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2009年03月25日

Biological Stories<第58回>

          第58回 体の中の泉

 (この原稿を書いている)今日は、3月20日の金曜日です。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
 ここ近畿地方では3月18日ごろから非常に暖かく、18日などは6月から7月ほどの気温だったそうで、汗ばむ陽気でした。
 天気予報によればこの暖かさは一時的なものだそうで、春期講習Aタームが始まる頃には、3月下旬にふさわしい肌寒い気候に戻るそうです。
 これをお読みの皆さんが、寒い思いをしていなければよいのですが…。

 さて本日は、この数日の暑さにちなんで「汗」のお話です。

 ところで皆さん、汗臭いトカゲや蛇に出会ったことはありますか?
では汗臭い小鳥は? 汗臭いカエルや魚は??

 いずれも無いと思います。なぜなら、「汗」をかくのは我々ほ乳類だけだからです。
 「は虫類はあまりにおいがないので、ペットにいいですよ」などと言われるのは、彼らが汗をかかないからなのです。

 汗に限らず、体の表面から体外へ液体を分泌する仕組みである外分泌腺を持っているのは、ほ乳類だけのようです。
 まず、その外分泌腺の中で代表的なものをあげてみましょう。

 エクリン汗腺…サラサラした水っぽい液を分泌する
 アポクリン汗腺…ネチネチした液を分泌する
 皮脂腺…油分を分泌する

 このうちアポクリン汗腺と皮脂腺は、毛の根元に分泌物をだすようになっています。
それに対してエクリン汗腺は毛とは無関係なところに分泌物を出します。

 さて、我々がふつうに「汗」と呼んでいるのは、このエクリン腺からの分泌物です。このエクリン汗腺は全身に分布していて、その数は合計で200万個にも達するとか。手のひらや足の裏には特に数多くあります。

で、我々がどういうときに発汗するかといえば、実は体温が上昇したときだけではありません。
 高校で習う理科というのはまあ、言ってみれば高等教育の入門篇みたいなものなので教えやすく理解しやすく、数十年経過しても間違いが見つかりにくいようなよく成熟した部分を扱っているので、体温上昇以外が原因の発汗はさほど扱われないのです。
 …
ところで現在発汗には3つの種類があることがわかっています。

 1)温熱性発汗
 2)精神性発汗
 3)味覚性発汗

 3)は冗談のように見えてしまうかもしれませんが、現実に存在する現象です。実際看護系と管理栄養士系の専門書の両方に記述がありました。
 この味覚性発汗は特に辛い(塩辛いではなく「ピリ辛い」方の辛さ)ものを食べたときにでるもので、個人差も非常に大きいらしく、まだあまりよくわかっていないそうです。
 ちなみに僕はこの「味覚性発汗」の量が多いようで、辛いラーメンやカレーなどを食べるとたちまちひたいに大粒の汗が浮かんでしまいます。
 このあたりはまだまだ謎が多いのでメカニズムが解明されるといろいろおもしろいかもしれませんね。

 ちなみに温熱性発汗と精神性発汗では汗の出る部位が違います。
 温熱性発汗の場合全身くまなく発汗がみられますが、精神性発汗では汗の出る場所が限定されていて手のひら、足の裏、脇の下あたりによく出ます。
 
 精神性発汗は進化上の適応だという説があります。
 
我々霊長類の仲間はもともと樹上に暮らしていました。ですので強力な捕食者と出会った場合、枝から枝を渡って逃げていたと考えられています。
 木材に適度に水分を吸わせると滑りにくくなります。
 おそらくてのひらに汗をかくことで、手でつかんだ枝が滑りにくくなるなどの効果があったのでしょう。

 皆さんは入試の時、手のひらが汗でびっしょりになりませんでしたか?
 みんなの注目を集める大舞台にたったときはどうでしょう?


