兵法書を読み解く〜古の知恵の宝庫をたずねて〜
生きることは戦うことと同じです。
それは古代の手に武器をとって戦う頃から変わることはありません。
毎週水曜日は、様々な兵法書からエッセンスをお伝えしていきましょう。
有徳の君は楽を以って人を楽しましめ、無徳の君は楽を以って身を楽しましむ。―――『三略』
徳のある君主は音楽によって人民を楽しませるが、徳のない君主は自分だけが楽しむという意味です。
自分だけが楽しんでいるようでは、人民の支持などは得られないからですね。
現代風にアレンジすると、ゴルフなどはトップがのめり込みやすい楽しみの1つではないでしょうか。
よく社長がシングルの会社は要注意などと言われるそうです。
最初は接待のため、付き合いのためといっていたのが、のめり込んでいくうちに、いつの間にかゴルフをすることそのものが目的になっていくからだと言われています。
中国の皇帝にとってのゴルフが狩りというわけです。
唐の太宗は守成の明君として知られていますが、唯一の息抜きが狩りだったようです。
しかし、重臣たちから寄ってたかって諫められています。
ある日、狩りに出かけたところ、雨に降られてしまい、供をしていた谷那律にどうしたらこの着衣に雨が染みるのを防げるかと尋ねます。
そこで谷那律はチクリと一言こう返したのでした。
「おそれながら、瓦でつくったものであれば雨を防げるでしょう」
つまり、そうしばしば狩りにお出かけなされるなという諫言なわけですね。(MH)