« 2006年12月 | メイン | 2007年02月 »

2007年01月28日

英語 de エイガ16 試写会に行ってきました2「守護神」(The Guardian)

〜アメリカ版「海猿」〜 2007年2月公開

今回はケビン・コスナーの新作「守護神」。共演は「招かれざる恋人」のアシュトン・カッチャ−、監督は「逃亡者」「コラテラル・ダメージ」「ブリジット・ジョーンズの日記」のアンドリュー・デイビス。

ケビン・コスナーは海難救助隊の隊員。ある時相棒を死なせてしまい、それがトラウマとなっている。上司はそんな彼に隊員養成学校「Aスクール」の教官を命じる。そこで出会うのがアシュトン・カッチャー。高校の時に水泳で記録を塗り替えた経歴を持つ。しかしケビン・コスナーは現実はもっと厳しいということを、今までの訓練とは違う訓練で伝えようとする。

よくあるタイプのストーリーだ。教官にめちゃくちゃな訓練をされて反発するが、だんだん理解が深まって、最後は心から気持ちが通じ合う、みたいな。途中は「トップ・ガン」、最後は「アルマゲドン」みたいだ(ネタばれか?)。アメリカ映画も最近はネタ不足に困っている作品が多いけどこれもかぁ、という感じか。そういえば「ロッキー」のファイナルバージョンができたとか。

救助は「スイマー」(実際に海に飛び込んで救助する人)と上空でヘリコプターを操縦したりワイヤーやバスケット(救助用のカゴ)を上げ下げしたりする人、そして救援を指示したりする本部の3つの連携で行われる。彼らはお互いに無線で交信をしているが、今回は無線で使われる言葉を。
「聞こえますか」は”Do you read me?”、「了解」は”Roger”(ラジャーってやつ)、「応答せよ」は”Please come in.”なんて言ったりする。
「エイリアン2」では海兵隊が使っていた「了解」”Affirmative.”(肯定的な、の意味)という語を、唯一助かった少女がおちゃめに真似して使っていた。この映画でも無線が大きな役割を果たしていたなぁ。

もう1つ。ケビン・コスナーが隊員の卵アシュトン・カッチャーに言うセリフ。”You have the gift.”(君には才能がある)。giftとは「神から与えられた贈り物」という意味だ。また「天職」を英語では”calling”(神の呼ぶ声、といった感じ)と言う。このように英語には聖書や神が原型の表現や言葉がよく出てくる。映画を見るときには実はちょっとした聖書の知識があれば10倍面白くなることがよくあるのだ。「ダビンチ・コード」なんかは聖書の知識がないとちっとも面白いと感じないんじゃないだろうか。(TK)

2007年01月24日

英語deエイガ15試写会情報「世界最速のインディアン」

英語deエイガ15試写会情報「世界最速のインディアン」
The World's Fastest Indian(2月3日ロードショー)

〜男のロマン〜
封切り前の映画をホールで試写し、口コミで宣伝してもらおうというのが映画の試写会である。
タダで映画を観ることができる、ということでそれが目当てでくる人たちも多いのだが、しっかりと紹介してなんぼだと思うので、今回は試写会のレポートです。

今回は「羊たちの沈黙」の悪役で有名なアンソニー・ホプキンス主演の「世界最速のインディアン」。題名を見ただけではインディアン=ネイティブ・アメリカンという図式になりがちだがいわゆるインディアンとは全く関係ない。ここでのインディアンとはバイクの名称である。

ニュージーランドで年金暮らしのバート・モンロー(アンソニー・ホプキンス)は25年前バイクと出会い、改造に改造を重ねてはスピードを追い求めてきた。いつかはアメリカで行われるボンヌビル・ソルトフラッツの陸上の世界最速を競うレースに出るためだ。バラックのような家でピストンやらボディーを自作してきた彼は、海岸で走行試験を重ね、老い先短いと感じたモンローは貯金をはたいて、銀行から金を借りてまで長年の夢だったアメリカに旅立つ。モンローは時速321キロの記録を破る事ができるのか、はたまた事故死してしまうのか・・・。

私も映画を観て思い出したのだが、流線型のマシンがひたすら白い平原を走って最高速度を競うという画像を見たことがあったのだが、これがボンヌビル・ソルトフラッツだったのだ。
アメリカに旅立つまでは、周りからバイクをいじっている変なじいさんと思われているアンソニー・ホプキンスと隣に住む少年との交流、後半はアメリカに行ってからのロードムービー、後半の後半はエントリーしていなかったアンソニー・ホプキンスが自慢の人の良さで出場を認められ、世界最速の記録を打ち立てるかという流れなのだが、よく出来た脚本とアンソニー・ホプキンスの味のある演技がなかなかよい。

男の子なら一度はバイクや車やラジコンに興味を持ったことがあるのではないか。大人になってからはGT−RやRX−7などのスポーツカーにあこがれた経験があるだろう。なけなしの金をバイクにつぎ込むという事自体、もしかしたら女性には理解できない側面があるかもしれないが、男性から見ればまさに「気持ちのいい人生の生き方の映画」である。

