切りや形がありますね。普通名詞はその数を表したいときは、その名詞の直前に数字を置きます。

2. He(S) didn’t know(V) [that bats are mammals](O).「彼はコウモリが哺乳類であることを知らなかった」
●2番では普通名詞bat「コウモリ」が使われています。ところで、この普通名詞の複数形を無冠詞(aやtheなどをつけない)で用いると、「〜というもの」というように、一般的な総称を示すようになります。2番ならば、ある特定のコウモリについて述べているのではなく、「コウモリというものは…」という総称を述べているんですね。A bat is a mammal.やThe bat is a mammal.も文としては正しいですが、学術的な表現になり、Bats are mammals.の方が一般的です。

3. The pen(S) is mightier(V) /than the sword(M).「ペンは剣よりも強し」
●3番は普通名詞pen「ペン」です。しかし、the+単数普通名詞という形で、抽象的な概念を表すことがあります。3番ならば、特定のペンを述べているわけでも、「ペンというもの」を述べているわけでもありません。これは「思想や言論が人に与える影響」をthe penで表す、文語的な表現です。

4番は固有名詞です。
4. “Kenshinkan”(S) is(V) /definitely(M)/ the best preparatory school(C).「研伸館が間違いなく最高の予備校だ」
●固有名詞とは、特定の人または物の名前のことを指し、通例数えません。例えばthe Sea of Japan「日本海」、the Titanic「タイタニック号」、そして4番のKenshinkan「研伸館」などです。
また、the Alps「アルプス山脈」、the Philippines「フィリピン」などのように、山脈や群島はthe+複数形という形になります。
◇ 
次は物質名詞(5〜6番)。
5. Light(S) travels(V) 300000 kilometers(O) /in a second(M).「光は秒速30万kmで進む」
●物質名詞とは、その名の通り物質を現し、通例数えません。例えばwater「水」、paper「紙」そしてbread「パン」も物質名詞です。5番ならば、light「光」という物質名詞が使われていますね。どれも普通名詞のような「一定の区切りや形がない」ことが特徴です。
◇ 
6. Can(Aux) I(S) have(V) [two scoops of vanilla ice cream in a cone](O), /please(M)?「コーンにバニラアイスをふた盛り下さい」
●物質名詞は、一定の形や区切りがないので、通例数えません。しかし、それぞれの名詞の単位となる表現を使い、量を示すことならばできます。(例えばa cup of coffee「1杯のコーヒー」がそれです。)6番ならば、scoop「ひと盛り」という単位を使っています。アイスクリームは数えられませんが、「ひと盛り」という単位を使えばアイスクリームの量は表現できますね。
他にも、a sheet of paper「紙1枚」、a piece of paper「紙切れ1枚」、a slice of bread「パン1枚」、a loaf of bread「パン1斤」、a glass of milk「牛乳1杯」、a pair of glasses「眼鏡1つ」、two pounds of butter「バター2ポンド」などが例に挙げられます。眼鏡はレンズが2つあって「眼鏡」ですから、a pair ofという単位を使います。
◇ 
今度は抽象名詞です(7番)。
7. There(M) is(V) [a possibility that someone is leaking information](S).「誰かが情報を漏らしている可能性がある」
●抽象名詞は具体的な形を持たない、抽象概念を表します。形を持たないということは、通例数えられません。そして、動詞・形容詞が名詞化したものが多いのも特徴です。7番のinformation「情報」ならば、inform「知らせる」が名詞化したんですね。主な抽象名詞は他に、advice「忠告」、work「仕事」、fun「楽しみ」、wisdom「知恵」などが例に挙げられます。
 
◇最後に集合名詞を紹介しましょう(8〜12番)。
8. My family(S) consists(V) /of four(M).「うちは4人家族だ」
9. My family(S) are(V) all very well(C).「うちの家族はみんなとても元気だ」
●集合名詞とは、いくつかの同種類のものの集合体を表します。この集合名詞、いくつかのタイプに分けられます。まず1つめ。1集団か、個々の集団かという見方の違いによって、単数扱いなのか複数扱いなのかが使い分けられるものです。
8番と9番をセットで見て下さい。family「家族」が集合名詞です。8番は、1家族というまとまりで見ています。「うちの家族」というまとまりは、4人で構成されているということです。まとまりで見ているということは、単数扱いになります。
それに対して、9番はまとまりではなく、家族を構成する個々のもの(父や母など、それぞれということです)を考えています。「(家族を)構成するもの全員」という見方をしているということは、この9番のfamilyは複数扱いになる、ということです。
このようなに単数・複数両方の扱いをする集合名詞はfamily「家族」の他に、audience「聴衆」、team「チーム」やstaff「職員」などがあります。
◇ 
10. I(S) don’t know(V) [what the police are doing in this area](O).「警察がこの区域で何をしているのか分からない」
●9番とは異なり、今度は常に複数扱いの集合名詞を紹介しましょう。police「(警官の集合体としての)警察」がそれにあたります。常に複数扱いですから、複数形はとりませんし、a/anもつきません。このようなタイプの集合名詞は他に、cattle「牛」やclergy「聖職者」などがあります。
ちなみに「警官の集合体」ではなく、1人の警官を表したい場合は、police officer「警察官」を用います。

11. There(M) are(V) [many peoples in Asia](S).「アジアには多くの民族がいる」
●11番のpeopleも基本的に複数扱いです。しかし、それは「人々」という意味のときに限ります。peopleには「国民・民族」という意味もあり、このとき、11番のように複数形peoplesが存在します。
このように注意すべき集合名詞の例を他に挙げておきましょう。Fruitは「果物」としての意味ならば数えられない名詞(不加算名詞)として扱い、「果物の種類」を意味するならば数えられる名詞(加算名詞)として扱います。また同様に、fishは「魚肉」としての意味なら不加算名詞、「種類」を表すならば加算名詞として扱われます。
(※ちなみに、person「(個人としての)人」の複数形がpeople「(1人1人を区別しない)人々」ですが、persons「(1人1人の集合としての)人々」という使われ方も存在します。ただし、これは法律などの公式文書での使われ方です。)

12. She(S) has(V) [many pieces of furniture](O).「彼女は家具をたくさん持っている」
●最後のケースは、集合的にひとまとまりと考え、複数形にしない集合名詞です。12番ならば、furniture「家具」が使われていますが、table「テーブル」やchair「椅子」といった個々のものではなく、「家具一式」という集合を現しています。このように、集合的に「一式」を表す名詞は他に、baggageやluggage「手荷物類」(baggageは米英語、luggageは英英語)、clothing「衣類」、machinery「機械類」などがあります。
また、あくまで「一式」なので、「家具が何点あるのか」を表現する場合は、four pieces of furniture「家具4点」と書きます。
 
いかがでしたでしょうか。単に名詞といっても多用な種類が存在します。この違いを意識しながら名詞を勉強していきましょう。それでは、また。
 
(E-文 826<第42回>おわり。)文責;


From 西宮校の部屋
 

2008年11月15日

E-文 826<第41回>

E-文826
               〜第41回「複雑になっても基本に忠実」〜

こんにちは、Mr. Oです。話法は今回で終わり。ですから、最後は引用符内が複雑になっています。2つ以上の節を含む文や、異なる種類の文を転換していきます。そのような複雑なケースでも、これまでに学んだ基本ルールに基づいて作っていきましょう。
 
■重文の場合の転換
1. John said that the red bag was hers, and that the blue one was his.
「ジョンは赤い鞄が彼女ので、青いのが自分のだと言った」
2. She said that she was sick in bed, but that she was getting better.
「彼女は病気で寝込んでいるが、よくなってきていると言った」
3. I told him that he could use my computer if he wanted to.
「使いたければ私のコンピュータを使ってもよいと彼に言った」
種類の異なる文の転換
4. My boss asked me where Jenny was, and said that he wanted her to do something.
「上司はジェニーはどこにいるだろう、彼女に頼みたいことがあるんだと私に言った」
5. I told my daughter to get up right away, and said that she had to go morning training.
「すぐ起きなさい、早朝練習に行かないといけないんでしょうと娘に言った」
6. She told him to watch his step, or he would slip and fall.
「彼女は足元に気をつけないと滑って転ぶよと彼に言った」
7. She said how strong he was, and that he was like superman.
「彼女は彼はなんて強いんだ、まるでスーパーマンのようだと言った」
 

それでは解説です。まずは重文の場合の転換から(1〜3番)。
重文とは、2つ以上の節が等位接続詞(and、but、or、for)によって結ばれた文のことです。実際に英文を見ていきましょう。ちなみに、今回もまた、[1]、[3]の奇数番号は直接話法、[2]、[4]の偶数番号は間接話法です。
1. John(S) said(V) [that the red bag was hers](O), and [that the blue one was his](O).「ジョンは赤い鞄が彼女ので、青いのが自分のだと言った」

    [1] John(S) said(V) ,”The red bag is hers, and the blue one is his.”(O)
    [2] John(S) said(V) [that the red bag was hers](O), and [that the blue one was his](O).
[1]の引用符内を見て下さい。The red bag is hersという節と、the blue one is hisという節がandという等位接続詞で結ばれていますね。これが重文です。これを間接話法に書き換えるにはどうすればいいのでしょうか。まず前半部the red bag is hersをこれまで学んだ通りの手順で間接話法に書き換えます。そして、等位接続詞andを置き、その直後に必ずthatを置きます。必ずです。そのthatの後ろは、再びこれまで通りの手順で書き換えて下さい。(これまで通りということは、時制の一致や人称代名詞、指示代名詞、そして副詞に気を配るということですよ。)

2. She(S) said(V) [that she was sick in bed](O), but [that she was getting better](O).「彼女は病気で寝込んでいるが、よくなってきていると言った」

    [3] She(S) said(V) ,”I am sick in bed, but I am getting better.”(O)
    [4] She(S) said(V) [that she was sick in bed](O), but [that she was getting better](O).
今度は等位接続詞butで2つの節を繋げた重文です。書き換えの仕方は1番と同じです。やはり、butの直後にthatを忘れないようにして下さい。なぜでしょうか。このthatがなかったら、異なった意味にとることができるからです。本来は「病気で寝込んでいるが、よくなってきている」と彼女が言っています。しかし、butの直後のthatがなかったら、「『病気で寝込んでいる』と彼女は言ったが、よくなってきていた」と訳すことができてしまうんです。これでは、「伝えられる内容」が変わってしまっています。それを防ぐため、等位接続詞の後ろに必ずthatを置いて下さい。

3. I(S) told(V) him(O1) [that he could use my computer if he wanted to](O2).「使いたければ私のコンピュータを使ってもよいと彼に言った」
●3番は重文ではありません。ifという従位接続詞を用いた複文と呼ばれる文です。重文(1〜2番)と複文(3番)、比べてみましょう。
    [5] I(S) said(V) /to him(M)/ ,”You can use my computer if you want to.”(O)
    [6] I(S) told(V) him(O1) [that he could use my computer if he wanted to](O2).
前半部は重文の場合と同じです。そして、接続詞ifで節を繋ぐことも同じです。しかし、従位接続詞ifの直後にthatが置かれていませんね。というのも、重文は接続詞で結ばれた2つの節が対等の関係にあります。それゆえ、それぞれの節の前にthatを置いています。しかし、複文の場合、2つ以上ある節のうち1つが意味上主要な節であり、残りはそれを修飾する形になっているんです。対等な関係ではないんですね。ですから、主要な節(主節)の前にだけthatを置き、それ以外の従属する節(従属節)の前にはthatを置かないという訳です。
◇ 
今度は種類の異なる文の転換です(4〜7番)です。
4. My boss(S) asked(V) me(O1) [where Jenny was](O2), and said(V) [that he wanted her to do something](O).「上司はジェニーはどこにいるだろう、彼女に頼みたいことがあるんだと私に言った」

    [7] My boss(S) said(V) /to me(M)/ ,”Where is Jenny? I want her to do something.”(O)
    [8] My boss(S) asked(V) me(O1) [where Jenny was](O2), and said(V) [that he wanted her to do something](O).
[7]の引用符内、見て下さい。種類の異なる2文が含まれていますね。(疑問文と平叙文です。)これを間接話法に書き換えるための手順、基本はこれまでと同じです。まず前半部(疑問文まで)を間接話法に書き換えます。疑問詞を用いた疑問文ですから、伝達動詞askを使い、疑問詞whereで始まる名詞節を直接目的語にとればいいんですね。
次に等位接続詞andを置き、その直後に再び伝達動詞を置きます。もちろん置くべき伝達動詞は、「伝えられる内容」の文の種類によって変えて下さい。4番ならば、平叙文ですから伝達動詞sayを使っていますよ。

5. I(S) told(V) my daughter(O) [to get up right away](C), and said(V) [that she had to go morning training](O).「すぐ起きなさい、朝練に行かないといけないんでしょうと娘に言った」

