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数学のススメ〜少ない方が得をする?〜

今回のお話は、少ない方が得をするというゲームについてです。

Aさんは、右靴作りの職人でした。
他の業者たちは左靴を持っています。
片方の靴だけでは当然のことながら価値は0です。
しかし、左右を1つずつ揃えると、1万円の利益を得られます。

Aさんは、10足分の右靴を売りに出しました。
他の業者たちも、合計10足分の左靴を持っています。
ところが、他の業者たちが結託しているのか、Aさんの右靴を安く買いたたこうとして、全員がこう言いました。

「1足1000円の利益をやろう。売らないよりはマシだろう」

そんなことになれば、よその業者は皆1足当たり9000円の利益なのに、Aさんだけが利益が少なくなってしまいます。
先ほども言ったとおり、靴は左右揃って1万円です。
Aさんは、せめて1足当たり5000円の利益が欲しいと思っています。

さて、あなたならどうしますか?


そういえば、過剰生産になったとき、農家が野菜を捨てるという極端な行動に出ることがありますね。
何とももったいないと思うこともありますが、そうすることで市況が回復してくるそうですね。
さてさて、思いつきましたか?

正解は、こうしてみましょう。
1足潰してしまって、残り9足を売るのです。
Aさんは他の業者たちの目の前で、右靴を1足潰してしまってこう言いました。
「1足9000円の利益を下さい。買いそこなった人は、利益が0になりますよ」
意外なところに解答があるものですね。(MH)

数学的考察の戦略は、その考察が向けられている対象から発しなければならない。――――――(サイモン)

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