英語deエイガ85 『フィクサー』 公開初日に行ってきました。
原題 ”MICHAEL CLAYTON” 2007アメリカ
〜訴訟社会アメリカに正義はあるのか?〜
監督・脚本 トニー・ギルロイ(『ボーン』シリーズ脚本家が監督デビュー)
出演 ジョージ・クルーニー(『オーシャンズ』シリーズ)
ティルダ・スウィントン(『コンスタンティン』)
トム・ウィルキンソン(『バットマン・ビギンズ』)
シドニー・ポラック(『愛と哀しみの果て』監督)
第80回アカデミー助演女優賞受賞(ティルダ・スウィントン)。他にノミネートで作品賞、監督賞、主演男優賞ジョージ・クルーニー、助演男優賞トム・ウィルキンソン、脚本賞、作曲賞。
マイケル(G・クルーニー)は大手弁護士事務所に所属しているが法廷には立たない。それは彼の担当がフィクサー(不都合な事件や証拠を「掃除」するもみ消し屋のこと)だからだ。今日も彼はひき逃げをしてしまった会社重役の後始末のため本人の自宅に向っていた。その帰り道、息子の読んでいたファンタジー小説の挿絵にそっくりな情景に思わず車を止め車外に出たその直後、彼の車は爆発炎上、一命を取り留めたのだ。一体何があったのか? 映画は”4 DAYS EARLIER”(4日前)へ…。
訴訟社会アメリカでは日本では考えられないような訴えや判決が出ているのは皆さんご存知の通りだが、この映画では農薬公害訴訟をあらゆる手段を使って有利に運ぼうとする農薬企業側のティルダ・スウィントンとジョージ・クルーニーの対決を描いていく。ティルダ・スウィントン自身の出番はそう多くはないが、ラスト5分でアカデミー助演女優賞をもたらした最高の演技を見せつける。
日本でも最近薬害訴訟問題があったが、都合の悪いことを隠蔽する体質はどこの国でも一緒のようである。しかし良心の呵責に耐え切れなくなった誰かが内部告発することで多くの犠牲者が救われてきたはずである。しかし逆に言えば多くの犠牲者は闇に葬られ、泣き寝入りし、正義を貫く人が消されてきた歴史でもある。
スーパーマンやスパイダーマンはいないとしても「正義」を守ってくれる人はこの地球にどれだけいるのだろうか?
原題の「マイケル・クレイトン」は主人公G・クルーニーの役名であるが、邦題自体もこれまた英語の「フィクサー」(fixer)で多くの人には???だろう。かといって「もみ消し屋」っていうのも何だか売れなさそうだし、「掃除屋さん」もなんか変だし、難しいなあ。この映画を観て皆さんよい邦題を考えてやってください。
それにしてもG・クルーニーってアクが強すぎてどこからどう見ても『オーシャンズ』のリーダーにしか見えないのは私だけでしょうか? いい映画であるのは認めるんだけれど(なぜか上から目線)、どんでん返しも泣かせる場面がないので個人的には15位ということで。ああ、アカデミー受賞作品がどんどん下にランクインしていく…。(TK)
2008年度ロードショウ 独断と偏見のランク付け
1.母べえ
2.ガチ☆ボーイ
3.魔法にかけられて
4.テラビシアにかける橋
5.アイ・アム・レジェンド
6.スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師(アカデミー美術賞)
7.バンテージ・ポイント
8.4ヶ月、3週と2日 (2007カンヌ国際映画祭パルムドール)
9.ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記
10.アメリカン・ギャングスター
11.クローバーフィールド
12.エリザベス:ゴールデン・エイジ(アカデミー衣装デザイン賞)
13.ライラの冒険 黄金の羅針盤(アカデミー視覚効果賞)
14.ノーカントリー(アカデミー作品賞・監督賞・助演男優賞・脚色賞)
15.フィクサー(アカデミー助演女優賞)
16.シルク
17.エイリアンズVSプレデター
※2007年12月公開のお正月映画から含む