« 11月ですが、12月期授業! | メイン | 来週から冬期講習です! »

一"語"一会 No. 15

“gentleman”

 司馬遼太郎原作NHKドラマ『坂の上の雲』がスタートした。軍人として活躍する秋山好古、秋山真之、俳人として文化に貢献する正岡子規の人生を通して、日本が近代国家として成長していく様を描くドラマである。
 第1話の中で印象的なシーンがある。東京で学問を始めた秋山真之、正岡子規に対して、英語教師高橋是清(後の内閣総理大臣)が、“British gentleman is …”という英文を通して「紳士」の定義を読み解く。しかし、その若者たちは、治外法権をいいことに横行するイギリス人に対して不快感を抱く。そこで高橋が、「日本人の紳士」として欧米列強に堂々と立ち向かえるようになる必要があると説くのだ。
 「紳士」を表す“gentleman”は「他人に対して礼儀に厚く、いつも立派にふるまう人」と定義されているが、もともとは、「貴族など良い家柄の人」という意味である。形容詞gentleにmanがついた混成語で、gentle自体がラテン語のgentilisから借用したものであり、gentilisはさらにgens(生まれ、氏族)に遡る。やがてgentleに「人柄が穏やかな」という意味が生まれ、gentlemanが「心の大きい、気前の良い資質を持った人」と定義されるようになった。
 gentleに「人柄が穏やかな」の意味がどういうプロセスで生まれたのかは定かではないようだが、おそらく貴族階級ではない者が自分たちの権利を獲得していく過程で生まれたものかもしれない。あくまでも推測の域を出ないが。近代国家としてその地位を得てから久しいが、「日本人の紳士」であることはいかなることか、改めて自分自身を見つめてみたいものである。

From 三田校の部屋


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.up-edu.com/mt/mt-tb.cgi/3223

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)