 ところで、今年の初めの、もうすぐ2次試験が始まろうかと言う時期、質問を持ってきた生徒さんのなかにびっくりするくらい手のひらを汗で濡らした生徒さんがいたことを思いだしました。
 その生徒さんは、ずっと生物の授業をとらずに一年を過ごしてきて、入試直前になって本格的に入試問題に取り組んだときに、生物の基本的な内容が結構わかっていないことを思い知って、ずいぶんと不安を覚えていたのではないかと思います。
 みなさんはここまでおいつめられてしまうことがないよう、早くからきちんと授業をとって計画的に受験勉強をするようにしましょう。

 不況でお金を無駄に使えない今のような時期こそ、受験生の皆さんには失敗は許されないだろうと思います。、来年の1月に冷や汗をかかずに済むよう文系の人ならきちんと理科の授業をとる、理系の人なら社会や国語もおろそかにせずにきちんととっていく、…そういうことがとても大切だと思うのです。

 この項の次の回では、なぜ我々に「唇とほほ」があるのかについて話していきたいと思います。それではまたお会いしましょう!

(Biological Stories<第58回>終わり。文責:上田@生物)


From 住吉校の部屋
 

2009年03月18日

Biological Stories<第57回>

第57回   冬

 かつて、僕はとても小さな塾で教えていたことがありました。専任の講師はわずか2人(塾長先生と僕だけ)、あとは学生のアルバイト講師だけという状況でしたから、僕は専門の教科以外も教えていました。
 地域全体に新聞広告をばらまくのも資金的に不可能でしたから、ビラにおまけをつけて下校時の高校生に手渡して宣伝するという役目も僕の仕事でした。

 そのころ、心がけていた習慣がありました。
 
 それは、ガソリンスタンドに行くたび売れ行きを聞くこととタクシー運転手に多忙さを聞くことです。こうやって地域の景気を調べていました。
 公的機関の発表する数字は、日本全体とか近畿地方全体といった広域の経済状況を知るのにはいいのですが、小さな塾が集客対象にする狭いエリアの景気とややずれる感じがしたので、そういう足で稼いだ情報で地域の実感を掴むことがとても大切だったのです。

 今、研伸館という関西全域から生徒を集める大きな塾で勤めるようになって、国全体といった大きな単位に興味が向くようになり、すっかり以前の習慣を忘れてしまっていました。

 ところで先日、旧友と電話で連絡を取る機会がありました。
 彼の業界はずいぶん景気が悪くなっているらしく、2月からは一切の残業が禁止、給料も3%引き下げられたとかなんとか…。
 それを聞いて、本当にイヤなことを思い出しました。きょうは少しその話をいたしましょう。

冬の前触れ?

 彼が何かを語るとき、彼がなぜそんなことを考えたのか、何がアンテナに引っかかったのか考えるようにしています。彼の知性がすくい上げた情報には調べてみるだけの価値があると思っているからこそそうしているのですが、それだけではありません。
 彼が特に給料や勤務について語るとき、彼の知性が捉えた情報以上に聞き逃さないようにしています。
 僕が彼に注目するもうひとつの理由、それは彼が製鉄に欠かせないある製品の技術者であることです。彼の忙しさは、そのまま日本の製鉄業の忙しさなのです。

 今では粗鋼の生産量世界一は中国で日本の5倍近い生産量を誇っていますが、それでも日本の生産量は世界第2位。しかも品質面で中国のものは日本と比較にもなりません。
 つまり、鉄鋼を使う製品の生産量が増えればそれだけ鉄鋼の生産も盛んになり、生産が控えられれば鉄の需要も冷え込むという関係にあるわけです。
 その彼が、最近は仕事がどうにも良くないと言っているのです。
 たしか以前にもその言葉を聞いた記憶がありました。あのときの事は今でも暗い記憶になって残っています。
 前に彼がその言葉を口にしたしばらく後、日本は未曾有の大不況に見舞われました。
 いまでは「失われた10年」という名で知られるようにあったあの平成大不況です。
 あのときの絶望的な気持ちは今でも忘れられません…。
 電話のあと、ネット上にアップされている彼の日記を見直してみました。