    [9] I(S) said(V) /to my daughter(M)/ ,”Get up right away. You have to go morning training.”(O)
    [10] I(S) told(V) my daughter(O) [to get up right away](C), and said(V) [that she had to go morning training](O).
今度は命令文と平叙文が引用符内にあります。しかし、辿るべき手順は4番と同じですよ。命令文を間接話法で書き換えるときは、tell A to V’「AにV’するよう言う」を使うんでしたね。あとはandで結び、後半は平叙文なので伝達動詞sayを用いるだけです。

6. She(S) told(V) him(O(O1)) [to watch his step](C), or [he would slip and fall](O2).「彼女は足元に気をつけないと滑って転ぶよと彼に言った」

    [11] She(S) said(V) /to him(M) ,”Watch your step, or you will slip and fall.”(O)
    [12] She(S) told(V) him(O(O1)) [to watch his step](C), or [he would slip and fall](O2).
6番は命令文+and/or+平叙文というパターンです。5番は命令文と平叙文が独立していましたが、6番は違います。「〜しなさい。そうすれば(さもないと)…」という様に繋がっていると考えて下さい。だから、接続詞orの直後にthatがないんです。前半部は、これまで学んだ通り命令文として転換して下さいね。
◇ 
7. She(S) said(V) [how strong he was](O), and [that he was like superman](O).「彼女は彼はなんて強いんだ、まるでスーパーマンのようだと言った」

    [13] She(S) said(V), “How strong he is! He is like superman.”(O)
    [14] She(S) said(V) [how strong he was](O), and [that he was like superman](O).
最後は感嘆文と平叙文の場合です。前半部を感嘆文として転換し、andの後ろにthatを置き、後半部は平叙文として転換する。しかし、7番のように感嘆文+平叙文を間接話法に転換する場合は、伝達動詞は共通して用いられます。ですから、[14]のように伝達動詞sayを使っています。また、andとthatの間に伝達動詞を置いていません。
 
いかがでしたでしょうか。重文や、種類の異なる文を変換する場合も、これまで学んだ書き換えの基本をもとに作っていって下さい。もちろん、直接→間接だけでなく、間接→直接の書き換えも練習していって下さいね。次回からは新しい単元、名詞・代名詞・冠詞に移ります。それでは、また。
 
(E-文 826<第41回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
 


2008年11月14日

E-文 826<第40回>

E-文826
               〜第40回「伝達者の立場」〜
 
 こんにちは、Mr. Oです。今回も引き続き話法の転換のお話です。今日は、伝達動詞、時制の一致だけでなく、人称代名詞、指示語、そして副詞にも注目して直接⇔間接の書き換えを考えてみましょう。
 
■人称・指示語・副詞の転換の視点
1. She told me that she had been sick in bed.
「彼女は病気で寝込んでいたと私に言った」
2. Tom asked Mary if she wanted to come to his party.
「トムはメアリーに彼のパーティに来ないかと言った」
3. He said that he could carry that package by himself.
「彼はその荷物を一人で運べると言った」
4. My daughter said that this was hers.
「娘はこれは自分のだと言った」
5. I told him that I wanted him to be at home that day.
「私は彼にその日家にいてほしいと言った」
6. Last year, she said that she would take exercise everyday this year.
「今年は毎日運動するつもりだと去年彼女は言った」
 

それでは解説です。今日は人称・指示語・副詞の転換の視点です(1〜6番)。ちなみに、今回も[1]、[3]の奇数番号は直接話法、[2]、[4]の偶数番号は間接話法です。
1. She(S) told(V) me(O1) [that she had been sick in bed](O2).「彼女は病気で寝込んでいたと私に言った」

        [1] She(S) said(V) /to me(M)/ ,”I was sick in bed.”(O)
        [2] She(S) told(V) me(O1) [that she had been sick in bed](O2).
前回までに少し登場し、説明しましたが、話法の書き換えにおいて、立場を考えることが大切です。
[1]直接話法では彼女(発言者)が私(聞き手)にコトバをそのまま伝えています。(引用符を使っていますからね。)つまり、引用符内のIは発言者である彼女だということです。
それに対して、[2]間接話法では、私(伝達者)が「伝えられる内容」を私のコトバで伝えています。つまり、[2]でI was sick in bedと言うと、Iは伝達者である「私」を示すことになってしまいます。[1]で説明した通り、これは彼女を示さねばなりませんから、私(伝達者)の立場から考えるとこのIはsheにならねばならないんです。
ちなみに、主節の動詞(tell)が過去形ですから、時制の一致が置きていますよ。名詞節内の動詞(be)の時制が過去完了形になっています。
◇ 
2. Tom(S) asked(V) Mary(O1) [if she wanted to come to his party](O2).「トムはメアリーに彼のパーティに来ないかと言った」

[3] Tom(S) said(V) /to Mary(M) ,”Do you want to come to my party?”(O)
[4] Tom(S) asked(V) Mary(O1) [if she wanted to come to his party](O2).
今度はトムとメアリーの会話です。トムが発言者、メアリーが聞き手ですよ。[3]直接話法でトムがメアリーにyouと言ったのですから、このyouはメアリーのことですね。だから、[4]間接話法ではsheに変わっています。また、[3]で発言者であるトムがmyと言ったのですから、このmyはもちろんトムのことです。[4]でhisが用いられています。
このように、直接⇔間接の書き換えをする際は、『誰が誰に伝えているのか』を考えて人称代名詞を正確に選んで下さい。
◇ 
3. He(S) said(V) [that he could carry that package by himself](O).「彼はその荷物を一人で運べると言った」

        [5] He(S) said(V) ,”I can carry this package by myself.”(O)
        [6] He(S) said(V) [that he could carry that package by himself](O).
人称代名詞だけでなく、指示代名詞も考慮せねばなりません。原則として、直接話法のthis(these)は、間接話法ではthat(those)になります。
ちなみに人称代名詞は問題なく理解できましたか。[5]のI及びmyselfが[6]のhe及びhimselfにそれぞれ変わっていますよ。

4. My daughter(S) said(V) [that this was hers](O).「娘はこれは自分のだと言った」

    [7] My daughter(S) said(V) ,”This is mine.”(O)
    [8] My daughter(S) said(V) [that this was hers](O).
1〜2番で学んだように人称代名詞mineをhersに変え、3番で学んだように指示代名詞thisをthatに…なっていませんね。なぜでしょうか。
[7]直接話法で、私の娘(発言者)がthis「これ」と言っています。もし[8]間接話法で、私(伝達者)が「娘の言うthis」を単純に思い返して伝達しているのならば、that「あれ」と言えます。(このように思い返して伝達していた例が3番です。)
しかし、間接話法で私(伝達者)が伝達しているとき、そのthisが目の前にあるのならば、やはりthis「これ」と言うのが適切ですよね。
このように、機械的にthisをthatにするのではなく、伝達者の立場や状況を把握して書き換えて下さいね。

5. I(S) told(V) him(O1) [that I wanted him to be at home that day](O2).「私は彼にその日家にいてほしいと言った」

        [9] I(S) said(V) /to him(M)/ ,”I want you to be at home today.”(O)
        [10] I(S) told(V) him(O1) [that I wanted him to be at home that day](O2).
最後は副詞に注目しましょう。副詞もまた、直接⇔間接の書き換えをしたとき、変えねばなりません。詳しくは下の表を見て下さい。原則的にはこの表のように変えます。5番はまさにその例ですね。[9]直接話法でtodayと言っていたのを[10]間接話法でthat dayと言っています。これはもちろん、[10]が「今日」言ったのではないからですよ。
4番同様、私(伝達者)が「今日」言ったのならば、5番のthat dayはtodayのままです。やはり伝達者の立場や状況を考えねばならないんです。
 

直接話法間接話法
nowthenそのとき
today今日that dayその日
yesterday昨日the day before
the previous day
前日
tomorrow明日(the) next day
the following day
翌日
next week来週the next week
the following week
翌週
last night昨晩the night before
the previous night
前夜
last year昨年the year before
the previous year
前年
〜 ago(今から)〜前〜 before(そのときから)〜前
hereここにthereそこに

  
◇   
6. Last year(M), she(S) said(V) [that she would take exercise everyday this year](O).「今年は毎日運動するつもりだと去年彼女は言った」

[11] Last year(M), she(S) said(V) ,”I will take exercise everyday next year.”(O)「去年、『来年は毎日運動するつもりだ』と彼女は言った」
[12] Last year(M), she(S) said(V) [that she would take exercise everyday this year](O). 「去年、今年は毎日運動するつもりだと彼女は言った」
[11]直接話法には時の副詞が2つ含まれていますね。(last yearとnext yearです。)文頭にあるlast yearは、彼女(発言者)がいつ言ったのかを示しています。これは[12]間接話法でも変わりませんね。しかし、引用符内のnext yearは違います。[11]の引用符内は、「去年の彼女(発言者)の立場」からの発言です。それに対して[12]の名詞節内は、「今年の私(伝達者)の立場」からの発言ですね。去年、彼女がnext year「来年は」と言っているということは、今年の私から見れば、それはthis year「今年は」ということになります。伝達者の立場や状況を考えること、慣れてきましたか。
 
いかがでしたでしょうか。しつこいようですが、話法の転換をする際、機械的に副詞や副詞句を変えるのではなく、その内容(伝達者の立場・状況)に合わせて変えること。これを常に念頭に置くようにして下さいね。それでは、また。

(E-文 826<第40回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
 

2008年11月13日

受験情報Tips<第11回>

受験情報Tips<第11回>

1週間ぶりの登場となりますMr.Yです。間もなく、マーク系模試の最終回を受験する方が多くなると思います。いままでの成果を余すことなく発揮していただきたいと思います。
今回から4回に分けてお話させていただこうと思うのは、京大・阪大受験者の前期・後期受験動向のサンプルです。文系学部・理系学部の順番にご説明しようと思います。
この入試動向のフローはあくまでも参考ですので、各自の状況に応じて受験大学を考えていただきたいと思います。神戸大学を受験する人も、京大・阪大志望者がどういった形で神戸受験に参入してくるかが分かると思います。
また、後期に表以外の受験大学を考えていて、判断に迷っている場合は、授業の先生や進学アドバイザーに相談をして下さい。

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<総合人間(文)・教育(文)の入試フロー>
京都大学は後期の受験がありませんので、どうしても後期はランクを下げて受験する傾向になります。
中には東京大学後期(前期でいう文㈵・㈼ねらい)で受験する人も若干名います。この後に法学部のお話もしますが、東大後期の総合問題は数㈽を含みますので、数㈽の学習をしている人のみ受験が可能だということを知っておいて下さい。
また,総合人間・教育学部も設置する大学が他にありませんので、後期は学部を変える場合がほとんどになります。
受験のパターンとして多いのは、大阪大学(文)(人間科学)や神戸大学(発達ー理系入試以外)の受験をする方が多くなります。
大阪大学・神戸大学→2次試験:小論文のみ2次試験はいずれも小論文なので題ないように思いますが、神戸はセンター400点・2次200点とセンター試験の比率が大きいですので、センター試験で高得点を取っていることが重要になります。
私立をすべり止めとして受験する人は早稲田(人間科学・教育)の受験をパターンが比較的多いです。

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<文学部の入試フロー>
文学部ですが、個々で注意しなくてはならないのが、京都大学受験者の社会です。センター試験で公民受験をしているかどうかで、大阪大学の後期受験学部の選択が変わります。(※理由を説明すると長くなりますので、理由が分からない人は社会の先生や進学アドバイザーに確認してください)後期に大阪大学を受験する人は2次小論文のみになりますが、京都大学を前期で受験している人の多くは大阪大学の受験をしているようです。大阪大学を前期で受験している人は、センター試験の得点立によって後期も大阪(文)、もしくはセンター重視になりますが2次試験に英語を課す神戸(文)を受験するパターンが顕著です。私立受験に関しては、早稲田大学(文・文化構想)や同志社・関西学院(文)をすべり止めにするパターンもみられます。

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<法学部の入試フロー>
法学部では、上述したように後期で東大を受験する人も少なからずいるようです。それ以外の方で多パターンは大阪大学(法)になります。この場合にはセンターで公民を受験している必要があります。2次試験は外国語と小論文です。前期京都大学受験の人が後期に神戸大学を受けるパターンはあまり多くありません。大阪大学を前期に受験した人でセンターの点数が高得点ではない場合は2次重視の大阪を後期を受験し、センターで高得点が取れている人は2次が小論文のみの神戸を受験します。
私立受験のパターンとしては、京都大学受験者は、慶應や早稲田大学(法)を受験。大阪大学受験者は早稲田大学や同志社大学(法)の受験のパターンが見受けられます。

次回は文系学部(経済・外国語・人間科学)を予定しています。

以上

受験情報Tips<第11回>おわり。文責:Mr.Y
  
  
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E-文 826<第39回>

E-文826
               〜第39回「時制の一致、ふたたび」〜
 
こんにちは、Mr. Oです。今日は非常に短いです。というのも、前回・前々回の話が理解できていれば難なく読める英文ばかりだからです。逆に言うと、今回の英文が分からなかった人はE-文第37〜38回に戻って読み直してみる必要あり、ということです。
 
