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2008年12月31日

E-文 826<第77回>

E-文826
〜第77回「疑問文の形でない倒置」〜
 
こんにちは、Mr. Oです。今回も倒置を扱いますが、今回の倒置は疑問文の形ではありません。例えばHere comes Santa Claus.これ、倒置ですよね。
 
■倒置構文(パート2)
1. Fantastic was the starry sky in the countryside.
「田舎でみた星空は幻想的だったよ」
2. So funny was the movie that my stomach was hurt from laughing.
「その映画はとてもおもしろく、笑いすぎてお腹が痛かった」
3. Here comes Santa Claus.
「サンタクロースがやってくる」
4. In my pocket was that card.
「そのカードは僕のポケットに入っていたんだ」
5. Wasabi I like, but mustard I dislike.
「わさびは好きだけれど、からしは好きじゃない」
6. Not a single person did I speak to yesterday.
「昨日は誰ひとりとして話しかけなかった」
7. I will keep in mind what Dr. Brown said in his talk.
「ブラウン教授が講演でおっしゃったことを心に留めておきます」
8. Tired as she was, she could not go to bed early.
「疲れていたが彼女は早めに寝ることができなかった」
9. Child as he was, he solved the crime.
「彼は子どもだが、その事件を解決した」
10. Come what may, I will do what must be done.
「何が起きようとも、やるべき事をするつもりだ」


それでは解説です。今日のテーマは倒置構文(パート2)です(1〜8番)。
1. Fantastic(C) was(V) [the starry sky in the countryside](S).「田舎でみた星空は幻想的だったよ」
●    元の文を先に書きます。
        [The starry sky in the countryside](S) was(V) fantastic(C).
この文の補語(C)を文頭に出しています。第2文型SVCの補語を文頭に出すと、一般的に倒置が起きます。しかし、前回(E-文第76回)で学んだような、疑問文の形にはならず、単純に主語(S)と動詞(V)が入れ替わった形になる、という倒置を起こします。(SVCがCVSになるんですね。)

2. So funny(C) was(V) the movie(S) /that my stomach was hurt from laughing(M).「その映画はとてもおもしろく、笑いすぎてお腹が痛かった」
●    2番もSVC→CVSの倒置です。元の文は
The movie(S) was(V) so funny(C) /that my stomach hurt from laughing(M).
    です。やはり補語を文頭に置き、SとVを入れ替えています。
ところで、次の英文、文の構造や日本語訳が分かりますか。
Such(C) was(V) her grief(S) /that nobody could speak to her(M).「彼女の悲しみはとても深かったので、誰も彼女に話しかけることができなかった」
これはE-文第59回5番の英文です。元の文は、
    Her grief(S) was(V) such(C) /that nobody could speak to her.
ですから、やはりSVC→CVSの倒置を起こすことができるんですね。ちなみに、補語の位置にあるsuchは厳密には「〜のようなもの」という意味を表す代名詞ですが、so greatと同等の意味を表す、と考えれば分かりやすいですよ。

3. Here(M) comes(V) Santa Claus(S).「サンタクロースがやってくる」
●3〜4番のように、副詞(句)が文頭にきて倒置が起こるケースもあります。『方向・場所を表す副詞(句)』が文頭に置かれたときがそうです。「ここへ来る」というようにhereは方向を表しています。他にもup「上へ」やback「後ろへ」なども方向を表しますね。元の文は
    Santa Claus(S) comes(V) /here(M).
ですから、『方向・場所を表す副詞(句)』が文頭にきて主語(S)と動詞(V)が入れ替わった倒置です。

4. In my pocket(M) was(V) that card(S).「そのカードは僕のポケットに入っていたんだ」
●4番では場所を表す副詞inが用いられています。in my pocketは「カードのある」場所を示しているんですね。これが文頭に置かれ、倒置が起きてSとVが入れ替わったのが4番です。元の文、念のために書いておきます。
        That card(S) was(V) /in my pocket(M).

5. Wasabi(O) I(S) like(V), but mustard(O) I(S) dislike(V).「わさびは好きだけれど、からしは好きじゃない」
●    今度はSVO→OSVという倒置構文です。元の文は
        I(S) like(V) wasabi(O), but I(S) dislike(V) mustard(O).
ですが、その目的語(O)が主語(S)の前に移動しています。しかし、SVC→CVSの場合とは異なり、SとVが入れ替わりません。この点は間違えやすいですから、大いに注意が必要です。
(例えば、Tom(S) loves(V) Mary(O).「トムはメアリーを愛している」の倒置でOVSの形にする、と仮定しましょう。すると、Mary(S) loves(V) Mary(O).「メアリーはトムを愛している」という意味になり、意味が180度異なってしまいます。だからSVO→OSVという倒置構文になるんですね。)

6. Not a single person(O) did(Aux) I(S) speak to(V) /yesterday(M).「昨日は誰ひとりとして話しかけなかった」
●    6番の元の文は
        I(S) did not speak to(V) a single person(O) /yesterday(M).
です。(speak toを句動詞としてとらえています。)このa single personはnotと結びついて否定を強調し、「誰ひとりとして〜ない」という意味になります。ですから、文頭に置くときはnot a single personというカタマリで移動させるんです。(前回E-文第75回でも扱った内容ですよ。)
さて、もう気づいているかもしれませんが、6番の倒置では疑問文の形になっていますね。否定語を文頭に置いた場合の倒置は、疑問文の形になります。しかし、否定語が伴わない第3文型では、疑問文の形にはなりません。5番のように、単純に目的語(O)を主語(S)の前に移動させるだけです。

7. I(S) will keep(V) in mind(C) [what Dr. Brown said in his talk](O).「ブラウン教授が講演でおっしゃったことを心に留めておきます」
●次は、SVOC→SVCOという形になる倒置構文を紹介しましょう。これを説明するのに、まず次の英文をみてください。
Some(S) take (it(仮O) for granted(C) [that we have food on the table](真O).「食べ物があることを当然だと考える人もいる」
これはE-文第70回4番で紹介した英文です。形式目的語構文ですね。そして、この形式目的語構文の仮目的語itを省略することもできる、とE-文第70回で書きました。その省略された形がまさにこのSVOC→SVCOの倒置構文なんです。
ただし、5番は注意が必要です。真目的語の位置にあるのが関係詞節ですね。実は、関係詞whatが導く節は、形式目的語構文をとれません。ですから、7番はI will keep it in mind what Dr. Brown said in his talk.(文法的に間違い!)とは書けないんです。
この7番のようなSVOC→SVCOの倒置構文をとる表現は、他にmake clear that S’V’「S’V’をはっきりさせる」やmake sure that S’V’「S’V’を確実にする」、take for granted that S’V’「S’V’を当然と考える」などがあります。

8. Tired as she was(M), she(S) could not go(V) /to bed(M) /early(M).「疲れていたが彼女は早めに寝ることができなかった」
●8〜9番は譲歩のasを用いた構文。E-文第66回7番でも勉強しました。X as S’V’という形で、Xには形容詞・副詞・名詞・動詞が入ることができるんでしたね。8番にはtired「疲れた」という形容詞が置かれています。ちなみに、この副詞節の構造をみると、tired(C) as she(S) was(V)という形で、主語(S)と動詞(V)の間に倒置が起きていません。X as S’V’という形で覚えてしまいましょう。そして、これは基本的に『譲歩』を表しますから、8番のように「疲れていたが」などと訳します。また、このasの代わりにthoughを用いても構いません。
ちなみに、8番は
    Though she was tired(M), she(S) could not go(V) /to bed(M) /early(M).
と書き直せます。

9. Child as he was(M), he(S) solved(V) the crime(O).「彼は子どもだが、その事件を解決した」
●    9番はX as S’V’のXに名詞が置かれています。9番を8番のように書き直すと、
        Though he was a child(M), he(S) solved(V) the crime(O).
となりますね。ここでchildの前にある冠詞aに気づきましたか。X as S’V’の構文で、Xに名詞が置かれるとき、その名詞は無冠詞、つまりaやtheなどの冠詞は置かれません。

10. Come what may(M), I(S) will do(V) [what must be done](O).「何が起きようとも、やるべき事をするつもりだ」
●最後は命令法と呼ばれる倒置構文を紹介しますね。これは構文として覚えてしまいましょう。Come what may, 〜「何が起ころうとも〜だ」やSay what you will, 〜「何を言おうとも」などがよく登場します。また、8〜9番のX as S’V’の構文のXに動詞を置いた例として、Try as S’V’「Sがどれほど努力しても」も定型表現として覚えておきましょうね。
ちなみに10番は、「何」が私のもとへ「来たとしても」という意味から派生して、「何が起きようとも」という意味に繋がっています。さらに、
    Whatever may happen(M), I(S) will do(V) [what must be done](O).
と書き換えることもできます。
同様に、Say what you will, 〜「何を言おうとも」は、Whatever you may say, 〜と書くこともできますよ。

いかがでしたでしょうか。倒置構文は特定の語句を強調したり、バランスをとるために使われることが多いですから、読解で特に使われるんですね。この倒置に惑わされないよう、きちんと復習しておきましょう。それでは、また。
 
(E-文 826<第77回>おわり。)文責;Mr. O
  
  
From 西宮校の部屋
 

2008年12月30日

E-文 826<第76回>

E-文826
〜第76回「疑問文の形の倒置」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日から新しい単元、倒置・強調に入ります。まず今回と次回の2回に分けて倒置を勉強しますね。今回紹介する英文には、これまでに学んだ内容が数多く含まれています。疑問文の形をしているけれど、疑問文でない。そんな倒置構文を見ていきましょう。
 
■倒置構文(パート1)
1. Little did I know that he was so nervous.
「彼がそんなに神経質だなんて、全然知らなかった」
2. Not only did he succeed in business but also he won the lottery.
「彼は事業に成功しただけでなく、宝くじも当たった」
3. No sooner had I arrived at the U.S. than I got homesick.
「アメリカに到着するとすぐにホームシックにかかった」
4. At no time did he agree to an interview.
「彼は決してインタビューに応じなかった」
5. Only when she is really sick does she go to the doctor.
「彼女は本当に病気になったときしか医者のところに行かない」
6. I don’t have good sight, and neither my sister does.
「私は目が良くないし、姉もそうだ」
7. Had he told those things, it would have been serious.
「彼がそんなことを言ったら、大事になっていただろう」
 

それでは解説です。今日は倒置構文(パート1)を勉強しましょう(1〜7番)。
1. Little(M) did(Aux) I(S) know(V) [that he was so nervous](O).「彼がそんなに神経質だなんて、全然知らなかった」
●今回は基本的にこれまでに勉強した内容です。否定語が文頭に出たときの倒置。1番ならば、副詞little「まったく〜ない」です。(littleは形容詞のときは「ほとんど〜ない」という意味を表しますが、副詞のときは「まったく〜ない」という意味になります。E-文第33回5番で勉強しましたよ。)
ちなみに1番の元の文は
    I(S) little knew(V) [that he was so nervous](O).
です。このように否定語が文頭にくると、倒置が置き、疑問文の形になるんでしたね。
他にもrarely=seldom「めったに〜ない」が文頭に置かれて倒置が起きるケースもよくあります。

2. Not only(M) did(Aux) he(S) succeed(V) /in business(M) but also he(S) won(V) the lottery(O).「彼は事業に成功しただけでなく、宝くじも当たった」
●    もとの文を一応書いておきましょう。
He(S) not only succeeded(V) /in business(M) but also (he) won(V) the lottery(O).
このnot onlyが文頭に置かれ、それに続く文が疑問文の形になって倒置が起きています。Not only VS but also S’V’「SVするだけでなくS’V’もする」という構文として覚えておいてもいいでしょう。

3. No sooner(M) had(Aux) I(S) arrived(V) /at the U.S.(M) /than I got homesick(M).「アメリカに到着するとすぐにホームシックにかかった」
●    3番はE-文第36回9番解説部で紹介した英文です。元の文は
        I(S) had no sooner arrived(V) /at the U.S.(M) /than I got homesick(M).
です。No sooner had SVp.p. than S’V’「SVするとすぐにS’V’する」という構文ですね。Hardly had SVp.p. when S’V’「 SVするとすぐにS’V’する」や、hardly、whenをそれぞれscarcely、beforeに代えた構文もありましたね。これらも否定語を文頭に置いて、倒置が起きていますよ。

4. At no time(M) did(Aux) he(S) agree(V) /to an interview(M).「彼は決してインタビューに応じなかった」
●    もとの文は
        He(S) did not agree(V) /to an interview(M) /at any time(M).
です。さて、ここでnoだけを文頭に置くことはしません。これは、単純に「インタビューに応じない」と言っているのではなく、「どんなときも応じない」つまり「決して応じない」というように否定語を強調した表現なんです。つまり、not 〜 at any timeというカタマリでとらえるべきなんですね。ですから、文頭に移すときも、まとめて移します。さらに、notとanyをnoでまとめてat no timeとし、て文頭に置いているんです。構文として覚えておきましょう。At no time VS「決してSVしない」です。他にも、Under no circumstances VS「いかなる条件でもSVしない」やIn no other way VS「他の方法ではSVしない」、On no account VS「決してSVしない」など様々な構文がありますが、すべて否定語が文頭にきた倒置です。

5. Only when she is really sick(M) does(Aux) she(S) go(V) /to the doctor(M).「彼女は本当に病気になったときしか医者のところに行かない」
●Only when S’V’ VS「S’V’するときしかSVしない、S’V’して初めてSVする」という構文が5番です。onlyが文頭にきたときも倒置が起きるんですね。(onlyが「〜しかない」という訳し方をすることを考えれば納得できるでしょう。)ここで、onlyだけではなく、when以下の節(whenは接続詞です)までをひとカタマリとして文頭に置いていますから、倒置が起きるのは主節。5番でいうと、she goesが疑問文の形になっています。
ちなみにもとの文は以下の通りです。
    She(S) goes(V) /to the doctor(M) /only when she is really sick(M).
「〜して初めて」という構文ならば、Not until S’V’ VS「S’V’して初めてSVする」がよく扱われますね。E-文第33回7番でも紹介しています。

6. I(S) don’t have(V) good sight(O), and neither(M) my sister(S) does(V).「私は目が良くないし、姉もそうだ」
●この副詞neither「〜もまたない」を用いた表現は、これまでに何度も登場しましたね。例えばE-文第33回8番やE-文第51回10番です。
この6番の後半部ですが、my sister(S) does not have(V) good sight(O) either(M)が元の文です。have good sightが省略され、notとeitherが結びついてneitherになっているんですね。そして、neitherが前に置かれ、その後ろが疑問文の形になって倒置が起きている、というカラクリです。

7. Had he told those things(M), it(S) would have been(V) serious(C).「彼がそんなことを言ったら、大事になっていただろう」
●最後、7番は仮定法だとすぐに気づきましたか。(正確には、仮定法過去完了です。)元の文は
    If he had told those things(M), it(S) would have been(V) serious(C).
です。そして、この仮定法のifを省略し、倒置が起きたのが7番だということですね。仮定法のifの省略に関しては、E-文第28回で詳しく扱っていますから、そちらもよく読んでおいてくださいね。

いかがでしたでしょうか。倒置は読解でよく登場しますが、倒置に慣れていないと文の構造が分からなくなり、その文章そのものも分からなくなってしまいます。次回も倒置を扱いますから、着実に習得していきましょう。それでは、また。
 
(E-文 826<第76回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年12月29日

E-文 826<第75回>

E-文826
〜第75回「より美しい日本語を」〜

こんにちは、Mr. Oです。今回も前回に引き続き、無生物主語構文です。この単元はこれでおしまい。より美しい日本語に訳すワザ、どんどん磨いていきましょう。

■無生物主語構文(パート2)
1. The guidebook gives you all the information you want.
「そのガイドブックを読めば、欲しい情報はすべて手に入る」
2. This computer has saved us a lot of work.
「このコンピュータのおかげで、ずいぶん手間が省けた」
3. This picture reminds me of our visits to Country Santa.
「この写真を見ると、サンタの国を訪れた時のことを思い出す」
4. His schoolwork has kept him busy these days.
「近頃、彼は学業で忙しくしている」
5. Too much drinking puts her into a bad mood.
「飲みすぎると彼女は機嫌が悪くなる」
6. I’m sure this necklace will enhance your beauty.
「このネックレスを着ければ、必ずお客様はより一層美しくなりますよ」
7. Nothing can make me cry.
「何が起きても泣かない」
8. The collected data enabled us to develop a new theory.
「収集データのおかげで、新しい理論が展開できた」
9. This noisemaker will keep you from being robbed.
「この防犯ブザーがあれば、強盗には遭いませんよ」


それでは解説です。無生物主語構文(パート2)ですね(1〜9番)。
1. The guidebook(S) gives(V) you(O1) [all the information you want](O2).「そのガイドブックを読めば、欲しい情報はすべて手に入る」
●無生物主語構文の訳し方は覚えているでしょうか。まず目的語(人)を主語として訳し、次に主語(無生物)を副詞的に訳す。あとは時制や文脈によって『原因・理由』や『条件』、『譲歩』の意味で訳せばいいんでしたね。(前回E-文第74回で勉強しましたよ。)
今回の前半(1〜3番)は、第4文型のパターンを見ていきます。しかし、基本は同じですよ。まず目的語(人)である「君」を主語にしましょう。「君に情報を与える」ということは、「君は情報を手に入れる」ということですね。あとは、主語である「ガイドブック」を副詞的に、現在形なので(文脈から判断して)『条件』の意で訳せば1番の完成です。
give O1 O2「O1にO2を与える」の他に、obtain O1 O2「O1にO2を得させる」も同様のケースです。

2. This computer(S) has saved(V) us(O1) [a lot of work](O2).「このコンピュータのおかげで、ずいぶん手間が省けた」
●2番はE-文第1回10番の解説部で紹介した英文です。save O1 O2「O1のO2を省く」(O1 ―(マイナス) O2のイメージです)という表現を用いています。直訳すると、「このコンピュータが私たちの多くの手間を省いた」となります。では手順通り訳していきましょう。日本語訳の主語は「私たちは」となりますから、「多くの手間を省くことができた」と結ぶのが自然ですね。あとはthis computerを副詞的に「このコンピュータのおかげで」と訳せば文脈もキレイに繋がります。

3. This picture(S) reminds(V) me(O1) of our visits to Country Santa(O2).「この写真を見ると、サンタの国を訪れた時のことを思い出す」
●今度はE-文第73回5番の英文です。このときは訳し方に関して、特に触れませんでしたね。remind O1 of O2で「O1にO2を思い出させる」という意味になります。3番を直訳すると、「この写真は私たちにサンタの国への訪問を思い出させる」となりますね。ではキレイな日本語にしていきますよ。
まずこれまで通り目的語(人)を主語にとって「私は」となります。「私は」どうするのかと言うと、「思い出す」んですね。『何を』思い出すのかと言うと、「サンタの国への訪問」です。しかし、この名詞のカタマリはもう皆さんならキレイな日本語として訳せるはずです。(詰まった場合はE-文第72〜73回を読んでくださいね。)
動詞visit「訪問する」の名詞形visit「訪問」は『動詞として』訳し、所有格ourを主格として訳す。そして、『どこを』訪れたのかが前置詞to以下に書かれているんですから、「サンタの国を訪れた」となるんですね。(文脈上、過去形の方が適切なので、過去形として訳しています。)
この[無生物主語]+remind 人 of 物「人は物を思い出す」の他に、[無生物主語]+inform 人 of 物「人は物を知る」なども同様ですよ。

4. His schoolwork(S) has kept(V) him(O) busy(C) /these days(M).「近頃、彼は学業で忙しくしている」
●後半(4〜9番)は第5文型のものを見ていきましょう。まず第5文型SVOCの特徴『OがCする』という主述関係であったことを思い出してください。4番ならば、「彼は忙しい」です。そして、動詞keepは「〜のままにしておく」という意味を表します。つまり、「学業」が「彼を忙しいままにしておく」んですね。これが直訳です。
あとは手順に従ってキレイな日本語になるよう整理していきましょう。まず「彼は」を主語として訳しますね。それに繋がる述語は「忙しくしている」です。あとはhis schoolworkを「学業によって(のために)」というように『原因・理由』で訳せばいいんですね。
これが、[無生物主語]+keep 人+[形容詞]「人は[形容詞]のままでいる」という形の構文です。keepの代わりにleave「〜のままにしておく」を使ってもいいですよ。

5. Too much drinking(S) puts(V) her(O) /into a bad mood(M).「飲みすぎると彼女は機嫌が悪くなる」
●[無生物主語]+put 人 in/into [感情を表す名詞]で「人は〜になる」という意味を表す構文が5番です。これまで通り、直訳から考えてみましょう。「飲みすぎが彼女を機嫌の悪い状態に置く」んですね。では、日本語訳を整理しますよ。主語は「彼女は」。それには「機嫌が悪くなる」と繋げるのが自然です。どういうときに機嫌が悪くなるのかというと、「飲みすぎると」です。『条件』の意味で訳せばキレイな日本語になりますね。

6. I’m(I(S) am) sure(V) [this necklace will enhance your beauty](O).「このネックレスを着ければ、必ずお客様はより一層美しくなりますよ」
●enhanceは「高める」という意味を表す動詞です。名詞節内を直訳すると、「このネックレスが美しさを高める」となります。これまでの手順通りに、目的語を主語として訳せば、「美しさは高められる」となります。しかし、これでもまだyour beautyという無生物が主語になっていますね。そこで、E-文72〜73回で学んだ『動詞(又は形容詞)として』訳すようにしましょう。(beauty「美しさ」はbeautiful「美しい」という形容詞の名詞形ですからね。)所有格のyourは主格として訳して、「あなたはより一層美しくなる」となります。あとはthis necklaceを『条件』の意で訳せばいいんですね。6番では、もう少し意訳してあります。
ちなみに、I’m sure (that) S’V’「必ずS’V’するだろう」は、I’m sure of A「Aを確信している」のAの位置にthat節が置かれ、前置詞ofが脱落した形です。E-文第62番10番で勉強しましたよ。

7. Nothing(S) can make(V) me(O) cry(C).「何が起きても泣かない」
●無生物主語構文もそろそろ終盤です。直訳は「何も私を泣かせることはできない」です。あとはこれまで通りですね。目的語(人)を主語にするので「私は」。それと結びつくのは「泣かない」。文の主語nothing「何も〜ない」は副詞的に訳しますが、否定語なので『譲歩』の意味で訳しましょう。(E-文第74回2番で説明しましたよ。)「何が起きようとも」といった訳し方が適切ですね。

8. The collected data(S) enabled(V) us(O) [to develop a new theory](C).「収集データのおかげで、新しい理論が展開できた」
●enable A to V’は「AがV’するのを可能にする」という意味を表します。これを用いて8番を直訳すれば、「収集データは私たちが新しい理論を展開するのを可能にした」です。では整理していきます。目的語(人)を主語にして「私たちは」。第5文型の主述関係に沿って「私たちは新しい理論が展開する」。それを「可能にした」んですから、「展開できた」と訳せばいいですね。文の主語the collected dataは、過去時制なので『原因・理由』を表す「〜のおかげで」という日本語訳にする方が適切でしょう。
他にも、[無生物主語]+allow 人 to V’「人はV’できる」や、[無生物主語]+force 人 to V’「人はV’せざるを得ない」、[無生物主語]+help 人 to V’「人はV’できる」なども同様に考えればキレイな日本語にして訳せますよ。

9. This noisemaker(S) will keep(V) you(O) from being robbed(C).「この防犯ブザーがあれば、強盗には遭いませんよ」
●さぁ無生物主語構文も最後です。4番で学んだ通り、keepは「〜のままにしておく」の意味を表します。『どういう状態』のままか、第5文型SVOCのOとCの間にある主述関係から見てみると、「奪われる(強盗に遭う)という状態から離れた状態」にしておくとなります。つまり、「防犯ブザー」が「強盗に遭わないようにする」んですね。(keep A from V’ingで「AがV’しないようにする」という意味を表すと覚えておいてもよいでしょう。)
さて、直訳ができましたから、もっと美しい日本語にしましょう。目的語(人)を主語として訳して「君は」。それに続くのは「強盗に遭わない」ですね。未来時制ですから『条件』の意で文の主語this noisemakerを訳して、「この防犯ブザーがあれば」。9番が完成しました。
他に、[無生物主語構文]+prevent 人 from V’ing=[無生物主語構文]+stop 人 from V’ing「人はV’できない」などの構文も同じ考え方で理解できるでしょう。

いかがでしたでしょうか。無生物主語構文はこれで終わりです。前回も書きましたが、英語→日本語だけではなく、日本語→英語の練習も必ずしておきましょう。皆さんのもつ英語力に明らかな違いを生み出しますよ。次回から、新しい単元に移ります。それでは、また。

(E-文 826<第75回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年12月28日

E-文 826<第74回>

E-文826
               〜第74回「目的語を主語に」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日から無生物主語構文を勉強します。これを習得すれば日本語「らしい」、英語「らしい」文が書けるようになります。今より一歩上のレベルに進むためには避けられない単元ですよ。
 
■無生物主語構文(パート1)
1. My terrible headache kept me from concentrating on study.
「頭痛がひどくて勉強に集中できなかった」
2. Well-balanced meals will make you get well.
「バランスのよい食事を取れば元気になるよ」
3. What made “Spirited Away” so popular?
「なぜ『千と千尋の神隠し』はそんなに流行ったんだろう」
4. A little consideration shows that there are some contradictions in his argument.
「少し考えれば、彼の主張には矛盾がいくつかあることが分かる」
5. A few-minute walk will bring you to the park.
「数分も歩けば公園に着きますよ」
6. Her sudden death surprised us a lot.
「彼女が突然亡くなって、私たちはとても驚いた」
7. That thunder gave me a fright.
「いまの雷は怖かった」
8. The newspaper says that the world’s oldest fossil was found in Hokkaido.
「北海道で世界最古の化石が発見された、と新聞には書いてある」
  

それでは解説です。今日は無生物主語構文(パート1)ですね(1〜8番)。
1. My terrible headache(S) kept(V) me(O) from concentrating on study(C).「頭痛がひどくて勉強に集中できなかった」
●まず、無生物主語構文の訳し方を勉強しましょう。1番を見てください。prevent O from C「OがCするのを妨げる」という表現が使われています。これに従って1番を直訳すると、「ひどい頭痛が、私が勉強に集中するのを妨げた」となります。しかし、これではキレイな日本語としては不十分です。
無生物主語構文の訳し方として、次の手順を踏んでください。
    手順1:人((間接)目的語)を主語にして訳す
    手順2:文の主語は副詞的に訳す
    手順3:過去時制の場合、『原因・理由』の意味で訳す
これに沿うと、まず目的語である「私」を主語にします。「私」が妨げられたということは、「できなかった」んですね。何ができなかったかと言うと、「勉強に集中すること」です。「私は勉強に集中できなかった」となります。
次に、文の主語であるmy terrible headache「私のひどい頭痛」は副詞的に訳します。特に、過去時制なので『原因・理由(〜なので、〜のおかげで)』の意で訳しますから、「ひどい頭痛のせいで」となります。これでもいいかもしれませんが、「頭痛がひどかったので」というように、節として訳した方がよりよいでしょう。
◇ 
2. Well-balanced meals(S) will make(V) you(O) get well(C).「バランスのよい食事を取れば元気になるよ」
●先ほど、過去時制のときは『原因・理由』で訳すと書きましたが、他の時制ではどうすればいいのでしょうか。たとえば2番です。未来時制ですね。
まずは上記の手順通り進めましょう。直訳すると、「バランスのよい食事が君を元気にするだろう」です。この目的語である「君」を主語にすれば、「君は元気になるだろう」となります。あとは、文の主語であるwell-balanced meals「バランスのよい食事」の扱いです。未来時制では、『条件(〜ならば)』と訳しましょう。2番ならば、「バランスのよい食事ならば」、もう少しキレイな日本語にして、「バランスのよい食事を取れば」ということです。2番の日本語訳が完成しましたね。
ちなみに、現在時制ならば文脈に合わせて『原因・理由』又は『条件』を使い分け、否定語が含まれていたら『譲歩(〜としても、どんな〜にも)』の意で訳してください。