 ・・・確かに夏頃から「忙しい」とか「残業」という記述がなくなり、代わりに飲み会やカラオケに関する記述が増えています。
 おそらくこの頃から少しずつ仕事の量が減ってきていたのでしょう…。

 ここで、気になることがあったので少し為替について調べてみました。

森が死ねば、イヌワシも死ぬ

 金融大国をあげよといわれれば、皆さんはどの国を思い浮かべるでしょうか?
 アメリカでしょうか?
 しかしアメリカは巨大な軍事力を持ち、工業生産に関しても大国です。決して金融だけの国ではありません。
 では金融だけが突出した国といえば…。僕ならイギリスを思い浮かべます。
 国全体のGNPではドイツにおとりフランスとほぼ互角の国であるにもかかわらず、金融面においての存在感は世界第2位のGNPを誇る日本を遙かにしのぐ。
 しかし、イギリス繁栄はあくまでマネーの流れをつまむことによって富を得たものであって、物作りで富を得ているのではありません。

 僕はイギリスを世界でマネーの流れが滞れば何も残らない国であると考えています。
 僕の目にはイギリスは、食物連鎖の頂点に立つ高次消費者、日本の森でいえばイヌワシのような存在に思えるのです。
 食物連鎖の頂点に立つというと、優れているとか強いとか、そういう事を思い浮かべるかもしれませんが、それはちょっと違います。食物連鎖はあくまでシステムなのです。
 生態系には光合成によって有機物を生産する生産者の役割を果たす植物がおり、その有機物を消費者と呼ばれる動物たちが食べて、肉体を構成し生命活動に必要なエネルギーを取りだしているのです。消費者の頂点に立つ生物は、いってみれば高く積み上げたピラミッドの上の最後のブロックのようなもので、食物連鎖のピラミッドに乱れが生じればたちまち崩れ落ちてしまう存在なのです。
 同様に金融大国も、マネーの世界の秩序がしっかりしているうちは安定し見た目も華やかなのですが、世界が乱れると生存が脅かされてしまうような存在であるように見えるのです。
 
 さてこの1年のイギリスポンドの米ドルに対するレートを調べてみました。


Blog57_img1.gif


これは…。言葉を失いました。
 上記のグラフはポーランドのサイト(http://stooq.com)から得たものなので、月を表す情報が読みにくいですがSieは7月、Wrzは8月だったと記憶しています。恐ろしいばかりに上昇しているではありませんか。08年6月と09年1月を比べると、対米ドルで1.5倍近いポンド安です。
 日本に置き換えてみると、対米ドルで100円ぐらいの円がわずか半年後に150円まで落下したらただごとでは済まないでしょう。それほどの急速な値下がりです。

 では対円では?


Blog57_img2.gif


 これは…。もっとひどい(汗)。
 こちらは6月→1月で倍近い値下がり。(円の立場からはポンド安円高)
 森が破壊されるごとにイヌワシの生存域が狭まっていくように、世界経済が変調を来すごとにその上に腰掛けていたポンドが墜落する…。

 ああ。そういえばイギリスの近隣国で、それこそ金融以外に取り立てて産業のない国であるアイスランドの金融危機のニュースをこのブログでも取り上げたことがありましたね。

 世界は確実に「冬」に向かっているようです。いや、もうとっくに冬に入ってしまっていたのに僕の目はそれに気がつかなかったということでしょう。

不景気に人生を狂わされないために

 前回の経済危機は日本単独のものでした。
 それに対して今回の金融危機は日本が原因ではありません。むしろ海外で起こった大火事が日本にも延焼したものです。
 いや、金融のかつてない冷え込みな訳ですから、海外で発生したかつてない大寒波が日本に襲いかかったという方が近いでしょうか。
 いま仕事を持つ社会人の場合、このかつてない不景気への対応は一つしかありません。
あらゆる出費を切り詰めた上で、自分にできることをやり抜くこと…、これだけです。
 しかし学生の場合、少し状況が変わります。