■時制・時の転換の視点
1. I will say that I broke an antique vase.
「骨董品の花瓶を割ってしまったと言うつもりだ」
2. I said that I could help him clean up his room.
「彼の部屋の掃除を手伝えると言った」
3. I said that I had stayed at a capsule hotel.
「カプセルホテルに泊まったと言った」
4. I said that my husband could not come to the Halloween party.
「私は夫がハロウィンパーティーに来られないと言った」
5. My grandfather always said that time is money.
「祖父は、いつも時は金なりと言っていた」


それでは解説です。今日は時制・時の転換の視点です(1〜5番)。
1. I(S) will say(V) [that I broke an antique vase](O).「骨董品の花瓶を割ってしまったと言うつもりだ」

        [1] I(S) will say(V) ,”I broke an antique vase.”(O)
        [2] I(S) will say(V) [that I broke an antique vase](O).
今回も、前回同様[1]、[3]などの奇数番号は直接話法、[2]、[4]などの偶数番号は間接話法です。
1番は時制の一致が起きていませんね。なぜだか分かりますか?主節の動詞(will say)が過去形・過去完了形ではないからです。

2. I(S) said(V) [that I could help him clean up his room](O).「彼の部屋の掃除を手伝えると言った」

        [3] I(S) said(V) ,”I can help him clean up his room.”(O)
        [4] I(S) said(V) [that I could help him clean up his room](O).
今度は時制の一致が起きていますね。主節の動詞(say)が過去形です。 [3]の引用符内の動詞(can help)の時制は現在形ですから、主節の動詞に合わせて時制が過去にずれています。(could helpになっていますね。)

3. I(S) said(V) [that I had stayed at a capsule hotel](O). 「カプセルホテルに泊まったと言った」

        [5] I(S) said(V) ,”I stayed at a capsule hotel.”(O)
        [6] I(S) said(V) [that I had stayed at a capsule hotel](O).
今度は引用符内の動詞(stay)の時制が過去形です。時制の一致が起きますから(主節の動詞(say)の時制が過去ですよ)過去形のstayedをさらに過去にずらしてhad stayedになっています。(過去完了形の大過去を用いるんでしたね。)

4. I(S) said(V) [that my husband could not come to the Halloween party](O).「私は夫がハロウィンパーティーに来られないと言った」

[7] I(S) said(V) ,”My husband can not come to the Halloween party.”(O)
[8] I(S) said(V) [that my husband could not come to the Halloween party](O).
引用符内に助動詞があるケースが4番です。主節の動詞が過去形ですから、時制の一致が起きますね。助動詞canはどうなるかというと、[8]のように助動詞の過去形を使えばいいんです。

5. My grandfather(S) always said(V) [that time is money](O).「祖父は、いつも時は金なりと言っていた」

        [9] My grandfather(S) always said(V) ,”Time is money.”(O)
        [10] My grandfather(S) always said(V) [that time is money](O).
主節の動詞が過去形。ということは、時制の一致が…起きていません。なぜだか分からない人は是非E-文第37回に戻って下さい。時制の一致が起きない例外がありましたね。もう1度紹介しておくと、『不変の真理』、『社会的通念』、『現在の状態・習慣・特性・職業』、『歴史上の事実』を表す場合は時制の一致が起きません。また、『仮定法』を用いる場合も時制の一致を受けないんでしたね。

いかがでしたでしょうか。E-文第37回の時制の一致、第38回の話法の転換が分かっていれば、問題なく読み進められたはずです。次回は人称代名詞や副詞を含んだ、もう少し複雑な話法を扱っています。それでは、また。
 
(E-文 826<第39回>おわり。)文責;Mr. O
 
 
From 西宮校の部屋  

  


2008年11月12日

E-文 826<第38回>

E-文826
               〜第38回「文の種類と伝達動詞」〜
 
こんにちは、Mr. Oです。今回から本格的に話法を扱っていきます。今日は文の種類によって使い分けられる動詞に注目していきましょう。また、前回学んだ時制の一致も当然の如く使われています。時制の一致がまだ理解できていない人は、E-文第37回をまず読んでから戻ってきて下さいね。
 
■動詞の転換の視点
1. I said that I loved her.
「彼女が好きだと言った」
2. I told him that I knew the girl playing the piano.
「ピアノを弾いている少女を知っていると彼に言った」
3. My father asked me if I wanted to go out.
「父は私が外出したいどうか尋ねた」
4. I asked her where she wanted to go during the summer vacation.
「夏休みにどこに行きたいか彼女に尋ねた」
5. I told them to stop going to school by bicycle.
「自転車通学をやめるよう彼らに言った」
6. I asked him to pick me up at the airport.
「空港まで迎えに来てくれるよう彼に頼んだ」
7. I suggested that we do our homework together.
「宿題を一緒にしようと誘った」
8. They exclaimed how beautiful kimono was.
「着物はなんて美しいんだと彼らは言った」
9. We prayed that we might have a happy married life.
「幸せな結婚生活を送りますようにと私たちは言った」
10. He cried out that he wished he could speak English.
「英語を話せたらなぁと彼は言った」


それでは解説です。今日のテーマは動詞の転換の視点です(1〜10番)。
まず初めに、話法について少しお話ししておきます。話法とは話された内容の伝え方を指し、直接話法と間接話法とがあります。発言者のコトバをそのまま伝えるのが直接話法、発言者のコトバを伝達者のコトバに直して内容を伝えるのが間接話法です。
ちなみに[1]、[3]などの奇数番号は直接話法、[2]、[4]などの偶数番号は間接話法を使った英文です。それでは見ていきましょう。
11. I(S) said(V) [that I loved her](O).「彼女が好きだと言った」
    次の2文を見て下さい。
        [1] I(S) said(V), “I love her.”(O)
        [2] I(S) said(V) [that I loved her](O).
●[1]が直接話法、[2]が間接話法です(ちなみに[2]は1番の英文です)。[1]のような直接話法の特徴は、先程書いた通り、発言者のコトバをそのまま伝えることです。そのコトバを引用符(” “)を使って表しています。引用符の直前にはコンマを置く、引用符内の最初は大文字にする、ピリオドは引用符内に置く、といった点に注意して下さい。
[2]のような間接話法では引用符が使われていません。コトバをそのまま伝えているのではなく、内容を伝えているのがこの間接話法なんです。間接話法では時制の一致を考えねばなりません。(E-文第37回で勉強した通り、主節の動詞が過去形、過去完了形のとき時制の一致は起きますよ。)
[1]を[2]に書き換えるとき、「伝えられる内容」(I love her)に接続詞thatを補って名詞節を作っています。この名詞節、[2]の動詞sayの目的語になっていますね。このように、「伝えられる内容」が名詞節として目的語になることもまた、間接話法の特徴です。
時制の一致は大丈夫ですね。主節の動詞(say)の時制が過去形なので、従属節の動詞(love)の時制も間接話法では過去形にしていますよ。

12. I(S) told(V) him(O1) [that I knew the girl playing the piano](O2).「ピアノを弾いている少女を知っていると彼に言った」

        [3] I(S) said(V) /to him(M)/, “I know the girl playing the piano.”(O)
        [4] I(S) told(V) him(O1) [that knew the girl playing the piano](O2).
引用符を用いた[3]が直接話法ですよ。さて、[3]から[4]への書き換えで、1番とは大きく異なる点がありますね。[3]の主節の動詞saidが[4]ではtoldになっています。このように、直接話法から間接話法に書き換えたとき、動詞が転換する場合があるんです。今回注目すべき点は、この動詞の転換です。(sayやtellなどのように、情報の発信や受信を表す動詞のことを伝達動詞と言います。つまり、今日のテーマは伝達動詞ということです。)
1番のように、聞き手が表されない場合、間接話法でも伝達動詞sayを用いますが、2番のように聞き手が表される場合は、伝達動詞tellを使います。tell O1[人] O2[事]「O1にO2を伝える」のO2に「伝えられる内容」が書かれています。これが平叙文(主観の入らない、ありのままを伝える文)の間接話法です。

13. My father(S) asked(V) me(O1) [if I wanted to go out](O2).「父は私が外出したいどうか尋ねた」

        [5] My father(S) said(V) /to me(M)/, “Do you want to go out?”(O).
        [6] My father(S) asked(V) me(O1) [if I wanted to go out](O2).
今度は疑問文です。伝達動詞を見てみましょう。[6]間接話法ではaskが使われていますね。ask O1[人] O2[事]「O1にO2を尋ねる」ですよ。さらに、名詞節内で使われる接続詞がif(whetherでもいいですよ)になっています。if S’V’=whether S’V’が名詞節の形をとるとき、「S’V’するかどうか」という訳になるんでしたね。「私が行くかどうか」を「尋ねた」んです。やはり時制の一致が起きているので、[5]のwantが[6]のようにwantedになっています。
ここで、[5]の引用符内でyouが使われていることに気付きましたか。これはまた後々取り上げますが、直接話法から間接話法に書き換えるとき(間接→直接の場合もそうです)、人称代名詞が変化する場合があるんです。
(※これは、誰の立場で「伝えられる内容」が述べられているかが異なるからです。直接話法は発言者のコトバで、間接話法は伝達者のコトバで伝えられるんでしたね。[5]は父(発言者)の立場で私(聞き手)にyouと言っているので、引用符内のyouは私のことです。しかし、[6]は私(伝達者)の立場で言っているので、名詞節内ではIが使われているんです。)

14. I(S) asked(V) her(O1) [where she wanted to go during the summer vacation](O2).「夏休みにはどこに行きたいか彼女に尋ねた」

[7] I(S) said(V) /to her(M)/ ,”Where do you want to go during the summer vacation?”(O)
[8] I(S) asked(V) her(O1) [where she wanted to go during the summer vacation](O2).
4番も疑問文ですが、疑問詞を伴った疑問文です。疑問文ですから、[8]間接話法では伝達動詞はやはりaskが使われていますね。しかし、名詞節内が3番とは異なります。4番では疑問詞whereが使われていますね。疑問詞+(S’)V’という形で名詞節を作っています。(4番も人称代名詞が転換されていますが、これに注目するのはまた後ほど。)

15. I(S) told(V) them(O) [to stop going to school by bicycle](C).「自転車通学をやめるよう彼らに言った」

        [9] I(S) said(V) /to them(M)/ ,”Stop going to school by bicycle.”(O)
        [10] I(S) told(V) them(O) [to stop going to school by bicycle](C).
今度は命令文です。[10]間接話法で伝達動詞tellが使われていますが、2番とは異なります。何が違うかと言うと、文型です。こちらは第5文型ですね。(2番は第4文型でした。)tell A to V’「AにV’するよう言う」という表現を用いて、5番の命令のニュアンスを表しているんです。
ちなみに、to不定詞を用いるこの形では、時制の一致を考慮する必要がありません。

16. I(S) asked(V) him(O) [to pick me up at the airport](C).「空港まで迎えに来てくれるよう彼に頼んだ」

        [11] I(S) said(V) /to him(M)/ ,”Please pick me up at the airport.”(O)
        [12] I(S) asked(V) him(O) [to pick me up at the airport](C).
次は依頼文です。ask A to V’「AにV’するよう頼む」という表現が使われていますね。3〜4番と同じ伝達動詞askを用いていますが、6番は第5文型ですからね。また、5番同様時制の一致を気にする必要がありません。

17. I(S) suggested(V) [that we do our homework together](O).「宿題を一緒にしようと誘った」

        [13] I(S) said(V), “Let’s do our homework together.”(O)
        [14] I(S) suggested(V) [that we do our homework together](O).
7番はLet’s V’という形の勧誘文、です。[14]間接話法では伝達動詞suggest「提案する」が使われています。この[14]、どこかで見たことのある形だと思いませんか?そうです、仮定法現在です。仮定法が用いられているということは、時制の一致を受けないということでしたね。(E-文第37回で勉強しました。)

18. They(S) exclaimed(V) [how beautiful kimono was](O).「着物はなんて美しいんだと彼らは言った」
●さぁ感嘆文に参りましょう。感嘆文とはHow+[形容詞/副詞]+S’V’!やWhat a/an+[形容詞]+[名詞]+S’V’!という形をとって、喜び・悲しみ・驚きなどの感情を表す文のことですね。
    [15] They(S) said(V) ,”How beautiful kimono is!”(O)
    [16] They(S) exclaimed(V) [how beautiful kimono was](O).
伝達動詞はexclaim「(興奮して)叫ぶ」を用いています。8番では時制の一致がきちんと起きていますよ。
また、伝達動詞と感情を表す副詞(又は副詞句)を組み合わせ、次のように書き換えることも可能です。
They(S) said(V) /with surprise(M)/ [that kimono was very beautiful](O).