3. What(S) made(V) “Spirited Away”(O) so popular(C)?「なぜ『千と千尋の神隠し』はそんなに流行ったんだろう」
●3番は無生物主語構文でよく使われる構文です。What makes 人 V’?「どうして人はV’するのか」、What makes 人 [形容詞]「どうして人は[形容詞]なのか」という表現です。前に書いた手順通り、目的語が主語として訳されていますね。
他にも、What brings about A?「どうしてAが起こったのか」という構文もあります。このように、whatは無生物主語構文の主語の位置に置かれることが多い語なんです。

4. A little consideration(S) shows(V) [that there are some contradictions in his argument](O).「少し考えれば、彼の主張には矛盾がいくつかあることが分かる」
●無生物主語構文でよく使われる主語をもう少し紹介しましょう。4番のconsiderationがそうです。a little consideration=a little thought=a moment’s reflection「少し考えれば」という構文です。「少し考えること」が[that以下]を「示す」、というのが直訳ですね。
他にも、the mere sight of A「Aをちょっと見ただけで」やa look at A=a glimpse of A「Aをちらっと見て」といった構文も覚えておきましょう。

5. A few-minute walk(S) will bring(V) you(O) /to the park(M).「数分も歩けば公園に着きますよ」
●さて、後半は文型に注目していきますよ。今日は第3文型をとるものです。5番を見てください。a few-minute walk「数分の歩行」が「公園に連れていく」と言っています。手順通りに進めていきます。目的語である「君」を主語として訳します。そうすれば、「公園に連れていく」が「君が公園に着く」という訳になるのは問題ないのではないでしょうか。あとは文の主語であるa few-minute walkを副詞的に訳しますが、未来時制なので『条件』の意で訳せば完成です。

6. Her sudden death(S) surprised(V) us(O) /a lot(M).「彼女が突然亡くなって、私たちはとても驚いた」
●直訳は「彼女の突然の死は私たちをとても驚かせた」ですね。目的語は「私たち」ですから、これを主語にして訳せば、「私たちは驚いた」となるはずです。あとは文の主語であるher sudden death「彼女の突然の死」を副詞的に、過去時制なので『原因・理由』の意で訳せばいいんですね。ただし、名詞death「死」は、動詞die「死ぬ」の名詞形ですから『動詞として』訳しましょう。(E-文第72〜73回で練習しましたよ。)所有格のher、形容詞suddenをそれぞれ主格、副詞的に訳せば「彼女が突然亡くなったので」というようになり、キレイな日本語になります。

7. That thunder(S) gave(V) me(O1) a fright(O2).「いまの雷は怖かった」
●6番は[無生物主語] surprise 人「人は驚く」という形でしたが、[無生物主語] give 人 a surprise「人は驚く」という形で書くことも可能です。7番を見てください。(これは第4文型です。)
直訳は「雷が私に恐怖を与えた(怖がらせた)」ですが、間接目的語を主語として訳しますね。そうすれば、「私は怖い思いをした」となります。過去時制ですから『原因・理由』の意で文の主語を訳して、「その雷によって、私は怖い思いをした」となります。7番はもう少し意訳をして「怖かった」としています。

8. The newspaper(S) says(V) [that the world’s oldest fossil was found in Hokkaido](O).「北海道で世界最古の化石が発見された、と新聞には書いてある」
●最後も直訳から考えてみましょう。「新聞は、[that以下]と言っている」んですが、これはつまり、「新聞に書いてある」ということですね。他に、[無生物主語] suggest that S’V’「S’V’だと読み取れる」や[無生物主語] show (人) that S’V’= [無生物主語] tell 人 that S’V’「S’V’だと分かる」なども同様に訳せるようにしておきましょう。

いかがでしたでしょうか。無生物主語構文の基本は『目的語を主語に』して訳すこと。そして、『文の主語を副詞的に』訳すこと。キレイな日本語になおせるようになったら、今度は日本語を英語になおす練習をしてみましょう。飛躍的に英作力があがりますよ。次回も引き続き無生物主語構文を勉強します。それでは、また。
   
(E-文 826<第74回>おわり。)文責;Mr. O
  
  
From 西宮校の部屋

2008年12月27日

E-文 826<第73回>

E-文826
〜第73回「続・動詞として訳す」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日も名詞をつかった多様な表現を紹介していきます。キーワードは前回に引き続き、『動詞として』訳す。また、今回は名詞を繋げる接続詞にも注目しながら見ていきましょう。
 
■名詞構文
1. We all feel angry at his dishonesty.
「我々はみな、彼が正直でないことに怒りを覚えている」
2. Let’s decorate for the party before Jenny’s arrival.
「ジェニーが到着する前にパーティの飾り付けをしよう」
3. NASA announced the discovery of life on Mars last week.
「先週、NASAは火星で生物を発見したと報告した」
4. He has a detailed knowledge of how the brain works.
「彼は脳がどのように機能するか詳しく知っている」
5. This picture reminds me of our visits to Country Santa.
「この写真を見ると、サンタの国を訪れた時のことを思い出す」
6. Many experts believe in the ability of dolphin to speak a language.
「多くの専門家は、イルカが言葉を話せると信じている」
7. On her return, I will relay your message.
「彼女が戻ったらすぐに伝言を伝えておくよ」
8. My grandmother bought me a new toy without the knowledge of my mother.
「おばあちゃんが、お母さんに内緒で新しいおもちゃを買ってくれた」

◇ 
それでは解説です。今日のテーマは名詞構文です(1〜8番)。
1. We all(S) feel(V) angry(C) /at his dishonesty(M).「我々はみな、彼が正直でないことに怒りを覚えている」
●1番は名詞dishonesty「不正直」という名詞が使われています。これはdishonest「不正直な」という形容詞の名詞形です。動詞や形容詞の名詞形はどう訳せばよいか、覚えていますか。『動詞として(又は形容詞として)』訳せばいいんでしたね。(前回、E-文第72回で勉強しました。)
dishonestyを「正直ではない」という形容詞として訳しますが、『誰が』「正直ではない」のでしょうか。もちろん、所有格hisが表す『彼』ですね。ですから、his dishonestyは「彼が正直ではない」と訳せばいいんです。

2. Let’s(Let(V) us(O)) [decorate for the party](C) /before Jenny’s arrival(M).「ジェニーが到着する前にパーティの飾り付けをしよう」
●今度は動詞arrive「到着する」の名詞形arrival「到着」です。もちろん『動詞として』訳しましょう。『誰が』「到着する」のかというと、所有格で書かれているジェニーです。ちなみにbeforeの後にJenny’s arrivalという名詞が置かれているわけですから、このbeforeは前置詞です。(「〜の前に」という訳ですね。)しかし、「ジェニーが到着する」というように、節として訳しているので、beforeも接続詞として(「〜する前に」)訳したらいいんです。

3. NASA(S) announced(V) [the discovery of life on Mars](O) /last week(M).「先週、NASAは火星で生物を発見したと報告した」
●3番はE-文第54回9番で紹介した英文です。名詞discovery「発見」が用いられていますね。動詞discover「発見する」の名詞形ですから、『動詞として』訳しましょう。「発見する」んですが、『何を』「発見する」んでしょうか。(discoverは他動詞ですから、目的語が必要なんですね。その目的語が『何を』です。)発見するのは、life「生物」ですね。つまり、the discovery of lifeは「生物を発見した」と訳すんです。(文全体が過去時制ですから、過去形で訳しています。)

4. He(S) has(V) [a detailed knowledge of how the brain works](O).「彼は脳がどのように機能するか詳しく知っている」
●名詞knowledge「知識」は動詞know「知っている」の名詞形です。やはり、『動詞として』訳しましょう。さらに、4番はdetailed「詳しい」という形容詞が名詞knowledgeを修飾しています。このような場合の訳し方は覚えていますか。名詞knowledgeを『動詞として』訳し、そのknowledgeを修飾している形容詞detailedは『副詞として』訳すんでしたね。「詳しく知っている」です。
また、knowは他動詞ですから、『何を』「知っている」のか述べられています。それが、前置詞ofの後ろにある疑問詞how+S’V’に書かれています。(間接疑問文ですね。E-文第58回4〜5番参照。)間接疑問文は名詞節ですから、4番ならば「脳がどのように機能するかということ」となり、これを「詳しく知っている」と繋げれば4番の日本語訳になりますね。

5. This picture(S) reminds(V) me(O1) of our visits to Country Santa(O2).「この写真を見ると、サンタの国を訪れた時のことを思い出す」
●remindはremind O1 of O2「O1[人]にO2[物・事]を思い出させる」というカタマリで覚えておきましょう。これは無生物主語構文なのですが、これについては次回以降のテーマになっていますので、そのとき詳しく勉強することにしましょう。
ここで注目すべきは、動詞visit「訪れる」の名詞形visit「訪問」とCountry Santa「サンタの国」を結んでいる前置詞がtoである、ということです。visitは他動詞で、visit A「Aを訪れる」という形をとります。しかし、visitを名詞として用いた場合は、名詞と名詞を繋げるために前置詞が必要です。その前置詞をofではなくtoを使います。これは、名詞によって対応する前置詞が決まっています。5番ならば、前置詞toの基本イメージ『到達点』(E-文第55回3番より)と、visit「訪問」がうまく結びついているんですね。他に、admiration for A「Aを賞賛する」やattendance at A「Aに出席する」なども同様です。

6. Many experts(S) believe in(V) [the ability of dolphin to speak a language](O).「多くの専門家は、イルカが言葉を話せると信じている」
●前回、E-文72回3番で、ability「能力」という名詞は、be able toのableが名詞化したものだと紹介しました。そして、名詞化したときに、もとの動詞や形容詞の用法を受け継ぎ、それゆえ前置詞toを使うんだということでしたね。6番は確かにability to speak a language「言葉を話せる」というように前置詞toで結ばれていますが、『誰が』「話せる」か、を述べるため、それを前置詞ofで表現しています。

7. On her return(M), I(S) will relay(V) your message(O).「彼女が戻ったらすぐに伝言を伝えておくよ」
●動詞return「戻る」の名詞形「戻ること」が7番では使われています。『動詞として』訳しましょうね。また、所有格herは『誰が』「戻る」のかを示す主格として訳すのも問題ないでしょう。問題は前置詞onの訳し方です。
on V’ing「V’するとすぐに」という表現を覚えている人はピンとくるかもしれません。onの基本イメージは『接触』でしたね。「彼女が戻る」のと、「伝言を伝える」のが『接触』している、つまり、同時に起こっているんです。それゆえ、「すぐに」という訳になります。

8. My grandmother(S) bought(V) me(O1) a new toy(O2) /without the knowledge of my mother(M).「おばあちゃんが、お母さんに内緒で新しいおもちゃを買ってくれた」
●8番の方が訳しやすいかもしれませんね。knowledgeの訳し方は4番でも取り上げましたし、問題ないですね。(前置詞ofで繋げているmy motherは文脈から主格として訳せばいいと判断できます。)
前置詞withoutは「〜なしに」ですから、「母が知る」こと「なしに」、つまり「知らないうちに」という意味になるんですね。ここではもう少し意訳的に「内緒で」と訳しています。

いかがでしたでしょうか。『動詞(形容詞)として』訳す癖はだいぶついてきたのではないでしょうか。まだまだと思う人は、まず前回と今回の英文をすべて覚えてしまいましょう。いつも言っていますが、英文を覚えている人は、実はかなり強いんですよ。
 
(E-文 826<第73回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋


2008年12月26日

E-文 826<第72回>

E-文826 
               〜第72回「動詞として訳す」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日から新しい単元、名詞構文と無生物主語構文に入ります。今日と次回で名詞構文を勉強した後、無生物主語構文に移りますね。まず今日は、名詞を用いた様々な表現。その「訳し方」がポイントです。キーワードは、『動詞として』訳す。

■名詞を使った表現
1. I heard that he was a good basketball player.
「彼はバスケットボールがうまいらしい」
2. Let’ take a walk for a change.
「気分転換に散歩しよう」
3. He has the ability to make friends with anybody.
「彼は誰とでも仲良くなれる」
4. They lived a happy life ever after.
「それからずっと幸せに暮らしましたとさ」
5. She got a promotion because of her hard work.
「一生懸命働いたので、彼女は昇進した」
6. He arrived at school with a big smile.
「彼はニコニコしながら登校してきた」
7. I want you to marry a person of culture.
「君には教養のある人と結婚してほしい」
8. I had forgotten, not on purpose, but by accident.
「わざとでなく、たまたま忘れていたんです」
9. We had the luck to reserve the tour.
「運よくそのツアーに予約できた」
10. We were all eyes as he performed card tricks.
「彼がトランプの手品をしている間、私たちは一心に見ていた」
 

それでは解説です。今日は名詞を使った表現ですね(1〜10番)。
1. I(S) heard(V) [that he was a good basketball player](O).「彼はバスケットボールがうまいらしい」
●動詞に-erをつけることによって、名詞(動作主)にすることができます。例えばswim「泳ぐ」とswimmer「泳者」、1番のplay「競技する」とplayer「選手」などです。また、日本語訳にも注意が必要です。a good basketball playerは「いいバスケットボール選手」ではなく、「バスケットボールがうまい」という日本語の方がキレイです。
このように、動詞が名詞化したものは、日本語では『動詞として』訳した方がうまくまとまることが多いです。また、このとき、goodは英文では形容詞として機能していますが、playerを動詞として訳すため、goodを副詞として訳しましょう。つまり、play basketball well「バスケットボールがうまい」と見ればいいんです。
他に、-erが語尾についていませんが、同様な名詞として、actor「俳優」やactress「女優」、pianist「ピアニスト」、cook「料理人」などがあります。

2. Let’(Let(V) us(O)) [take a walk](C) /for a change(M).「気分転換に散歩しよう」
●2番のように、[動詞]+a/an+[名詞]で1つの動詞のように働くものがあります。この[名詞]は動詞が名詞化したものです。例えばwalk「散歩」。もちろん、walk「歩く」という動詞としての機能もありますが、名詞の意味でwalkを用いた場合、形式的に動詞を置かねばならないため、takeという動詞を用いています。(それゆえ、この動詞を形式動詞と呼びます。)そして、1番と同様、動詞の名詞化したものを『動詞として』訳してください。
このような例は、take a walk「散歩する、歩く」の他に、have a talk「話をする」、give a cry「叫ぶ」、make a turn「曲がる」などがあります。

3. He(S) has(V) [the ability to make friends with anybody](O).「彼は誰とでも仲良くなれる」
●3番のabilityは形容詞が名詞化したものです。その形容詞とは何か、分かりますか。be able to V’「V’することができる」のableです。このように名詞化したとき、もとの動詞や形容詞の用法を受け継ぎます。たとえばabilityならば、be able toと同様に前置詞toを後ろに置きます。have the ability to V’「V’することができる」となるんですね。
他にも、make a decision to V’「V’することを決意する」のdecision「決意」は動詞decide to V’「V’することを決意する」の名詞化なので前置詞toをとりますし、have a look at A「Aを見る」のlook「見ること」は、動詞look at A「Aを見る」の名詞化なので前置詞atをとります。

4. They(S) lived(V) a happy life(O) /ever after(M).「それからずっと幸せに暮らしましたとさ」
●次は同族目的語を紹介しましょう。4番では、live a happy life「幸せに暮らす」という表現が使われています。しかし、この表現、動詞にlive「暮らす」を用い、目的語に名詞life「暮らし」を用いています。(lifeはliveの名詞化したものですよ。)つまり、同族なんですね。このような表現では、「幸せな暮らしを暮らす」などとは訳しません。動詞が名詞化したので、やはりその名詞(life)を『動詞として』訳し、形容詞happyを副詞的に訳します。これまでと同じですね。それゆで、live a happy lifeは「幸せに暮らす」という日本語訳になっているんです。
このような同族目的語を含む表現は、他にsmile a pretty smile「可愛らしく微笑む」や、die a miserable death「惨めな死に方をする」などがあります。

5. She(S) got(V) a promotion(O) /because of her hard work(M).「一生懸命働いたので、彼女は昇進した」
●5番は副詞句because of her hard workの訳し方がポイントです。「彼女の激しい仕事のために」が直訳ですが、もう少し日本語らしく訳してみましょう。それには、この副詞句内の主述関係を見抜くことがポイントです。work「仕事」はwork「働く」の名詞化したものですね。ということは、『動詞として』訳しましょう。では、「働く」のは誰かというと、もちろん「彼女」です。主述関係が見えてきましたか。形容詞hardはというと、名詞workを修飾しているのですから、workを『動詞として』訳すのならばhardを副詞的に訳せばいいんですね。これで、she worked hard「彼女が一生懸命働いた」という節ができました。
あとは、because of A「Aのために」のAを名詞ではなく節として見ているんですから、because S’V’「S’V’だから」というように、because ofを接続詞的に訳しましょう。これで、5番の日本語訳が完成しましたね。

6. He(S) arrived(V) /at school(M) /with a big smile(M).「彼はニコニコしながら登校してきた」
●6番も同様です。名詞smile「微笑み」は動詞smile「微笑む」の名詞化したものですから、『動詞として』訳します。これまでと同じように、形容詞bigは副詞的に訳しましょう。(単に「微笑む」のではなく、「ニコニコする」んですね。)
では、前置詞withはどのように訳せばよいのでしょうか。6番では、「〜しながら」と訳していますが、このwithは多様な訳し方がありますので、文脈に合わせて意味を考える必要があります。主だった訳し方としては「〜して」、「〜なので」、「〜すると」、「〜しながら」があります。
他にも、in spite of A「Aにもかかわらず」をthough S’V’「S’V’だけれども」というように訳すのも同じケースです。

7. I(S) want(V) you(O) [to marry a person of culture](C).「君には教養のある人と結婚してほしい」
●この7番の文法知識はこれまでに2度取り上げました。E-文第44回5〜6番とE-文第68回3番です。of+[抽象名詞]で形容詞の働きになります。7番のof cultureはcultured「教養のある」と同義になります。
他にも、of value=valuable「価値のある」、of courage=courageous「勇気のある」、of sense=sensible「分別のある」などがあります。

8. I(S) had forgotten(V), /not on purpose, but by accident(M).「わざとでなく、たまたま忘れていたんです」
●7番に対して、with+[抽象名詞]は副詞の働きになることをE-文第44回7番で紹介したのを覚えていますか。例えば、with ease=easily「容易に」、with rapidity=rapidly「素早く」、with care=carefully「注意深く」などです。
そして、同様のもので、前置詞with以外をと[抽象名詞]が結びついて副詞の働きになるのが8番で紹介している、on purpose=purposely「故意に」やby accident=accidentally「偶然に」です。
他にも、by mistake=mistakenly「間違って」、in anger=angrily「怒って」などがあります。

9. We(S) had(V) [the luck to reserve the tour](O).「運よくそのツアーに予約できた」
●have the+[抽象名詞]+to V’で「〜にもV’する」という意味を表す構文が9番では使われています。この抽象名詞は、形容詞の名詞化したものです。つまり、『形容詞として』訳せばいいんです。9番ならば、
    We(S) are(V) lucky enough(C) /to reserve the tour(M).
    これと同意だと考えればいいんですね。
このような例はhave the luck to V’「幸運にもV’する」の他に、have the kindness to V’「親切にもV’する」やhave the boldness to V’「大胆にもV’する」、have the readiness to V’「進んでV’する」などがあります。

10. We(S) were(V) all eyes(C) /as he performed card tricks(M).「彼がトランプの手品をしている間、私たちは一心に見ていた」
●最後は、慣用的な表現を紹介します。10番は、be all eyes「一心に注視している」という表現です。10番ならば、
    We(S) watched(V) /very carefully(M) /as he performed card tricks(M).
    と同意だと考えればいいでしょう。
このような慣用表現は、他にも、be all ears「一心に耳を傾けている」やbe all smiles「大喜びしている」、be kindness it self「とても親切だ」、be simplicity itself「とても単純だ、分かりやすい」などがあります。

いかがでしたでしょうか。動詞の名詞化、形容詞の名詞化は『名詞として』ではなく、『動詞や形容詞として』訳す。英語と日本語という言語の違いが、このような訳し方の違いに繋がっています。より日本語らしく訳せるようになるため、覚えておいてくださいね。それでは、また。
  
(E-文 826<第72回>おわり。)文責;Mr. O  
  
 
From 西宮校の部屋

2008年12月25日

受験情報Tips<第17回>

  
受験情報Tips<第17回> 

あと1週間で大晦日となりますが、皆さんは体調管理に気を付けてがんばっていると思います。プレミアターム申し込み者は大晦日マーク模試の参加が可能です。生徒の中には、プレミアタームを申し込むと自動的に受験できると勘違いしている人もいますが、窓口で申し込みをしないと、問題を受け取ることができません。また、大晦日マーク模試はプレミアターム参加者の特典ですので、申し込んでいない人は大晦日マーク模試も参加できません。大晦日マーク模試は締め切り間近なので、マーク模試に参加しようと思っている人は、すぐに申し込みに行きましょう!1週間ぶりとなりますMr.Yです。
今回は、前回に引き続き、国公立大学の推薦についてご説明します。

大阪市立大学生活科学部 
<募集人数> 19人
※2008年は19人の枠に「177人」が集まりました。入学者は20人!
※浪人可!
<出願資格>
○本人または保護者が平成20年4月1日以前から引き続き大阪市内に住所を有する者または大阪市立の高等学校または大阪市内にある高等学校を卒業(修了)見込みの者。
○学校長推薦書。
○指定されたセンターの科目を受験。
<試験内容>
.札鵐拭嫉邯海侶覯400点
調査書100点
※こちらは主に、豊中・上本町ですかね。ちなみに医学部看護学科も似た形です。超激戦です。

大阪府立大学 生命環境科学部※他に理学部/経済学部も実施。
<募集人数>
生命機能化学科3名/情報数理科学科3名/物理科学科3名/分子科学科3名 ⇒計9人
<出願上の留意事項>
○平成21 年3 月に高等学校等を卒業見込みの者 ※つまり現役!
○出身学校長が責任をもって推薦できる者
○平成21 年度大学入試センター試験を受験する者
 ※一般選抜において大学入試センター試験の受験を要する教科・科目と異なる
○合格した場合は、入学することを確約できる者
○高校で推薦できる人数は、大阪府内は2名以内、その他の高校は1名。
<試験内容>
○調査書、推薦書及び平成21年度大学入試センター試験成績により総合判定。

兵庫県立大学 看護学部※経済/経営/理学/環境人間/工学も実施。
<募集人数>
 30名
<出願資格>
○高校を平成21年3月に卒業見込みの者※つまり浪人不可!
○全体の評定平均値が、4.1以上である者
○本学部に対し適性を有する者
○合格した場合、必ず本学部に入学する者
○県内高等学校等は1校につき2名以内・県外高等学校等は1校につき1名
<試験内容>
○選抜は試験の結果と推薦書、調査書等を総合して行う。
○英文資料の読解を含む小論文 120分 ※英和辞典1冊を持ち込みできる。
○面接

<参考>
国公立系の看護の試験で英文を読ませる問題を含む小論文の形をとるのは他に、大阪府立がある。小論文というより、「本文要約」と「意見を述べる」もんだいで、400字程度の記述までしかない。どちらかというと「現代文より」ですね。
まとめると、大学によって出願条件が様々なので、よく見ないとまずい!ということです。まぁ、全部そうなんすが。倍率が低いから受験できるわけではなく、工業高校しか受験できない、大阪に住んでないとダメなどがあります。あと、校長の推薦がいる大学があることにも注意が必要です。

以上。

(受験情報Tips<第17回>おわり。文責:Mr.Y)
   
  
From 受験の部屋
   
  

E-文 826<第71回>

E-文826
               〜第71回「強調、それは主張」〜
 
こんにちは、Mr. Oです。今回でitを用いた構文は終わり。最後は強調構文でしめましょう。強調構文は、その名の通り何かを『強調』している文です。強調しているということはそれだけ大切な、いわば『主張』なんですね。読解文において、主張を正しく読み取る力は必須。是非、強調構文をマスターしましょう。

■強調構文
1. It was he that broke the vase yesterday.
「昨日花瓶を壊したのは彼だった」
2. It was on our second date that I proposed to my girlfriend.
「彼女にプロポーズしたのは2度目のデートでのことだった」
3. It was not until I knew the rule that I enjoyed watching football game.
「ルールを知って、はじめて私はフットボールの試合を楽しんだ」
4. It is the very book that I have been longing for.
「私が待ちこがれていたのはまさにその本だ」
5. It was you who spread the gossip.
「そのうわさ話を広めたのは君だったのか」
6. It is not soccer but futsal that my brother plays.
「弟がやっているのはサッカーではなく、フットサルだ」
7. Why is it that you look so happy?
「そんなに嬉しそうなのは、いったいなぜなんですか」
8. How do you think it was that he caught the news?
「いったいどうやって、彼はその知らせを聞きつけたんだと思いますか」


それでは解説です。今日勉強するのは強調構文ですね(1〜8番)。
1. It(S) was(V) he(C) /that broke the vase yesterday(M).「昨日花瓶を壊したのは彼だった」
●    まずは強調構文の作り方です。下の英文を見てください。
        [1] He(S) broke(V) the vase(O) /yesterday(M).「昨日彼は花瓶を壊した」
この文を強調構文で書くことを考えてみましょう。強調構文で書くということは、何か強調したコトバがあるということです。そして、『何を強調したいのか』によって文章が変わります。
強調構文のベースは、It is 〜 that (S’) V’という形です。そして、「〜」に強調したいコトバを置きます。具体的な作り方を、[1]の主語(he)を強調する場合を例にとりながら紹介しましょう。
    手順1:強調したいコトバ(he)をbe動詞とthatの間に置く。
    手順2:残りの文(broke the vase yesterday)をthatの後ろに置く。
    手順3:話全体が過去の場合はbe動詞をwasにする(場合が多い)。
これらの手順を踏めば1の英文が完成します。ちなみに、[1]でyesterdayを強調したければ、
[2] It(S) was(V) yesterday(M)/ that he broke the vase(M).「彼が花瓶を壊したのは昨日だった」
となります。同様に上記の手順1〜3に沿って作り上げてくださいね。日本語訳ですが、強調構文では「(S’)V’したのは〜だ(〜だった)」という訳し方が一般的です。
このように、強調構文では名詞(he)や副詞(yesterday)を強調することができます。([1]のthe vaseも強調できる、ということです。)しかし、動詞や形容詞は、強調構文で強調することはできません。

2. It(S) was(V) /on our second date(M) /that I proposed to my girlfriend(M).「彼女にプロポーズしたのは2度目のデートでのことだった」
●1番で、heやyesterdayを強調した文を紹介しました。しかし、強調できるのはなにも1語だけではありません。2番のように副詞句も強調できます。
強調されない、もとの文を書いておくと、
I(S) proposed(V) /to my girlfriend(M) /on our second date(M).「2度目 のデートで、彼女にプロポーズした」
    です。
ここで、強調構文と形式主語構文の見分け方を伝えておきましょう。それは、強調構文の作られ方を理解していれば、簡単です。強調構文はIt is 〜 thatという枠に元の文を組み込んだものです。逆に言えば、強調構文のit、is、thatを消せば元の文に戻るはずです。元の文に戻るということは、文の構造がきちんと揃っていて、第1文型や第2文型といった文型が正しく構成されている、ということです。
例えば2番ならば、On our second date(M) I(S) proposed(V) /to my girlfriend(M).という文が成立していますね。(第1文型です。ちなみに、on our second dateの直後にコンマがある方が適切です。)
しかし、次の形式主語構文(E-文第69回2番より)
It(仮S) is(V) a pity(C) [that she is not here today](真S).「彼女が今日ここにいないなんて残念だよ」
この英文のit、is、thatを消すと、a pity(?) she(S) is not(V) /here(M) /today(M).となり、a pityの役割が不明、つまり文として成立しないものになってしまいます。これが見分けるポイントなんです。
まとめると、it、is、thatを消して
    文が成立  → 強調構文
    文が不成立 → 形式主語構文
ということです。