 日本はこう見えても先進国なので、これまでに蓄えた膨大な富と信用があります。
 ですので貧困にあえぐ国々とは違い、国民の大半が生死をさまようという状況にはなりません。いえ、先進国とはこのような強さを手に入れた存在と言うべきでしょうか。
 ですから同年代の中で良い位置にいれば、ひどい境遇に陥る可能性は限りなく小さくなっていくのです。逆に社会に出るまでに低い位置にとどまれば、社会に出たとき、状況悪化による悪影響を身をもって受け止めざるを得ないような社会的ポジションしか選択肢がないという状況になりかねません。
 つまり生き残るためには社会に出る前段階で同年代中での位置を可能な限り高めておくことが必要なのです。
 つまり、学生時代が一番の踏ん張りどころなのです。
 景気が悪ければ悪いほどむしろ投資額を増やして同年代の中で高い位置にいなければその後の人生の安定性に大きな差が出てしまうのです。

 これから数年、塾や予備校のような私教育は「よりよい人生を送るためのもの」から「生存のために必須のもの」へ変わっていくと思います。
 なぜなら景気が悪くなるほど企業の新入社員の採用が手控えられるため、同年代中の誰よりも上質な資質を持っているとアピールできない限り、社会生活のスタートすら切れない社会状況になっていくと考えられるからです。

 新高校三年生の皆さん、戦闘準備はできましたか?
 今日この文を読めた皆さんはラッキーです。
 同年代のほとんどの人がぼんやりしている時期に、ひとより早くスタートを切ってしまえば、その分受験シーズンに有利な戦いができるでしょうから。

 今日の僕のこの文章がカサンドラの予言になるか、それとも天が落ちてくることを心配した杞の国の人の憂いのようになってしまうか…。
 きっと10年後にははっきりと答えが出ているでしょうね。


(第57回 終わり。文責:上田@生物)
 
 
From 住吉校の部屋
    

2009年03月16日

3月最終週です。

 こんにちわ、松本孝です。(^^)

<受験生へ>
 とうとう大学入試が一段落しましたね。皆さんお疲れ様でした。(^0^)b
 後期を受験した人は、結果がまだわからないので、緊張状態が続くと思いますが、今は少し緊張をほぐして、リラックスしておきましょう。ヽ(´◇`)ノ
 また、進路が確定した人は必ず三田校に報告に来てくださいよ!ヾ(^-^)ゞ

<新高3生へ>
 昨日のセンター・関関同立解析会お疲れ様でした。入試傾向、対策が各科目で聞けたと思います。昨日皆さんが「○○しなきゃ!」と思った事は今すぐ実践しましょう!p(^^)q

 早いもので、もう来週から春期講習が始まります。再度気合を入れなおしてから、春期に臨みましょう!!\(*^▽^*)ノ

 以上、松本孝でした!

From 三田校の部屋

2009年03月11日

大学入試も大詰めです。

 こんばんわ、松本孝です。(^^)

<受験生へ>
 タイトルにもあるように、いよいよ受験も残りわずかになってきましたね。
 々餮立大学前期合格者の皆さんへ
 → 合格おめでとうございます!皆さん三田校に報告に来てくれましたか?まだ来ていない人は是非来てください。そして、皆で喜びを分かち合いましょう!待ってますよ!!
◆々餮立大学中期、後期受験者の皆さんへ
 → いよいよ明日後期試験になりますね。国公立入試は明日で終わりですから、今まで学習してきたことをすべて出し尽くしてきて下さい。最後まで諦めずに頑張っていきましょう!!

<新高2、高3生へ>
 3月授業が始まって1週間がたちましたが、新しい授業はどうでしょうか?まだ不慣れな点があると思いますが、そこは徐々になれていきましょう。
 勿論、日々の復習も欠かさないようにしてくださいよ!!