19. We(S) prayed(V) [that we might have a happy married life](O).「幸せな結婚生活を送りますようにと私たちは言った」

    ●最後に祈願文です。
        [17] We(S) said(V) ,”May you have a happy married life.”(O)
        [18] We(S) prayed(V) [that we might have a happy married life](O).
祈願文の典型的な構文が[17]のMay S’V’「S’がV’しますように」です。これを間接話法で書いたのが[18]です。伝達動詞にはpray「祈る」を用いています。接続詞thatを補って名詞節をつくり、時制の一致が起きて助動詞mayがmightになっていますね。
ちなみに、次のように平叙文で書き換えることも可能です。
We(S) expressed(V) [her wish that we might have a happy married life](O).
◇    
20. He(S) cried out(V) [that he wished he could speak English](O).「英語を話せたらなぁと彼は言った」
●10番も祈願文ですが、9番とは異なり、仮定法が使われています。
        [19] He(S) said(V) ,”I wish I could speak English.”(O)
        [20] He(S) cried out(V) [that he wished he could speak English](O).
[19]は仮定法過去です。つまり、これを話している時点での反事実を表しているんですね。「彼がこのセリフを発したそのとき、彼は英語が話せなかった」ことが分かります。
伝達動詞はcry out「叫ぶ」を用いています。(ちなみに[20]ではcry outを句動詞とみて、その後ろに続くthat節を目的語と捉えています。句動詞の復習がしたい人はE-文第6回23〜25番へ!)
ここで、時制の一致に関して注意が必要です。引用符内のwishは時制の一致が起き、間接話法ではwishedになっています。しかし、could speakは仮定法過去ですから、時制の一致が起きていません。仮定法は、時制の一致が起きない例外に含まれていましたよね。
 
いかがでしたでしょうか。直接話法→間接話法の書き換えに慣れてきたら、今度は間接話法→直接話法の書き換えにも挑戦してみて下さい。初めは時間がかかるかもしれませんが、徐々に慣れていけば大丈夫ですよ。それでは、また。

(E-文 826<第38回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
  

Biological Stories<第41回> 韓国激動(10)

Biological Stories<第41回> 韓国激動(10)

              韓国経済を苦しめるオプション取引(2)

ついに、韓国に関するこの一連の連載も最終章を迎えました。次はまた生物に戻るか、化学や物理に行くか現在方向を模索中であります。・・・と言いながらまた、自然科学と関係の無い方向へ向かうかもしれませんが、そのときはよろしくお願いいたします(笑)。
9日(日曜日)の昼にまたも新しい情報が入ってきたので、今週で解説し終えると言うわけには行かなくなりましたが、もうしばらくお付き合いいただいて韓国経済の現状に関して最後の解説をしたいと思います。

さて先日、金融の非情な面をうまく表現した文章を見かけたので皆さんにもご紹介したいと思います。

真の金貸しってのは、返済を目的に貸すんじゃないんですよ。
貸した相手で貸した以上に儲けるために貸すんですよ。

 現在、韓国はさまざまな手段で国富が持ち出されている状況にあります。
 この持ち出しの問題点は、韓国人が外国に富を持ち出しているのではなく、外国人が外国人自身のために韓国の富を持ち出していると言う点にあります。
 9月からの連載では、落下していくばかりのウォンの通貨価値に注目してきました。
しかし、ウォン(と言うよりも韓国経済そのもの)に構造的な問題が存在するため、暴落が始まる以前からウォンは投機勢力の攻撃対象となっていました。

かなり古いデータですが、ここに2006年2月末から3月初頭のKRW-USDのレートをを示ししたいと思います。
この頃はまだ、ウォンは暴落しておらず、むしろ不当と言えるほど高く評価されていました。また、以前の記事にも書きましたが、韓国経済にとって産業が順調に機能する為替レートの幅はきわめて小さく、USD1=KRW 950-1100の範囲に収まらなければ産業が変調をきたすため、この頃からすでに(韓国の中央銀行である韓国銀行が)為替相場に介入を繰り返していました。

image_41_1.gif

さて、グラフ上に定規で横に引っ張ったような不自然な横線が走っていることに気づかれましたでしょうか?
この不自然な図形こそ、外国人(ファンド)たちが韓国銀行の為替介入を利用して国富を持ち出した形跡なのです。

では、ファンドが具体的にどのような方法で為替介入を利用して差益をあげていたか、具体的に手法を解説していきたいと思います。下図は2006年1月20日のKRW-USDの為替レートをあらわしています。

image_41_2.gif

見事なノコギリ型図形が描かれています。では、ここで何が行われているのでしょうか?


このグラフの縦軸上方はウォン高ドル安をあらわし、下方は逆にウォン安ドル高をあらわします。
 またこの時点では現在と逆に、ウォン高を強いることでファンドは韓国から国富を引き出していました。このときウォン買いドル売りを行っていたのはファンド側で、韓国銀行(韓銀)はその対策としてウォン売りドル買いを行っていました。

 上の図で言えば、韓銀はUSD1=KRW986.5近辺にレートを維持したいと思っており、985ウォンを許容できないと考えていたと理解してください。


ここから、どのような為替取引で差益をあげるか、実例を示して説明していきたいと思います。

まずファンドがUSD1=KRW986.5の時に、1万ドルをウォンに両替したとしましょう。すると、ファンドの手元に986.5万ウォンがあることになります。この取引によってウォンは値上がりします。このようなウォン買いが繰り替えされると、どんどんウォン高ドル安になっていきます。(グラフを下方に下がっていく)

 そうすると韓銀はウォン高を嫌うため、ある程度レートになったところで介入をはじめます。この図ではKRW985=USD1になったあたり(赤線が引いてある辺り)で韓銀が(グラフを上に上げる)介入を始めています。
この韓銀のウォン売りドル買い介入のとき、ファンドも「全く同時のタイミングで」買ったウォンを売ってドルを買い戻します。そうするとUSD1につきKRW1.5の差益が出ます。つまりUSD1万あたりKRW1万5千、これは15.23ドル程にあたります。
 たかだか1万ドルで数時間ごとに15.23ドルの利益が出るのです。実際に動いている金額は果たして億ドルのレベルでしょうか?兆ドルのレベルでしょうか?

 1億ドルでこの取引を行えば、一回の取引あたり15万ドル(1500万円程)の差益がファンドに転がり込むことになります。

 しかしよく考えてみていただきたいのですが、こんなに簡単に差益が手に入るなら、誰もまともに仕事などしないでしょう。いろんな国の通貨を買い占めるだけでだれもが働かずに億万長者です。なぜ誰も同じ事をしないのでしょう?

 答えは簡単です。こんなジクザグ線が形成されることなど、まともな国家のまともな中央銀行相手の場合、本来有り得ないのです。
 985ウォンになるたびに介入することが分かっているなら、ファンドでなくとも安値で買い、高値で売ろうと思うでしょう。何度もいいますが、まともな国相手でこんな読み易いラインが形成されることは絶対に有り得ません。まともな中央銀行なら売り買いのタイミングをファンドに悟られぬように、介入をランダムに行ってファンドに損害を与え、ファンドを破産させて市場から退場させようと目論むでしょうから。
 実際、日本がヘッジファンドの攻撃を受けたとき、日銀は膨大な金額を市場に不規則に投入して多くのヘッジファンドを破産させたとされています。

韓銀の介入ラインが朝の第1回の介入時のままその日一日動かないため、2回目以降はファンドがウォン売りを、韓銀のウォン売りのタイミングにあわせて同時に行うことが出来るのです。
韓銀は朝一番に介入するレートを決めて、一日そのまま機械的に介入してたとしか思えません。

このような安易な介入の結果がこれです。

韓銀、為替介入で過去最大の赤字
http://www.chosunonline.com/article/20060402000022

ただし、記事右上に「記事入力 : 2006/04/02 14:09:31」とあるところから分かるとおり、あくまでこれは2006年段階での状況です。
現在、さらに悲惨な状況が進行しているのです。
次回は、ウォンの暴落と「KIKO」の関係についてお話しできると思います。

(Biological Stories<第41回> 終わり。文責:上田@生物)
   
  
From 住吉校の部屋
  

2008年11月11日

E-文 826<第37回>

E-文826
〜第37回「主節が過去なら」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日は否定を終えて、次の単元である話法に移ります。今回はその導入。時制の一致を取り上げます。日本語に惑わされないで時制をずらしましょう。
 
■否定を強める表現
1. I am not in the least afraid of dogs.
「犬なんか全然怖くない」
2. There is no doubt whatever about what he says.
「彼の言うことに関しては何の疑いもない」
3. This record player is in no way to be used.
「このレコードプレーヤーは全く使えない」
時制の一致
4. I didn’t understand what he was saying.
「彼が何を言っているのか分からなかった」
5. I didn’t know the place where my grandmother had been born.
「祖母が生まれた場所を知らなかった」
6. I checked carefully so that I wouldn’t miss any errors.
「間違いを見逃さないよう、よく調べた」
7. Today, we learned that fourteen divided by seven gives two.
「今日は14÷2=7を学んだ」
8. I just wanted to know what Mr. Brown does.
「私はただブラウンさんの職業が知りたかっただけだ」
9. Didn’t you know that Ryoma Sakamoto was born in Kochi?
「坂本龍馬が高知生まれであることを知らなかったんですか」
10. I suggested that we have pizza for lunch.
「お昼にピザを食べようと提案した」
 

それでは解説です。まずは否定を強める表現(1〜3番)。
1. I(S) am not(V) /in the least/ afraid(C) /of dogs(M).「犬なんか全然怖くない」
●1番はただ「怖くない」と言っているのではありません。「怖くない」という否定をin the leastを加えることによって強めている構文です。not 〜 in the least=not 〜 at all「全然〜ない」と覚えておいて下さい。not 〜 at allは知っている人も多いかもしれませんね。
        I(S) am not(V) afraid(C) /of dogs(M) /at all(M).

2. There(M) is(V) [no doubt whatever about what he says](S).「彼の言うことに関しては何の疑いもない」
2番はdoubtという名詞を強調しています。no+[名詞]+whateverで「少しの[名詞]もない」という意味になります。正確には「[名詞]がない」ことを強調しているので、名詞の前にnoを置いて下さいね。

3. This record player(S) is(V) /in no way(M) /to be used(M).「このレコードプレーヤーは全く使えない」
●最後はin no way「全く〜ない」を紹介します。これも「使えない」という否定を「全く使えない」と強調しているんですね。否定を強める表現です。

続いて新しい単元、話法に入りましょう。今回は時制の一致です(4〜10番)。
時制の一致とは、主節の動詞の時制に合わせて、従属節の動詞の時制を過去形にすることです。これは、主節の動詞が過去形や過去完了形のとき起きます。
日本語訳にだまされないようにして下さいね。英語では主節が過去なら、原則、従属節も過去にずらすんです。
4. I(S) didn’t understand(V) [what he was saying](O).「彼が何を言っているのか分からなかった」
●4番の英文だけでは時制の一致がピンとこないかもしれません。下の英文を見て下さい。
[1] I(S) don’t understand(V) [what he is saying](O).「彼が何を言っているのか分からない」
この英文のdon’t understand「分からない」を過去にずらした英文が4番です。ただ助動詞don’tをdidn’tにしただけではないですね。名詞節内のis sayingも過去形にされています。主節の動詞(don’t understand)の時制に合わせて、従属節の動詞(is saying)の時制を過去形にする。これが時制の一致です。

5. I(S) didn’t know(V) [the place where my grandmother had been born](O).「祖母が生まれた場所を知らなかった」
●4番は名詞節内の時制に注目しました。今度は形容詞節です。名詞のカタマリ[the place (where my grandmother(S’) had been born(V’))](O)の中身を見て下さい。関係副詞whereが使われていますね。ちなみにthe placeが先行詞ですよ。
[2] I(S) don’t know(V) [the place where my grandmother was born](O).「祖母が生まれた場所を知らない」
この英文のdon’t knowを過去にずらしたのが5番です。4番の名詞節内の動詞と同様、5番の形容詞節内の動詞も過去に時制がずれています。時制の一致が起きていますね。
ちなみに、[2]の形容詞節内の時制が過去形ですから、それをさらに過去にずらすということは、過去完了形の用法、大過去を使うということです。

6. I(S) checked(V) /carefully(M) /so that I wouldn’t miss any errors(M).「間違いを見逃さないよう、よく調べた」
    ●名詞節、形容詞節ときたので、今度は副詞節です。
[3] I(S) will check(V) /carefully(M) /so that I won’t miss any errors(M).「間違いを見逃さないよう、よく調べる」
[3]の動詞will checkを過去形にしてみましょう。副詞節内の動詞won’t missはどうなるでしょうか。助動詞が従属節内で使われているときは、その助動詞を過去形にして下さい。(willの過去形はwouldだと考えます。)このような手順で6番の英文になるんですね。