3. It(S) was not(V) /until I knew the rule(M) /that I enjoyed watching football game(M).「ルールを知って、はじめて私はフットボールの試合を楽しんだ」
●節を強調することもできます。(このuntilは接続詞ですよ。)3番はIt is not until S’V’ that SV「S’V’してはじめてSVする」という構文です。
この3番はこう書けば意味が分かりやすいでしょう。
[3] I(S) did not enjoy(V) [watching football game](O) /until I knew the rule(M).
このuntilはE-文第65回5番でも勉強したように、時の前後を表します。このルールを知った時を境に楽しめるようになったんですね。つまり、この「時」が大切(強調されるべき)ポイントなんです。
ですから、1番で述べた手順に従って、強調したいuntil I knew the ruleをbe動詞とthatの間に置きます。(untilだけではなく、この副詞節全体がひとカタマリですよ。)また、英語では否定語が前に置かれる傾向が強く、それゆえnotがbe動詞と結びついています。
このようにしてできたのが3番なんですね。また、否定語と副詞節until I knew the ruleが文頭に置かれ、倒置が起きればE-文第33回7番の英文が完成します。

4. It(S) is(V) the very book(C) /that I have been longing for(M).「私が待ちこがれていたのはまさにその本だ」
●4番のveryは「まさにその」という意味の形容詞です。(名詞bookを修飾していますよ。)「まさにその」というように強調していますね。元の文を書けば、
I(S) have been looking(V) /for the very book(M).「まさにその本を待ちこがれていた」
です。

5. It(S) was(V) you(C) /who spread the gossip(M).「そのうわさ話を広めたのは君だったのか」
●強調したい語が名詞や代名詞のとき、thatの代わりにwhoやwhom、whichを使うこともできます。関係代名詞と同様、前にある語(強調したい語)が人であるならばwho(主格)やwhom(目的格)を用い、ものであるならばwhichを使います。ちなみに5番の元の文はこれですよ。
    You(S) spread(V) the gossip(O).「君がそのうわさ話を広めた」

6. It(S) is(V) not soccer but futsal(C) /that my brother plays(M).「弟がやっているのはサッカーではなく、フットサルだ」
●not A but B「AでなくB」などの相関語句を強調することもできます。6番は、まさにそのケースです。他にもnot so much A as B=B rather than A「AというよりむしろB」などの相関語句も強調しますよ。
一応6番の元の文、書いておきますね。
My brother(S) plays(V) [not soccer but futsal](O).「弟はサッカーではなくフットサルをやっている」

7. Why(M) is(V) it(S) /that you look so happy(M)?「そんなに嬉しそうなのは、いったいなぜなんですか」
●    今度は疑問詞を強調しましょう。まず元の文は、
Why(M) do(Aux) you(S) look(V) so happy(C)?「なぜそんなに嬉しそうなんですか」
次に、これを肯定文の強調構文で書くと、It(S) is(V) /why(M) /that you look so happy(M).という文ができます。(文法的には不適切な英文ですよ。)このとき、肯定文で書いているので、疑問文の形であるdo you 〜は崩れて肯定文の語順になっていることにも注意してください。
あとは、疑問詞whyを文頭に置き、疑問文の語順にするためにitとisを入れ替えれば7番の完成です。
7番ができるまでの過程が難しく感じたかもしれませんが、まとめると、[疑問詞]+ is it that (S’)V’が疑問詞を用いた強調構文の形、ということです。

8. [How] do(Aux) you(S) think(V) [it was that he caught the news](O)?「いったいどうやって、彼はその知らせを聞きつけたんだと思いますか」
●最後に、強調構文が間接疑問文として用いられている英文です。まず8番の元の文は、
[4] [How] do(Aux) you(S) think(V) [he catch the news](O)?「どうやって彼はその知らせを聞きつけたんだと思いますか」
ですが、このような形、以前勉強したのを覚えていますか。E-文第58回5番で取り上げました。間接疑問文は、疑問文を他の文に組み込んだものでしたね。今回ならば、
[5] How(M) did(Aux) he(S) catch(V) the news(O)?「どうやって彼はその知らせを聞きつけたんだろう」
という疑問文です。また、「どう思うか」を聞いており、YesやNoで答えることができませんから、Do you thinkではなく疑問詞Howで文を始めています。
このようにできた[4]の英文を作る手順に従って強調構文を作ると、It was how do you think that he caught the news.(文法的には不適切です。)ができます。「どうやったんだと思うか」を強調したいわけですから、how do you thinkをひとカタマリで置いています。
仕上げに疑問詞how(を含むカタマリ)を文頭に置けば8番の完成です。(すでにdo you thinkという疑問文の形ができていますから、it wasの語順を入れ替える必要はありません。)

いかがでしたでしょうか。強調構文は『強調したいコトバ』が明確に表されている構文です。つまり、その書き手(話し手)にとって大切なことである可能性が非常に高いんです。強調構文をきちんと習得し、主張を読み取り、主張できる英語力を身につけましょう。次回からは新しい単元に入ります。それでは、また。

(E-文 826<第71回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

Biological Stories 47

  
Biological Stories<第47回> 利益か、頑健性か? 
  

 3週ほど続けて理科的な内容を取り上げましたので、今回は経済的な内容を取り上げたいと思います。また来週は(多分)理科的な内容に戻りますので、そちらをお待ちの方はしばらくお待ち下さいませ。
 
 9月よりこちら世界経済はすっかり安定感を失いました。9月から11月まで経済の激動が韓国に打撃を与える様子を書き綴って参りましたが、打撃を被ったのは韓国の企業に限りませんでした。
 つい先日、日本の企業や(恐るべき事に)大学までが為替変動の影響を受け大損害を出した事が新聞に取り上げられています。
 
 第三の働き手 

 「お金はお金持ちのところに集まり、貧乏人のところには来ない」などと俗に言います。今回はこの事について一緒に考えていきましょう。
 
 一般的に家族内で最も多く収入を得ている人がいると思います。よって「収入最多の人」の年収は家族全体の収入に大きく影響します。
 
 ところで家族全体の収入を増やすにはどのような方法があるでしょうか?
 …ひとつは、「収入最多の人」の収入をさらに上げることです。
 それ以外にはどのような方法があるでしょう?
 …「収入最多の人」以外の家族が働くという方法があります。
 
 まったく財産を持たない状態から生活をスタートした場合、収入を得る手段はこの二つに限られます。
 
 しかし資産を持っているなら、もう一つ収入を得る手段があります。それは、資産を運用して収入を得ることです。資産は上手く使えば収入を生みます。
 つまり「資産」は「第三の働き手」といえるのです。
 
 となれば資産が増えるのは働き手が増えるのと同じ効果があることがおわかり頂けるかと思います。つまり、「多くの資産を持つ」ことは家庭内に働き手を多く抱えているのと同じなのです。
 
 勇敢な働き手、臆病な働き手 
 
 ところで日本人は極めて多くの資産を持っているにもかかわらず、「資産は第三の働き手」という概念があまりないようです。
 
 一昔前でしたら一生懸命働いて手に入れたお金は「銀行に預金」して、それでよしとしていました。いまでも多くの人にとってはそうでしょう。
 しかし銀行の利子は少ないので、保有する資産がよほど大きくなければ大きな収入を得るのは難しいでしょう。
 さらに多くの収入を望むならば、目的に合わせて国債・社債・株式、オプション取引など、様々な手段があります。
 
 さて、ここから9月から11月まで連載していた内容につながっていきます。
 
 先ほどは家族を例にとって説明をしていきましたが、会社にも似たことが言えるでしょう。
 会社に収入をもたらすのは社員です。社員の働きが会社の収入(収益)を決めます。ですから会社の指導者は社員を鼓舞し、より多くの利益をあげるよう働きかけます。また社員の働きが悪かったり怠けていたりすれば、その社員は非難されたりしかられたりするでしょう。
 
 ところで先ほどの例に従って考えれば、会社にも社員以外の「働き手」が居ると考えられます。
 それは、会社の持つ「資産」です。
 会社が土地や建物を所有していれば、それを貸し出すことで収入を得ることができます。
 ですから会社に使われていない土地や建物がある場合、社員が怠けているのと同様に非難されたり叱られたりするのです。
 資産は土地と建物だけではありません。現金も立派な資産です。
 
 この現金がたとえば金庫の中で人知れず眠っていたりすれば、…それは「働き手」が怠けているのと同様と思いませんか?
 あるいは全額が銀行に「預金」として存在している場合…。この場合、利子を受け取ることができるので決して「怠けている」事にはならないと思いますが、それでも一般的には非難される(株主などに叩かれる)傾向にあるようです。銀行預金の利子では少なすぎると言うことでしょう。
 
 「最大の利益をあげるよう努力する」という資本主義における「会社」の理念に忠実であろうとすると、現金にも「最大限に」働いてもらわねばならないと言うことになります。
 
 では「より大きな利益をあげる」現金の「働き方」とはどのような物でしょう?
 預金より株式投資、株式投資よりオプション取引(デリバティブ取引)のほうが、同じ元手でも大きな利益を上げる可能性があります。
 
 ということは、銀行に預金として置いておくのは愚の骨頂で、「有能な会社経営者ならば金融商品に資金を投入すべし」と言うことになってしまいますね。
 ・・・何かおかしいですね。これは我々の常識とは違う。
 じつはこの考え方には落とし穴があります。一定の元手に対して大きな収入を望むほど、資金をリスクに晒さねばならないのです。
 
 株式会社の理念に過剰に忠実であった会社、あるいは大量の借金を抱えていてどうあっても短期間に大きな利益を上げる必要性があった会社は、この高収益を挙げる可能性はあるものの危険な金融商品に手を出し、そして今回の国際的な通貨混乱で大打撃を受けたのです。

 あらゆる要因に頑健になることは出来ない 

 ここに生物学と社会科学の共通の理念があります。
 それは「あらゆる事に対して頑健になることは出来ない」という原則です。
 
 たとえばある城塞都市が常に西側から侵攻を受けていたとします。
 一般的な対策として、西側の城壁を高め堀を深く掘る等が考えられます。しかし、防備が西側だけならば、南や北側からの迂回攻撃であっさり陥落することになるでしょう。
 では、どの方向からの攻撃にも耐えられるように全周に深く堀を穿ち、高い城壁で城塞を囲えば・・・、いや、いっそのこと高い山の上に城を築いてしまえば・・・。
 
 その場合、直接攻撃には頑健になりますが、包囲+兵粮攻めに対して脆弱になります。では秘密の抜け道を造り、食糧を蓄え井戸を掘り、抜け道にはそれなりの施設と兵員を配置して・・・。こうして色々対策を講じていけば確かに難攻不落の要塞都市になるかも知れませんが、建設費用で国家経済がパンクするでしょう。
 
 結局、頑健性と脆弱性は表裏一体の関係で、全ての要因に頑健であるようなシステムは存在しないと言うことです。どこかを頑健にすれば必ずどこかが脆弱になる。このトレードオフはかなり本質的な問題で、永久に解決しません。
 
 短期的な利益を追えば、頑健さが犠牲になる 

 ハイリスクハイリターンの金融商品とは、せっかく本業で稼ぎ出した資金を弾丸の飛び交う戦場に傭兵として送り出すようなものです。
 たとえ高収入だったとしても、戦場へ働きに出ることはできますか?僕には無理です…。
 自分自身は戦場に行けないのに資産は「戦場」に送り出しても平気というのは、理屈に合わないように思えます。
 為替の変動で大打撃を受けた韓国経済や、デリバティブ取引で大損失を出してしまった企業をみるとき、たとえ大きな利益が見込めたとしても死地に赴くのはあまり賢明なことではないように思えます。お金も死地に送り出せば死ぬのです。

 かといってあらゆる新規事業に一切手を出さず、前歴無きことに一切挑戦しなければ、同業他社との競争に敗れ市場から退出させられるでしょう。
 
 全てを解決する最適の解答が存在しないのも、永遠に解決しない「どこかを頑健にすれば必ずどこかが脆弱になる」事柄の一例と言えるでしょう。
 
 
(Biological Stories<第47回>終わり。文責:上田@生物)
  
  
From 住吉校の部屋
 

2008年12月24日

E-文 826<第70回>

E-文826
〜第70回「itが表す目的語の中身」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。前回まで、itが文法的に主語としての機能を果たし、その具体的な中身は後ろの真主語にかいてある、形式主語構文を勉強してきました。今回は、その目的語バージョン、形式目的語構文です。
 
■形式目的語
1. I found it difficult (for us) to make steady efforts.
「努力を積み重ねるのは難しいと思った」
2. I think it comfortable falling back to sleep.
「二度寝をするのは気持ちいいと思う」
3. I don’t think it reasonable that you should have to resign your job.
「君が辞職しなければならないのは筋が通っていないと思う」
4. Some take (it) for granted that we have food on the table.
「食べ物があることを当然だと考える人もいる」
5. Make (it) sure (that) you submit the application form in time.
「必ず期限内に願書を提出するようにしてください」
6. See (to it) that children will not leave the lights on.
「子どもたちが電気をつけっぱなしにしないよう気をつけてください」
7. Rumor has it (that) she got married to a rich person.
「彼女は玉のこしに乗ったという噂だ」
 

それでは解説です。今日は形式目的語に焦点を当てます(1〜7番)。
1. I(S) found(V) it(仮O) difficult(C) [(for us) to make steady efforts](真O).「努力を積み重ねるのは難しいと思った」
●まずは形式目的語の典型例から始めましょう。1番です。形式目的語構文は、原則SVOCの第5文型をとります。つまり、第5文型をとることのできる動詞とともに使われる、ということですね。例えば1番のfind「分かる」やthink「思う」、make「〜にする」などがそうです。
あとは1番のように目的語の位置にitという仮目的語(又は形式目的語)を置き、SVOCの形の後ろに真目的語を置く、というのが基本形です。
1番の真目的語には、to不定詞が使われていますね。(意味上の主語は前置詞forで表しています。『人の行為』について述べていますからね。)ちなみに、E-文第7回16番で登場した英文です。
形式主語構文の場合と同様に、形式目的語構文では、itが文法的には目的語としての機能を果たしています。しかし、そのitが示す具体的な内容は後ろの真目的語に書かれています。(抽象→具体の論理ですね。)これも、真目的語が大きなカタマリであるため、バランスをとるため(又はSVOCのCを明確にするため)このような形をとっています。

2. I(S) think(V) it(仮O) comfortable(C) [falling back to sleep](真O).
「二度寝をするのは気持ちいいと思う」
●真目的語にはto不定詞だけでなく、動名詞を置くことも可能です。やはり、第5文型SVOCの特徴である、OとCの主述関係に注意しながら訳を考えましょう。2番ならば、「二度寝をすること」は「気持ちいい」です、という関係ですね。

3. I(S) don’t think(V) it(仮O) reasonable(C) [that you should have to resign your job] (真O).「君が辞職しなければならないのは筋が通っていないと思う」
●次は真目的語がthat節の場合です。これは形式主語構文のとき(E-文第69回1番)と同様に考えましょう。reasonable「筋のとった」は、「提案・要求」や「要求や願望の気持ち」を表していないので、仮定法現在が使われていません。しかし、助動詞shouldを用いることによって、『主観的判断や感情』を表しています。3番ならば「筋が通っていないと思う」のは客観的ではなく、むしろ主観的な意見であることがshouldから読み取れるんです。

4. Some(S) take(V) (it(仮O)) for granted(C) [that we have food on the table] (真O).「食べ物があることを当然だと考える人もいる」
●4番のtake A for granted「Aを当然と考える」は聞いたことがある人が多いかもしれませんね。形式目的語構文を使ってこれを書いたのが、4番です。(take it for granted that S’V’「S’V’を当然と考える」ですね。勿論、that S’V’が真目的語です。)そして、このitを省略して、take(V) for granted(C) [that S’V’](O)という、SVCOの形をとることもあります。

5. Make(V) (it(仮O)) sure(C) [(that) you submit the application form in time] (真O).「必ず期限内に願書を提出するようにしてください」
●5番もitを省略してSVCOの形によくする構文です。make(V) it(仮O) sure(C) [(that) S’V’](真O)「確実にS’V’する」ですが、make(V) sure(C) [(that) S’V’](O)とも書ける、ということですね。
同様の表現として他に、make (it) clear (that) S’V’「S’V’をはっきりさせる」などがあります。

6. See (to(V) it(仮O)) [that children will not leave the lights on] (真O).「子どもたちが電気をつけっぱなしにしないよう気をつけてください」
●最後に、その他の形式目的語構文の表現を紹介していきましょう。まず、see to it that S’V’「S’V’するよう注意する」という構文。(see toを句動詞、itをその目的語という見方をしています。句動詞に関してはE-文第6回23〜25番参照。)また、to itを省略してsee that S’V’と書くこともできます。
他にdepend on it that S’V’=rely on it that S’V’「S’V’を当てにする」やanswer for it that S’V’「S’V’を保証する」などいった構文もありますが、これらは[前置詞]+itを省略できません。
逆に、insist (on it) that S’V’「S’V’と主張する」やcomplain (of it) that S’V’「S’V’と不満を言う」などは[前置詞]+itを入れないのが今では通例となっています。

7. Rumor(S) has(V) it(仮O) [(that) she got married to a rich person] (真O).「彼女は玉のこしに乗ったという噂だ」
●7番はRumor has it (that) S’V’「S’V’であるとの噂だ」という構文が7番では用いられています。rumor「噂」の内容はit、つまり真目的語で具体的に述べられているんですね。
ちなみに、「Aと結婚する」は前置詞withではなく、toを用いるのでお間違いなく。詳しくはE-文第3回4番にまとめてありますから、不安な人は戻って復習しておいてくださいね。

いかがでしたでしょうか。次回は、itを用いたもう1つの代表的な文法構文、強調構文を勉強します。それでは、また。

(E-文 826<第70回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年12月23日

E-文 826<第69回>

E-文826
〜第69回「形式主語のレパートリー」〜

こんにちは、Mr. Oです。前回に引き続き、今回も形式主語構文がテーマです。今回は発展型として、様々な形の形式主語構文を紹介します。形式主語のレパートリーを広げていきましょう。Nice to meet you.は形式主語構文だって知っていました?
 
■形式主語のit(パート2)
1. It is essential that she be present at the meeting.
「彼女の会議への出席は不可欠だ」
2. It is a pity that she is not here today.
「彼女が今日ここにいないなんて残念だよ」
3. It depends on traffic conditions whether he may be in time.
「彼が間に合うかどうかは交通状況次第だ」
4. It is a mystery to me why the writer did not win the Akutagawa Award.
「その作家がなぜ芥川賞を受賞しなかったのか、私には謎だ」
5. How kind (it is) of you to let me come.
「お招き頂きましてありがとうございます」
6. No wonder he keeps his motivation high.
「どうりで彼はモチベーションを高く持ち続けているわけだ」
7. It follows from what you said that he no longer trusts you.
「君の言うことから判断すると、彼は君のことをもう信用していないということになる」
8. It occurred to me that she may not have an alibi.
「彼女にはアリバイがないかもしれない、という考えが浮かんだ」
9. It makes no difference who you are.
「君が誰であろうと関係ない」
 

それでは解説です。形式主語のit(パート2)。
1. It(仮S) is(V) essential(C) [that she be present at the meeting](真S).「彼女の会議への出席は不可欠だ」
●前回、真主語にto不定詞と動名詞が入る形を取り上げましたが、1番ではthat節が真主語になっていますね。これはもちろんto不定詞で書くことも可能です。
        It(仮S) is(V) essential(C) [for her to be present at the meeting] (真S).
意味上の主語は前置詞forを使いますね。(essential「不可欠だ」は『人の行為』を述べていますから。詳しくは前回分、E-文第68回1〜2番を見てください。)
さて、1番で注目すべきはbe動詞です。she be presentという形になっていますね。これは、仮定法現在が使われているんです。(E-文第30回6番で勉強しました。)つまり、
It(仮S) is(V) essential(C) [that she should be present at the meeting](真S).
このようにshouldを用いて表すこともできます。「提案・要求」を表す動詞や「要求や願望の気持ち」を表す形容詞とともに使われるとき、仮定法現在を用いるんでしたね。1番はessential「不可欠だ」という「要求や願望の気持ち」を表す形容詞が使われています。(「彼女は会議に出席する『べき』なんだ」という『べき』の気持ちがshouldを呼び込んでいる、と考えても分かりやすいですね。)

2. It(仮S) is(V) a pity(C) [that she is not here today](真S).「彼女が今日ここにいないなんて残念だよ」
●2番もthat節が真主語ですね。(これはE-文第62回3番で紹介した英文です。)これはa pity「残念な事」という名詞が使われています。1番で述べた「提案・要求」や「要求や願望の気持ち」を表す語ではないので、仮定法現在を使っていません。しかし、2番を
        It(仮S) is(V) a pity(C) [that she should not be here today](真S).
このようにshouldを用いて書くことがあります。これは、『主観的判断や感情』を強く表したい場合に使われる表現方法です。(このことはE-文第4回17番でも取り上げました。)

3. It(仮S) depends(V) /on traffic conditions(M) [whether he may be in time] (真S).「彼が間に合うかどうかは交通状況次第だ」
●今度は接続詞whetherが導く名詞節が真主語になっています。whetherが名詞節を導くとき、whether S’V’「S’V’かどうか」という意味を表すんでしたね。(接続詞whetherの識別はE-文第66回3番で勉強しました。)
ちなみに3番は、
It(仮S) is(V) /up to traffic conditions(M) [whether he may be in time] (真S).
    と書くことも可能です。depend on A=be up to A「A次第だ」ですね。

4. It(仮S) is(V) a mystery(C) /to me(M) [why the writer did not win the Akutagawa Award] (真S).「その作家がなぜ芥川賞を受賞しなかったのか、私には謎だ」
●4番の真主語は疑問詞whyの導く名詞節です。真主語内の構造は、[why(M) the writer(S) did not win(V) the Akutagawa Award(O)]となっていますね。(このような間接疑問文について、詳しくはE-文第58回4〜5番を見てください。)

5. How kind(C) (it(仮S) is(V)) of you [to let me come] (真S).「お招き頂きましてありがとうございます」
●形式主語構文では、It isが省略されることがあります。5番はE-文第57回6番で紹介した感嘆文ですが、it isが省略されてHow kind of you to let me come.と述べているんですね。他にも、
    Nice to meet you.「初めまして」
もまた、
    It(仮S) is(V) nice(C) [to meet you](真S).
という形式主語構文のIt isを省略した形です。ちなみに、このNice to meet you.と、
        Nice to see you.「会えて嬉しいです」
の違いを知っていますか。(これも形式主語構文のIt isが省略されたものです。)厳密には、Nice to see you.は既に知っている人に会った場合に使われ、Nice to meet you.は初対面の場合に使われます。初対面でない人に対してNice to meet you.と言うと、
    We’ve(We(S) have) already met(V).「すでに会ったことがありますよ」
    と返されるかもしれませんよ。
◇    
6. No wonder(C) [he keeps his motivation high] (真S).「どうりで彼はモチベーションを高く持ち続けているわけだ」
●It isが省略された形式主語構文、6番のような定型表現もあります。もとの英文は、
        It(仮S) is(V) no wonder(C) (that) [he keeps his motivation high] (真S).
です。この英文のIt isを省略したのが、No wonder S’V’「S’V’しても不思議ではない」という構文です。(It isを省略したこの形のときは、接続詞thatも省略します。)
他にも、No doubt S’V’「S’V’に疑いはない」や、Not that S’V’「だからといってS’V’というわけではない」などといった表現があります。

7. It(仮S) follows(V) /from what you said(M) [that he no longer trusts you] (真S).「君の言うことから判断すると、彼は君のことをもう信用していないということになる」
●次も構文です。It follows (from A) that S’V’「(Aから判断すると)S’V’ということになる」が7番では使われています。真主語(that以下)がfollows「ついてくる」ということは、それが結果として「成立する」と解釈され、「〜ということになる」という翻訳に繋がっています。
また、if節と組み合わせた、If S’V’, it follows that SV「S’V’ならば、SVということになる」という構文も覚えておきましょう。

8. It(仮S) occurred(V) /to me(M) [that she may not have an alibi] (真S).「彼女にはアリバイがないかもしれない、という考えが浮かんだ」
●今度はIt occurs to [人] that S’V’=It strikes [人] that S’V’「[人]はS’V’を思いつく」という構文です。やはり形式主語構文が用いられています。occurは「起る、生じる」という意味ですが、ある考えがふと生じて[人]の心に『到達』してふと「浮かぶ」と考えましょう。(だから前置詞toを用いています。)
また、strikeの意味は「打つ」ですね。ある考えが[人]の心を打って、その考えがふと「浮かぶ」ということです。occurは前置詞toを伴うのに、strikeは前置詞がつきません。これは勿論、occurは自動詞でstrikeは他動詞だからです。(自動詞と他動詞の違いについては、E-文第1回18〜25番を見てくださいね。)

9. It(仮S) makes(V) no difference(O) [who you are] (真S).「君が誰であろうと関係ない」
●形式主語構文を用いた様々な表現。最後はIt makes no difference whether S’V’=It doesn’t make any difference whether S’V’「S’V’かどうかは関係ない(違いがない)」です。このwhether S’V’が真主語ですが、他の名詞節を入れることもできます。9番ならば、who you are「君が誰であるかということ」という間接疑問文が真主語ですね。
同様の表現として、It makes no sense whether S’V’「S’V’かどうかは意味をなさない」という構文もあります。

いかがでしたでしょうか。形式主語構文を用いた様々な表現を身につけて、多種多様な英文を書けるようになりましょう。それでは、また。
 
(E-文 826<第69回>おわり。)文責;Mr. O
 
 
From 西宮校の部屋
 

2008年12月22日

E-文 826<第68回>

E-文826
〜第68回「itが表すもの」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。itを用いた構文といえば、形式主語構文がまず頭に浮かぶ人が多いでしょう。まず今回で基本の形を習得し、次回の発展型に向けての土台をかためましょう。例えばIt is [形容詞] for A toV’とIt is [形容詞] of A toV’、適切に使い分けることができますか。
 
■形式主語のit(パート1)
1. It is good for you to memorize these sentences.
「これらの文章を覚えるのはいいことだ」
2. It is good of you to help me move out.
「引越しを手伝ってくれるなんて、君はとても親切だ」
3. It is of interest to compare the results of these two surveys.
「これら2つの調査の結果を比較するのはおもしろい」
4. What is it like to walk on the moon?
「月面を歩くのはどんな感じですか」
5. It is no use telling them to go to bed by twelve midnight.
「彼らに午前零時までに寝るように言っても無駄である」
6. She has what it takes to be a top movie actress.
「彼女は一流の映画女優になれる器だ」
7. I don’t care even if it costs my life to save you.
「君を守るのにこの命を賭しても構わない」