またこのA・ホプキンス演じるモンローという人はそのしゃべり口調から旅先でもどんどん人をひきつけ、問題をクリアしていく人柄でなのだ。自分の世界に入っている人たちの集まりのバーでみんなを和ませたり、宿泊先のホテルの受けつけをしているゲイや、中古車のセールスマンと仲良くなったり、エントリーされていないということで出場を断られそうになるところをみんなに助けてもらって、いつの間にか出場を認められ、あげくはスポーツマン賞までもらってしまったり。
邦画で言えばまさに「寅さん」なのである。これは他人との関わりを避けようとする現代人への昔の世代からの提言でもある。
小品ではあるが、生きる勇気をもらえる映画である。

A・ホプキンスが隣に住む少年にアルバムを見せながら人生を語るシーン。
We don't follow through dreams, that'll be vegitables.(夢を追い求めないやつは野菜だ)
人生夢を見続けよう、ということだが、これを聞いた少年トムは、
What kind of vegetable?(それは何の野菜なの?)と聞くところが純粋だ。A・ホプキンスはそれでもきちっと答えてあげる。
I don't know... cabbage, yeah, cabbage.(なんだろうなあ、キャベツだな、そう、キャベツだ)
なんて答えるところは、「何でも知っているおじいさん」を演出する大人をうまく描写している場面だと思う。みなさんの夢は何ですか?(TK)

2007年01月20日

英語でナントカ14 〜まわしものではありませんが2〜

毎週金曜日は英語でしゃべらナイト!
NHKテレビの人気番組「英語でしゃべらナイト」。タレント釈由美子と(一応お笑いの)パトリック・ハーランが世界で活躍する日本人と英語に関するトークをする。
皆さんは英語というものを単なる科目としてとらえがちかもしれません。でもご存知のように英語は言葉なんです。ここに登場する人はみな、英語をいかに楽しんで勉強しているかがわかります。是非見てください。では宮里藍さんが出演した回の言葉。
Where there's a will, there's a way.(意志あるところに道は開ける)
willは名詞で「意志」。ではまた。(TK)

2007年01月11日

英語でナントカ13 〜まわしものではありませんが〜

1月から新しく始まったNHK教育テレビ「3か月トピック英会話」。
これが面白い。副題は「ジュークボックス英会話・歌詞から学ぶ感情表現」だ。

当時意味がわからずに聞いていた洋楽が「ああ、そんな意味だったんだなあ」と再認識できるのと、粋な英語のフレーズをセットで覚えられるのがポイント。

中学生、高校生でも楽しめるレベルの英語なのだが、曲が古いので30代以上の人には当時の思い出も一緒に回想できたりする。
伝説のギタリスト、マーティ・フリードマンを起用するところがにくい。
(実はこの人、日本語がペラペラの日本通なのだ。たまに「英語でしゃべらナイト」にも出てきますよね)

2007年01月02日

英語 de エイガ 12 硫黄島からの手紙 LETTERS FROM IWO JIMA(2006年アメリカ)

〜これは日本人として見ておかなくはいけない映画である〜
このブログ・シリーズ(勝手にシリーズ化?)の8で御紹介した「父親たちの星条旗」と硫黄島2部作をなすもう1つの映画。

皆さんは靖国神社の隣にある遊就館に行ったことがあるだろうか? ここには日本の歴史に関する展示物・ゼロ戦から、結婚することなしに戦地に行った息子のための嫁入り人形や、特攻に行く前に書かれた遺書まであらゆるものが展示されている。その中にあった特攻隊員の1つの遺書が今でも脳裏に焼きついている。

「お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん、お母さん…」

私はこの手紙の前で流れてくる涙をおさえることは出来なかった。
さてこの「硫黄島からの手紙」では渡辺謙演じる栗林忠道が、硫黄島に赴任するところから始まる。最後は皆さんご存知の通りだが、問題はこの硫黄島が当時の日本軍の最終死守ラインであったにも関わらず、援軍はおろか食料もこない、大本営もほとんどほったらかし、というおよそ作戦とはいえない代物であったということである(それは他の戦地でも戦死者より病死者が上回っていたということからも分かっていることだが)。「東條英機」の名前は一回しか出てこない。

自決。これは悲惨極まれり。すりばち山(硫黄島の最南端)を守りきれなかった隊員たちは栗林の玉砕を禁じる、という命令を無視し、それこそ「美しい死に様」と言って手榴弾のピンを抜き、胸の前に抱えて肉片となって飛び散っていく。あなたなら出来るだろうか?

渡辺謙、伊原剛志がうまい。また監督のクリント・イーストウッドは本当によくリサーチしていると思う。「これは日本映画である」と言ってもよい。脚本は和訳された複数の候補の中から選ばれたらしい。砂浜で塹壕を掘っている二宮和也が「俺たち、墓穴を掘っているのかな」というセリフはもはや脚本がもとから日本語で書かれたものだと錯覚させる。

日本史で「太平洋戦争」を学ばなかった全ての日本人へ。映画の出来・不出来、日本映画・外国映画、改憲派・護憲派、問わず、この映画を含めて、過去の日本が行ってきたことを勉強しよう(この映画が全てと言っているのではない)。そしてこれからの日本を作っていこう。

エンドクレジットに"This picure is based on the historical events."(この映画は歴史上の事実に基づいている)と出てくる。be based on〜は「〜に基づく」。ここでeventsが複数形になっているのに注目する。すなわち「この映画が史実に基づいている」というだけでなく、映画の中で描かれる「あらゆるエピソード」がリサーチされたものですよ、というニュアンスである。形容詞historicは「歴史上有名な」、historicalは「史実に基づく」という意味。違いを確認。