7. Today(M), we(S) learned(V) [that fourteen divided by seven gives two](O).「今日は14÷2=7を学んだ」
●今度は時制の一致を受けない、例外を紹介しましょう。例外のひとつめが7番。「14÷2=7」は絶対に正しい、いわゆる『不変の真理』ですね。このように、『不変の真理』や『社会的通念』(時は金なり、など)を表現するときは時制の一致を受けず、現在形のまま使います。
[4] Today(M), we(S) will learn(V) [that fourteen divided by seven gives two](O).「今日は14÷2=7を学ぶ」
◇ 
8. I(S) just wanted(V) [to know what Mr. Brown does](O).「私はただブラウンさんの職業が知りたかっただけだ」
    ●8番も時制の一致を受けない例外です。
[5] I(S) just want(V) [to know what Mr. Brown does](O).「私はただブラウンさんの職業が知りたいだけだ」
このように、『現在の状態・習慣・特性・職業』を表すときも時制の一致を受けず、現在形のまま使います。8番ならば現在の職業を尋ねているんですね。

9. Didn’t(Aux) you(S) know(V) [that Ryoma Sakamoto was born in Kochi](O)?「坂本龍馬が高知生まれであることを知らなかったんですか」
●9番は7〜8番のように時制の一致を受けませんが、現在形ではなく過去形で使うパターンです。『歴史上の事実』を表現するときがそれです。
[6] Don’t(Aux) you(S) know(V) [that Ryoma Sakamoto was born in Kochi](O)?「坂本龍馬が高知生まれであることを知らないんですか」
また、『歴史上の事実』だとはっきり分かっていなくても『過去の出来事であることがはっきりしている』場合は、同様に時制の一致を受けず、従属節の動詞は過去形で使います。

10. I(S) suggested(V) [that we have pizza for lunch](O).「お昼にピザを食べようと提案した」
●時制の一致を受けない最後のケースが『仮定法』を用いる場合です。仮定法は実際の現在や過去を現しません。(過去形で現在の反事実、過去完了形で過去の反事実を表しましたね。)このような形をとるため、仮定法は時制の一致が行われないんです。
10番は仮定法現在が使われています。(「提案・要求」を表す動詞とthat節を組み合わせた形ですね。E-文第30回6番で扱いましたよ。)
[7] I(S) will suggest(V) [that we have pizza for lunch](O).「お昼にピザを食べようと提案する」
仮定法現在は動詞の原形が使われるんでしたね。主節の動詞will suggestを過去にずらしても、仮定法現在を使っているので従属節の動詞haveは原形のままです。
 
いかがでしたでしょうか。これから話法を扱っていくにあたって、時制の一致の理解は欠かすことができません。しっかり復習しといて下さいね。それでは、また。

(E-文 826<第37回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
  

2008年11月10日

E-文 826<第36回>

E-文826
〜第36回「否定語がなくても否定」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日は否定を用いた様々な慣用表現を紹介します。否定語が含まれていないけれど、否定の意味が含まれている、という構文も多々ありますよ。

■否定を用いた表現
1. His theory is far from perfect.
「彼の理論は決して完璧ではない」
2. He is anything but a genius.
「彼は決して天才などではない」
3. She would be the last person to betray others.
「彼女が最も人を裏切りそうにない人だ」
4. I wish all the world would be free from disease.
「世界中から病気がなくなったらいいのになぁ」
5. Kenshinkan is great and terrific beyond description.
「研伸館は言い表せない程すばらしい」
6. The controversy remains to be settled.
「その論争はまだ解決していない」
7. “Where are my sunglasses?” “Search me.”
「僕のサングラス、どこ?」「知らない」
8. Who cares if he is married?
「彼が結婚しているかどうか誰が気にするだろうか」
9. Hardly had I arrived at the U.S. when I got homesick.
「アメリカに到着するとすぐにホームシックにかかった」
10. This video is no longer available.
「このビデオはもう利用可能ではありません」
11. The show was by no means outstanding.
「そのショーは決してずば抜けたものではなかった」


それでは解説です。否定を用いた表現(1〜11番)ですね。
1. His theory(S) is(V) /far from (being) perfect(M).「彼の理論は決して完璧ではない」
●far from (being) perfectは「完璧からはほど遠い」という訳から「決して完璧ではない」という否定の意味を表しています。far from V’ing「決してV’しない」という慣用表現です。ちなみにbeingは省略可能です。

2. He(S) is(V) [anything but a genius](C).「彼は決して天才などではない」
●anythingは『どれでも』ということでしたね。「彼は天才以外ならどれでもよい」という訳から「決して天才などではない」に繋がっているんです。「天才とだけは言ってくれるな!」と言っているような状況をイメージしてみて下さい。それほど1番より感情が含まれた表現なのが2番です。anything but A「決してAではない」という構文です。

3. She(S) would be(V) [the last person to betray others](C).「彼女が最も人を裏切りそうにない人だ」
●3番はthe last [名詞] that (S’) V’「最も(S’) V’しそうにない[名詞]」という構文を使っています。「人を裏切る可能性」を考慮すると彼女が最後(last)ということは、「最も裏切りそうにない」ということですね。
ちなみに、
    She(S) was(V) [the last person to go to bed](C).「彼女が最後に寝た」
という構文と間違えないよう、3番では仮定法を用いています。助動詞の過去形wouldがありますね。

4. I(S) wish(V) [all the world would be free from disease](O).「世界中から病気がなくなったらいいのになぁ」
●be free from A「Aがない」を用いているのが4番です。この代わりにfree of A「Aがない」を用いられることも多いです。ただ、1つ固定の表現として覚えておいて下さい。free of charge「無料の」はofが適切です。

5. Kenshinkan(S) is(V) great and terrific(C) /beyond description(M).「研伸館は言い表せない程すばらしい」
●beyond「〜を超えて」という前置詞を用いた構文です。5番のbeyond description「言い表せない程」の他に、beyond understanding「理解できない程」、beyond endurance「我慢できない程」などといった表現があります。

6. The controversy(S) remains(V) /to be settled(M).「その論争はまだ解決していない」
●6番の構文はremain to V’=be yet to V’=have yet to V’「まだV’していない」です。to不定詞は『これからする』というニュアンスをもっていましたね。(E-文第9回で勉強しましたよ。)このニュアンスから、「まだ〜していない」という否定の意味につながっているのがこの構文なんです。

7. “Where are my sunglasses?” “Search me.”「僕のサングラス、どこ?」「知らない」
●会話表現で登場する慣用表現。Search me.は「私を調べてみろよ。何も出てこないから。」つまり、「知らない」ということです。
同様の表現に、Beats me.「分からない」もあります。本来はIt beats me.なんですが、itが省略されてこの形になっています。

8. Who(S) cares(V) [if he is married](O)?「彼が結婚しているかどうか誰が気にするだろうか」
●今度は修辞疑問文と呼ばれる構文です。8番ならば、「誰が気にするだろうか。(いや、気にしない。)」というように、裏に否定の気持ちが隠れているんです。Who V’?「誰がV’しようか。(いや、誰もV’しない。)」という構文、覚えておいて下さい。
また、How can S’V’?「どうすればS’V’できようか。(いや、S’V’できない。)」という同様の表現もあります。
How(M) can(Aux) I(S) forget(V) you(O)?「君を忘れることなどできようか。」

9. Hardly(M) had(Aux) I(S) arrived(V) /at the U.S.(M) /when I got homesick(M).「アメリカに到着するとすぐにホームシックにかかった」
●hardlyは「ほとんど〜ない」という否定の意味を含む語です。(E-文第32回1番で勉強しましたね。)そして、その否定語が文頭にきているので倒置が起きています。(これはE-文第33回5〜8番のテーマでした。)もとの文、一応書いておきますね。
    [1] I(S) had arrived(V) /at the U.S.(M) /when I got homesick(M).
[2] I(S) had no sooner arrived(V) /at the U.S.(M) /than I got homesick(M).
[3] No sooner(M) had(Aux) I(S) arrived(V) /at the U.S.(M) /than I got homesick(M).
[1]がもとの文です。S hardly V when S’V’=S no sooner V than S’V’「SVするとすぐにS’V’する」という構文です。([2]がno sooner 〜 thanを用いた構文ですね。)hardlyの代わりにscarcely、whenの代わりにbeforeを用いても構いません。さらに、[2]の否定語no soonerを文頭にもってきて倒置が起きているのが[3]です。

10. This video(S) is(V) no longer available(C).「このビデオはもう利用可能ではありません」
    ●10番はno longer=not 〜 any longer「もう〜ない」を用いています。つまり、
        This video(S) is not(V) available(C) any longer.
    と書き換えられるということですね。

11. The show(S) was(V) /by no means(M) outstanding(C).「そのショーは決してずば抜けたものではなかった」
●最後はby no means=not 〜 by any means「決して〜ない」という構文を紹介して終わりにしましょう。10番同様、これも書き換えられますよ。
        The show(S) was not(V) outstanding(C) /by any means(M).

いかがでしたでしょうか。今回紹介したものには、否定語がないにも関わらず否定の意味を表す表現がたくさんあります。意味を取り違えてしまうと読解で痛い目をみてしまいます。よく復習しておいてくださいね。それでは、また。
  
(E-文 826<第36回>おわり。)文責;Mr. O
  
 
From 西宮校の部屋
 

2008年11月09日

E-文 826<第35回>

E-文826
               〜第35回「[−]×[−]=[+]」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日は二重否定に焦点を当てます。二重否定のポイントは[肯定]のニュアンスを感じること。[否定]というマイナス同士をかけて[肯定]というプラスを作るイメージです。

■二重否定
1. There was no one who did not agree with her.
「彼女に同意しない人はいなかった」
2. They never meet without quarrelling.
「彼らは会えば必ず口論になる」
3. The man eats nothing but chocolate.
「その男はチョコレートしか食べない」
4. I have no choice but to cancel my trip.
「旅行を取り消さざるを得ない」
5. There is no rule but has some exceptions.
「例外のない規則はない」
6. We cannot estimate the importance of his achievement too much.
「彼の業績の重要性はどんなに高く評価してもしすぎることはない」
7. This song never fails to cheer me up.
「この歌は必ず私を元気付けてくれる」
8. The shopping mall is not unusually crowded at this time.
「ショッピングモールがこの時間に混んでいるのは珍しいことではない」


それでは解説です。今回は二重否定です(1〜8番)。二重否定とは、「〜しないものはない」というように、[否定]と[否定]を掛け合わせて[肯定]の表現を作る文法構文のことです。では1番からみていきましょう。
1. There(M) was(V) [no one who did not agree with her](S).「彼女に同意しない人はいなかった」
●「同意しない人はいなかった」とは、つまり「みんな同意した」という意味が読み取れますね。
        Everyone agreed with her.「みんな彼女に同意した」
    ということです。[肯定]の意味が現われていますね。

2. They(S) never meet(V) /without quarrelling(M).「彼らは会えば必ず口論になる」
●withoutは「〜しないで」という意味がありますね。「口論しないで会うことは決してない」ということは、「会えば必ず口論になる」という[肯定]の意味があります。二重否定の感覚、つかめてきましたか。
    さて、2番の英文は何通りかの書き換えが可能です。
        [1] They(S) always quarrel(V) /when they meet(M).
        [2] Whenever they meet(M), they(S) quarrel(V).
        [3] They(S) never meet(V) /but they quarrel(M).
    [1]は接続詞when 「〜するとき」を使って「会ったとき、いつも口論する」
[2]は複合関係副詞whenever S’V’「S’V’するといつでも」を使って「会うといつでも口論する」
[3]は接続詞but「(否定文の後で)〜しないで」を使って「口論しないで会うことは決してない」
というそれぞれの訳があり、そこから2番の「会えば必ず口論になる」の意味につながっているんです。
まとめると、never 〜 without V’ing=always V’ when 〜=whenever 〜, S’V’「〜すればいつも(必ず)S’V’する」ということです。

3. The man(S) eats(V) [nothing but chocolate](O).「その男はチョコレートしか食べない」
●butは「〜以外(except)」という意味をもつこともあり、そのとき3番のような構文を形成します。nothing but A=only A「A以外の何でもない、Aでしかない」という構文です。また、同様な表現としてdo nothing but V’「V’してばかりいる」という構文もあるので、覚えておきましょう。ちなみにAは名詞、V’は動詞ですよ。

4. I(S) have(V) [no choice but to cancel my trip](O).「旅行を取り消さざるを得ない」
●4番も同様に「〜以外(except)」の意味をもつbutを使っています。「取り消す以外、選択肢がない」、つまり「取り消さざるを得ない」ということです。have no choice but to V’=cannot but V’=cannot help but V’=cannot help V’ing「V’せざるを得ない」という構文です。原形不定詞、to不定詞、動名詞のどれを用いるのか、間違えないように正しく覚えましょう。

5. There(M) is(V) [no rule but has some exceptions](S). 「例外のない規則はない」
●やはりこれもbutを用いていますが、このbutは関係代名詞のような働きをもっています。ちなみにこの5番、E-文第20回8番の英文ですよ。no [名詞] but (S’) V’「(S’)V’しない[名詞]はない」という構文。S’が(S’)になっているのは、butがV’の主語の役割を果たしているときはS’を書かないからです。5番がまさにその例ですね。
        [3] There(M) is(V) [no rule that does not have some exceptions](S).
        [4] There(M) is(V) [no rule without some exceptions](S).
これらの書き換えもE-文第20回8番で紹介しています。理解があやふやな人は是非戻ってみて下さいね。