それでは解説です。今日は形式主語のit(パート1)を勉強しましょう。
1. It(仮S) is(V) good(C) [for you to memorize these sentences](真S).「これらの文章を覚えるのはいいことだ」
●形式主語といえばこの1番の形ですね。(2番と比較しながら見てください。)It is+[形容詞]+(for A) to V’「(Aが)V’することは[形容詞]だ」という構文です。to V’の意味上の主語がfor Aですね。「AがV’する」、1番ならば「君が覚える」をひとカタマリとしてとらえるので、真主語は意味上の主語であるfor youも含みます。
ちなみに、It is [形容詞] (for A) to V’というこの形ですが、[形容詞]の代わりにa+[名詞]を置くこともあります。
It(S) is not(V) a good thing(C) /to break a promise(M).「約束を破るのはいいことではない」
もちろん、1番の真主語を主語の位置に置くこともできますが、それでは頭の大きい、バランスのよくない文章になってしまうので、形式主語構文をとっているんです。(itの指す具体的な内容が後ろの真主語に書いてある、という抽象→具体の論理がここでも使われています。)

2. It(仮S) is(V) good(C) of you [to help me move out] (真S).「引越しを手伝ってくれるなんて、君はとても親切だ」
●1番に対して2番は前置詞ofを用いています。It is [形容詞] of A to V’「V’するなんてAは[形容詞]だ」という構文です。forとof、どちらを使うべきかを何で判断すればいいのでしょうか。それは補語(C)の位置にある形容詞ですが、1番と2番を比較すると、どちらもgoodという形容詞を用いていますね。形容詞の種類ではなく、形容詞が『何を述べているか』に注目してください。
つまり、1番のように『人の行為』について形容詞が述べているときは前置詞forを使って意味上の主語を表します。それに対して、2番のように『人の人間性』について述べるとき、前置詞ofを使うんです。
また、2番は次のように書き換えると意味がさらに分かりやすいでしょう。
    You(S) are(V) good(C) /to help me move out(M).
(この形に書けるゆえ、2番は形式主語構文ではない、という見方もありますが、それよりも(2番ならば)you are good「君は親切だ」という意味上の関係を理解することの方がはるかに大切です。)

3. It(仮S) is(V) of interest(C) [to compare the results of these two surveys] (真S).「これら2つの調査の結果を比較するのはおもしろい」
●It is 〜 to V’の構文ですが、[形容詞]やa+[名詞]以外の要素が入ることもあります。たとえば3番。of+[抽象名詞]が置かれていますね。ofに抽象名詞を結びつけると、形容詞の働きをさせることができました。(E-文第44回5番参照。)3番ならば、of interest=interesting「興味深い」ということです。

4. What(M) is(V) it(仮S) /like(M) [to walk on the moon] (真S)?「月面を歩くのはどんな感じですか」
●4番は疑問文ですが、文の構成を分かりやすくするため、まずは肯定文の形を考えてみましょう。It(仮S) is(V) /like what(M) [to walk on the moon](真S)ということですね。(これは勿論文法的には不適切です。)
ここで注目してもらいたいのがlikeです。これは動詞ではなく、前置詞like「〜のような」ですから、その直後に前置詞の目的語(4番ならばwhatがそれですね)が置かれています。
この肯定文を疑問文にするために疑問詞whatを文頭に移動させ、itとisの語順を入れ替えたのが4番というわけです。4番ではwhatとlikeそれぞれに便宜上(M)をつけていますが、like whatという前置詞句全体で修飾語(M)です。

5. It(仮S) is(V) no use(C) [telling them to go to bed by twelve midnight] (真S).「彼らに午前零時までに寝るように言っても無駄である」
●真主語になれるのはなにもto不定詞だけではありません。5番のように、動名詞もまた、真主語になることができます。ただし、動名詞を使えるのは補語の位置に特定語句がきたときです。たとえば5番のno use「役に立たない」やno good「役に立たない」(このuseもgoodもどちらも名詞で、「役に立つこと」という意味を表します)。これを使ってIt is no use V’ing=It is no good V’ing「V’しても無駄である」となります。
また、to不定詞も動名詞も使える例としては、It is worth while to V’=It is worth while V’ing「V’することは価値がある」などがあります。(E-文第11回2番でも紹介した構文です。)

6. She(S) has(V) [what it takes to be a top movie actress](O).「彼女は一流の映画女優になれる器だ」
●6番の名詞節内の構造を見てみましょう。what(O) it(仮S) takes(V) [to be a top movie actress](真S)ですね。このwhatは関係代名詞です。
もとの英文を考えると、it(仮S) takes(V) (her(O1)) what(O2) [to be a top movie actress](真S)ということですね。(文法的にはこれは不適切ですよ。)あとは関係代名詞whatを頭にもってきたら名詞節の完成です。(疑問文ではないですから、疑問文の形にする必要はありません。)
それでは意味を考えてみましょう。このtakeは「必要とする」という意味を表し、It takes O1 O2 to V’「O1[人]がV’するのに O2[時間・労力・勇気など]を必要とする」という構文を作っています。(この構文と関係代名詞、形式主語構文などといった様々な文法が使われているのが6番なんですね。)

7. I(S) don’t care(V) /even if it costs my life to save you(M).「君を守るのにこの命を賭しても構わない」
●6番で紹介した構文と並べて紹介される構文が、7番のIt costs O1 O2 to V’ 「O1[人]がV’するのに O2[金額・費用など]を必要とする」です。副詞節内の構文を見てみましょう。even if it(仮S) costs(V) (me(O1)) my life(O2) [to save you](真S)ですね。やはり、形式主語構文が用いられています。

いかがでしたでしょうか。次回は発展型の形式主語構文を紹介しますから、今のうちに基本を身につけておいてくださいね。それでは、また。

(E-文 826<第68回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年12月21日

E-文 826<第67回>

E-文826
〜第67回「訳さないit」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日はasの用法を少し学んだら、新しい単元itを用いた構文に入ります。その中の、非人称のitがテーマになります。訳さないit、と言われてなにか英文が浮かびますか。たとえば、What time is it?「いま何時?」

■asの用法
1. We should regard global warming as a more serious threat.
「私たちは地球温暖化をもっと深刻に受け止めるべきだ」
2. We had about twice as many people as attended the reunion last year.
「去年同窓会に出席した人の約2倍いた」
3. As is often the case with him, he was late for school today.
「彼にはよくあることだが、彼は今日学校に遅刻した」
 
■非人称のit
4. I wish it was Sunday, not Monday.
「今日が月曜日でなく日曜日だったらなあ」
5. It is unusually cold this winter.
「今年の冬は、例年にない寒さです」
6. It turned out that many of the students were not from Hyogo.
「多くの生徒が兵庫出身ではないことが判明した」
7. It must be that he underestimates the danger of flu.
「彼はインフルエンザの危険性を過小評価しているに違いない」
8. I don’t get it. Could you give me some concrete examples?
「分かりません。具体例をあげていただけませんか。」
 

それでは解説です。前半は、asの用法(1〜3番)。前回接続詞としての働きを紹介したので、今回はそれ以外の働きを取り上げましょう。
1. We(S) should regard(V) global warming(O) as a more serious threat(C).「私たちは地球温暖化をもっと深刻に受け止めるべきだ」
●まずは前置詞としてのasです。前置詞asは、『資格・性質(〜として(の))』、『時(〜の時(の))』、『様態(〜のように、〜のような)』という3つの意味を表します。1番は「〜として(の)」という意味の『資格・性質』です。ただ、これはregard A as B「AをBと考える」と覚えている人が多いかもしれませんね。
ちなみに、日本語訳から分かる通り、「AはBである」という主述関係がありますから、これは第5文型と考えることができます。(これは変形第5文型と称してE-文第1回8番で紹介しました。)今回の英文ならば、「地球温暖化はより深刻な脅威だ」という主述関係です。

2. We(S) had(V) [about twice as many people (as attended the reunion last year)](O).「去年同窓会に出席した人の約2倍いた」
●2番のas、品詞は何でしょうか。2つありますが、最初のasは副詞です。「〜と同じほど」という意味を表し、2番ならばmanyを修飾しています。as many people「同じほどたくさんの人」とまず述べて、その後「何と同じ」なのかを詳しく言う。抽象→具体の論理です。
さて、2つめのasは前置詞でも接続詞でもありません。構造を見ると、as(S) attended(V) the reunion(O) /last year(M)となっています。asが主語として機能していますね。このas、関係代名詞の働きをしているんです。(これを擬似関係代名詞といいます。E-文第20回5〜8番で紹介しました。)関係代名詞ということは、先行詞を考えねばなりません。それは勿論、「人」です。

3. As is often the case with him(M), he(S) was(V) late(C) /for school(M) /today(M).「彼にはよくあることだが、彼は今日学校に遅刻した」
●3番は、E-文第20回6番を違う表現で書き換えた英文です。as is usual with A=as is often the case with A「Aにはよくあることだが」という構文ですね。これも擬似関係代名詞です。関係代名詞ですから、やはり先行詞を考えましょう。「〜が彼にはよくある」と言っており、この「〜」がas、つまり先行詞であることが分かります。では、何がよくあるんでしょうか。「学校に遅刻すること」ですね。この擬似関係代名詞asは、関係代名詞whichとは違って先行詞よりも前に置くことができるのも特徴です。

後半は非人称のit(4〜8番)です。非人称のitとは1、2、3人称のどれでもなく、意味的がはっきりしないものです。しかし文法的には機能しています。
4. I(S) wish(V) [it was Sunday, not Monday](O).「今日が月曜日でなく日曜日だったらなあ」
●順番にみていきましょう。まずは4番。このitは日本語訳になおしたら、どんな意味になるでしょうか。実はこれ、訳しません。このように非人称のitは訳さないのが大きな特徴です。ちなみに、文法的にはこのitは名詞節内の主語として機能しています。非人称のitは訳さないほど意味的には大きな役割をもっていません。しかし、英語は原則主語がなければならない言語。その原則に沿うため、itを主語の位置に置いているんです。文法的にはきちんと役割を果たしています。
『時間』、『距離』、『天候・寒暖・明暗』、そして『季節』を表すitがこのような役割を果たします。4番は『時間』を表すitですよ。

5. It(S) is(V) unusually cold(C) /this winter(M).「今年の冬は、例年にない寒さです」
●今度は『天候』を表すitです。このitも4番同様、訳しません。ただし主語としての役割は果たしていますね。

6. It(S) turned out(V) /that many of the students were not from Hyogo(M).「多くの生徒が兵庫出身ではないことが判明した」
●6番はIt turns out that S’V’「S’V’だと分かる」という構文です。この6番のitは『状況のit』と呼ばれるもので、漠然とした状況をitで示しています。漠然とした状況など訳しようがないですね。やはり、これも訳しません。他にも、It seems that S’V’=It appears that S’V’「S’V’のように思われる」やIt happens that S’V’=It chances that S’V’「偶然S’V’する」などといった構文も状況のitが用いられています。
ちなみに、これらの構文はすべてS’を主語にして書き換えることができます。ただし、S’ turn out to V’のように、to不定詞で繋げるという特徴があります。6番ならば、
    Many of the students(S) turned out(V) [not to be from Hyogo](C).
    と書ける、ということです。

7. It(S) must be(V) [that he underestimates the danger of flu](C).「彼はインフルエンザの危険性を過小評価しているに違いない」
●7番もまた状況のitを用いています。7番は次のように書き換えた方が、意味がつかみやすいでしょう。
        He(S) must underestimate(V) the danger of flu(O).
7番と同じ意味を表すと考えて構いませんが、7番の方が「違いない」という『断定』の気持ちが弱く、少し遠まわしに断定しているニュアンスが出ます。

8. I(S) don’t get(V) it(O). Could(Aux) you(S) give(V) me(O1) some concrete examples(O2)?「分かりません。具体例をあげていただけませんか。」
●最後は状況のitを用いた慣用表現を紹介しましょう。get itで「理解する」という意味を表します。getは『〜に達する』という基本イメージをもっていますから、「達していない」つまり「分からない」となるんです。
他にも、make it「成功する」、take it「我慢する」などといった慣用表現があります。

いかがでしたでしょうか。文法的にはきちんと役割を果たしているitですが、日本語では訳しません。たとえば、このitを使わねばならない英作文に出くわしたときに適切に使えてこそ、訳さないitを身につけたと言えます。今回の英文も覚えていってくださいね。それでは、また。
  
(E-文 826<第67回>おわり。)文責;Mr. O
  
  
From 西宮校の部屋
 

2008年12月20日

E-文 826<第66回>

E-文826
〜第66回「接続詞の多様な顔」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日のテーマは接続詞、中でも節の働きや用法が多様なif、when、whether、as、thatの識別です。たとえば接続詞if。名詞節のときと副詞節のときで訳し方が変わりますが、知っていますか。

■接続詞の識別
1. If we are separated, I’m always thinking of you.
「たとえ離れていても、いつも君のことを想っているよ」
2. Everyone was surprised when we got married.
「私たちが結婚して誰もが驚いた」
3. Whether or not it works out depends on human relationships.
「うまくいくかどうかは人間関係次第だ」
4. I don’t want to go that far as we only have a two-day holiday.
「休日が2日しかないから、そんなに遠くに行きたくない」
5. As you said, we need to ascertain the truth of a rumor that she is moving.
「君の言うように、彼女が引っ越すという噂の真偽を確かめる必要がある」
6. It is because light enters our eyes that we see the object.
「物が見えるのは、光が眼に入ってくるからだ」
7. Young as he was, he got promotion to be vice president.
「彼は若いが副社長に昇進した」
 

それでは解説です。今日は接続詞の識別です(1〜7番)。
接続詞は後ろにSVを伴います。つまり、接続詞は節を導くということですね。
1. If we are separated(M), I’m(I(S) am) always thinking(V) /of you(M).「たとえ離れていても、いつも君のことを想っているよ」
●まずは接続詞if。ifは副詞節及び名詞節をつくります。1番のifは副詞節を導いています。副詞節のifの意味として代表的なのは「もし〜ならば」でしょう。しかし、1番はこの訳ではうまくいきません。1番は「たとえ〜でも」という譲歩の意味でとらえましょう。副詞節を導くときのifは、「もし〜ならば」と「たとえ〜でも」という2つの訳し方があるんです。
この副詞節の他に、ifは名詞節を導き、「〜かどうか」という意味を表します。

2. Everyone(S) was surprised(V) /when we got married(M).「私たちが結婚して誰もが驚いた」
●接続詞whenは副詞節「〜するときに」、名詞節「いつ〜するか」、そして形容詞節「〜するとき」を導きます。2番は副詞節ですね。ちなみに、この2番は「結婚したとき」とは訳していません。「結婚したとき」に、その結婚したことに「驚いた」のですから意訳して、「結婚して驚いた」としています。
ちなみに名詞節のときは間接疑問文をつくり(E-文第58回4〜5番参照)、形容詞節のときは関係副詞として機能します(E-文第17回参照)。

3. [Whether or not it works out](S) depends(V) /on human relationships(M).「うまくいくかどうかは人間関係次第だ」
●接続詞whetherが導くのは名詞節「〜するかどうか」と副詞節「〜しようとしまいと」の2つです。3番のwhetherは名詞節を作っていますね。そして、その名詞節が主語の位置に置かれています。
ちなみに「〜するかどうか」という意味を表すときのwhetherはすべて接続詞ifと書き換え可能だと思っている人はいませんか。接続詞ifの方が使える条件が狭いことを知っておいてください。たとえば、whether or not S’V’とは書けますが、if or not S’V’とは書けません。(whether S’V’ or notとif S’V’ or notは可能です。)つまり、3番をifで書き換えることはできないんですね。
他にも、if節が主語や補語、前置詞の目的語になるときは使えない、といった制約があるのが接続詞ifの導く名詞節です。

4. I(S) don’t want(V) [to go that far](O) /as we only have a two-day holiday(M).「休日が2日しかないから、そんなに遠くに行きたくない」
●次はasです。asは接続詞として機能するとき、様態「〜するように」、時「〜するときに」、比例「〜するにつれて」、理由「〜するので」、譲歩「〜するけれども」の5つの意味を表します。4番は『理由』を表すasが副詞節を導いています。(ちなみに『理由』を示すasとbecause、sinceの違いは前に述べましたね。E-文第64回1番参照!)
ところで、4番ではthatにも注目してもらいたいです。このthatの品詞、分かりますか。far「遠くに」という副詞を修飾していますから、このthatは副詞です。「そんなに」という意味を表します。
また、two-dayなどのような-dayという表現は、「〜日間の」という意味で複合形容詞と呼ばれます。そして、この複合形容詞は修飾する名詞の単数・複数は決定しない、という特徴があります。4番ならば、「2日間の休日」という1カタマリだと考えましょう。これが1つあるわけですからa two-day holidayとなります。

5. As you said(M), we(S) need(V) [to ascertain the truth of a rumor that she is moving](O).「君の言うように、彼女が引っ越すという噂の真偽を確かめる必要がある」
●5番は接続詞asと接続詞thatがあります。まずasは、「〜するように」という意味の『様態』です。5番のas you said,「君の言うように」や、as you are aware,「お気づきのように」などといった使われ方がよくされます。
さて、thatの方に目を向けてみましょう。that she is movingという節を導いていますね。これはthatの直前にあるrumorがどのような内容なのかを説明しています。(このような抽象→具体へと繋げる流れは、英語では頻繁に出てきます。)このthatの用法は、「〜という」という意味を表す『同格』です。

6. It(S) is(V) because light enters our eyes(C) /that we see the object(M).「物が見えるのは、光が眼に入ってくるからだ」
●6番は形式主語構文ではありませんよ。It is 〜 that S’V’という形ですが、「〜」の部分を強調して述べる、強調構文です。形式主語構文との見分け方は後にまた取り上げますが、Itとisとthatを取り払ったときに残った語句で文として成立するか、しないかです。成立するなら強調構文、成立しないなら形式主語構文なのですが、詳しくは後に登場する形式主語構文や強調構文の単元で紹介しましょう。
大まかに言うと、
Because light enters our eyes(M), we(S) see(V) the object(O).「光が眼に入ってくるから、物が見える」
という英文の強調したい部分(6番なら副詞節because 〜です。)をIt isとthatの間に置き、残りをthatの後ろに置くという作られ方をしているのが強調構文です。
ちなみに、『原因・理由』を表す接続詞sinceやasは強調構文では使えません。理由を明確に表すのは、あくまでbecauseですからね。

7. Young as he was(M), he(S) got(V) promotion(O) /to be vice president(M).「彼は若いが副社長に昇進した」
●7番は『譲歩(〜するけれども)』を表す接続詞asです。asが接続詞の働きをして『譲歩』を表すときは、この7番の形をとるのが大きな特徴です。(X as S’V’という形で、Xには形容詞・副詞・名詞・動詞といった様々なものが入ります。)

いかがでしたでしょうか。今回紹介した接続詞は様々な品詞の働きをする節を導いたり、色々な意味を表したりします。できるだけ多くの英文に触れて慣れていくようにしましょう。まずはE-文の英文を暗唱することが、はじめの第一歩です。

(E-文 826<第66回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
 

2008年12月19日

E-文 826<第65回>

E-文826
            〜第65回「続・副詞のカタマリ」〜
  
こんにちは、Mr. Oです。今日は副詞句・節の後半。名詞以外を修飾するのが副詞でしたね。この副詞の働きをもつ副詞句・節の用法をさらに深めていきましょう。
 
■副詞句・節(パート2)
1. Thank you for taking care of Pochi while I was out.
「私の留守中、ポチの面倒をみてくれてありがとう」
2. While I agree this method is efficient, I am concerned about the enormous cost.
「この手法が効果的なのには同意するが、莫大な費用が気にかかる」
3. As I entered the room, he hurriedly hid the magazine.
「私が部屋に入ると、彼はあわてて雑誌を隠した」
4. It won’t be long before he recovers consciousness.
「まもなく彼は意識を回復するだろう」
5. Cook the bacon until it is crispy.
「カリカリになるまでベーコンを焼いてください」
6. Hardly had I finished my meal when the phone rang.
「食事を終えるやいなや、電話が鳴った」
7. The system was introduced with a view to avoiding an accident.
「そのシステムは事故を防止するために導入された」
8. I shut the door quietly lest I should wake the baby.
「赤ちゃんを起こさないように、ドアを静かに閉めた」
9. My great grandmother lived to be one hundred years old.
「私の曾祖母は100歳まで生きた」
10. I was moved to tears by the Shakespeare’s tragedy.
「私はシェイクスピアのその悲劇に感動して涙を流した」
11. They are old enough to drink.
「彼らはお酒を飲める年だ」

◇  
それでは解説です。今日は副詞句・節(パート2)ですね(1〜11番)。
前回、『原因・理由(〜なので)』、『条件(〜ならば)』、そして2種類の『譲歩(〜だけれども、〜だとしても)』を取り上げました。今回はその他の用法、『時(〜するとき)』、『目的(〜するために)』、『結果(そして〜)』、そして『程度(〜するほど)』です。
1. Thank(V) you(O) /for taking care of Pochi(M) /while I was out(M).「私の留守中、ポチの面倒をみてくれてありがとう」
●まずは『時』を表すもの。whileとduringの違い、知っていますか。大きな違いは品詞の違い。whileは接続詞ですが、duringは前置詞です。接続詞ということは、whileは節をつくるんですね。1番ならば、while I(S) was(V) /out(M)という副詞節をつくっています。
また、接続詞whileは『同時性』を表します。1番では「私が留守である」のと、「ポチの面倒をみてくれる」のが同時に起こったんですね。
ちなみに、
        Thank(V) you(O) /for taking care of Pochi(M) /during my absence(M).
上の英文では前置詞duringを用いています。前置詞ということは、その後ろには名詞がきますね。(I was outとは書けません。)それゆえ、my absence「私の不在」(名詞ですよ)と書いているんです。

2. While I agree this method is efficient(M), I(S) am concerned(V) /about the enormous cost(M).「この手法が効果的なのには同意するが、莫大な費用が気にかかる」
●2番も『同時性』を表す接続詞whileが使われていますね。しかし、「〜だが」という意味を表しています。実は、この『同時性』を表す語は『譲歩』を表すことができるんです。(「効果的であることに同意する」気持ちと、「費用が気にかかる」気持ち。この2つが同時に起きているということです。)

3. As I entered the room(M), he(S) hurriedly hid(V) the magazine(O).「私が部屋に入ると、彼はあわてて雑誌を隠した」
●asもまた、『同時性』を表します。接続詞whileと同じように感じるかもしれませんが、whileの方が継続性を表す語とともによく使われます。(1番ならば「留守である」状態が継続していたんですね。)
さて、『時』を表す接続詞の代表例といえばwhenです。もし3番でasではなくwhenを使うと、どのようなニュアンスになるのでしょうか。asは先ほども書いた通り、『同時性』を表しますから、「私が部屋に入る」のと、「彼があわてて雑誌を隠した」のが同時に起きたことが分かります。しかし、whenを使うと、enter「入る」という行為が完了したニュアンスを表しますから、「部屋に入った(その行為が完了した)」とき、「雑誌を隠した」となります。意味としては大差ないように感じるかもしれませんが、接続詞asを用いた方が「あわてて隠した」状況がより鮮明に見えます。

4. It(S) won’t be(V) long(C) /before he recovers consciousness(M).「まもなく彼は意識を回復するだろう」
●4番はIt won’t be long before S’V’「まもなくS’V’する」という構文です。『時の前後』を表す接続詞beforeが用いられています。これはつまり、「今」と「彼が意識を回復するとき」の間の期間がnot long「長くない」と言っているんですね。
このbefore「〜の前」と対になる語、after「〜の後」も勿論『時の前後』を表します。ちなみに、「30分後」などのように「どのくらい後なのか」、その期間を表す場合は、その語句をafterの前に置きます。例えばthirty minutes after the game started「試合開始の30分後」ということですね。

5. Cook(V) the bacon(O) /until it is crispy(M).「カリカリになるまでベーコンを焼いてください」
●untilは前置詞としても接続詞としても機能します。5番はuntil it(S) is(V) crispy(C)という副詞節になっていますから、このuntilは接続詞です。(これもまた、『時の前後』を表します。)untilは、基本的に『継続』を表す動詞とともに使われます。5番ならば「cook「焼く」ことを継続してください」と言っています。そして、それを「いつまで」継続すべきかという、『時の終点』をuntilが表しています。untilが「〜まで(ずっと)」という意味を表すのは、そのためです。
同様に『時の終点』を示すものとしてby(前置詞です)がありますが、これは『期限』を示すものです。それゆえにby Monday「月曜日までに」という訳し方がされるんです。

6. Hardly(M) had(Aux) I(S) finished(V) my meal(O) /when the phone rang(M).「食事を終えるやいなや、電話が鳴った」
●   6番は、
        I(S) had hardly finished(V) my meal(O)/ when the phone rang(M).
という文のhardly「ほとんど〜ない」(否定語ですよ)が文頭にきている形です。否定語が文頭にくるということは、倒置が起きるんですね。この倒置はE-文第33回5〜8番で紹介しました。
ちなみに6番は、S hardly V when S’V’=S no sooner V than S’V’「SVするとすぐにS’V’する」という構文が使われています。(hardlyの代わりにscarcely、whenの代わりにbeforeが用いられることもあります。)この構文に関しては、以前E-文第36回9番で取り上げましたよ。
この他、『直後を表す』構文としては、as soon as S’V’=the moment S’V’=on V’ing=immediately (after) S’V’「(S’)V’するとすぐに」などがあります。

7. The system(S) was introduced(V) /with a view to avoiding an accident(M).「そのシステムは事故を防止するために導入された」
●次は『目的』を表すものです。7番は副詞句を含んでいますね。with a view to V’ing=for the purpose of V’ing=in order to V’=so as to V’「V’するために」のように、様々な表現方法があります。特に、7番で使われているwith a view to V’ingはtoが不定詞を導くと誤解している人が多いので注意が必要です。このtoは前置詞ですから、後ろには名詞又は動名詞が置かれなければなりません。

8. I(S) shut(V) the door(O) /quietly(M) /lest I should wake the baby(M).「赤ちゃんを起こさないように、ドアを静かに閉めた」
●今度は『否定目的』です。「〜しないために」という意味を表します。8番で注意すべきことは、『否定目的』を表すにもかかわらず、それを表す副詞節に否定語notやneverなどがないことです。これは、lest S’ should V’=for fear that S’ [助動詞] V’「S’V’しないように」という構文を用いています。どちらも否定語を含んでいませんね。他にも、in case S’ should V’「S’V’するのに備えて」という『否定目的』の構文も覚えておきましょう。
    ちなみに8番は、E-文第9回1番をlest S’ should V’で書き換えた英文です。
◇    
9. My great grandmother(S) lived(V) /to be one hundred years old(M).「私の曾祖母は100歳まで生きた」
●次は『結果』。(E-文第8回9〜10番でも不定詞の結果用法として紹介しています。)この英文ならば、「生きて、結果100歳になった」という意味を表していますから、これはつまり「100歳まで生きた」ということなんですね。他にもwake up to V’「目覚めてV’する」やgrow up to V’「成長してV’する」などがあります。(どちらも過去形で用いられることが多いのも特徴です。)
また、『結果』を表すその他の構文としてはwith the result that S’V’=, so that S’V’「その結果S’V’する」などがあります。

10. I(S) was moved(V) /to tears(M) /by the Shakespeare’s tragedy(M).「私はシェイクスピアのその悲劇に感動して涙を流した」
●10番はbe moved to tears「感動して涙する」という構文ですが、少し細かく分解してみましょう。まずmoveという動詞には「感動させる」という意味があります(他動詞です)。これが受動態be movedになっていますから、「感動させられる」つまり「感動する」という意味になります。(そもそも受動態とは、他動詞を自動詞として機能させるためのものですからね。)そして、前置詞toの基本イメージは『到達点』でしたね。どこに『到達』したかというと、tears「涙」です。まとめると、be moved to tearsは「感動させられて涙に到達する」から「感動して涙する」という意味に繋がっているんです。
同様の考え方で、be frozen to death「凍死する」やbe starved to death「餓死する」の意味もすぐに分かるでしょう。