PS マスクをしている人が多いですが、皆さん花粉症ですか?最近は花粉の飛散量が多い(?)らしいですから、ツライですよね(T_T) 早く花粉症がなくなるシーズンになってほしいものですね。

 以上、松本孝でした!(^0^)v

From 三田校の部屋

Biological Stories<第56回>

第56回 亜鉛を食べよう(中)

さて今回から亜鉛が生体内でどのように利用されているか、お話していきましょう。
その前に我々の体を構成している元素を主だったものから順に重量比で表したデータをお見せします。

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この表に出でいる元素(ヨウ素をのぞく)は、いずれも生体内に多量に含まれている生元素です。鉄の次に生体含有量が多いヨウ素でさえこの程度しかないのですから、それ以下の元素がどれほど少ないかおわかりいただけるでしょう。
この表に名前が出ていない生元素は一般に微量元素と呼ばれます。亜鉛は、りっぱに微量元素です。
次に生体を構成している分子の重量比などのデータを示します。

56_image2.gif

これらのデータからは、生体とはタンパク質と少しの脂質を溶かした?水溶液に様々なミネラルを含む塩分を若干加え、カルシウムとリンを添加したモノという感じに見えます。
ところで水の次に多く生命活動の最も重要な役割を果たしているタンパク質の本体部分は、脱水縮合で連鎖したアミノ酸からなる重合体で、その構成元素は酸素、炭素、水素、窒素に加えてごくわずかの硫黄です。
生命のあらゆる反応を触媒しているタンパク質ですが、よく調べてみると本体部分だけではたいした働きができないことがわかります。わずか5種類の元素ではできることが限られるということでしょう。
本体だけで働くことのできる酵素の代表例は「消化酵素」で、その働きはただ一つ、加水分解です。
加水分解は、非常に簡単な反応です。この反応なら、酵素に頼らずとも水酸化ナトリウムや塩酸を適量混ぜ込んでしばらく放置しておくだけで同じ反応を起こすことができるほどです。

しかし生体内の化学反応は加水分解だけではありません。分解反応に限っても消化より遙かに重要な反応もあります。


生体内の酸化還元反応

その重要な分解反応とはズバリ「呼吸」です。
呼吸反応では大きな有機分子(食物)を水や二酸化炭素にまで徹底的に分解しつくし、そのとき発生したエネルギーを生命活動に利用しているのです。
このような徹底的な分解反応は、「酸化還元反応」と呼ばれます。
この酸化還元反応は19世紀化学的な表現では「酸素(水素)と結合する反応」ですが、実態は原子間での電子のやりとりの反応です。

ただこの反応、本体部分だけのタンパク質が苦手とする反応です。
構成元素の面からみると、タンパク質はゴムや化学繊維の仲間のようなものです。
ゴムが電気を通さないように、タンパク質もまたうまく電子をやりとりすることができないのです。
ですので酸化還元反応にかかわる酵素は、その反応を引き起こす部位(活性部位)に電子のやりとりを得意とする金属をはめ込んでいるモノが多いのです。

そしてそのタンパク質にはめ込まれる金属の代表例が亜鉛なのです。
この亜鉛、生命にとって非常に大切なので栄養学の教科書にも大きく取り上げられています。
最後に栄養学の教科書に取り上げられている「亜鉛の働き」を引用して今回のお別れの言葉にしましょう。


亜鉛の働き

亜鉛は骨、筋肉に多く含まれ、肝臓、脾臓、膵臓などにも存在する。酵素の構成成分および補酵素として代謝に大きく関与しており、関与する酵素の種類は200以上知られている。
亜鉛欠乏により成長障害、食欲不振、皮しん、創傷治癒障害、味覚障害、精神障害、免疫能低下、催奇形性、生殖能異常などをきたすことが知られている。
亜鉛は欧動物性食品から多くを摂っているが、我が国では穀物からの摂取が多い。

以上 東京化学同人発行 倉田忠男ほか編 基礎栄養学 より  

次回も、亜鉛の話の続きをしたいとおもいます。

(Biological Stories<第56回>終わり。文責:上田@生物)


From 住吉校の部屋
  

2009年03月04日

Biological Stories<第55回>


      第55回 アルミ缶? スティール缶?