6. We(S) cannot estimate(V) [the importance of his achievement](O) /too much(M). 「彼の業績の重要性はどんなに高く評価してもしすぎることはない」
●6番はcannot V’ too much=cannot V’ enough「いくらV’してもしすぎることはない(しきれない)」という構文。全く同じ英文ではありませんが、この構文も以前紹介したことがあるんです。E-文第5回の14番です。また、over-型という動詞(例えばoverestimate「過大評価する」、overemphasize「過度に強調する」、overwork「働きすぎる」など)がとれる場合は、次のような書き換えも可能です。
    We(S) cannot overestimate(V) [the importance of his achievement](O).
ちなみに、E-文第5回12〜16番で助動詞canを用いた表現が紹介してあります。「〜以外」のbutや二重否定の構文もありますから、見ておいて下さいね。

7. This song(S) never fails(V) /to cheer me up(M). 「この歌は必ず私を元気付けてくれる」
●fail to V’は「V’し損なう」つまり、「V’できない」という意味を表します。これに否定語neverを組み合わせているのですから、これも二重否定ですね。「決してV’できないことはない」ということは、「必ずV’する」ということです。翻訳から分かるかもしれませんが、alwaysの意味を含んでいるので1回限りの動作には使えません。

8. The shopping mall(S) is not unusually crowded(V) /at this time(M). 「ショッピングモールがこの時間に混んでいるのは珍しいことではない」
●usually「たいてい」に否定の意味を含むunを組み合わせて、unusually「珍しく」という意味を形成しています。これに否定語notを組み合わせた二重否定ですね。「〜するのは珍しいことではない」という日本語訳になりますが、その裏には「たいてい〜する」という肯定の意味が隠れているんですよ。
 
いかがでしたでしょうか。二重否定の表す[肯定]のニュアンスがつかめるようになるまで、繰返し音読して下さいね。それでは、また。  
  
(E-文 826<第35回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年11月08日

E-文 826<第34回>

E-文826
〜第34回「やっぱり『何を否定するのか』」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日は部分否定と全文否定を扱います。つまり、文の一部を否定するのか、文全体を否定するのかを考えよう、ということです。やはり、否定の単元では「何を否定するのか」を考えることが大切なんです。
 
■部分否定と全文否定
1. I did not read all the books.
「すべての本を読んだわけではない」
2. I did not read any books.
「1冊も本を読まなかった」
3. I don’t know both of his parents.
「彼の両親をどちらも知っているわけではない」
4. I don’t know either of his parents.
「彼の両親をどちらも知らない」
5. He doesn’t always drink coffee.
「彼はいつもコーヒーを飲むわけではない」
6. He never drinks coffee.
「彼は決してコーヒーを飲まない」
 

それでは解説です。今日は部分否定と全文否定がテーマです(1〜6番)。
部分否定とは、文の一部を否定し、「すべてが(どちらも、いつも)〜とは限らない」という日本語訳になるものです。それに対して、全文否定はその名の通り文全体を否定し、「全く(どちらも)〜ない」という訳になります。
そして、 [否定語]とともに[全てを表す語]が用いられると、たいてい部分否定になります。[全てを表す語]とは、例えばall「すべての」、always「いつも」、both「両方の」、every「すべての」、completely「完全に」、necessarily「必ず」などのことです。
今回は1〜2番、3〜4番、5〜6番それぞれペアで比べて下さい。奇数番号は部分否定、偶数番号は全文否定を使っています。
 

1. I(S) did not read(V) all the books(O).「すべての本を読んだわけではない」
●まずは1番、部分否定です。否定語notとallがともに使われていますね。「すべて〜というわけではない」という訳になります。

2. I(S) did not read(V) any books(O).「1冊も本を読まなかった」
●今度は全文否定。anyは『どれでも、誰でも』ということです。「(大きい本、赤い本、分厚い本など)どれでもいいから1冊選んでも、それを読まなかった」ということは、つまり「1冊も読まなかった」ということですね。
さらに、1冊も読まないという『ゼロ』のイメージからこのように書き換えることもできます。
    [1] I(S) read(V) no books(O).
    [2] I(S) read(V) none of the books(O).
[2]のように、none of the [名詞]の形を使うときは、名詞の前に冠詞theを忘れないようにして下さい。

3. I(S) don’t know(V) both of his parents(O).「彼の両親をどちらも知っているわけではない」
●3番はnotとbothをともに使った部分否定です。1番との違いは何でしょうか。both「両方の」から分かる通り、both of the [名詞]の名詞は2人(2つ)だけです。3人(3つ)以上のときは1番のようにall「すべての」を使って下さい。

4. I(S) don’t know(V) either of his parents(O).「彼の両親をどちらも知らない」
●3番同様、名詞が2人(2つ)だけのパターンです。ただし、全文否定ですよ。eitherは「(2人(2つ)のうち)どちらか」という意味です。そして、「どちらか片方を選んでも、その人を知らない」から「どちらも知らない」という日本語訳にたどり着けるんです。
また、「どちらも〜ない」という訳から、こんな書き換えも可能ですね。
        I(S) know(V) neither of his parents(O).

5. He(S) doesn’t always drink(V) coffee(O).「彼はいつもコーヒーを飲むわけではない」
●今度はalways「いつも」という副詞と否定語がともに使われていますね。「いつも〜するわけではない」という部分否定です。

6. He(S) never drinks(V) coffee(O).「彼は決してコーヒーを飲まない」
●6番が全文否定。neverはnotとeverが組み合わさってできた語。そして、everはat any time『いつでもいいけれど』ということです。これにnotをつけたneverを用いているんですから、「(昨日、1ヶ月前、1年前など)いつでもいいから1度選んでも、そのとき飲まない」。つまり、「決して飲まない」ということです。

いかがでしたでしょうか。[否定語]に[全てを表す語]を組み合わせたときは部分否定。[否定語]に『どれでも(どちらでも、いつでも)』というイメージをもつany、either、everを組み合わせたら全文否定になります。意味が大きく異なりますから、正しく使いこなせるように復習しておきましょう。それでは、また。

(E-文 826<第34回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年11月07日

E-文 826<第33回>

E-文826
               〜第33回「noとlittleと倒置」〜

こんにちは、Mr. Oです。今回は前回までに少し触れたnoとlittle、という特徴のある否定語、そして倒置を取り上げます。倒置に関しては、詳しくは後ほど焦点を当てることになります。今回は否定とともに使う倒置だけ紹介しますね。
 
■特徴のある否定語
1. She is no artist.
「彼女は芸術家などではない」
2. She is not an artist.
「彼女は芸術家ではない」
3. Hurry! We have little time left.
「急いで!時間がほとんど残っていない」
4. Little is known about what is discussed behind closed doors.
「水面下で話されていることについてはほとんど知られていない」
否定語と倒置
5. Little did I notice she was under stress these days.
「ここ最近彼女がストレスを感じていたことに全然気が付かなかった」
6. Under no circumstances will a refund be provided.
「いかなる状況下においても、返金は致しません」
7. Not until I knew the rule did I enjoy watching football game.
「ルールを知って、はじめて私はフットボールの試合を楽しんだ」
8. My mother doesn’t want me to live by myself, and neither does my father.
「母は私に1人暮らしをしてほしくないと思っているし、父もまたそう思っている」
 

それでは解説です。前半部は特徴のある否定語です(1〜4番)。
1. She(S) is(V) no artist(C).「彼女は芸術家などではない」
2. She(S) is not(V) an artist(C).「彼女は芸術家ではない」
●1番と2番、比べて下さい。この2つには大きな違いがあります。前回書いたように、noには『ゼロ』のイメージがあります。1番ならば何がゼロなのかと言うと、『性質や能力』。つまり、このnoはartistにかかっているんですね。「彼女には芸術家の才能など全くない」と言っているんです。非常に強い否定を表していますね。それに対して、2番はただ「彼女は芸術家である」を否定しているだけです。notはisにかかっています。「芸術家じゃないよ、教師だよ」と言っている状況をイメージしてみて下さい。1番のような強い否定が感じられませんね。
ちなみに、noはno+[形容詞]+[名詞]で「全く[形容詞]でない[名詞]」という意味を表します。また、no+[名詞]は1番のようにbe動詞の補語のとき、「全く[名詞]でない」という意味になります。しかし、それ以外のときは
No students(S) could answer(V) the question(O).「その質問に答えられる生徒は1人もいなかった」
上の英文のように、「1人の[名詞]もいない(1つの[名詞]もない)」という日本語訳になります。1番のnoは性質や能力が『ゼロ』であるのを表していました。それに対して、これは数が『ゼロ』であることを表していますね。

3. Hurry! We(S) have(V) [little time left](O).「急いで!時間がほとんど残っていない」
●今度は否定語littleです。これも前回触れましたが、littleは否定語として名詞・形容詞・副詞それぞれの働きをすることができます。3番のlittleの品詞、分かりますか。timeにかかっていますから、形容詞ですよ。「時間がほとんどない」ということです。
もちろん、timeは数えられない名詞(不可算名詞)ですから、littleが使われているんですよ。数えられる名詞(加算名詞)を修飾するのならfewを使って下さい。

4. Little(S) is known(V) /about what is discussed behind closed doors(M).「水面下で話されていることについてはほとんど知られていない」
●3番に対して、4番のlittleは名詞の働きをしています。主語になっていますね。「少ししかないものが知られている」から派生して、「ほとんど知られていない」という日本語訳になっています。何についてなのか、がabout以下で書かれているんですね。
ちなみにbehind closed doorsは直訳すれば「閉じたドアの後ろ」。これを意訳して「水面下で」となります。

後半は否定語と倒置を扱います(5〜8番)。倒置はまた後できちんと取り上げますが、とりあえず今倒置で覚えておいてほしいことは、疑問文の語順に変わるということです。実際に見ていきましょう。

5. Little(M) did(Aux) I(S) notice(V) [she was under stress these days](O).「ここ最近彼女がストレスを感じていたことに全然気が付かなかった」
●4番のように、littleで始まっているので、名詞littleと勘違いしてしまう人がいるかもしれません。しかし、このlittleは副詞です。なぜこのような文の形をしているのか。その疑問を紐解くキーワードが『倒置』です。
この5番、元はこんな英文だったんです。
        I(S) little noticed(V) [she was under stress these days](O).
否定語を強調するためにlittleを文頭に持ってきています。(この英文ではlittleは副詞の働きをし、「まったく〜ない」という意味を表しています。)そして、このように否定語を文頭に置いたとき、倒置が起きます。具体的には疑問文を作るのと同じ過程をたどってください。一般動詞noticeの過去形が使われていますから、それを疑問文にするために助動詞didを頭に持ってきます。そして主語、動詞の原形と続きますから、did I noticeという語順になるんですね。
このように、否定語を文頭に置いて強調する場合、倒置が起きます。

6. Under no circumstances(M) will(Aux) a refund(S) be provided(V).「いかなる状況下においても、返金は致しません」
    ●6番も同様に倒置が起きています。
        A refund(S) will not be provided(V) /under no circumstances(M).
という元の文の、under no circumstances「どんな状況下においても」という否定語が文頭にきて、倒置が起きているんです。willという助動詞が元の文で使われていますから、これを疑問文の語順にするとwill a refund be providedになりますね。

7. Not until I knew the rule(M) did(Aux) I(S) enjoy(V) [watching football game](O).「ルールを知って、はじめて私はフットボールの試合を楽しんだ」
●It(S) was not(V) /until I new the rule that I enjoyed watching football game(M).
これがもとの文ですね。E-文第31回で学んだIt is not until 〜 that S’V’「〜してはじめてS’V’する」という構文が使われています。ここで気をつけてもらいたいのは、7番のuntilは接続詞として機能しているということです。接続詞であるということは、その後ろにSVを含んだ『節』がくるということですね。実際、until I new the ruleという節がきています。そして、文頭にくる否定語はnot until I new the ruleです。だから、倒置が起きるのはそれ以降のI enjoyedであり、7番のようにdid I enjoyという形になるんです。

8. My mother(S) doesn’t want(V) me(O) [to live by myself](C), and neither does my father.「母は私に1人暮らしをしてほしくないと思っているし、父もまたそう思っている」
●最後はneither V’S’「S’もまたV’しない」という表現が使われています。これもまた、neitherという否定語が前にきているから倒置が起きている、ということですよ。また、andの後ろは、細かく書くとneither does my father (want me to live by myself)なんですが、主節と全く同じ内容であることが明らかなので省略されています。ちなみに、8番は
My mother(S) doesn’t want(V) me(O) [to live by myself](C), nor does my father.
と書き換えても構いません。1つ注意してもらいたいのは、neitherは副詞であるため接続詞andが必要ですが、norは接続詞なのでandはいらないということです。
 
いかがでしたでしょうか。noとlittleは間違えやすいですから、よく確認しておいて下さい。また、倒置は後々登場しますから、覚えておいて下さいね。それでは、また。
   