11. They(S) are(V) old enough(C) /to drink(M).「彼らはお酒を飲める年だ」
●最後はE-文第8回6番でも登場した英文。『程度』を表す表現です。[形容詞/副詞] enough to V’「V’する程[形容詞/副詞]だ」(『程度』)又は「とても[形容詞/副詞]なのでV’する」(『結果』)という構文ですね。ただし、11番では『程度』で訳すのが適切です。「年をとっているからお酒を飲む」わけではないですからね。

いかがでしたでしょうか。副詞句・節が導く多様な用法が見えてきましたか。次回は接続詞に焦点を当てて勉強していきます。それでは、また。

(E-文 826<第65回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年12月18日

受験情報Tips<第16回>

センター試験まで30日を切りました。私立受験の人も37日後には一般入試が始まります。今からは体調管理にしっかりと気をつけて、学習・体調ともに万全で臨みましょう。1週間ぶりとなります。Mr.Yです。
この時期になると相談が多くなる国公立の推薦入試の内容に関して、2回に分けてお話をさせていただこうと思います。今回は神戸大学と大阪大学に関して説明をさせていただきます。

※公募制の推薦入試では、一般推薦と特別推薦に分けることができますが、一般推薦のことを公募性入試として扱います。

公募制推薦入試選考方法の代表的なパターン
1 書類審査のみ
 ※書類とは、調査書・推薦書(志望理由書込み)・提出論文など。
2 調査書(志望理由書込み)+面接
3 調査書(志望理由書込み)+学力試験
4 調査書(志望理由書込み)+小論文+面接
5 調査書(志望理由書込み)+学力試験+小論文+面接
6 調査書(志望理由書込み)+学力試験+面接
7 調査書(志望理由書込み)+実技+面接
※国公立大学の推薦入試では、上記の2,4パターンにプラス「センター試験を課す」大学・学部があります。ちなみに課さない(免除)大学・学部もあります。最近の傾向としては、センター試験を課す推薦入試の方式は減り、課さない大学が全国的には増加なようです。が、関西の有力国公立は課している大学が多いです。
※私立でポピュラーな推薦入試は、4です。

推薦入試の受験者資格
※推薦入試には、さまざまな基準がありますが、もっとも一般的なのは、評定による出願です。高校時代の学習成績を調査書として大学に提出しますが、調査書中の「評定平均値」の最低基準を出願条件に設定しています。

具体的な例
1 神戸大学/経済学部
<募集人数> 60人
<出願資格>
○高校を平成20年3月に卒業した者及び平成21年3月卒業見込みの者。
※つまり浪人可!
○調査書の全体の評定平均値が4.0以上の者
○合格した場合、必ず入学することを確約できる者
○平成21年度大学入試センター試験の5教科7科目又は6教科7科目を受験する者
○推薦人員:各高等学校等から推薦できる者は、1校当たり2人以内。
<試験内容>選抜方法等 高等学校等の長の推薦に基づき、推薦書、調査書及び自己推薦書の内容並びに大学入試センター試験の成績を総合して入学者の選抜を行います。個別学力検査は、免除します。
☆まとめると調査書とセンターの得点という試験ですね。実際にどんな生徒が合格している例として
○08年度神戸大学の公募合格者センター試験得点       
 英語178 /リスニング44 /数学IA94 /数学㈼A74 /国語157 /生物58 /地理84▼ 現代社会86 ⇒合計774/950点
※神戸大学のセンターボーダー前期が経済82%だったことを考えると推薦ではなくても合格できる生徒でした。

2 大阪大学基礎工学部
<募集人数>電子物理科学科5人 / 化学応用科学科4人 / システム科学科8人 / 情報科学科4人⇒計21人
<出願資格>
○高学を平成20年度中に卒業又は卒業見込みの者 (※つまり浪人不可)
○志願する学科における学問・研究に強い興味を持ち、人物及び学業ともに優れ、高等学校長等が責任をもって推薦できる者
○合格した場合には入学を確約できる者
○平成21年度大学入試センター試験で本学部が課す5教科7科目を受験する者
○各高等学校長等が推薦できる人数は、1学科につき2人以内
<試験内容>個別学力検査を免除し、平成21年度大学入試センター試験の成績及び調査書等の内容並びに面接の結果を総合して判定。
志願者数が約4倍を超えた場合は、センター試験の成績(当然傾斜配点がかかる)の総点、推薦書、調査書、自己推薦書により第1段階の選抜を行う。
☆まとめるとセンターの得点と面接(口頭試問)の試験ということですね。
○08年度神戸大学の公募合格者センター試験得点       
 英語180 /リスニング42 /数学IA100 /数学㈼A98 /国語147 /化学94 /物理91 /地理85 ⇒合計837/950点
※ 得点率が88.1%だったことを考えると推薦ではなくても合格できる生徒でした。

実際には、推薦でなくても合格できる実力を持っていることになるのですが、国公立の入試は、私立のように複数回受験することがなかなかできません。しかし、一定の条件を満たすと受験チャンスを増やすことも可能になりますので、十分注意をしておいて下さい。
次回は、大阪市立大学・大阪府立大学・兵庫県立大学の推薦に関して、記載致します。

以上

(受験情報Tips<第16回>おわり。文責:Mr.Y)
  
 
From 受験の部屋
 

E-文 826<第64回>

E-文826
               〜第64回「副詞のカタマリ」〜

こんにちは、Mr. Oです。今回と次回、2回に分けて副詞句・節を勉強します。副詞は動詞や形容詞など、様々な語句を修飾します。文章を彩る副詞句・節を正しく身に付け、より表現豊かな英文を目指しましょう。
 
■副詞句・節(パート1)
1. Just because you don’t see, it doesn’t mean it isn’t there.
「単に見えないからといってそこにないわけではない」
2. Since it is raining, let’s stay inside and play cards.
「雨が降っているから、家の中でトランプをしよう」
3. Now (that) she is a director of the museum, it is gaining in popularity.
「彼女が館長になって、その博物館は人気が上昇中だ」
4. Unless something dramatic happens, we will obtain the same result.
「何か劇的な変化が起きない限り、同じ結果になるだろう」
5. Suppose (that) you went to a desert island, what would you bring?
「無人島に行くとしたら、何を持って行きますか」
6. She succeeded in business despite all the difficulties.
「あらゆる困難にもかかわらず、彼女は事業で成功した」
7. Always look both ways even if the light is green.
「たとえ信号が青でも、いつも左右を確認しなさい」
 

それでは解説です。今日は副詞句・節(パート1)です(1〜7番)。
副詞の働きは名詞以外(つまり動詞、形容詞、副詞や文全体)を修飾することです。そして、この副詞句・節の表す意味で主だった4つを今日は取り上げます。『原因・理由(〜なので)』、『条件(〜ならば)』、そして2種類の『譲歩(〜だけれども、〜だとしても)』です。まずはこれらの意味の関係から見ていきましょう。

順接逆説
事実性原因・理由「〜なので」譲歩「〜だけれども」
未然性条件「〜ならば」譲歩「〜だとしても」

このように、未然性(事実かどうか不確定)なのか事実性(事実である)なのかということ、そして順接(原因と結果が自然につながる)なのか逆説(逆になるようにつながる)なのかによって、4つの異なった意味を表しているんです。

1. Just because you don’t see(M), it(S) doesn’t mean(V) [it isn’t there](O).「単に見えないからといってそこにないわけではない」
●まずは『原因・理由』を表すもの。1番は接続詞because「〜なので」を含んだ副詞節がありますね。このような原因・理由を表す接続詞、代表例はbecauseの他にsince、asがあります。この3つの違い、知っていますか。
まず1番のbecauseは原因や理由を新しい情報として明確に述べるために使われます。ちなみに、接続詞justをつけて「それだけの原因や理由ではない」ことを強調しています。(他にsimplyやonlyをつけることもあります。)このような使われ方ができるのは、接続詞becauseだけです。Becauseは原因・理由に焦点が当てられますからね。

2. Since it is raining(M), let’s(let(V) us(O)) [stay inside and play cards](C).「雨が降っているから、家の中でトランプをしよう」
●1番のbecauseに対して、2番のsinceは通常、相手(聞き手)も知っているだろうと原因や理由を述べるときに使われます。2番ならば、「雨が降っている」のは相手も知っていること、として扱っていることが伺えます。また、接続詞asは漠然とした因果関係を表すだけで、補足的な説明をするのに用いられます。
ちなみに、forが接続詞として機能して原因・理由を表すこともできますが、これは文語的で、日常的にはめったに使われません。

3. Now (that) she is a director of the museum(M), it(S) is gaining(V) /in popularity(M).「彼女が館長になって、その博物館は人気が上昇中だ」
●原因・理由を表す様々な表現を紹介しましょう。まずは3番で用いられているnow (that) S’V’「今やS’V’なので」。(このnowは接続詞です。)他にも、because of A=owing to A=due to A=on account of A「Aのために」や、on the ground that S’V’「S’V’なので」などがあります。

4. Unless something dramatic happens(M), we(S) will obtain(V) the same result(O).「何か劇的なことが起きない限り、同じ結果になるだろう」
●次は『条件』を表すものです。条件といえばif S’V’=on condition that S’V’「もしS’V’ならば」という構文を思い出す人が多いかもしれませんね。では、4番のunlessはどうでしょうか。unlessはif notと同じ意味だと考えていませんか。確かにそれで問題なく訳せる場合が多いです。しかし、厳密にはunlessは『唯一の条件』を示し、「〜しない限り」という意味を表します。4番ならば「劇的なことが起きる」ことが「同じ結果」にならないための『唯一の条件』だということを示しているんです。

5. Suppose (that) you went to a desert island(M), what(O) would(Aux) you(S) bring(V)?「無人島に行くとしたら、何を持って行きますか」
●5番はE-文第30回10番で紹介した英文ですが、suppose「想像する、仮定する」を用いた構文です。これは、
If you went to a desert island(M), what(O) would(Aux) you(S) bring(V)?
というように、supposeがifの代わりに用いられているんです。ちなみにこのsupposeの代わりにsupposingを使うこともできます。(suppose (that) S’V’=supposing (that) S’V’「S’V’としたら」)また、5番を見れば分かる通り、このsuppose(又はsupposing)は仮定法とともに使われることが多いです。(supposeは「仮定する」という意味がありますからね。)
このようなifの代用表現としては、他にproviding (that) S’V’=provided (that) S’V’=given (that) S’V’「S’V’としたら」などがありますが、これらは仮定法とともには使われません。

6. She(S) succeeded(V) /in business(M) /despite all the difficulties(M).「あらゆる困難にもかかわらず、彼女は事業で成功した」
●次は『譲歩』です。譲歩とは、「(自分の主張を述べるために)自分の主張や意見をひっこめて他の説に従うこと」を言います。原因と結果に逆説的なつながりがあります。例えば6番。「あらゆる困難」があったのならば成功するのは難しいですが、しかし「事業で成功した」という逆説的なつながりがありますね。また、「困難」があったことは事実であり、事実性を示しています。だから、これは「〜にもかかわらず」という日本語訳になる譲歩なんです。
ちなみに、despite A「Aにもかかわらず」ですが、despiteは前置詞です。だからdespiteの後ろにはall the difficultiesという名詞がきているんですね。これは勿論、副詞句です。
このような「〜にもかかわらず」という譲歩を表す構文は、他にin spite of A「Aにもかかわらず」やnone the less because S’V’「S’V’にも関わらず」などがあります。

7. Always look(V) both ways(O) /even if the light is green(M).「たとえ信号が青でも、いつも左右を確認しなさい」
●最後はeven if S’V’「たとえS’V’でも」です。これと同じ意味でeven though S’V’「たとえS’V’でも」があります。しかし、この2つにはある違いがあるんです。
まずeven ifには仮定のifが含まれていますね。『仮定』ということは事実かどうか不確定な、未然性を示しているということです。未然性で逆説の意味を表しているので「〜だとしても」という『譲歩』になるんです。
それに対して、even thoughは本来譲歩の意味を表す接続詞thoughが含まれています。そして、これはeven ifとは異なって事実を表しています。事実性で逆説を表す「〜だけれども」という『譲歩』です。
even if S’V’のときはS’V’が事実かどうか未定、even though S’V’のときはS’V’が事実。これが違いです。念のため、even though S’V’を用いた英文を紹介しておきましょう。
Even though he has never been to Japan(M), he(S) is(V) excellent(C) /in Japanese(M).「彼は日本に行ったことがないにもかかわらず、日本語がとてもよくできる」
    この英文ならば、「彼は日本に行ったことがない」ことが事実なんですね。
 
いかがでしたでしょうか。順接・逆説の関係、未然性・事実性の関係を気にかけながら読むと、よりその文が深く読めてきますよ。それでは、また。

(E-文 826<第64回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年12月17日

E-文 826<第63回>

E-文826
                〜第63回「形容詞のカタマリ」〜

こんにちは、Mr. Oです。前回、名詞のカタマリを扱いましたから、今回は形容詞のカタマリです。様々な用法で名詞を彩る形容詞。その修飾の仕方を見ていきましょう。2語以上のカタマリでも、形容詞は形容詞です。

■形容詞句・節
1. Who is that woman standing by the window?
「窓のそばに立っているあの女性は誰ですか」
2. It is very nice to have friends to study with.
「一緒に勉強する友達がいるのはとてもよいことだ」
3. He made a proposal to ban violent video games.
「彼は暴力的なテレビゲームを禁止しようと提案した」
4. We have placed great emphasis on education for children.
「我々は児童教育を非常に重要視してきた」
5. This country is dependent on imports for about 90% of its oil needs.
「この国は石油の約90%を輸入に頼っている」
6. Gargling is said to be a custom peculiar to Japan.
「うがいは日本特有の習慣だと言われている」
7. Good things come to those who wait.
「果報は寝て待て」
 

それでは解説です。今回は形容詞句・節です(1〜7番)。
形容詞の働きは、次の2つ。ひとつは名詞を修飾すること。(例えばa red car「赤い車」)もうひとつは補語になることです。(例えばthe car is red「その車は赤い」)
1. Who(C) is(V) [that woman standing by the window](S)?「窓のそばに立っているあの女性は誰ですか」
●形容詞句になるものから見ていきましょう。1番はstandingという分詞が用いられています。さらに、今回はstanding by the windowという分詞句です。この分詞句、何を修飾しているのでしょうか。もちろん、that woman「あの女性」ですね。名詞を修飾するということは、この分詞句は形容詞として機能している、形容詞句なんです。
形容詞は原則として1語なら名詞の前に(例えばa beautiful woman)、2語以上なら名詞の後ろに置きます。1番ならばstandingとby the windowが意味的に繋がって1つのカタマリになっていますね。2語以上の形容詞のカタマリとなっているので名詞that womanの後ろに置いています。
ちなみに、これはE-文第54回2番で紹介した英文です。

2. It(仮S) is(V) very nice(C) [to have friends to study with] (真S).「一緒に勉強する友達がいるのはとてもよいことだ」
●2番は形式主語構文が使われていますが、真主語である名詞句(不定詞句)内を見てください。これは、[to have friends (to study with)]というように、中にさらに不定詞句がありますね。このto study withが名詞friendsを修飾しています。つまり、形容詞句となっています。
さて、ここでfriendsとstudyの関係を見てみましょう。これは「友達が勉強する」という主格関係でしょうか。いいえ、違いますね。studyの後ろにある前置詞withに注目です。この前置詞の目的語がありませんが、何でしょうか。それがfriendsなんですね。つまり、study with friendsという関係があるんです。(ちなみにstudyの主語は省略されています。例えばyouとかweなどが主語です。)
このような用法が不定詞句には4つあります。ひとつは主格関係(例えばthe first man to land on the moon「最初に月に上陸した人」)。次に目的格関係(例えばthe places to visit「訪れる場所」)。そして前置詞の目的格関係(2番が例です)。そして、3番で取り上げる同格関係です。
目的格関係、前置詞の目的格関係では、2番のように目的語が『欠落』するという特徴があります。

3. He(S) made(V) [a proposal to ban violent video games](O).「彼は暴力的なテレビゲームを禁止しようと提案した」
●先に書いてしまいましたが、3番の不定詞句は同格関係です。名詞proposal「提案」と動詞ban「禁止する」の関係を考えてみれば分かります。「提案が禁止する」という主格関係はおかしいですね。「提案を禁止する」も意味として不適切ですし、そもそも動詞banの目的語はviolent video games「暴力的なテレビゲーム」です。目的格関係も違いますね。また、前置詞の目的格関係は、そもそも前置詞がないのでおかしい。というわけで、同格だと考えられます。
さらに、「暴力的なテレビゲームを禁止する、という提案」という意味が適切であることが分かれば、そこからも同格を表していることが分かりますね。このように同格にとる名詞は他に、decision「決定」やfailure「しないこと」、permission「許可」など、動詞の名詞形があります。(ability「能力」など形容詞の名詞形も同格をとります。)
ちなみに、この同格は厳密には名詞的用法ですが、名詞を説明するので便宜的に形容詞的用法に属させています。

4. We(S) have placed(V) great emphasis(O) /on education for children(M).「我々は児童教育を非常に重要視してきた」
●次は前置詞句です。on educationとfor children、どちらの前置詞句も形容詞句になっています。on educationはemphasis、for childrenはeducationを修飾しています。(emphasis on education「教育に対する強調」、education for children「子どものための教育」ということですね。ただし、いまはon education for childrenというカタマリで前置詞句と見ています。)
さて、この前置詞句ですが、置かれる前置詞が決まっているものが多くあります。その例をここにあげておきましょう。interest in A「Aへの興味」、influence on A「Aへの影響」、need for A「Aの必要性」、awareness of A「Aに気づいていること」などです。

5. This country(S) is(V) dependent(C) /on imports for about 90% of its oil needs(M).「この国は石油の約90%を輸入に頼っている」
●5番も前置詞句で、dependent on A for B「AにBを依存すること」という構文として覚えておきましょう。このように前置詞2つを伴った構文としての前置詞句は、他にblame on A for B「AをBについて責めること」やapology to A for B「AにBのことで謝罪すること」などがあります。

6. Gargling(S) is said to be(V) [a custom peculiar to Japan](C).「うがいは日本特有の習慣だと言われている」
●次は形容詞に形容詞が加わって形容詞句となっているものです。6番ならば[名詞]+peculiar to A「Aに特有の[名詞]」という形容詞句が用いられています。これも、peculiar to Aという2語以上のカタマリが名詞を修飾しているので、名詞の後ろに置くという原則に従っています。
このような形容詞句は他に、[名詞]+common to A「Aに共通の[名詞]」や[名詞]+full of A「Aで一杯の[名詞]」などがあります。

7. Good things(S) come(V) /to those who wait(M).「果報は寝て待て」
●最後は形容詞節です。形容詞節になるのは7番のような関係詞節です。この7番の構造を少し詳しく見ていきましょう。まず前置詞toの目的語に名詞句[those who wait]があります。さらに、この名詞句内ではthose (people) who(S) wait(V)というようにpeopleが省略されていると考えましょう。そして、関係詞節who waitが名詞those (people)を修飾するという形容詞節になっているんです。
ちなみに7番ですが、「よいことというのは、待っている人にやってくるものだ」という意味ですから、これはつまり「果報は寝て待て」という慣用句なんです。

いかがでしたでしょうか。形容詞句・節というカタマリ、見えてきましたか。まだ見えないという人は何度でも戻って構文を脳に刻み込んでしまいましょう。次回は副詞のカタマリです。それでは、また。
  
(E-文 826<第63回>おわり。)文責;Mr. O
 
 
From 西宮校の部屋

2008年12月16日

E-文 826<第62回>

E-文826
               〜第62回「名詞のカタマリ」〜
 
こんにちは、Mr. Oです。今日は名詞のカタマリ(句・節)を扱います。名詞は主語の位置に置かれたり、補語の位置に置かれたりと多彩です。それぞれの位置にto不定詞やthat節といった名詞のカタマリを置く様々な文をみていきましょう。

■名詞句・節
1. It was very nice meeting you at the workshop last night.
「昨晩の勉強会でお会いできてとても嬉しかったです」
2. It is doubtful whether the rumor is true.
「その噂が本当かどうかは疑わしい」
3. It is a pity that she is not here today.
「彼女が今日ここにいないなんて残念だよ」
4. Whoever solves this puzzle will win the grand prize.
「このパズルを解いた人が大賞を受賞するだろう」
5. The fact is that there is a serious problem with this approach.
「実は、このやり方にはある深刻な問題がある」
6. My personal belief is that dogs read faces.
「犬は表情を読む、と私は個人的に思っている」
7. I would like to know how I could apply for a scholarship.
「どのように奨学金を申請するか伺いたいのですが」
8. I think it better to avoid using the term.
「その用語は使わない方がいいと思う」
9. He is not aware of how much support he receives from his family.
「彼はどれほど家族に支えられているのか気づいていない」
10. He is not aware that she changed her hairstyle.
「彼は彼女が髪型を変えたことに気づいていない」
11. These viruses are similar in that they damage kidneys.
「これらのウイルスは、腎臓を傷つけるという点で似ている」


それでは解説です。今日は名詞句・節がテーマですね(1〜11番)。
1. It(仮S) was(V) very nice(C) [meeting you at the workshop last night] (真S).「昨晩の勉強会でお会いできてとても嬉しかったです」
●名詞は主語、目的語、補語、そして前置詞の目的語になる、という働きがあります。そして、句とは2個以上の語が続いてSVを含まないもの。対して節とはSVを含むものです。
まずは主語になるものからみていきましょう。1番は名詞句が主語になっています。(形式主語構文が使われていますよ。)meetingという動名詞が名詞句を作っているんですね。他にもto不定詞などが名詞句をつくります。

2. It(仮S) is(V) doubtful(C) [whether the rumor is true] (真S).「その噂が本当かどうかは疑わしい」
●今度は名詞節です。2番も形式主語構文が用いられています。真主語が接続詞whetherを使った名詞節なんですね。このような名詞節をつくるものは接続詞の他に、疑問詞や関係詞があります。
ところで、2番でwhetherではなく接続詞thatを用いる人がいるかもしれません。しかし、whether(又はif)は「〜かどうか」という『二者選択』の意味で使われていますが、ここでthatを用いるとそのthat以下は『確定的』なニュアンスが出てしまいます。いまは「疑わしい」と言っているのですから、『二者選択』のwhether、ifの方が適切なんです。

3. It(仮S) is(V) a pity(C) [that she is not here today] (真S).「彼女が今日ここにいないなんて残念だよ」
●3番は『確定的』ですね。接続詞thatが用いられた名詞節が、形式主語構文の真主語になっています。ちなみに、補語にはa pity「残念なこと」という名詞がきています。このようなIt is 〜 that S’V’という形では補語の位置に形容詞が置かれることが多いですが、名詞が置かれることもたまにあります。その代表例が、このa pityなんです。

4. [Whoever solves this puzzle](S) will win(V) the grand prize(O).「このパズルを解いた人が大賞を受賞するだろう」
●4番も名詞節が主語に置かれています。ここでは関係詞、詳しくは複合関係代名詞が使われていますね。(複合関係代名詞についてはE-文第21回を参照してくださいね。)ちなみに、名詞節内をみると、[whoever(S) solves(V) this puzzle(O)]というように、関係詞が主語として機能しています。つまり、主格として働いているということですね。

5. The fact(S) is(V) [that there is a serious problem with this approach](C).「実は、このやり方にはある深刻な問題がある」
●今度は名詞句・節が補語になるケースです。5番は接続詞thatを使った名詞節が補語に置かれています。この5番ですが、The fact is that S’V’という構文として覚えておきましょう。というのも、「実はS’V’」という訳し方が一般的だからです。英語から日本語になおすのに「実は」と書くことはできるかもしれませんが、日本語から英語になおすのにThe fact is that S’V’とはなかなか書けません。構文として暗記しておけば、英作時の武器になりますよ。
他にも、The point is that S’V’「要するにS’V’」やThe chance is that S’V’「おそらくS’V’」、The trouble is that S’V’「厄介なことにS’V’」などがあります。

6. My personal belief(S) is(V) [that dogs read faces](C).「犬は表情を読む、と私は個人的に思っている」
●6番も5番と同様、英作で手こずるものです。この英文の構成自体は、接続詞thatを含んだ名詞節が補語の位置に置かれる、という5番と同じ形です。
しかし、主語のmy personal beliefを「私の個人的な信念は」と訳してしまわないよう注意が必要です。belief「信じること」という名詞は、動詞believe「信じる」の名詞形です。そして、このように動詞の名詞形は、『動詞として』訳した方がキレイな日本語になるんです。
ですから、6番は
    I(S) personally believe(V) [that dogs read faces](O).
という英文として捉えて訳せばいいんですね。(この上記の英文では名詞節が目的語に変わっていることにも注目です。)

7. I(S) would like to know(V) [how I could apply for a scholarship](O).「どのように奨学金を申請するか伺いたいのですが」
●6番で少し登場しましたが、名詞節が目的語の位置に置かれているケースをみていきましょう。7番です。これはhowという疑問詞を含んだ名詞節ですね。(これを間接疑問文といいましたね。E-文第58回4〜5番で登場しました。)
また、疑問詞howが表す意味はhow単独のとき(『手段(どのようにして)』、『様態(どのような)』)と、how+[形容詞]/[副詞]のとき(『程度(どれほど)』)で違いがありましたね。これはE-文第58回2番で扱いました。今回の英文では『手段(どのようにして)』の意味で使われていますよ。

8. I(S) think(V) it(仮O) better(C) [to avoid using the term] (真O).「その用語は使わない方がいいと思う」
●8番は形式目的語構文が用いられています。(ちなみにto不定詞を使った名詞句が真目的語です。)to avoid using the term「その用語を使うのを避けること」がbetter「よりよい」と言っているんですね。この主述関係が第5文型SVOCの特徴でした。
このような形式目的語構文の形をとる動詞の代表例は、think「思う」の他に、believe「信じる」、find「わかる」、consider「考える」などがあります。また、真目的語にはto不定詞の代わりにthat S’V’という名詞節を置くこともできますよ。

9. He(S) is not aware(V) /of how much support he receives from his family(M).「彼はどれほど家族に支えられているのか気づいていない」
●次は前置詞の目的語に名詞句・節がくるものです。9番ならば、be aware of A「Aに気づいている」のAに名詞節(疑問詞howを含んだ間接疑問文)が置かれています。(7番とは異なり、今度のhowは形容詞muchとともに使われて『程度(どれほど)』を表していますよ。)

10. He(S) is not aware(V) [that she changed her hairstyle](M).「彼は彼女が髪型を変えたことに気づいていない」
●10番も9番と同じようにHe is not awareと始まっています。しかし、名詞節とawareの間に前置詞がありませんね。このように、that節の前では前置詞は置かれないんです。ただ、形としては[前置詞]+that S’V’全体で修飾語(M)となっており、その[前置詞]が脱落しただけなので名詞節[ ]だけれども修飾語(M)という記号のつけ方をしています。
このようにbe aware that S’V’の形をとる形容詞は、他にproud「誇りに思う」やsure「確信する」(どちらも前置詞ofが脱落)、surprised「驚いた」(前置詞atが脱落)、そしてsorry「気の毒で」(前置詞forが脱落)などがあります。

11. These viruses(S) are(V) similar(C) /in that they damage kidneys(M).「これらのウイルスは、腎臓を傷つけるという点で似ている」
●11番はin that S’V’「S’V’という点で」という構文が使われています。これも前置詞inの目的語の位置に接続詞thatを含んだ名詞節が置かれている、という構造ですね。
このような形の構文は、他にexcept that S’V’「S’V’を除いて」などがあります。

いかがでしたでしょうか。英語において名詞は非常に重要な役割を果たしています。そして、その重要性は1語であろうと2語以上のカタマリであろうと同じです。しっかり復習して名詞の使い方を確実に身につけましょう。まずは構文暗記です。それでは、また。

(E-文 826<第62回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年12月15日

いよいよ!

