数学のススメ〜正多角形の作図をしてみよう〜
前回は図形分野から作図に関するお話をお伝えしました。
中でも「角を三等分することはできるか」という問題に関してお伝えした訳ですが、これに関連して興味深い作図問題があります。
「正多角形を作図してみよう」
正三角形、正四角形(正方形)の作図は簡単ですね。
正五角形の作図はちょっと難しいですが、作図はできますよ。
(文章で説明するのはちょっと難しいので、ここでは触れませんが、興味のある方は探してみて下さい。)
任意の角を二等分することは作図可能ですから、それぞれの角の数を2倍して、正六角形、正八角形、正十角形は作図できますね。
正三角形と正五角形が作図できるのであれば、3×5=15ということで、正十五角形も作図できそうですね。
実際にはどうでしょうか。
正十五角形の1つの辺に対する中心角は360°÷15=24°となり、24°をどのように作図するかという問題に切り替わります。
ここで、24°を作図可能な角度から作れるかどうかを考えてみて下さい。
正解は24°=60°−36°ですから、正三角形の1つの内角から正十角形の1つの内角を引いた大きさになるのです。
もちろん、これは作図可能ですね。
これを繰り返すと、色々な正多角形が作図できることが調べられます。
他にはどんな正多角形が作図できるのでしょうか。
ちょっと時間を遡ってみましょうか……。
1796年3月30日の朝のことです。
19歳の青年ガウスが目覚めてベットから起き上がろうとしたその瞬間のこと。
彼は正十七角形の作図法を思いついたのでした。
やっぱり偉人と呼ばれる人はどこか違うものですね。
さて、彼が残したのは作図可能な正n角形についての定理でした。
この定理によると、正九角形は作図できません。
これによって、「定規とコンパスを用いて、任意の角を三等分した角を作図することはできるか」という問題対する解答が得られます。
「120°の角の三等分が可能だと仮定すると、40°が作図できることになり、40°は正九角形の1つの辺に対する中心角ですから、正九角形が作図できることになり、矛盾する。」
最後に角の三等分に関係することで、最も「美しい」定理をご紹介しておきましょう。
◆フランク・モーレーの定理◆
任意の三角形において、各内角の三等分線の隣同士の交点を結んで得られる三角形は正三角形である。
やっぱり数学は美しいですね…。(MH)
私はたまたま、あるすばらしい整数論上の真理を見つけたが、それはそれ自身として美しくみえただけではなく、他のすぐれた事実とつながりがあるのではないかという考えを起こさせるものであった。そこで、私は全力をあげて、それが成り立つ原因を明らかにし、厳密なその証明をみちびく仕事にとりかかった。この願いがついに実現したあと、これらの研究の魅力は私をすっかりとりこにしてしまい、私はもはやそれらを放っておくことができなくなってしまった。――――――(ガウス)