(E-文 826<第33回>おわり。)文責;Mr. O
   
  
From 西宮校の部屋
 

2008年11月06日

受験情報Tips<第10回>

受験情報Tips 第10回

1週間ぶりの登場となりますMr.Yです。11月に入り、推薦受験の準備に追われ、志望動機などの相談も増えてきました。そんな中で、国公立・私立の推薦入試を知らない生徒も少なからずいますので、今回は推薦入試に絞ったお話を以下にさせていただきます。なかでも比較的募集人数の多い大学・学部をピックアップします。受付期間や募集人数などの内容に関しては、必ず大学の選抜要項にてご確認下さい。

09年募集(推薦)抜粋表
[国公立]            
大学名 学部 学科 評定 CT 現浪 募集人数
神戸大学 経済   4.0 56‐7 1まで 60名
大阪府立大学 経済 経済   4‐5 現のみ 42名
経済 経営   4‐5 現のみ 28名
看護   4.0   現のみ 55名
神戸外大 外語   3.8※   現のみ 18名
奈良女子 生環 生活健康・衣環境   56‐7 指定無 9名
兵庫県立大 経済 普通科等 4.0   現のみ 30名
経営 普通科等 4.0   現のみ 35名
兵庫教育大学 学校教育   3.8 3‐3 指定無 58名
名古屋大 化学・生物工 A   現のみ 15名
物理工 A   現のみ 19名
電気電子・情報工 A   現のみ 17名
機械・航空工 A   現のみ 16名
社会環境工 A   現のみ 7名
岡山大 機械工 4.3   現のみ 22名
  4.0 56‐7 現のみ 15名
滋賀医科大 医学*1 A 5‐7 現のみ 20名
看護 4.0 5‐5 現のみ 10名
鳥取大 医学㈼(一般枠) A 5‐7 現のみ 15名▲
医学㈼(地域枠) A 5‐7 1まで  
生命科学㈼   5‐7 現のみ 5名
保健◇看護学㈼(一般枠)   5‐6 現のみ 25名
保健◇看護学㈼(地域枠)   5‐6 1まで  
保健◇検査技術科学㈼   5‐7 現のみ 10名
生物資源環境㈵     1まで 20名
生物資源環境㈼ 3‐3 1まで 24名
島根大 医学 A 5‐7 1まで 20名
徳島大 医学㈼*2 5‐8 1まで 35名
栄養㈼   5‐7 1まで 15名
保健◇看護学㈼ A 5‐7 現のみ 20名
保健◇放射線技術科学㈼ A 3‐5 現のみ 8名
保健◇検査技術科学㈼   5‐7 現のみ 5名
[私立]
大学名 学部 学科 評定 併願 現浪 募集人数
同志社大   専願 1まで 20名
立命館大   3.8※ 他校 現のみ 約20名
産業社会   3.8※ 他校 現のみ 約40名
近畿大     他校 1まで 325名▲
経済     他校 1まで 228名▲
経営     他校 1まで 352名▲
理工 生命科学以外   他校 1まで 394名▲
生物理工     他校 1まで 150名▲
産業理工     他校 1まで 160名▲
    他校 現のみ 65名▲
龍谷大 経済 2教科型   他校 指定無 70名
経営 2教科型   他校 指定無 70名
社会 2教科型   他校 指定無 88名
京都産業大学 文化 総合評価型 他校 現のみ 42名
基礎評価型   他校 現のみ 14名
外国語 総合評価型 他校 現のみ 93名
基礎評価型   他校 現のみ 33名
総合評価型 他校 現のみ 109名
基礎評価型   他校 現のみ 39名
経済 総合評価型 他校 現のみ 100名
基礎評価型   他校 現のみ 36名
経営 総合評価型 他校 現のみ 111名
基礎評価型   他校 現のみ 40名
武庫川女子大 薬学(基礎学力重視型)   他校 1まで 40名
薬学(調査書重視型)   他校 1まで 20名
健康生命薬科学(基礎学力重視型)   他校 1まで 8名
健康生命薬科学(調査書重視型)   他校 1まで 8名
生活環境 食物栄養(基礎学力重視型)   他校 1まで 35名
食物栄養(調査書重視型)   他校 1まで 20名
生活環境(基礎学力重視型)   他校 1まで 25名
生活環境(調査書重視型)   他校 1まで 15名
情報メディア(基礎学力重視型)   他校 1まで 20名
情報メディア(調査書重視型)   他校 1まで 15名
同志社女子大 生活科学(S)     他校 1まで 52名
桃山学院大 経済 公募   他校 2まで 65名
経営 公募   他校 2まで 57名
関西外国語大 国際言語 国際言語コミュニケーション   他校 1まで 450名▲
外国語     他校 1まで 845名▲
大阪経済大 経済 (基礎素養型)   他校 指定無 143名
(小論文型)   他校 指定無  
京都薬科大   3.2 他校 1まで 83名
大阪薬科大 S方式   他校 現のみ 80名
神戸薬科大   3.0 他校 1まで 65名
【評定(成績条件を含む)】  数値の横に※は、他の何らかの条件を満たせば必ずしも必要ない場合や、教科別の評定平均値や資格・活動歴など他の条件もある場合を表す。  ※は、その他の何らかの成績条件や資格・活動歴などの条件もある場合を示す。   空欄は、成績条件を課していないことを表す。 【人数】  ▲は他の推薦入試(指定校推薦など)との合計数で公表している場合  *1滋賀医科大(医)募集人数のうち8名以内は滋賀県内の高校卒業見込み者とする  *2徳島大(医)募集人数に地域枠5名を含む

受験情報Tips<第10回>おわり。 文責:Mr.Y
  
  
From 受験の部屋

2008年11月05日

Biological Stories<第40回> 韓国激動(9)


Biological Stories<第40回> 韓国激動(9)
  
韓国経済を苦しめるオプション取引(1)
 
現在、韓国経済は世界中から信用を失いつつあります。
どのくらい「信用が無いか」は「CDS」という指標によってあらわされます。

http://www.dbresearch.com/servlet/reweb2.ReWEB?rwdspl=0&rwnode=DBR_INTERNET_EN-PROD$CDS&rwsite=DBR_INTERNET_EN-PROD

下に上記のサイトの11月2日のデータをもとに作成したCDSのプレミアムの一覧表をのせておきます。
















  Country 


 CDS spread [Bp] 


Annual PD [%] **


    Date   


Ukra ine

Venezuela

Russia

Turkey

Korea, Rep.

Braz il

Mexico

Hungary

 


2309

2130

592

450

380

320

315

305

 


15.7

15.2

6.5

5.2

4.5

3.8

3.8

3.7

 


31.Oct.2008

31.Oct.2008

31.Oct.2008

31.Oct.2008

31.Oct.2008

31.Oct.2008

31.Oct.2008

31.Oct.2008

 



ここに名があがっているのは、どれも破綻の危険性が高いとみなされている国々です。
韓国は世界で五番目に破綻の危険性のある国家とみなされています。
しかしこれでも数日前に較べて評価は改善しています。10月末のもっとも評価が低かったとき、 CDS spreadは700Bpに迫っていたと記憶しています。
10月30日に米韓間で300億ドルの通貨スワップ協定を締結したことによって、随分評価は改善しました。

ところで、なぜこんなに韓国の評価は低いのでしょうか?
その最大の原因は(以前からお話しているとおり)韓国の持つ短期債務、すなわち一年以内に返済しなければならない借金の額の大きさでしょう。
以下は、10月27日付けの朝鮮日報/朝鮮日報日本語版からの抜粋です。

http://www.chosunonline.com/article/20081027000024

<↓引用ここから>----------------------------------------------------------------------------------------

英フィナンシャル・タイムズが今月14日、「沈む韓国」という記事で、韓国が来年6月
までに繰り延べを求めなければならない対外債務が1750億ドル(約16兆3000億円)に達すると報じたことがきっかけだった。
 今年8月末現在、韓国が1年以内に償還しなければならない短期対外債務(1765億ドル=約16兆4400億円)は外貨準備高より少ないと韓国政府は反発した。

<↑引用ここまで>----------------------------------------------------------------------------------------


韓国側はこのように強く反発していますが、世界の投資家たちは韓国の外貨準備は公表額よりもずっと小さいか、現金化することが出来ないものが大量に含まれているのではないかと強い疑念を抱いているようです。

ところで、この「借金」とその切っても切れない関係にあるのが「保証金」ですね。
今回は国際的な取引について「借金と保証金」と似た関係にあるCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)について勉強していきましょう。
ただし、このすぐ後に引用した文章はとても難しいので、理解できなくても差し支えありません。引用部分と解説図の後に僕自身が書いた解説がありますので、それを読めば理解できるかと思います。

<↓引用ここから>-----------------------------------------------------------------------------------

http://ja.wikipedia.org/wiki/クレジット・デフォルト・スワップ
http://m-words.jp/w/CDS.html

■ クレジット・デフォルト・スワップ

貸付債権に債務不履行が発生し、その信用リスクをヘッジしたい場合に利用するオプション取引。貸付債券の保証人になる義務を売買するが、従来の銀行保証がデリバティブに作り変えられたものであり、CDSによって損害額が保証される。

  信用リスクを回避したい金融機関(プロテクションの買い手)はプロテクションの売り手に対して一定期間固定金利を支払う。また、このプレミアムは1年ごとに支払われる。債務不履行などが起こった際には、プロテクションの買い手は売り手より変動金利の損失額を受け取ることができ、ローン債券の返済保証が得られる。

  決済方法には損失額が現金で支払われる現金決済と、プロテクションの買い手から売り手に債権を譲渡し、売り手が想定元本総定額の現金を支払う現物決済の2通りがある。現在の主流は現物決済である。

  なお、スワップ方式で取引されることが多いため、クレジット・デフォルト・スワップと呼ばれることが多いが、デフォルト・プット、あるいはデフォルト・プロテクションと呼ばれることもある。


<仕組み>

 2者間(買い手と売り手)の間で結ばれた次のような契約である。買い手が企業A(参照企業という)への貸付債権や社債を持っている場合などを想定するとわかりやすい。
買い手は売り手に定期的にプレミアム(保険料)を支払う。
売り手は参照企業Aがデフォルト(債務不履行)した際に、あらかじめ決められたルールに従いその買い手の損失を補償する。

 企業Aに対して貸付債権などを持っている銀行がCDSを購入することにより、貸倒れのリスクを分散することが可能となる。

<↑引用ここまで>-----------------------------------------------------------------------------------


 定義と仕組みを長々と引用してきましたが、なんだか少しピンときません。
ですので、下に示したサイトの図をお借りしながら、説明を進めていきましょう。

http://www.gamenews.ne.jp/archives/2008/02/cds.html


image_40_1.gif

韓国が1000万ウォンで年利5%の債権を売ってるとします。
債権の買い手は一年後には1050万ウォンを受け取ることが出来るはずです。

 しかし、万が一韓国が破綻したら1000万ウォン丸々損になるかも知れません。
 韓国は信用が無いので債権の買い手としてはとても心配ですね。これが個人の取引や会社同士の取引なら「保証人」の出番となるところでしょう。

 この「保証人」に代わる役割を果たすのがCDSなのです。

 ただしCDSの商品は「手数料払ったら元本保証」と言うような性質のものではありません。
 会社や債権の「生命保険」に近い取引というか・・・。生命保険は「人が死ぬ」という不幸に備えて保険をかけますね。
 ちょうどそれと同じようにCDSでは企業や国が倒産したり破綻したら、かわりに債券の持ち主の元本を補償する(払ってやる)という性質の商品です。

で、破綻する可能性が高ければ高いほど、金利も高くなるというもの。

 本来なら取引のリスクを減らすための商品で、債券の買い手は本来の取引に加えてこのCDSを合わせて行うことで、危険で高利回りの債権の安全性を高め(CDSに出費する分儲けは少なくなってしまいますが)るという商品のはずだったのです。

 ところがいまやCDSはギャンブルの一種のようになってしまっています。

 生命保険はたくさんの人を保険を加入させることで、そのうちの何人かが死んで保険がおりても、生きているたくさんの人からのかけ金で十分利益が出るような構造になっていますが、CDSでも同じような構造が出来上がっています。

 日本の生命保険の場合、短期間で死んでしまいそうな重篤な病気を持っている人はそもそも生命保険に加入できないようになっていますが、このCDSの場合は「早死にしそうな重症患者にはその分高い生命保険のかけ金を払わせる」的な考え方で取引がなされています。

すなわち韓国を例に上の図で説明していくと、図中のCDSの買い手Eは韓国が破綻しなければ、売り手Dに一定期間固定金利(現在だと年利4.5%)を支払いつづけるのですが、韓国が債務不履行などに陥った際には契約にもとづいた支払いがなされると言うことになります。

 本来なら韓国債権の購入者がリスク回避のために図中のCDSの買い手Eになるべき性質の取引なのですが、多数の「債権とも韓国とも関係の無い投資家たち」がCDSを購入しているために、単に「一定期間内に韓国が死ねばCDSの買い手の勝ち」、「生きていたら売り手の勝ち」というギャンブルとなってしまっているのです。