 こんにちわ、松本孝ですv(^^)

 いよいよ、明日12月16日(火)から冬期講習が始まります!皆さん、心の準備は出来ていますか?ちゃんとテキストを引き替えて予習の準備が出来ていますよね?
 この冬にどれくらい勉強するか、それで来年の学習量が決まるといっても過言ではありません。「やっておけばよかった・・・」と後悔することのないように、しっかりと計画をたてて、冬を迎えましょう!

PS 冬期講習中はブログ更新が今まで以上に不定期になると思います。ご了承下さい。。。m(_ _)m

 以上、松本孝でした!


From 三田校の部屋

2008年12月13日

E-文 826<第61回>

E-文826
               〜第61回「やはり意味を知る」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日は前回の続き、主語と動詞の一致です。Four months is 〜という形が存在すること、知っていますか。

■主語と動詞一致(パート2)
1. Two fifths of students in this class are Asian.
「このクラスの生徒の5分の2はアジア人だ」
2. The rest of the cake is left in the fridge.
「ケーキの残りが冷蔵庫に入っているよ」
3. Four months is too long for me to wait.
「4ヶ月も待つなんて長すぎるよ」
4. There is many a true word spoken in jest.
「嘘からでたまこと」
5. The number of victims of the disaster is still growing.
「被災者の数はまだ増え続けている」
6. I wonder how much snow is on the ground there.
「そこではどのくらい雪が積もっているんだろう」
7. The rich are not always happy.
「金持ちがいつも幸せであるとは限らない」
 

それでは解説です。今日は主語と動詞一致(パート2)。今回も意味を理解しながら覚えていきましょう。
1. Two fifths of students in this class(S) are(V) Asian(C).「このクラスの生徒の5分の2はアジア人だ」
●two fifthsという分数の表し方は知っていますか。「3分の1」ならone thirdのように、分子から書き、分母は序数で書くんですね。また、two fifths「5分の2」は序数fifthの複数のsがついていますが、これはone fifth「5分の1」が複数あると考えましょう。
さて、two fifths of+[名詞]というこの形ですが、[名詞]が何かによって単数扱いになったり複数扱いになったりします。1番のように「クラスの生徒」という複数の加算名詞ならば、複数扱いになります。(例えば全部で30人いるうちの5分の2ならば、12人。これはもちろん複数ですからね。)それゆえ、1番のbe動詞はareが用いられています。
しかし、もし[名詞]が不加算名詞だったら、単数扱いになります。例えばhalf of the work「仕事の半分」。(half「半分」は勿論、2分の1のことですよね。)不加算名詞workの半分は…もちろん不加算名詞ですね。単数扱いです。
◇ 
2. The rest of the cake(S) is left(V) /in the fridge(M).「ケーキの残りが冷蔵庫に入っているよ」
●2番はthe cakeという可算名詞が使われていますが、単数です。そのことに注目しながらthe rest of+[名詞]「[名詞]の残り」の意味を考えてみましょう。1つのケーキ(単数の加算名詞)の残り、つまり、例えば3分の1は昨日食べたけれど、その残り(3分の2)は残っているということですが、その数はというと、1つですね。単数です。

3. Four months(S) is(V) too long(C) /for me to wait(M).「4ヶ月も待つなんて長すぎるよ」
●  下の文と比較してみてください。
[1] Four months(S) have passed(V) /since I started practicing the violin.「バイオリンを練習しだしてから4ヶ月経った」
3番も[1]も主語のfour months「4ヶ月」には複数のsがついていますね。しかし3番のfour monthsは単数扱いで、[1]のfour monthsは複数扱いになっています。なぜこのような違いがでているのでしょうか。それは、このfour monthsのとらえ方の違いによるものです。やはり意味を考えてみましょう。
3番のfour monthsは「4ヶ月」をひとまとまりで見ています。「4ヶ月という期間」は長すぎると言っているんですね。期間をまとめて意識しているので、単数扱いになっています。
それに対して、[1]は1日1日数えていく意識があります。「毎日練習してついに4ヶ月経過した」というイメージです。『時の経過』を表す場合は複数扱い、と言われますが、「1日、1ヶ月、1年」と数えていく意識があるかどうかが単数・複数を決定しているんです。

4. There(M) is(V) [many a true word spoken in jest](S).「嘘からでたまこと」
●many a+[可算名詞の単数形]「たくさんの[名詞]」という表現ですが、これはE-文第50回1番で紹介しました。4番を見てもらうと分かる通り、このmany a+[可算名詞の単数形]は単数扱いです。同じ意味を表すmany+[可算名詞の複数形] 「たくさんの[名詞]」は、全体をみて「たくさんの」と言っています。しかし、4番ののmany a+[可算名詞の単数形]は個々をみています。「たくさんの1つ1つ」というニュアンスです。それゆえ名詞の単数形が使われており、単数形が使われているから単数扱いになる、考えましょう。
ちなみに4番の日本語訳ですが、Many a true word(S) is spoken(V) /in jest(M).という形でまず考えましょう。(これがthere VS構文の考え方ですが、後に詳しく取り上げます。)そして、「真実の多く(1つ1つ)は、冗談として語られる」という訳から派生してことわざ「嘘からでたまこと」という意味に繋がっているんです。

5. [The number of victims of the disaster](S) is still growing(V).「被災者の数はまだ増え続けている」
●a number of+[名詞]「たくさんの[名詞]」とthe number of+[名詞]「[名詞]の数」は混同されがちです。しかし、意味が分かれば単数扱いなのか複数扱いなのかはすぐに覚えられます。a number of+[名詞]は「たくさんの」ですから、もちろん複数扱いです。
そして、5番のthe number of+[名詞]は単純にnumber「数(個体数)」が意味の中心です。それが1つ(1人)であろうと、100個(100人)であろうとひとまとまりで見ているので単数扱いになります。
◇ 
6. I(S) wonder(V) [how much snow is on the ground there](O).「そこではどのくらい雪が積もっているんだろう」
●muchは後ろに[不可算名詞]が置かれますね。much+[不可算名詞]「たくさんの[名詞]」です。これは、つまり『量』が多いと言っているんですね。不可算名詞ですから、もちろん単数扱いです。意味に惑わされてはいけませんよ。そして、6番のように、how much+[不可算名詞]「どのくらいの[名詞]」という形でも、単数扱いであることには変わりません。

7. The rich(S) are not(V) always happy(C).「金持ちがいつも幸せであるとは限らない」
●7番は、the+[形容詞]という形の構文が使われています。これは、[形容詞]+people「[形容詞]な人々」という意味だと考えてください。この意味だけでthe+[形容詞]が複数扱いであることは分かりますね。ちなみに7番はE-文第47回7番で紹介した英文です。部分否定が用いられていますね。
 
いかがでしたでしょうか。やはり、意味を知れば単数・複数どちらで扱うべきか見えてきますね。次回からは新単元・句と節に入ります。それでは、また。

(E-文 826<第61回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋

2008年12月12日

E-文 826<第60回>

E-文826
               〜第60回「意味を知る」〜

こんにちは、Mr. Oです。今回は前後半に分け、前半で接続詞、後半で主語と動詞の一致について勉強します。接続詞andの様々な用法、知っていますか。neither A nor Bが主語に置かれたら、動詞はAとBどちらに合わせればよいのでしょうか。覚えるだけの作業になりがちですが、意味を理解して覚えるように心がけましょう。

■等位接続詞
1. His dog is very gentle and never bites people.
「彼の犬はとてもおとなしいので絶対に人を噛んだりしない」
2. Come and see me whenever you like.
「いつでも好きなときに会いに来てください」
3. I read your thesis and found it interesting.
「君の論文を読んだけれど、おもしろかったよ」
4. Would that be for here or to go?
「こちらで召し上がりますか、それともお持ち帰りになりますか」
5. Excuse me, but could you tell me the direction to Nishinomiya Gardens?
「すみませんが、西宮ガーデンズへの道順を教えていただけませんか」
6. Forgive me, Father, for I have sinned.
「神よお許しください。私は罪を犯しました」
 
■主語と動詞一致(パート1)
7. Both my sister and I were brought up by our aunt.
「姉も私も伯母に育てられた」
8. Neither he nor I am skilled in the use of the Internet.
「彼も私もインターネットを使いこなせない」
9. She as well as you is in the wrong.
「君だけでなく彼女も間違っている」
10. Every bird loves to hear himself sing.
「人は自惚れやすいものだ」
11. Each of the turtles has its hiding place.
「それぞれの亀には自分の隠れ家がある」

◇ 
それでは解説です。前半は等位接続詞についてです(1〜6番)。
等位接続詞とは、文法上対等の関係にあるもの同士を結びつける接続詞のことで、and、or、nor、but、そしてforがあります。
(それに対して、今回は扱いませんが、「〜だから」、「もし〜したら」という意味を表し、主節と従属節(文法上対等ではない)を結びつけるのが従位接続詞(又は従属接続詞)といい、becauseやif、when、thoughなどがあります。)
1. His dog(S) is(V) very gentle(C) and never bites(V) people(O).「彼の犬はとてもおとなしいので絶対に人を噛んだりしない」
●まずはandです。等位接続詞andには前後の語句や節を結びつける他にもいくつか用法があります。you and I「あなたと私」などは、その結びつける用法の典型的な例ですね。
さて、1番はHis dog is very gentleと(his dog) never bites peopleという2つの節が結びつけられています。(ただし、his dogは省略されていますね。)しかしこの場合、ただ結びつけられているのではなく、andが『因果関係』を表しています。「とてもおとなしい『のでそれゆえに』」ということですね。
他にも、Turn left and go along the street.「左に曲がって道沿いに進んで」のようにandは『動作の順序』を表すこともできます。

2. Come and see(V) me(O) /whenever you like(M).「いつでも好きなときに会いに来てください」
●2番はandの特殊な用法で、to不定詞の代わりに用いられています。(come to see me「会いに来る」のtoの代わりにandを使っているということです。)このような用法はcome and V’「V’しに来る」の他に、go and V’「V’しに行く」やtry and V’「V’しようとする」などがあります。
これまで紹介してきたものの他に、andにはagain ad again「何度も何度も」のように、『反復・多数』を表す用法もあります。

3. I(S) read(V) your thesis(O) and found(V) it(O) interesting(C).「君の論文を読んだけれど、おもしろかったよ」
●3番の和訳はできるかもしれません。しかし、3番の日本語を英訳するとき、正しい接続詞が使えるでしょうか。「読んだけれど」という日本語に惑わされて接続詞butを使ってしまう人が多いかもしれません。しかし、ここは接続詞andが適切です。というのも、「論文を読む」ということと、「おもしろいと思う」ということの間には『逆説』の関係がないからです。日本語に惑わされず、繋げるべき2つの語句や節の関係から正しい接続詞を選んでくださいね。

4. Would(Aux) that(S) be(V) /for here or to go(M)?「こちらで召し上がりますか、それともお持ち帰りになりますか」
●4番は等位接続詞orです。ファーストフード店などでよく使われる表現です。「店内で食べる」か「持ち帰って食べる」かという選択を示しているんですね。この『選択』を表すときにはorを用います。
ちなみに4番は、For here or to go?のように、SとVが省略された形で使われるのが一般的です。そして、For here.「店内で食べます」又はTo go.「持ち帰って食べます」と答えましょう。もちろん、For here, please.と丁寧に表現してもいいですよ。

5. Excuse(V) me(O), but could(Aux) you(S) tell(V) me(O1) [the direction to Nishinomiya Gardens](O2)?「すみませんが、西宮ガーデンズへの道順を教えていただけませんか」
●『逆説』を表すのが等位接続詞butです。しかし、5番のbutは『逆説』というほど強い意味を表しません。軽く添える程度の、意味の軽いbutです。Excuse me, but 〜「すみませんが(呼びかけ)」やI’m sorry, but 〜「すみませんが(謝罪)」のような使われ方をします。

6. Forgive(V) me(O), Father, /for I have sinned(M).「神よお許しください。私は罪を犯しました」
●forの品詞は前置詞だけではありません。接続詞もあります。このとき、「〜というのは」という『理由』を示します。ただし、この使われ方は文語的で、日常的には話し言葉でも書き言葉でもめったに使われません。
◇ 
後半は主語と動詞一致(パート1)です(7〜11番)。動詞を適切な形にできるかどうか。それには、語句のもつ意味を正しくとらえることが大切です。
7. Both my sister and I(S) were brought up(V) /by our aunt(M).「姉も私も伯母に育てられた」
●7番の主語を見てください。both A and B「AもBもどちらも」という構文が使われていますね。これに続くbe動詞を適切な形で使えるでしょうか。bothは「両方とも」と言っているのですから複数扱いになり、それゆえwereを用いているんですね。

8. Neither he nor I(S) am(V) skilled(C) /in the use of the Internet(M).「彼も私もインターネットを使いこなせない」
●8番のneither A nor B「AもBもどちらもない」は単数扱いです。either A or B「AかBかどちらか」が単数扱いなのは分かりますね。(「どちらか一方」ですから1つ(1人)です。)これの否定形がneither A nor Bだから単数扱いになる、と考えましょう。

9. She as well as you(S) is(V) /in the wrong(M).「君だけでなく彼女も間違っている」
●9番はよく間違われます。9番の適切なbe動詞の形はareではなくisです。B as well as Aで「AだけでなくBも(Aと同様にBも)」という構文ですが、意味としてAとBのどちらに重点が置かれているでしょうか。日本語から判断できるかもしれませんが、重点が置かれているのはBです。それゆえ、B as well as Aを主語に置くとき、動詞はBに合わせるんです。9番ならばsheに合わせるからbe動詞はisが正しい、ということです。
ちなみに、not A but B「AでなくB」や、not only A but also B「AだけでなくBも」はAとBどちらに重点が置かれているでしょうか。not A、not only Aと言っているのですから、重点が置かれているのはBです。つまり、not A but Bもnot only A but also Bも、主語に置くとき動詞はBに合わせるということです。

10. Every bird(S) loves(V) [to hear himself sing](O).「人は自惚れやすいものだ」
●everyとeachを扱いましょう。everyはevery+[名詞]という形をとる形容詞です。「すべての[名詞]」という意味で紹介されることが多いので、複数扱いになると思うかもしれませんが、これは単数扱いです。その理由は、同じ「すべての」という意味を表すallとの違いを理解すれば分かります。
allは全体をまとめて「すべて」と表しているのに対して、everyは個々をみて「どの1人1人も」という意味で「すべて」なのです。このように個別的な見方をするので、everyは単数扱いになります。そして、個々をみているからevery+[名詞]の[名詞]が単数名詞である、という理屈です。every+[名詞]を「すべての」ではなく、「どの[名詞]も1つ1つ(1人1人)」と訳すように心がければ間違えませんよ。
ちなみに英文全体の意味ですが、これは「どの鳥も(1羽1羽)自分の歌を聞くのが好きなものだ」から派生して「人は自惚れやすいものだ」という意味になる比喩表現です。

11. Each of the turtles(S) has(V) [its hiding place](O).「それぞれの亀には自分の隠れ家がある」
●eachは形容詞としても代名詞としても機能します。形容詞のときはeach+[名詞]「それぞれの[名詞]」、代名詞のときは11番のようにeach of the+[名詞]「それぞれの[名詞]」という形をとります。each+[名詞]のとき、[名詞]は単数名詞であり、全体としては単数扱いです。(eachは「それぞれの」という意味から分かるように、everyよりもさらに個々に焦点を当てています。)
さて、11番のeach of the+[名詞]という形のとき、[名詞]は複数名詞であるけれど、全体としては単数扱いであることに注意してください。(動詞がhasになっていますね。)これは、複数個(人)含むグループから個体を分離させ(前置詞ofの基本イメージは『分離』でしたね。E-文第54回8番参照!)、その個々に焦点を当ててeachと言っている、と考えてください。分離させて個別にするためには、複数あるものから分離させなければなりませんね。ただし分離させて個別にしたので、each of the+[名詞]全体としては単数扱いになる、というカラクリです。
 
いかがでしたでしょうか。意味をとらえれば、すべてを丸暗記する必要はありませんね。しかも、理解して覚えた方が脳にその情報が留まりやすいですから、覚えやすくて忘れにくい。さぁ実践しましょう。それでは、また。

(E-文 826<第60回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
 

2008年12月11日

受験情報Tips<第15回>

学校が期末試験中になている人も少なくないと思いますが、年末・年始の行事や伝達事項が非常に多くなりますので、研伸館の授業で説明のあったことをしっかりと確認をして下さい。また、冬期講習会のテキスト引換券の期間も今週の土曜日までとなっています。受講確認書を今一度確認して、冬期の学習に不足がないか考えましょう。1週間ぶりとなりますMr.Yです。


今回は医学部受験者の前期・後期の入試動向のフローをお話しさせていただきます。以下に記載する内容はあくまでも参考ですので、以下に当てはまらない受験を考えている場合などは、担当講師や進学アドバイザーに相談をして下さい。

1211image1.gif

【医学部】
医学部を受験する場合には、まず以下の注意点から受験大学の選択が始まります。
●京大はセンター公民の選択ができない
●京大は2次試験に国語が必要(国語が必要なのは東大・京大・名大など)
●京大はセンター試験で理科3科目必須(京大・岡大・市大・京府医大・奈良県医大・徳島大)
 ※理科3科目必須であるかが、選択肢を決める大きな要因の一つ※
●阪大・神大はセンター試験で社会の配点が高い(圧縮点の1/5が社会)
●神戸AO入試を選択肢に入れるか
ここまでの条件で、だいたいの前期の入試動向が決まります。
図1の表のように、センター試験でも高得点・2次試験も高得点(+2次試験重視)
の難関が図の上のグループ、そこから少しはずれるのが図の下のグループになります。

1211image2.gif
1211image3.gif

図1の後期の受験動向を見て頂いてから、図2を確認して下さい。図2のセンター試
験・個別配点に網がけが入っている大学は、2次試験の配点が非常に高い(2次逆転
ねらい)大学となります。2次逆転ねらいの生徒が選択肢として網がけの大学から2
次試験の問題のレベルを鑑みて選びます。(しかし、どの大学も倍率が非常に高いで
す。岐阜大→2008年志願倍率67.8倍)
センター試験の得点が高い生徒の中には後期に奈良県医大を選ぶ生徒もいます。ただ
し、その生徒達はセンター試験で理科3科目を受験した人です。
それ以外のセンター配点の高い後期受験を希望する場合には非常に高い倍率での受験
となります。
東大・京大前期受験者は後期に東大・東京医科歯科大を受験する人もいます。

以上

受験情報Tips<第15回>おわり。文責:Mr.Y 
  
  
From 受験の部屋
 

2008年12月10日

Biological Stories<第45回>

Biological Stories 45
   第45回 砂糖と塩を区別できるか 【解答編1】
 
 韓国経済の続きをお待ちの皆様、突然連載を中断して申し訳ありません。
  
 理科ブログのはずが少しばかり政治経済に偏りすぎていて、理科の話題を期待して訪問してくださっている方に申し訳ないことになっていることに気がつきまして、少しの間、理科の話題を中心に進めていくことにました。
 
 幸い韓国経済は現在小康状態で劇的に変化することはなさそうですし、何ヶ月にも渡ってすすめてきた連載なので、最終回はそれなりのものにしたいと思いまして、現在情報を収集しつつ構想を固めているところであります。
 今後の連載では、理科:政治経済歴史(時に雑談)が1月ごとに3:1ぐらいの割合になるように進めていきたいと思っております。
 
 最終回と言いながら、韓国経済のほうは状況によっては4、5回くらいは続くかもしれません。なにしろまだ書きたいことがそれなりに残っていますので…。
 ですので、経済がお好きな皆様は今しばらくお待ちくださいませ。

 【読者の皆さんに贈る解答編】
   
 「砂糖と塩を区別する」を今回のテーマにしましたところ、いろいろな皆さんから早速コメントをいただきました。
 中でもとくにありがたかったのが、化学の市道先生からいただいたコメントです。
 
 「見分ける方法を21種類思いつきましたよ!」
  
 おお・・・。
 実は僕自身どれだけあるのかまだ考えておらず、連載を進めていくうちに考えていこうと思っていました。
 化学の先生が21種類というからには、おそらく21種類を大幅に超えることは出来ないでしょう。
  市道先生からはさらにこのようなコメントもいただいております。
 
 「そのうち13種類は高校化学の知識で思いつきます!化学選択者なら普通に思いついて欲しいですね」 
 
 ということで、この「砂糖と塩を区別する」連載の最終回は市道先生にお譲りして(まだお願いはしていませんが…)、模範解答を教えていただきたいと思っています。
 
 
 では、最終回までは上田流にやっていきましょう。
 
 そもそも、「砂糖と塩を見分ける」のと言うのがなぜ問題になるかというと
 
 (1) どちらも身近にあって、白色の粉末である。
 (2) どちらも水に溶ける
 
  この2つの共通点があるからですね。人間は視覚からかなりの情報を得ていますから、ぱっと見て区別できないものは「区別が難しい」と感じます。
  
  同じ粉体でも色自体が全く違う(水に溶かしても色が全く違う)「食塩」と「硫酸銅」の場合、そもそも較べようと言う発想が出ないでしょう。

  
  前置きはこの辺りに致しまして、まず砂糖と塩を五感で区別していきましょう。
  
(方法1)目で見て較べる ・・・ 困難
(方法2)耳で音を聞いて較べる ・・・ 無意味
(方法3)鼻でにおいを嗅いで較べる ・・・ 微妙
(方法4)手触りで較べる ・・・ 困難

 (方法1)家にある塩と砂糖をよく観察してみてください。おそらく見た目が違っていると思います。
 ですから目で見ても充分区別できる…と言いたいところですが、製法や水分の含有量が変われば粉体の形状は変わりそうです。涙をのんでこの方法はダメと言うことにしておきましょう。(方法1)をダメとするなら、同じ意味で(方法4)もダメと言うことになりますね。(実は手触りはかなり違います。ですからこれもOKということにしたいのですが…)
 (方法2)は無意味です。(両者とも音を発しません)
 (方法3)はそれなりに有効です。家の調味料入れの中にある砂糖と塩のにおいは明らかに違います。疑問に思われた方は一度実際にやってみて下さい。これは有効と言う事にしておきましょう。
 
 で、あたりまえすぎて最後まで言いませんでしたが
 
 (方法5なめてみる
 
 これは文句無く区別が出来ます。
 このような、五感を使って区別するやり方を「官能試験」と言います。砂糖も塩も無害な物質なのでこの方法が使えるのですね。
 
 
 今週は有効な方法を2つお届けしました(・・・ひとつは微妙ですが)。次週もどんどん進めていきましょう。
 
 
(Biological Stories<第45回> 終わり。文責:上田@生物)
  
  
From 住吉校の部屋
  

E-文 826<第59回>

E-文826
〜第59回「相関表現というカタマリ」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日は相互に関係しあっている表現、相関表現を勉強します。たとえばnotとbutが関係しあったnot A but Bなどです。

■相関表現
1. This book was nothing but a waste of time and money.
「この本は時間とお金の無駄であるだけだった」
2. She is rich, to be sure, but I don’t think she is happy.
「彼女は確かに裕福だが、幸せだとは思わない」
3. I wasn’t so tired that I couldn’t move at all.
「私は全く動けないほど疲れているわけではなかった」
4. He is so clever a man that he can solve any problem in no time.
「彼はとても賢い人なので、どんな問題でもあっという間に解いてしまう」
5. Her grief was such that nobody could speak to her.
「彼女の悲しみはとても深かったので、誰も彼女に話しかけることができなかった」
6. If you love someone but you don’t think she likes you, then what would you do?
「もし君が誰かを好きになったけれど、その人は君を好きじゃないと思ったら、君はどうする?」
 

それでは解説です。今日は相関表現です(1〜6番)。
1. This book(S) was(V) [nothing but a waste of time and money](C).「この本は時間とお金の無駄であるだけだった」
●まずはbutを用いた様々な表現を勉強していきましょう。1番のbutは接続詞ではなく前置詞で、「〜以外の」という『除外』の意味を表します。「時間とお金の無駄以外の何でもない」ということですね。
このようにbutが『除外』の意味になるのは、前にallやeach、anyやnoなどがつく名詞があります。これらの語とbutが相互に関係しあって(相関して)いるんですね。
他にbutを用いた構文としてはnot A but B「AではなくB」やnot only A but also B「AだけでなくBも」がよく出てきますね。

2. She(S) is(V) rich(C), to be sure, but I(S) don’t think(V) [she is happy](O).「彼女は確かに裕福だが、幸せだとは思わない」
●2番はSV, to be sure, but S’V’=SV, to be true, but S’V’=It is true that SV, but S’V’「なるほどSVだがS’V’」という構文が用いられています。そして、butの後ろのS’V’が筆者の主張など、文として印象付けられている部分であることが多いです。(このような表現を『譲歩』といいますね。)

3. I(S) wasn’t(V) so tired(C) /that I couldn’t move at all(M).「私は全く動けないほど疲れているわけではなかった」
●次はsoを用いた表現です。このsoを「とても」と翻訳している人が多いかもしれませんが、それではこの3番は日本語訳としておかしくなってしまいます。(「とても疲れていなかったので、全く動けなかった」では意味が通じませんね。)
このsoは「それほど」と訳してください。つまり、「それほど疲れている訳ではなかった」となり、その『程度』を表しているのがthat以下ということです。(「全く動けなかったほど」ですね。)
このように、so 〜 that S’V’は「とても〜なのでS’V’」という『結果』のだけでなく、「S’V’するほど〜だ」という『程度』の意味も覚えておくようにしましょう。
◇ 
4. He(S) is(V) so clever a man(C) /that he can solve any problem in no time(M).「彼はとても賢い人なので、どんな問題でもあっという間に解いてしまう」
●   4番ではなく、この英文なら見慣れている人も多いのではないでしょうか。
[1] He(S) is(V) such a clever man(C) /that he can solve any problem in no time(M).
なぜ4番と[1]のように、語順に違いが出るんでしょうか。それはsoとsuchの品詞が異なるからです。suchは形容詞、つまり名詞を修飾します。[1]で言うsuchが修飾する名詞とは、a clever manという名詞のカタマリです。
それに対して、4番のsoは副詞。つまり、名詞以外を修飾するんです。そこでcleverという形容詞を副詞soが『前に吸い寄せている』と考えてみてください。so a clever manの副詞soの隣に形容詞cleverが移動し、so clever a manとなったと考えれば分かりやすいですね。

5. Her grief(S) was(V) such(C) /that nobody could speak to her(M).「彼女の悲しみはとても深かったので、誰も彼女に話しかけることができなかった」
●5番のように、suchは単独で補語になることもあります。このとき、suchはso greatと同等の意味を表していると考えましょう。5番ならば、her grief「彼女の悲しみ」はとても大きかった、そしてそれゆえ…という『結果』がthat以下で説明されていますね。

6. If you love someone but you don’t think she likes you(M), then(M) what(O) would(Aux) you(S) do(V)?「もし君が誰かを好きになったけれど、その人は君を好きじゃないと思ったら、君はどうする?」
●最後に、その他の相関表現を紹介しておきます。6番を日本語になおすとき、thenは訳しません。では、何のためにthenを置いているのでしょうか。6番はif節が少し長い上に、接続詞butがif節内にありますね。このような場合、主節の始まりを明確にするという役割がthenにはあります。
If S’V’, then SV「もしS’V’ならばSV」の他に、Although S’V’, nevertheless SV「S’V’だけれどもSV」やJust as S’V’, so SV「S’V’するようにSV」などといった相関表現があります。このとき、neverthelessやsoは、then同様訳しません。あくまで主節の始まりを示す印です。

いかがでしたでしょうか。相関表現ではbutだけ、thenだけなど単一で覚えるのではなく、SV, to be sure, but S’V’、If S’V’, then SVなどのようにカタマリとして覚えるようにしましょうね。それでは、また。
 
(E-文 826<第59回>おわり。)文責;Mr. O
 

From 西宮校の部屋

2008年12月09日

E-文 826<第58回>

E-文826
               〜第58回「多様な疑問文」〜
 
こんにちは、Mr. Oです。今回は様々な疑問文をとりあげます。基礎的なものだと感じるかもしれませんが、だからこそ取りこぼすことなく身につけましょう。間接疑問文や付加疑問文など、見落としている文法事項はありませんか?