 前回アルミニウムの話をしましたので今回もう少し横道にそれてみましょう。

 世の中にある缶入り飲料の缶、その素材はアルミニウムかスティールのどちらかです。
 では、缶の材料をアルミにするかスティールにするかの決め手は何でしょうか?

 缶の材質は、経済的には大いに意味があります。
 なにしろアルミニウムの方が軽いので、同じ本数を運んでも輸送にかかるコストがぐっと少なくて済むのです。ならば、あらゆる缶をアルミにしたいところでしょうが実際にはそうはなっていません。
 ではどんな飲み物にアルミニウム缶が用いられ、どんな飲み物にスティール缶が用いられるのでしょうか?
 炭酸飲料やビールはアルミ缶です。
 それに対してコーヒーや果汁飲料はスティールです。

内圧が決め手

 じつは缶内の気体圧力が、缶の材料をどちらにするかの決め手なのです。
 開ける聞こえるプシュという音でわかるとおり、炭酸飲料の缶内には二酸化炭素が充満しています。
 薄いアルミニウムの缶は強度が低いのですが、高圧の二酸化炭素が内側から缶壁を押すので、缶の材質そのものが弱くても、簡単にへこまないのです。

 ところで果汁や、ミルクと糖をたっぷり含んだコーヒー(紅茶)などは、雑菌が入ると腐りやすいので高温高圧で滅菌する必要があります。
 これがパスツールが開発した「レトルト殺菌」という殺菌法で、レトルト食品にも同様の方法が使われています。

 レトルト殺菌では、水蒸気が缶内を満たしている状態で缶のふたを閉じます。
 この方法ならば、缶内に空気が入り込まず空気中の微生物を缶内に入れてしまうおそれはありませんし、酸素も入らないので酸化による成分の劣化なども起きません。
しかしこの方法では、水蒸気が冷えて水に戻ったとき缶内が減圧になります。
 すると、もともと強度の低いアルミニウムの缶では内側にぐしゃっとつぶれてしまうので、そういう飲み物の容器にアルミ缶は適さないのです。
ちなみに炭酸飲料にも糖がたくさん含まれていますが、炭酸が溶けて酸性になっているので雑菌は繁殖しにくいのです。
 
 ちなみに、さらに容器の軽さを追求するなら「紙パック」ということになりますが、これは炭酸飲料の容器として使うには致命的な弱点があります。

 紙は繊維の絡み合いなので、実は小さな隙間があります。
 ですから、その小さな穴を通って気体が出入りしてしまうのです。つまり紙の場合、いくら厳重に口を封じたとしても二酸化炭素が逃げていってしまいあっという間に気が抜けてしまうということになります。これでは使い物になりませんね。

(Biological Stories<第55回>終わり。文責:上田@生物)
  
  
From 住吉校の部屋
  

2009年03月02日

いよいよ3月!!

 こんにちわ、松本孝です!

 かなりブログの更新が遅くなりました。。。m(_ _)m

<受験者へ>
 先日は国公立大学前期試験お疲れ様でした!もう受験が終わった人もいれば、中期・後期の対策を続けている人もいると思います。ひとつ山を越したので、気が緩みがちですが、合格発表があるその日まで気を緩めずにいきましょう!また、私立の後期試験を予定している人!最後の最後までとことん粘り強く行きましょう!p(^0^)q
 一方で、進路が確定した人は必ず報告に来てくださいよ!待ってますからね!0(≧▽≦)0

<新高2、高3生へ>
 今日から新年度の授業が始まります。このブログを見たら再度、自分が受講している講座が何曜日の何時から開講されているか確認しましょう!くれぐれも「忘れてた」ということのないように!!
 後、学校の定期考査も頑張って下さいね!(^^)

 以上、松本孝でした!

From 三田校の部屋