このCDSの指標が韓国の危険性を世界中に知らせる広告塔のような役割りを果たし、韓国をさらに苦しめています。

 ただ、話はこれだけでは終わりません。韓国を苦しめるさらに有害なオプション取引があるのです。

 その取引は、現れた当初は韓国貿易の手助けに来たような顔をしていました。
 しかし、今では韓国から生き血を絞り上げるような役割を果たしています。

 次回、世界情勢が大きくうごかなければ、「KIKO」という名の怪物について話したいと思います。


(Biological Stories<第40回> 終わり。文責:上田@生物)
  
  
From 住吉校の部屋

2008年11月04日

E-文 826<第32回>

E-文826
               〜第32回「否定語も品詞が大事」〜

こんにちは、Mr. Oです。今回は否定語がもつ働きに着目します。つまり、名詞・形容詞・副詞それぞれの働きをする否定語に分けて見ていきます。1〜3番が副詞、4〜5番が形容し、6〜8番が名詞の働きをする否定語です。

■否定語とその働き
1. I hardly remember what happened at that night.
「あの晩何が起こったのかほとんど覚えていない」
2. I seldom use the word “seldom”.
「私は”seldom”という言葉をめったに使わない」
3. He little cares what others think.
「彼は他人が考えることを全然気にしない」
4. There is no window in this room.
「この部屋には窓が1つもない」
5. Unusually, I have few things to do today.
「珍しく、今日はすることがほとんどない」
6. Nobody knows how the world came into existence.
「世界がどのようにして創造されたのか誰も知らない」
7. None of my classmates have ever visited Hokkaido.
「クラスメートは誰も今までに北海道に行ったことがない」
8. Neither of my parents was born in Osaka.
「両親はどちらも大阪生まれではない」
 

それでは解説です。否定語とその働きですね(1〜8番)。
1. I(S) hardly remember(V) [what happened at that night](O).「あの晩何が起こったのかほとんど覚えていない」
●否定語、まずは副詞の働きをするものを見ていきましょう。1〜3番がそれです。まずはhardly「ほとんど〜ない」。日本語訳だけでなく、これは『程度』を表していることを覚えておいて下さい。「どれだけ覚えているか」というその程度が非常に低いんですね。
    このように程度を表す否定語は他にscarcely「ほとんど〜ない」があります。

2. I(S) seldom use(V) [the word “seldom”](O).「私は”seldom”という言葉をめったに使わない」
●今度はseldom「めったに〜ない」という否定語です。これは1番とは違い、『頻度』を表しています。「どのくらいの頻度で使うのか」というと、「めったに使わない」と言っているんです。
このように頻度を表す否定語は他にrarely「めったに〜ない」があります。

3. He(S) little cares(V) [what others think](O).「彼は他人が考えることを全然気にしない」
●3番も副詞の働きをする否定語が使われています。littleがそれです。ただlittleが副詞の働きをするのは文語的であり、共に使う動詞を覚えてしまってもいいでしょう。代表例はknow「知っている」、think「思う」、care「気にする」、dream「夢見る」などです。これらの動詞の前にlittleを置くと、副詞的に働き、「ほとんど〜ない」と強い否定を表します。ちなみに『量、程度』を表す否定語です。

4. There(M) is(V) no window(S) /in this room(M).「この部屋には窓が1つもない」
●今度は形容詞の働きをする否定語です。4〜5番がその例ですよ。まずはno。noのイメージは『ゼロ』、つまり全く無いということです。「窓がゼロ個ある」から「窓が1つもない」という訳になっているんですね。そして、この『ゼロ』のイメージがあるので、単にnotを使うよりも強い否定を表すことができるんです。ちなみに、noは『数、量』ともに表す否定語です。

5. Unusually(M), I(S) have(V) [few things to do today](O).「珍しく、今日はすることがほとんどない」
●5番の否定語、きちんと使いこなせていますか。よくfewとlittleを混同してしまう人がいますから、正しく覚えておくことが大切です。fewは「ほとんど〜ない」という訳で『数』を表し、littleは「ほとんど〜ない」という訳で『量』を表します。そして、この違いがあるからこそ、fewの後ろには複数名詞がきますし、littleの後ろには単数名詞がくるんです。そして、5番のfewはthingsを修飾しているから形容詞の働きをしている、と言えるんですね。

6. Nobody(S) knows(V) [how the world came into existence].「世界がどのようにして創造されたのか誰も知らない」
●6〜8番は名詞の働きをする否定語です。まずは6番のnobody「誰も〜しない」。これはno oneと書き換えても構いません。また、人ではなく物を表したいときはnothing「何も〜ない」を使って下さい。
これもまた、『ゼロ』のイメージ表すnoが使われているから「誰も〜しない」や「何も〜しない」という意味を表せるんです。

7. [None of my classmates](S) have ever visited(V) Hokkaido(O).「クラスメートは誰も今までに北海道に行ったことがない」
8. [Neither of my parents](S) was born(V) /in Osaka(M).「両親はどちらも大阪生まれではない」
●7番は是非8番と比べて下さい。この違いは何でしょう。7番はnone of +名詞、8番はneither of +名詞という形ですね。この名詞が3名以上のときは7番のようにnone of +名詞、2名のときは8番のようにneither of +名詞を使います。7番のnoneはno oneが結びついてできた単語ですから、『ゼロ』の意味が出てきます。「誰も〜ない」ということですね。それに対して、8番のneitherはnot「〜ではない」とeither「どちらか一方」が結びついたものですから、neither「どちらも〜ない」という意味になります。
ちなみに、副詞や形容詞の働きをしたlittle、形容詞の働きをしたfewはどちらも名詞の働きをする否定語にもなります。訳はやはり「ほとんど〜ない」ですし、littleは『量』を、fewは『数』を表すことは同じです。ただ品詞が違いますから、文型には注意が必要です。たとえば、
“He(S) has(V) many friends(O), doesn’t he?.” “No. He(S) has(V) few(O).”「彼にはたくさん友達がいるよね」「いや、ほとんどいないよ」
    といった使われ方です。このfewは名詞ですね。
 
いかがでしたでしょうか。否定語を考えるときも、品詞を正しく理解して使うことが大切なんです。そのためにも、「名詞・形容詞・副詞がどのような機能をもつのか」の理解があやふやな人は、必ず今のうちに復習しておきましょう。それでは、また。

(E-文 826<第32回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋


2008年11月03日

今日から11月授業!!

こんにちわ、松本孝です(^0^)

 タイトルにもあるように、今日から11月授業が始まります!気持ち新たにがんばっていきましょう!!

<高1、2生へ>
 今月はプレウィンターフェスタがあります。皆さん申し込みはしましたか?
  16日(日) → 高2プレセンター試験
  23日(日) → 高2冬の導火線シリーズ
  24日(月) → 高1冬の導火線シリーズ
            高1数学マラソン
があります。是非参加して、今の自分の実力を確認し、「冬」に備えましょう!!
 ちなみに、高1数学マラソンは毎年、「あっという間に時間が過ぎた」という声を聞きます。それほど皆集中しているってことですね(^^)

<高3生へ>
 センター試験まで75日となりました。「まだ」75日ありますので、焦ることなく今の自分に出来る事をコツコツとやっていきましょう!とにかく焦ったらだめですよ(・ω・)ノ


PS 昨日夜にキツネを見ました。先日見たイノシシもそうなのですが、歩き方がかわいいですね♪昨日見たキツネは、何かいいことがあったのか(?)スキップをしているような歩き方に見えました(笑)
 でも、一番可愛いのは我が家のネコですけどね ( ̄+ー ̄)


 以上、松本孝でした〜(^0^)v

From 三田校の部屋

2008年11月01日

E-文 826<第31回>

E-文826
               〜第31回「何を否定するのか」〜

こんにちは、Mr. Oです。今回から新しい単元、否定に入ります。今日は基本である否定語notです。ポイントは、notが何を否定するのか、です。

■notの用法
1. I didn’t tell him to finish the job at once.
「私は仕事をすぐに終わらせるよう言わなかった」
2. I told him not to keep doing the same thing.
「私は彼に同じことを繰り返さないよう言った」
3. Not knowing what to do, I asked her for help.
「何をすべきか分からなかったので、彼女に助けを求めた」
4. Because I was busy, I didn’t go to the party.
「忙しかったので、私はパーティに行かなかった」
5. I didn’t go to the party just because I was busy.
「単に忙しかったからパーティに行かなかったわけではない」
6. It was not until last night that he knew the fact.
「昨晩はじめて彼は事実を知った」
7. She can speak not only English but (also) Spanish.
「彼女は英語だけでなくスペイン語も話せる」
8. “I wonder he will come today.” “I’m afraid not.”
「明日彼は来るだろうか」「残念ながら来ないだろう」
9. Not a single word was spoken about politics.
「政策に関しては一言も話されなかった」


それでは解説です。今日はnotの用法に着目しましょう(1〜9番)。
1. I(S) didn’t tell(V) him(O) [to finish the job at once](C).「私は仕事をすぐに終わらせるよう言わなかった」
●1番と2番はセットで見て下さい。この2つの違いは何でしょうか。notが何を否定しているのか、そのnotの領域を考えることが大切です。1番は「私は仕事をすぐに終わらせるよう言った」を否定しています。つまり、文全体を否定しているんですね。

2. I(S) told(V) him(O) [not to keep doing the same thing](C).「私は彼に同じことを繰り返さないよう言った」
●1番が文全体を否定しているのに対して、2番は一部を否定しています。どこを否定しているのかというと、「同じことを繰り返すこと」という不定詞句です。このように、notをどこに置くかによって、そのnotが否定するものが変わるんです。

3. Not knowing what to do(M), I(S) asked(V) her(O) /for help(M).「何をすべきか分からなかったので、彼女に助けを求めた」
●3番も2番同様、文の一部を否定しています。もちろん否定しているのはknowing what to do「何をすべきか分かる」ですね。ちなみにこれ、以前勉強しましたよね。分詞構文の否定です。接続詞を使って書き換えた英文も書いておきますね。
        As I did not know what to do(M), I(S) asked(V) her(O) /for help(M).

4. Because I was busy(M), I(S) didn’t go(V) /to the party(M).「忙しかったので、私はパーティに行かなかった」
●4番と5番も見比べて下さい。4番は特に目新しい英文ではないはずです。notはもちろん、主節全体「私はパーティに行った」を否定しているんですね。この英文ではnotがあくまで主節全体にしかかかっていないことを明確に表すため、because I was busyを文頭に置いています。

5. I(S) didn’t go(V) /to the party(M) /just because I was busy(M).「単に忙しかったからパーティに行かなかったわけではない」
●5番はbecauseの前にjustがあります。justがbecause節を修飾しているんですね。これによって、ある特定の意味になります。not 〜 just because S’V’=not 〜 simply because S’V’「単にS’V’だからといって〜なのではない」という構文として覚えておいて下さい。

6. It(S) was not(V) /until last night that he knew the fac(M)].「昨晩はじめて彼は事実を知った」
●6番もnotを用いた構文として覚えておきたいものです。It is not until 〜 that S’V’「〜してはじめてS’V’する」という表現です。6番の英文は、つまり
He(S) didn’t know(V) the fact(O) /until last night(M).「彼は昨晩まで事実を知らなかった」
ということですね。

7. She(S) can speak(V) [not only English but (also) Spanish].「彼女は英語だけでなくスペイン語も話せる」
●notを用いた構文として有名なのは7番ではないでしょうか。not only A but (also) B「AだけでなくBも」ですね。大切なのは、AとBは文法的に対等であるということです。7番であればAがEnglishという名詞なので、Bにも名詞であるSpanishが入っていますね。ちなみにalsoは省略されることもあります。

8. “I(S) wonder(V) [he will come today](O).” “I’m afraid not.”「明日彼は来るだろうか」「残念ながら来ないだろう」
●とある会話文ですが、I’m afraid not.のnotは何を表しているのでしょうか。これは、次のように書き換えられます。
        I’m(I(S) am(V)) afraid(C) [that he will not come today].
つまり、he will not come todayのnotだったんですね。afraidは「残念ながら〜だと思う」というように、悔やむようなマイナスのイメージがあります。逆に、期待しているようなプラスのイメージを表すにはhopeを使います。
“I(S) wonder(V) [he will come today](O).” “I hope so.” 「明日彼は来るだろうか」「そうだといいね」
ということですね。もちろん、「来ないことを期待する」という気持ちを表現したいのならば、I hope not.「そうでないといいね」と書けばいいんですよ。
◇    
9. [Not a single word](S) was spoken(V) /about politics(M).「政策に関しては一言も話されなかった」
●not a+名詞という形で、名詞を強く否定する表現になります。9番はnot a single+名詞と書くことによって、さらに強い否定になっています。ただ「政策に関して話されなかった」のではなく、「一言も話されなかった」んです。

いかがでしたでしょうか。notの用法、まずはそのnotが何を否定するのかを考えるようにしましょう。次回はnot以外を用いた否定語です。それでは、また。

(E-文 826<第31回>おわり。)文責;Mr. O


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