■疑問文のバリエーション研究
1. For whom did you buy the present?
「そのプレゼントは誰に買ったんですか」
2. How soon will we be in Hawaii?
「あとどのくらいでハワイに着きますか」
3. What kind of salad dressing do you have?
「どんなサラダドレッシングがありますか」
4. Do you know where we are going now?
「私たちが今どこに向かっているのか知っていますか」
5. Which team do you think will win the World Cup?
「どのチームがワールドカップで優勝すると思いますか」
6. “Haven’t you finished your summer homework yet?” “No, I haven’t.”
「まだ夏休みの宿題が終っていないんですか」「はい、終っていません」
7. She seldom talks about herself, does she?
「彼女はめったに自分のことを話さないよね」
8. Don’t sit on the grass, will you?
「芝生の上に座らないでくださいね」
 

それでは解説です。今日は疑問文のバリエーション研究を勉強しましょう(1〜8番)。
1. For whom(M) did(Aux) you(S) buy(V) the present(O)?「そのプレゼントは誰に買ったんですか」
●まず疑問詞について。疑問詞には疑問代名詞(who、whichなど)と疑問副詞(whereなど)があり、「だれ」や「どこ」などを尋ねるときに使われます。疑問代名詞、疑問副詞は勿論それぞれ代名詞、副詞として機能していますよ。
1番は疑問代名詞whoの目的格whomです。(ちなみに所有格はwhoseです。)このwhomは前置詞の目的語になっているんですね。
ちなみに1番は
    [1] Whom(M) did(Aux) you(S) buy(V) the present(O) /for(M)?
    [2] Who(M) did(Aux) you(S) buy(V) the present(O) /for(M)?
このように書くことも可能です。([1]は改まった言い方に感じられるので、whomをwhoにして一般的な表現にしたのが[2]です。)
疑問代名詞は他にwhich「どれ、どちら」とwhat「何」があり、これらは主格・目的格どちらのときも形は変わりません。(所有格はありません。)

2. How soon(M) will(Aux) we(S) be(V) /in Hawaii(M)?「あとどのくらいでハワイに着きますか」
●   疑問副詞howは、
        How(M) did(Aux) you(S) find(V) it(O)?「どうやって見つけたの?」
のように、how単独では『手段(どのようにして)』や『様態(どのような)』を表しますが、2番のようにhow+[形容詞]/[副詞]では『程度(どれほど)』を表します。how soonは「どれほどすぐに」ということですね。
ちなみに、「どのくらい」という日本語訳に惑わされてhow long を使うと意味が変わってしまいます。
How long(M) will(Aux) we(S) be(V) /in Hawaii(M)?「どのくらい(の期間)(私たちは)ハワイにいますか」
このように、期間を表すことになるんですね。「どれほどすぐに」という程度なのでhow soonを使います。

3. What kind of salad dressing(O) do(Aux) you(S) have(V)?「どんなサラダドレッシングがありますか」
●疑問代名詞が名詞の直前に置かれて形容詞として機能する、形容詞用法が3番です。3番ならばkind「種類」という名詞を疑問形容詞whatが修飾しています。
一般に、疑問形容詞whichを使うと『制限された範囲内から選ぶ』、制限的なニュアンスが含まれ、疑問形容詞whatを使うとそのような制限的な意味合いはなくなります。

4. Do(Aux) you(S) know(V) [where we are going now](O)?「私たちが今どこに向かっているのか知っていますか」
●今度は間接疑問文です。これは、疑問文を他の文に組み込んだもので、名詞節になります。例えば4番。
[3] Where(M) are(V) we(S) going(V) /now(M)?「今どこに向かっているんですか?」
これをDo you know 〜?に組み込んでいます。このとき、すでにDo you knowという疑問文の形があるので、[3]のSとVは、VSからSVという語順に変わります。あとは他動詞knowの目的語に名詞節としてこの疑問文を組み込めば完成です。
ちなみにこれは「知っているか、知らないか」を尋ねているので、答え方はYes, I do.またはNo, I don’t.になります。

5. [Which team] do(Aux) you(S) think(V) [will win the World Cup](O)?「どのチームがワールドカップで優勝すると思いますか」
●    5番は
[4] Which team(S) will win(V) the World Cup(O)?「どのチームがワールドカップで優勝するでしょうか」
という疑問文が組み込まれていますが、4番のように「知っているか、知らないか」を尋ねているわけではありません。「どう思うか」を尋ねているんです。だから、YesやNoで答えることができないんですね。それゆえ、Do you thinkではなく、疑問詞で文が始まっています。
do you thinkに分断されていますが、他動詞thinkの目的語に間接疑問文(名詞節)がある、という構造なので5番の英文のような記号の書き方をしています。
また、4番では[3]のSとVの順序が変わっていましたが、5では変わっていません。これは、[4]では疑問詞を含むwhich teamというカタマリが主語として機能しているからです。([4]の時点でS、Vという順序だから間接疑問文でも変わらないんです。)

6. “Haven’t(Aux) you(S) finished(V) your summer homework(O) /yet(M)?” “No, I haven’t.”「まだ夏休みの宿題が終っていないんですか」「はい、終っていません」
●6番は否定疑問文と呼ばれ、「〜ないのですか」という意味を表します。この否定疑問文で注意すべきは答え方ですね。6番のように、Noと言っているにも関わらず、日本語訳は「はい」となります。
英語では答える内容が肯定ならYes、否定ならNoを用います。そして、それに続くのは必ずYesなら肯定文、Noなら肯定文です。つまり、6番の”No, I haven’t.”は「終っていない」ことを示しているんですね。(No, I haven’t (finished my summer homework yet).というように省略が起きています。)このように、否定疑問文では英語での答え方とそれに対する日本語への訳し方が一致しないんです。

7. She(S) seldom talks(V) /about herself(M), does she?「彼女はめったに自分のことを話さないよね」
●最後は付加疑問文。文の後ろにつけ加える疑問の形です。一般に、肯定文には否定の、否定文には肯定の付加疑問をつけます。では7番を見てみましょう。一見肯定文に見えますが、seldom「めったに〜ない」という否定副詞が見つけられましたか。この否定副詞があるので、7番は否定文として扱われます。それゆえ、肯定の付加疑問がつけられているんです。
ちなみに付加疑問を上昇調で読めば『質問』のニュアンス、下降調で読めば『同意や確認』のニュアンスが含まれます。

8. Don’t sit(V) /on the grass(M), will you?「芝生の上に座らないでくださいね」
●命令文の付加疑問は少し特徴的です。命令文にはふつう、肯定文でも否定文でもwill youをつけます。(肯定の命令文にはwon’t youをつけて丁寧さを表すこともできます。)
また、
    Let’s(Let(V) us(O)) take a walk(C), shall we?「散歩に行こうよ」
    のように、Let’s 〜?という勧誘表現ではshall weをつけます。

いかがでしたでしょうか。会話文などでは避けることのできない疑問文。きっちりおさえておきましょうね。次回は相関表現です。それでは、また。
  
(E-文 826<第58回>おわり。)文責;Mr. O

From 西宮校の部屋
 

2008年12月08日

E-文 826<第57回>

E-文826
               〜第57回「4種類ある文」〜
 
こんにちは、Mr. Oです。今日から新単元、文に関わる知識に入ります。今回取り上げるのは文の種類。単純に文といってもどのような文があるのか、いっしょにみていきましょう。
 
■文の種類
1. I would like to know how people come up with ideas.
「人はどのようにしてアイディアを思いつくのか、私は知りたい」
2. I’m not saying I look down on people who use such words.
「私はそのような言葉を使う人を軽蔑すると言っているわけではない」
3. Please let me know if you are interested in getting involved in this area.
「この分野への参加にご興味をお持ちの方はご一報ください」
4. Watch your step, or you will slip and fall.
「足元に気をつけないと滑って転ぶよ」
5. What lovely puppies they are!
「なんてかわいい子犬たちだろう」
6. How kind (it is) of you to let me come.
「お招き頂きましてありがとうございます」
7. Do you usually read instruction manuals before playing games?
「ゲームをする前にたいてい説明書を読みますか」
8. What do you think of me going to Japan by myself next year?
「私が来年1人で日本に行くのをどう思いますか」
 

それでは解説です。今日は文の種類がテーマですね(1〜8番)。
機能上、文には平叙文、命令文、感嘆文、疑問文の4つの種類があります。今回はそれぞれの文についてみていきましょう。基本的なことですが、基本をおろそかにはできません。
1. I(S) would like to know(V) [how people come up with ideas](O).「人はどのようにしてアイディアを思いつくのか、私は知りたい」
●「平叙文」という言葉を聞いたことが多いかもしれませんが、平叙文とは「話し手が事実や自分の考えを述べて、情報を伝える文」のことです。この平叙文には肯定文と否定文があります。1番が肯定文、2番が否定文ですね。平叙文はピリオドで終わり、ふつうS+Vの語順になります。
ちなみに、1番のcome up with Aは「Aを思いつく」という意味の構文です。なぜこのような意味になるか、分かりますか。upは『上に』という意味が基本ですが、この「上に出てくる」から「出現する」の意味に繋げることができます。それゆえ、「思いつく」という意味を表しているんです。
他にも、make up「埋め合わせる」もこの『上に』から派生しています。何か足りなくて、埋め合わせることによって『上に』戻す、というイメージです。

2. I’m(I(S) am) not saying(V) [I look down on people who use such words](O).「私はそのような言葉を使う人を軽蔑すると言っているわけではない」
●2番は否定文ですね。notなどの否定語を使って主語・述語の関係を否定することです。2番ならばI am saying A「私はAと言っている」を否定しています。
先ほどのupに対して、今度はdownを用いています。(look down on A「Aを軽蔑する」という構文です。)基本の意味はもちろん『下に』です。この『上』と『下』、感覚的につかめるかもしれませんが、『上』は良いニュアンス、『下』は悪いニュアンスを含むことがあります。ですから、look down onは「軽蔑する」という意味を表すんですね。ちなみに、なぜ前置詞onが使われているのでしょうか。onは『圧力』を表すことができましたね。(E-文第53回3番で紹介しましたよ。)「下に見下ろす」ので「下に『圧力』」を与えていると考えられ、それゆえ前置詞onを使っているんです。
このカラクリが分かると、「Aを尊敬する」がlook up to Aというように前置詞onを使わない理由も分かるでしょう。『到達点』の前置詞toを用いているのは、「尊敬する」対象(つまり『到達点』)がAであるからです。

3. Please(M) let(V) me(O) know(C) /if you are interested in getting involved in this area(M).「この分野への参加にご興味をお持ちの方はご一報ください」
●次は命令文です。命令文の主語はyouですが、一般的に省略されます。また、文末にはたいていピリオドを置きますが、感情を込める場合はエクスクラメーションマーク(!)を使います。
動詞は原形を使いますが、否定の命令文では一般動詞であろうとbe動詞であろうと、動詞の前にDon’tやNeverを置きます。(たとえばDon’t be(V) late(C).「遅れるな」)

4. Watch(V) your step(O), or you(S) will slip and fall(V).「足元に気をつけないと滑って転ぶよ」
●命令文でよく登場する形がこの4番ですね。命令文+, and S’V’「〜しなさい、そうすればS’V’」や命令文+, or S’V’「〜しなさい、さもないとS’V’」という構文です。ちなみに、E-文第41回6番を直説話法に書き換えるとこの4番の英文が現われます。

5. What lovely puppies(C) they(S) are(V)!「なんてかわいい子犬たちだろう」
●今度は感嘆文、喜びや悲しみなどの感情を表す文です。感嘆文はHow+[形容詞/副詞]+S’V’!またはWhat (a/an)+[形容詞]+[名詞]+S’V’!という形をとります。(HowやWhatという疑問詞で始まり、エクスクラメーション(!)で終わるんですね。)また、5番のように、Whatを用いた感嘆文では、[名詞]が不可算名詞や複数形ならばa/anは置きません。

6. How kind(C) (it(仮S) is(V) ) of you [to let me come](真S).「お招き頂きましてありがとうございます」
●   6番は例えばこのように考えれば分かりやすいでしょう。
        [1] It(仮S) is(V) very kind(C) of you [to let me come](真S).
    さらに、これは
        [2] You(S) are(V) very kind(C) /to let me come(M).
と書き直せばさらに意味がつかみやすくなります。6番や[1]でof youに記号をつけていませんが、意味上は[2]のようにyouとkindに主語・補語の関係があることをつかむことが何より大切です。(余談ですが、この6番や[1]を形式主語構文ではないという見方もありますが、それよりもYou are (very) kindという意味上の関係に着目しましょう。)
この[1]のvery kind「とても優しい」を感情的にHow kind「なんて優しいんだ」と表現し、疑問詞を文頭に移動させれば感嘆文6番の出来上がりです。(ちなみにhow kindでひとつのカタマリなので、how kindを合わせて文頭に移動させます。)
また、6番のit isは省略することも可能です。訳は「私を来させてくれるなんて、あなたはなんて優しいんだ」が直訳ですが、それはつまり「お招き頂きましてありがとうございます」ということですね。ミュージカル「My Fail Lady」で使われている一節です。
ところで、It is+[形容詞]+of A to V’とIt is+[形容詞]+for A to V’を混同している人はいませんか。詳しくはまた後にきちんと取り上げますが、ofを使うのは[形容詞]が『人の人間性』について述べているとき、forを使うのは『人の行為』ついて述べているときです。[1]では「優しい」という『人間性』について述べているので、前置詞ofが使われています。

7. Do(Aux) you(S) usually read(V) instruction manuals(O) /before playing games(M)?「ゲームをする前にたいてい説明書を読みますか」
●最後は疑問文。疑問文には大きく分けて3種類あります。ひとつはYes/Noで答えられる一般疑問文。つぎに疑問詞を用いる特殊疑問文。そして2つ(以上)の中から選ばせる選択疑問文です。7番が一般疑問文、8番が特殊疑問文です。
7番の答え方は分かりますか。もちろん、Yes, I do.「はい、読みます」かNo, I don’t.「いいえ、読みません」ですね。このようにYesかNoで答えられるのが一般疑問文です。
ちなみに、接続詞beforeの直後にはyou areが省略されています。(before (you are) playing gamesということですね。)このように、接続詞+主語+be動詞の形のとき、主語+be動詞は省略することができます。

8. What(C) do(Aux) you(S) think of(V) [me going to Japan by myself next year](O)?「私が来年1人で日本に行くのをどう思いますか」
●8番の疑問文に対して「はい」、「いいえ」と答えるのはおかしいですね。「あなたがどう思うのか」という意見を尋ねているから、疑問詞whatで始まっているんです。
ちなみに8番はthink ofを句動詞としてとらえています。(me going to Japan by myself next year「私が来年1人で日本に行くこと」を目的語、whatを補語とする第5文型です。)さらに、me going to Japan by myself next yearには、「私」が「行く」こと、という主述関係があります。
最後に選択疑問文の例を1つあげておきましょう。
    Do(Aux) you(S) like(V) dogs or cats(O)?「犬と猫とどちらが好きですか」
この質問、Yes/Noで答えられませんね。このようにYes/Noで答えられず、2つ(以上)の中から選ばせるのが選択疑問文です。ちなみにdogsで上昇調、catsで下降調になる読み方をするのが一般的です。

いかがでしたでしょうか。今回紹介したもの、意外に抜けている知識もあったのではないでしょうか。このような文に関する知識をこれから少しずつ積み上げていきましょうね。それでは、また。
  
(E-文 826<第57回>おわり。)文責;Mr. O
  
  
From 西宮校の部屋
 

寒すぎますね・・・

 こんにちわ、松本孝です。(^^)

 寒い!!
 先日からかなり冷え込んできましたね。(>0<)あちこちで霜がおりたり、歩道に氷がはっていたり、霜柱が出来てたりしてますね〜(^^;でも、雪が降っていないから、まだ冬という感じがしないのは自分だけでしょうか?

 さてさて。。。

 本格的に定期考査が始まりつつありますね。皆さん順調ですか?くれぐれも悲惨な点数は取らないようにしてくださいよ ( ̄ー ̄)

 そして。
 いよいよ来週火曜日から冬期講習スタートです!必ずテキストをもらうのを忘れないようにして下さいよ!毎年忘れる人がそこそこいますから。。。(−−;)

PS 今朝、玄関先に置いてある温度計を見たら、3℃(←家の中の気温です!)でした。。「そりゃ氷もはるわ」と納得しました。

 以上、松本孝でした。(^^)/

From 三田校の部屋

2008年12月06日

E-文 826<第56回>

E-文826
               〜第56回「前置詞『続・方向』」〜
 
こんにちは、Mr. Oです。前回、方向イメージの前半部を扱いましたので、今回は後半部。そして、今回で前置詞の単元を終えます。
 
■方向イメージ(パート2)
1. We are about twenty minutes behind schedule because of the weather.
「天候の都合上、予定より20分遅れている」
2. It’s not hard to imagine that he made a lot of effort to get over his difficulties.
「困難を克服するため、彼が非常に努力したのは想像に難くない」
3. We were waiting for him over a cup of coffee.
「私たちはコーヒーを飲みながら彼を待っていた」
4. I saw a rainbow appearing above the lake.
「虹が池の上にかかっているのを見た」
5. He is above telling a lie.
「彼は嘘をつくような人ではない」
6. The sunrise at Grand Canyon was beautiful beyond description.
「グランドキャニオンで見る日の出は言葉にできない程美しかった」
7. There was a skull found nine hundred meters below the surface.
「海面下900メートルで頭蓋骨が見つかった」
8. I have several people working under me.
「私には部下が何人かいる」
9. Share the cake between Mary, Aby, and you.
「メアリー、アビー、君の3人でケーキを分けなさい」
10. We have no more than 3000 yen among us.
「みんなのお金を合わせても3千円しかない」
11. This star was named after a famous rock band.
「この星はある有名なロックバンドにちなんで名づけられた」
12. Do you put work before me?
「私より仕事を優先するの?」

◇ 
それでは解説です。今日は方向イメージ(パート2)です(1〜12番)。
1. We(S) are(V) /about twenty minutes behind schedule(M) /because of the weather(M).「天候の都合上、予定より20分遅れている」
●前置詞behindの基本イメージは「〜の後ろに」という『場所』です。そして、この「後ろに」という基本イメージから「遅れて」という『遅延』の意味に繋がります。1番のbehind scheduleはその『遅延』の意味が現われていますね。
ちなみに、『場所』を表す「〜の後ろに」の対義語は分かりますか。in front of「〜の前に」です。これもまた、『場所』を表します。

2. It’s(It(仮S) is) not(V) hard(C) [to imagine that he made a lot of effort to get over his difficulties](真S).「困難を克服するため、彼が非常に努力したのは想像に難くない」
●次は前置詞over。基本イメージは「〜を越えて」という『超越』です。2番のget over A「Aを乗り越える、克服する」はこの基本イメージそのままに意味をとってもらえれば分かるでしょう。また、over fifteen years old「15歳を越えて」という意味も基本イメージからつかめますね。
意味を広げていきますよ。この「〜を越えて」という基本イメージから、「〜を覆って」へと繋がります。(例えば「柵を越える」というのは、その「柵を越えている」動作が「柵」を「覆っている」ように見ることもできますね。)この「〜を覆って」というイメージがあるから、例えばall over the worldは「世界中で(世界を覆う至る所で)」という意味になるんです。

3. We(S) were waiting(V) /for him(M) /over a cup of coffee(M).「私たちはコーヒーを飲みながら彼を待っていた」
●「〜を覆って」イメージから意味を広げると、「〜の上に」という『場所』にも繋がります。(ただし、overはこの後でてくるaboveとは異なり、「真上に」という垂直な関係を表します。)
そして、このイメージを持てれば3番の前置詞overがもつ意味はつかめるはずです。「コーヒーを片手に、その上では会話が交わされながら待っている」という状況を想像してみてください。このような「〜しながら」という『従事』もoverは表すことができます。

4. I(S) saw(V) a rainbow(O) appearing above the lake(C).「虹が池の上にかかっているのを見た」
●4番は前置詞aboveです。基本イメージは単純な位置関係として「〜の上に」という『場所』です。overが「真上に」という垂直な関係を表すのに対して、aboveは真上を含めて広い範囲をカバーして「上に」を表します。垂直の位置がずれていても構わないのがabove、「覆う」ことができるよう真上にあるのがoverです。
また、単純な位置関係を表すということは、aboveは「一定の水準よりも上」であることを表します。4番ならばその水準は「池の水面」ですね。この水準よりも上に虹がかかっていたということになります。また、虹と池の垂直関係を考えると、虹は必ずしも池の真上ではないことを考えると、above the lakeの方が適切であることも感じられるでしょう。

5. He(S) is(V) /above telling a lie(M).「彼は嘘をつくような人ではない」
●aboveの「一定の水準よりも上」から5番のように「決して〜ない」という『否定』を表すことにも繋がります。5番はabove V’ing「V’するような人ではない」という構文が使われています。しかし、「嘘をつく程度の人間という水準」よりも上にいるのが彼だ、と考えれば無理に暗記しようとしなくても意味が理解できるのではないでしょうか。

6. The sunrise at Grand Canyon(S) was(V) beautiful beyond description(C).「グランドキャニオンで見る日の出は言葉にできない程美しかった」
●6番beyondは、「〜の向こう側」という『場所』が基本イメージ。ここから「〜できない」という『限界』の意味へと繋がります。(「能力の向こう側」にある、から「〜できない」という意味になります。)6番ならば、describe「(言葉で)描写する」の名詞形description「描写」の向こう側。つまり、「(言葉で)描写できない」ということです。「〜の向こう側」の基本イメージが、aboveにはない「能力」に関連したニュアンスをbeyondに含ませています。

7. There(M) was(V) a skull(S) found(V) /nine hundred meters below the surface(M).「海面下900メートルで頭蓋骨が見つかった」
●前置詞belowはaboveの反対、「一定の水準よりも下に」という『場所』を表します。7番の一定の水準は「海面」ですね。
ちなみに7番の英文、正しく意味がつかめましたか。これは、A skull(S) was found(V) /nine hundred meters below the surface(M).と書けば日本語訳に納得できるでしょう。(ただし、この文は文法的には不適切です。詳しくは後々there VS構文で取り上げます。)

8. I(S) have(V) [several people working under me](O).「私には部下が何人かいる」
●今度は基本イメージ「〜の真下」を表す前置詞underです。(前置詞overと対になる語です。)この基本イメージから「監督下」という意味に容易に繋がるのではないでしょうか。8番ならば、people working under meは「私の監督・支配下で働いている人」つまり、「部下」のことですね。

9. Share(V) the cake(O) /between Mary, Aby, and you(M).「メアリー、アビー、君の3人でケーキを分けなさい」
●今度は前置詞betweenとamongです。どちらも「〜の間に」という『場所』が基本ですが、この2つの違い、分かりますか。betweenは「2つ(2人)の間」、amongは「3つ(3人)以上の間」というルールでもある程度はうまくいくかもしれませんが、これでは例外に対処できません。厳密には、「1つ1つ(1人1人)が明確にイメージできる」場合はbetween、「全体、集合としてイメージしている」場合はamongを用います。
9番は「3人の間」ですが、1人1人名前を述べ、個々を意識して述べているのでbetweenを使っているんですね。

10. We(S) have(V) no more than 3000 yen(O) /among us(M).「みんなのお金を合わせても3千円しかない」
●10番はamongを使っています。「全体で」という集合体を意識して述べています。この英文の訳ですが、among usが「私たちの間で」から派生して、「(私たち全体で)合わせて」という意味を表しています。

11. This star(S) was named(V) /after a famous rock band(M).「この星はある有名なロックバンドにちなんで名づけられた」
●最後にafterとbeforeを取り上げます。(ここでは前置詞としてのafter、beforeです。)11番はafter。「あとに続く」が基本イメージです。ですから、go after A「Aを追いかける(Aのあとに続く)」やname O C after A「Aにちなんで(Aのあとに続くように)OをCと名づける」といった意味になるんですね。11番はこのname O C after Aを受動態にした形です。(O is named C after Aという形でCが省略されています。)
この「あとに続く」という基本イメージから、afterの典型的な訳である「後ろ」に繋げるのは難しくないですね。ところで、同じ「後ろ」を意味するbehindとの違いですが、afterは一般的に「動くものについて前後関係や順序」を示すときに使い、単純に「位置関係」を示す場合はbehindを用います。

12. Do(Aux) you(S) put(V) work(O) /before me(M)?「私より仕事を優先するの?」
●beforeは単純に「前に」を基本イメージとしてもっておいてください。ただし、11番のafter、behindの場合と同様、beforeとin front ofはどちらも「前に」ですが少し異なります。
一般的に「動くものについて前後関係や順序」を示すときはbefore、「建物の前」などの「位置関係」を示す場合はin front ofです。12番は、仕事と私の「優先順序」を考えて「仕事が私の前(つまり、仕事の方が優先度が高い)」にあるのかと言っているのですから、beforeを使っているんです。

いかがでしたでしょうか。前置詞はこれで終わりです。次回から新しい単元、文に関わる知識に移ります。それでは、また。
  
(E-文 826<第56回>おわり。)文責;Mr. O
 
 
From 西宮校の部屋
 

2008年12月05日

E-文 826<第55回>

E-文826
                 〜第55回「前置詞『方向』」〜

こんにちは、Mr. Oです。前置詞の基本イメージ、掴めてきましたか。少しずつで構いませんから、身につけていきましょうね。

■方向イメージ(パート1)
1. Are you for or against the proposal?
「その提案に賛成ですか、反対ですか」
2. She is in her thirties but looks young for her age.
「彼女は30代だが、年のわりに若く見える」
3. We still have 44 days to the National Center Test.
「センター試験までまだ44日ある」
4. Go through the living room and get to the kitchen.
「居間を通ってキッチンに行ってください」
5. You see a ballpark across the street.
「通りの向こう側に野球場が見えますね」
6. Turn left at the second corner, walk along the street for about ten minutes, and you will find the restaurant on the right.
「2つめの角を左に曲がって、通り沿いに10分ほど歩いてください。レストランはその右手にありますよ。」


それでは解説です。方向イメージを今回と次回の2回に分けて勉強します。今日はその前半、方向イメージ(パート1)です(1〜6番)。
1. Are(V) you(S) /for or against the proposal(M)?「その提案に賛成ですか、反対ですか」
●まずは前置詞forです。forの基本イメージは「〜に向かって」という『方向』です。leave for A「Aに向かって出発する」などはこの基本イメージそのままですね。さて、この「向かう」という『方向』イメージが「〜に賛成して」という『賛成』の意味を表すことに繋がります。
ちなみにfor or againstのagainstの基本イメージは覚えていますか?前回紹介しましたね。「〜に対して」という『反発』です。「提案に反発する」ということは、つまり「反対」なんですね。どうですか。『賛成』のforも『反対』のagainstも基本イメージから繋がっていますね。

2. She(S) is(V) /in her thirties(M) but looks(V) young(C) /for her age(M).「彼女は30代だが、年のわりに若く見える」
●2番は前置詞がふたつあります。inとforですね。E-文第53回で紹介した前置詞inの基本イメージは『内部(囲まれている)』、そしてここから派生して『範囲』を表すんでしたね。in her thirtiesならば30代(「30歳、31歳…の集まり」だから複数形thirtiesですよ。)という『範囲』に彼女がいるからshe is in her thirtiesとなっています。
そしてfor her ageの前置詞forですが、これも『範囲』を表します。しかし、同じ『範囲』でも基本イメージから違いが出ます。inは『内部(囲まれている)』が基本イメージなので、単純に「その『範囲』内にいる」という意味を表しています。しかし、forは「〜に向かって」という『方向』が基本イメージです。2番を見ると、young for her ageと言っていますね。「若い」のですが、何に「対して」若いのか、その比較対象をある『範囲に限定』しているんです。young for her ageならば、「彼女と同い年という範囲に限定すると、若い」と言っています。ただ『内部』を述べているinとは異なりますね。

3. We(S) still have(V) [44 days to the National Center Test](O).「センター試験までまだ44日ある」
●次は前置詞toですね。E-文第53回でも述べましたが、toの基本イメージは『到達点』です。これも『方向』を表しているのですが、forとは『到達点』を含むか含まないかで異なります。(forは『到達点』を含みません。)
この『到達点』のイメージがつかめれば、なぜgive a present to her「彼女にプレゼントをあげる」とbuy a present for her「彼女のためにプレゼントを買う」のように、使うべき前置詞が異なるのか分かるはずです。give「あげる」ではプレゼントは確実に彼女(到達点)に届いています。しかし、buy「買う」ではまだ彼女(到達点)に届いていませんね。
さて、3番ですが、『到達点』の基本イメージから前置詞toは「到達点まで〜ある」という意味を表しています。3番ならば到達点はセンター試験です。(あと44日、皆がんばって!)

4. Go(V) /through the living room(M) and get(V) /to the kitchen(M).「居間を通ってキッチンに行ってください」
●前置詞throughの基本イメージは「通り抜ける」という『通過』。4番は基本イメージ通りに英文をとらえてください。go though the living roomですから、「居間を『通り抜けて』行く」んですね。さらに、get to the kitchenも問題ないでしょう。前置詞toは『到達点』ですから、「キッチンに『到達』する」んですよ。
さて、この「通り抜ける」最終地点に重点がおかれると「〜を終えて」という『完遂』を表すことができます。それゆえに、例えばget throughは「(仕事などを)終える、(困難を)切り抜ける」という意味になるんです。

5. You(S) see(V) a ballpark(O) /across the street(M).「通りの向こう側に野球場が見えますね」
●次は前置詞acrossです。cross「十字架」から想像できるかもしれませんが、acrossの基本イメージは「〜を横切って」という『横断』です。ここから5番のacross the street「通りを渡った所に(向こう側に)」という意味にはすぐ繋げられるでしょう。

6. Turn(V) /left(M) /at the second corner(M), walk(V) /along the street(M) /for about ten minutes(M), and you(S) will find(V) the restaurant(O) /on the right(M).「2つめの角を左に曲がって、通り沿いに10分ほど歩いてください。レストランはその右手にありますよ。」
●最後は前置詞が目白押しです。at、along、for、about、そしてonが使われています。まずは初登場の前置詞alongを紹介してから、残りをひとつずつ見ていきましょう。基本は「〜に沿って」という『方向』イメージです。along the street「道沿いに」は基本イメージ通りですね。(ちなみに、along the street「道沿いに」は通りの中を通っていますが、along the river「川沿いに」は川の脇を通っていますよ。念のため。)
さて、この「〜に沿って」という基本イメージから「いっしょに」という意味につながります。(例えば「誰かに沿って歩く」ということは、「誰かといっしょに歩く」ということですね。)ですから、Come along with me.「一緒に来て」という意味になります。(ただ来るだけでなく、「一緒に何かしよう」というニュアンスが含まれています。)
それでは残りの前置詞を拾っていきますね。まずat the second cornerはどの『点』で「左に曲がる」のかを示すため、基本イメージ『点』をもつatが使われています。次にfor about ten minutesのforは『期間』を表しています。(ある『範囲に限定』することから派生して『期間』の意味に繋がっています。)また、前置詞aboutは『周辺』イメージでしたね。10分の『周辺』ですから、「約10分」です。最後にon the rightは、通りの右側にレストランが『接触』していると言っています。『接触』のイメージをもつonを用いましょう。

いかがでしたでしょうか。次回は方向イメージ(パート2)と題して前置詞を締めくくります。それでは、また。

(E-文 826<第55回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
 

2008年12月04日

いつの間にか

 こんにちわ、松本孝です(^▽^)

 いつの間にか、12月に入っていましたね(笑)今年も残すところ後27日(^^;

 そういえば、今皆さんのほとんどが定期考査中だと思いますが、順調に対策は進んでいるでしょうか?よく「ほとんどやっていないから、徹夜や〜」という声を聞きますが、徹夜は良くないですよ!というのも、
  「徹夜する→睡眠時間不足→試験中睡魔に襲われる→やったはずなのに・・・」
となってしまうからです。
  「でも時間が・・・」
という人は、普段からコツコツ授業の復習が出来ていましたか?出来ていないから徹夜という手段を選んでしまうのです!(怒)そうならないためにも、普段からコツコツ復習する癖をつけるようにしましょうね!(^^)b分からない内容があれば、遠慮なく質問して下さいよ!!!! _¢(0-0ヘ)


 12月といえば、冬期講習が16日(火)からスタートします!定期考査が終わったらすぐに始まりますから、緊張の糸を切らさずに冬期に臨みましょう!

<高3生へ>
 先日、プレセンター試験を受験した人はお疲れさまでした。何人かに模試についてコメントをもらいましたが、とにかく
 「出来なかった内容を早い段階で克服」
するようにして下さいね。この時期に弱点が分かって良かったと考えるぐらい気持ちにゆとりを持つのですよ(・ω・)ノ

 最後に。
 最近、進路、学校等様々な悩みを抱えている人が多いですね。自分で色々考えるのも大事ですが、誰かに相談して、助言をもらうのも大事ですよ。進路の事なら進学アドバイザー、科目の内容は各科目の講師、もしくは普段授業を担当してもらっている講師に相談するようにしましょうね!d(^^)


 以上、松本孝でした☆

From 三田校の部屋

受験情報Tips<第14回>

新学年コース認定試験の受験型申込用紙が高1・2生に配布されています。受験
への気持ちをぶつける第一関門となります。冬期講習会のスライド講座内容まで
が試験範囲になりますので、冬期講習会申請書の提出時にスライド講座を申請し
ていない人は、その点も踏まえた上(自身での学習ができた)うえで、試験に臨
んで下さい。講座の取得は講座開始の3日前まで可能ですから、冬の予定が決ま
り次第、今一度取得講座に不足がないか確認をして下さい。
高3生は直前講習会の申請も一旦終了し、本格的な追い込みに入ると思います。
これから学校のテストが始まるところがありますが、受験勉強は後回し的発想に
ならず、学校の内容も受験学習の一環とした学習サイクルをしっかりと実行して
下さい。1週間ぶりとなりますMr.Yです。

今回も前回に引き続き、京大・阪大受験者の前期・後期の入試動向のフローを
お話しさせていただきます。以下に記載する内容はあくまでも参考ですので、
以下に当てはまらない受験を考えている場合などは、担当講師や進学アドバイ
ザーに相談をして下さい。


1204image1.gif
【歯学部】
歯学部は全国でも保有する大学が多くありませんので、受験の流れとしては、前
期・後期ともに大阪大学(歯)での受験がオーソドックスな受験になります。
大阪の後期は小論・面接しかありませんので、センターの結果が合否を大きく左
右します。ですので、現役合格を前提にすると、地方国公立として比較的近い、
岡山大や徳島大に後期出願をする方もいます。
阪大同様センターと小論文・面接がメインになりますので、受験生は毎年、ボー
ダーラインを確認して岡山や徳島に出願しています。


1204image2.gif
【農学部】
農学部も同じく、近畿圏に設置大学が多くありませんので、大学の選択が限られ
てきます。後期に2次試験を重視したい人の中には後期東京大への受験をする人
もいるようです。それ以外の方の流れとして、農学部をあきらめて大阪大の(理)
や(工)などを受験する場合があります。農学部へのこだわりのある方の多くは
神戸大(農)・大阪府立大(生命環境)を受験する人もいるようです。
しかしその場合、神戸大後期の2次試験が外国語・数学なのに対し、大阪府立大
は2次試験が総合問題ということがあり、神戸大への受験者は大阪府立大に比べ
てはるかに多くなります。


1204image3.gif
【総合人間(理)教育(理)学部】
総合人間・教育学部も設置する大学が他にありませんので、どうしても後期はラ
ンクを下げて受験する傾向になります。中には東京大学後期受験する人も若干名
います。受験のパターンとして多いのは、理系にこだわらないのであれば大阪大
(文)(人間科学)や神戸大(発達ー理系入試)の受験をする方が多くなります。
大阪大(文・人間科学)は2次試験小論文のみ、神戸大は2次試験数学のみとな
ります。いずれにせよセンター試験で高得点を取っていることが重要になります。
私立をすべり止めとして受験する人は早稲田(人間科学・教育)の受験をパター
ンが比較的多いです。

次回は、医学部の入試の流れについてお話したいと思います。

以上

E-文 826<第54回>

E-文826
               〜第54回「前置詞『周辺』・『分離』」〜

こんにちは、Mr. Oです。今回の前置詞は『周辺』イメージをもつものと『分離』イメージをもつものです。今日も基本イメージから始めていきましょう。
 
■周辺イメージ
1. France is about twice as large as Japan.
「フランスは日本より約2倍大きい」
2. Who is that woman standing by the window?
「窓のそばに立っているあの女性は誰ですか」
3. The thief entered the house by the back door.
「泥棒は裏口から家に入った」
4. We should stop arguing about that. That’s beside the point.
「そのことについて議論するのはやめるべきだ。的外れだよ。」
5. It is against etiquette to ask a woman her age.
「女性に年齢を尋ねるのは失礼だ」
6. Don’t lean against the wall; the paint isn’t dry yet.
「その壁にもたれかからないで。まだ乾いていないんだ。」
■分離イメージ
7. Keep off the grass.
「芝生立ち入り禁止」
8. The furniture is made of bamboo.
「その家具は竹でできている」
9. NASA announced the discovery of life on Mars last week.
「先週、NASAは火星で生物を発見したと報告した」
10. Keep knives and scissors out of the baby’s reach.
「ナイフとハサミを幼児の届かない所に置いておきなさい」
11. Judging from her accent, she must be from Hiroshima.
「なまりから判断すると、彼女は広島出身に違いない」
12. Can you tell a duck from a goose?
「アヒルとガチョウの区別がつきますか」
 

それでは解説です。前半部は周辺イメージ(1〜6番)。
1. France(S) is(V) about twice as large(C) /as Japan(M).「フランスは日本より約2倍大きい」
●前置詞aboutの基本イメージは「〜のまわりに」という『周辺』。だからlook about Aには「Aのあたりを見回す」という意味が出るんです。1番ならばちょうど2倍ではなく、2倍周辺、つまり「約2倍」というわけです。ちなみに、この1番はE-文第26回2番で登場した英文です。
また、この『周辺』イメージから「〜について」という『関連』の意味を表すことができます。前回、専門的なこと「について」は前置詞on、一般的なこと「について」は前置詞aboutを用いると書きましたが、この『周辺』イメージがつかめると理解できるのではないでしょうか。onのように主題にぴったり『接触』したニュアンスはありません。漠然と『周辺』を表しているのがaboutです。例えばa book about a squirrel「リスについての本」ならば、リスの専門的な知識ではなく「リスは何を食べるのか、どこに住んでいるのか」といった広く一般的な内容が書かれているんですね。
また、「〜について」という『関連』の意味はありませんが、「〜のまわりに」、「約」などの『周辺』の意味ではaboutのかわりに前置詞aroundが使われることもあります。
◇ 
2. Who(C) is(V) [that woman standing by the window](S)?「窓のそばに立っているあの女性は誰ですか」
●今度は前置詞byです。byは「〜のそばで」という『近接』が基本イメージです。2番はその基本イメージそのままですね。by the window「窓のそば」です。さて、この「〜のそば」から派生し、「〜までに」という『期限』を表すことができます。(by next week「来週までに」などが例です。)

3. The thief(S) entered(V) the house(O) /by the back door(M).「泥棒は裏口から家に入った」
●前置詞byの用法、さらに広げていきましょう。「〜のそばで」という『近接』から「〜を通って」という『経由』に繋がります。それが3番です。さらにこの『経由』から、by train「電車で」などのような『手段』を表す意味にも広がります。「電車を経由して学校へ行く」とはつまり、go to school by train「電車で学校へ行く」ということですね。

4. We(S) should stop(V) [arguing about that](O). That’s(That(S) is(V)) /beside the point(M).「そのことについて議論するのはやめるべきだ。的外れだよ。」
●前置詞besideも「〜のそばで」という『近接』が基本イメージです。(ただし、besideの方がより知覚を表し、左右の場合に用いることが多いです。byは近くならば前後左右や上下のどこでも使います。)
「〜のそばで」というbesideの『近接』イメージは、「〜を除いて」という『除外』の意味に繋がります。(「Aのそば」から「A以外」に派生しているんですね。)4番はその『除外』の用法でbesideが用いられていますよ。beside the pointで「的外れ」という意味を表します。

5. It(仮S) is(V) /against etiquette(M) [to ask a woman her age](真S).「女性に年齢を尋ねるのは失礼だ」
●5番は前置詞againstです。この基本イメージは「〜に対して」という『反発』です。5番の英文ならばagainst etiquette「エチケットに反して」つまり「失礼な」ということですね。

6. Don’t lean(V) /against the wall(M); the paint(S) isn’t(V) dry(C) /yet(M).「その壁にもたれかからないで。まだ乾いていないんだ。」
●6番のagainstも『反発』という『押し返しの力』を考えれば、なぜlean against A「Aにもたれかかる」となるのか分かるでしょう。
また、この『反発』イメージがagainst the disease「病気に備えて」のような『予防』の意味へと広がります。

後半部は分離イメージをもつ前置詞です(7〜12番)。
7. Keep(V) /off the grass(M).「芝生立ち入り禁止」
●まずは前置詞off。「離れて」という『分離』の基本イメージをもちます。「芝生から離れていなさい」つまり、「立ち入り禁止」ですね。
この『分離』から派生し、off duty「非番で」のような『解法』を表したり、20% off「20%引き」のような『減少』を表したりできます。

8. The furniture(S) is made(V) /of bamboo(M).「その家具は竹でできている」
●次の前置詞ofも、「離れて」という『分離』が基本イメージです。ここから、よく使われるa glass of milk「1杯の牛乳」のような『部分』の意味に繋がります。大きな容器に入っている牛乳から1杯分『分離』させて『部分』を作るような感覚です。
この『分離』のイメージが持てていれば、be made of A「Aからできている」とbe made from A「Aから作られている」の違いも見えてくるでしょう。be made of Aのときは「『分離』してできたもの」だから、「何からできているかが判る場合にofを用いる」んです。8番ならば、「その家具」が「竹」から『分離』して作ったものなんですね。
それに対して、このあと登場しますが前置詞fromは『起点』が基本イメージです。あくまで「どこから始まったのか」を表す『起点』であって、「何かから『分離』させてできたもの」ではないんです。だからbe made from Aのように「何からできているか判らない場合にfromを用いる」んです。前置詞の基本イメージがつかめていれば、意味もつかめてきますね。
ちなみに、rob A of B「AからBを奪う」という構文で前置詞ofが用いられるのも『分離』のイメージから分かりますね。(AからBを引く、という感覚です。)

9. NASA(S) announced(V) [the discovery of life on Mars](O) /last week(M).「先週、NASAは火星で生物を発見したと報告した」
●9番のように前置詞ofは『格』を表すことがあります。これは訳し方に注意が必要です。例えば9番ならばthe discovery of lifeを「生命の発見」ではなく、「生命を発見したこと」と訳す方がよりよい日本語になります。discovery「発見」という名詞は、そもそもdiscover「発見する」という動詞を名詞化したものですからね。
さらに、この動詞が自動詞か他動詞かによって意味の違いが出てきます。discover A「Aを発見する」のように他動詞の場合、B of A「AをBすること」のように目的格として訳します。しかし自動詞の場合、B of A「AがBすること」のように主格として訳します。(the arrival of my father「父が到着すること」などが例です。)
また、idea of seeing her「彼女に会うという考え」などのように同格(B of A「AというB」)を表す場合もあります。

10. Keep(V) knives and scissors(O) /out of the baby’s reach(M).「ナイフとハサミを幼児の届かない所に置いておきなさい」
●次はout ofです。これは「〜の外へ」という『方向』を基本イメージとします。10番ならば、「幼児が届く範囲の外へ」ということですね。
また、この「〜の外へ」という意味から派生してout of order「故障中」などのような『機能の停止』を表すことができます。

11. Judging from her accent(M), she(S) must be(V) /from Hiroshima(M).「なまりから判断すると、彼女は広島出身に違いない」
●最後に前置詞fromです。fromの基本イメージは「〜から」という『起点』。11番では前置詞fromがふたつ使われていますね。from Hiroshimaは「広島から来ている」つまり「広島出身」という『起点』の意味がそのまま用いられています。
ひとつめはjudging from A「Aから判断すると」という構文です。『判断の根拠』をfromが表しているんですが、『起点』イメージから感覚がつかめるのではないでしょうか。

12. Can(Aux) you(S) tell(V) a duck(O) /from a goose(M)?「アヒルとガチョウの区別がつきますか」
●『起点』からもう少し意味を広げます。12番はtell A from B「AとBの区別をつける」という構文ですが、『起点』の基本イメージから派生して『区別』を表しているんです。different from A「Aとは異なった」で前置詞fromが用いられる理由も、もう理解できたのではないでしょうか。
また、prevent A from V’ing「AがV’するのを妨げる」という構文でfromを使うのも、『起点』から派生して『分離』をfromが表しているからです。繰り返しますが、どれも基本イメージからきていますよ。

いかがでしたでしょうか。前置詞はまだ続きます。前回も書きましたが、まずは基本イメージをつかむこと。そうすれば、徐々に意味を広げていけるようになりますよ。それでは、また。

(E-文 826<第54回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋
 

2008年12月03日

Biological Stories<第44回>

Biological Stories<第44回> 砂糖と塩を区別できるか 【挑戦編】
 
 
 今回からしばらく、化学の話題をお送りしたいと思います。
 
 幸いにしてぼくは、まだコーヒーに塩を間違えて入れてしまったことはありませんが、これが結構良くある間違い(?)らしく、何人か塩入りコーヒーの被害者を知っております。
 
 不思議なことに塩入りコーヒーの被害者って、彼女にコーヒーを入れてもらっている人に多いんですよね・・・。
 単に以前に何か恨みを買うようなことをしていて、その仕返しをされただけなのでは・・・(ボソボソ)。
 
 いえ。僕は塩入りコーヒーを飲んだことなんてありませんよ・・・。(笑)
 
 
 閑話休題。
 塩と砂糖は確かに白い粉末と言う共通点はありますが、果たしてそこまで区別が難しいかな?と・・・。
 と言うことで今回から、二つの白い粉(塩と砂糖)を区別する方法を考えていこうと思います。
 
 【読者の皆さんに挑戦!】
 
 2種類の白い粉(砂糖と塩)を区別する方法を考えてみてください。ひまなときで結構です(時間無制限)。
 生物を履修していて化学が苦手な生徒さんは砂糖の代わりに、ブドウ糖(グルコース)と塩を区別する方法を提示して下さっても良しとします。知的パズルですので楽しくいきましょう!
 
 
 【読者の勝利条件】
 
(完全勝利) これから数回の連載を通じて提示される方法のうち75%を思いつき、なおかつ連載を通じて示される方法以外のやり方を提示する。
 (勝利) これから数回の連載を通じて提示される方法のうち60%を思いつくこと。
 (辛勝) これから数回の連載を通じて提示される方法のうち半数を思いつくこと。
 
 
 実は、答えが何個ぐらいになるか、どういう方法があるかまだ明確には把握していません。何もかも準備の上ではじめてしまうと、考える楽しみが無くなりそうなので、僕自身も準備なしの状態からはじめていきたいと思います。
 まだ考えていないので何個ぐらいあるかきちんとは分かりませんが、ちょっと考えれば10個ぐらいまでならすんなり思いつきそうな気がします。
 ものすごく知恵を振り絞れば・・・、20個思いつくかな・・・?微妙ですね。
 ・・・30個は、絶対に無理な気がします。
 
 他の理科の先生に伺ってみたところ、化学の先生も生物の先生も10通りの方法ぐらいしか存在しないのではないか?との事でしたから、ちょっと大変な連載になるかもしれません。
 
 
 ですが、まあ単に方法を提示するだけじゃなくて、その方法が科学的にどんな意味をもつのかもあわせて解説していきたいと思いますので、センター試験や二次試験前の軽い読み物的な位置付けで、しばらく連載していきたいと思います。
 
 では、今週からしばらく、この話題でよろしくお願いいたします。
 
 
(Biological Stories<第44回>終わり。文責:上田@生物) 


From 住吉校の部屋
  

2008年12月02日

研伸館HandBook2009版

 
研伸館ハンドブック2009は1月に配布予定です(校内生限定)。
 
現在のハンドブックが2009年2月まで使用でき、2009年版が2月〜になっています。
 
研伸館ハンドブックは研伸館の年間予定が記載してあるスケジュール帳があるので、大変好評をいただいています。
 
新年度もぜひ利用してください。
  
  
From 研伸館からのお知らせ

2008年12月01日

E-文 826<第53回>

E-文826
               〜第53回「前置詞『付着』」〜

こんにちは、Mr. Oです。今日から新しい単元、前置詞に移ります。様々な用法を紹介しますが、まずはそれぞれの前置詞の基本イメージをつかむことから始めて下さいね。

■付着イメージ
1. I saw a spider on the ceiling.
「天井に蜘蛛がいるのを見た」
2. I have read a thesis on the ecology of a squirrel.
「リスの生態についての論文を読んだことがある」
3. I am not putting any pressure on you.
「君にプレッシャーをかけているのではない」
4. Ask for help from someone near you when in trouble.
「困ったら近くの誰かに助けを求めなさい」
5. I am going to see Dr. Brown at a hotel in Kobe city.
「神戸市のホテルでブラウン先生に会う予定だ」
6. She was at table when I went in.
「私が入っていったとき、彼女は食事中だった」
7. You’d better not sleep with the heater on.
「暖房器具をつけたまま寝ない方がよい」
8. Let your body move to the music.
「音楽に合わせて体を動かして」
 

それでは解説です。今日は『付着イメージ』をもつ前置詞です。
1. I(S) saw(V) a spider(O) /on the ceiling(M).「天井に蜘蛛がいるのを見た」
●まずは前置詞onです。前置詞onの基本イメージは『接触』。床の上だけでなく、壁であろうと屋根であろうと天井であろうと「表面に接触」していればonを用います。1番ならば、「天井に接触」しているんですね。
この『接触』イメージから派生し、on the Midosuji line「御堂筋沿線に」という『沿線』やon arriving「到着したらすぐ」という『同時性』を表します。また、on sale「販売されて」という『進行中』の意味を表すのも、すべて基本の『接触』イメージからです。

2. I(S) have read(V) [a thesis on the ecology of a squirrel](O).「リスの生態についての論文を読んだことがある」
●ある主題に「くっついている」という『接触』イメージから、前置詞onは『主題』を表すこともできます。「〜についての」という意味では前置詞aboutを使う人が多いかもしれませんね。一般的な内容「について」ならばaboutを用いますが、専門的な内容「について」いう場合はonを用います。前置詞onは「ぴったりくっついている」というイメージからまさにその主題に関してのみ深く言及するニュアンスになりますが、aboutはその主題に関して広く述べるニュアンスになります。前置詞aboutは次回とりあげますね。(この2番で用いられている前置詞ofも次回紹介します。)

3. I(S) am not putting(V) any pressure(O) /on you(M).「君にプレッシャーをかけているのではない」
●『接触』しているということは、接触されている方は『圧力』がかかっていると考えることができます。これが3番の前置詞onです。(プレッシャーという圧力ですね。)さらに、『圧力』がかかる程もたれている、つまり『依存』のニュアンスを表現することもできます。例えばbe based on A「Aに基づいて」などがそれです。

4. Ask(V) /for help(M) /from someone near you(M) /when in trouble(M).「困ったら近くの誰かに助けを求めなさい」
●次は前置詞inです。inの基本イメージは『内部』。『囲まれている』ニュアンスと言ってもいいかもしれません。in the room「部屋の中で」などはその最たる例ですね。この『内部』からa man in black「黒い服の男」というように『着用』を表したり、write in English「英語で書く」というように『範囲』を表したりします。(「英語という範囲の中で書く」ということです。)
さて、4番のinは『状態』を表しています。「ある状態の中にいる」ということです。(ちなみに、when in troubleはwhen (you are) in troubleというように、主語+be動詞が省略されていますよ。)ただ共通しているのは、どれも『囲まれている』という『内部』のイメージです。

5. I(S) am going to see(V) Dr. Brown(O) /at a hotel(M) /in Kobe city(M).「神戸市のホテルでブラウン先生に会う予定だ」
●5番は前置詞inと前置詞atが用いられています。inの基本イメージは『内部』だと書きました。このinは広がりを感じる場所に対して用いられます。それに対してatの基本イメージは『点』です。inのような広がりを持たない地点で用いるのがatです。5番ならば、Kobe city「神戸市」という広がりのある場所の『内部』にあるa hotel「ホテル」という『地点』で、と言っているんですね。
この『点』イメージから、throw a ball at a tree「木をねらってボールを投げる」というように『標的』を表すことも理解できるでしょう。また、be sold at 1000 yen「千円で売られる」のようにatが『値』を表すのも基本イメージである『点』からです。

6. She(S) was(V) /at table(M) /when I went in(M).「私が入っていったとき、彼女は食事中だった」
●6番は前置詞atとinが使われていますね。atは「ある『点』にいる」から「ある『状態』にいる」というように派生し、『状態』を表すこともできます。at table「食事中で」やat play「遊んでいる」などがそうです。
また、6番で用いられている前置詞inは『内部』の典型的なものですね。「(部屋の)中に入った」んです。

7. You’d(You(S) had) better not sleep(V) /with the heater on(M).「暖房器具をつけたまま寝ない方がよい」
●今度は前置詞withです。withの基本イメージは『つながり』。play with Tom「トムと一緒に遊ぶ」などはその『つながり』が感じられますね。a woman with long hair「髪の長い女性」のように『所有』を表現することも基本イメージ『つながり』から感じられるでしょう。また、cut with the knife「ナイフで切る」などのように道具を用いた『手段』を表す場合もwithを使います。
さて、7番は「〜したまま」という意味の『付帯』です。「暖房器具がついた状態である」から「つけたまま」という意味に繋がっています。ここでthe heater is onという主述関係がwith the heater onにはあることも覚えておいて下さいね。(ちなみに前置詞onがありますね。「暖房器具が稼動中である」という『進行中』を表しています。)
この『付帯』、は他にwith his eyes closed「目を閉じたままで」やwith the water running「水を出したままで」などのような使われ方をします。

8. Let(V) your body(O) move(C) /to the music(M).「音楽に合わせて体を動かして」
●前置詞toの基本イメージは『到達点』、すなわち『方向』を表すことができます。(同じ『方向』を表す前置詞でも、この『到達点』を含まないという点で前置詞forはtoと異なります。この『方向』のニュアンスは後に詳しくとりあげます。)
『到達点』から派生して、「〜に合わせて」という意味の『一致』を表すことができるのが前置詞toです。be to one’s linking「〜の好みに合う」なども『一致』のtoが用いられています。

いかがでしたでしょうか。前置詞の用法をすべて暗記するのは容易ではありません。まずは基本イメージを頭にたたきこみ、そこから派生させて覚えていきましょう。もちろん、そのときに例文も一緒に覚えましょうね。それでは、また。


(E-文 826<第53回>おわり。)文責;Mr. O


From 西宮校の部屋